GiorGiaNo

 
《Paradisoシリーズ〜導かれし七人の現世人の冒険譚》

A.:GiorGia 

〜第一章:白狼と誓いの儀礼刀〜


第19話:【Agente】(エージェント)【Kagoya】街の維新編 Part4



【R・P】社のギルドチームの一員【Hux・row】と【Linea】そして猟師兼鍛冶屋ギルド【Melton】所属の【Keito】の三人は【Mist garden】の領主であり、【Paradiso】でも名が知れ渡る癒しを準じるフレイシア家の令嬢【Agarutania・F】(アガルタニア・フレイシア)と別れを済ませ、【Kagoya】の町へと無事に到着する。およそ一週間ぶりに【Hux・row】と【Linea】は【河原木亭】(かはらぎてい)へ訪れると、そこには【Agente】メンバーの【Beanne】と【Bill】【Rolan】が訪れており、夕方に行われた【天鏡水導の鳥居道】での宴を終え、【河原木亭】へと帰宅した【Hux・row】は、不在にしていた時のこれまでの活動記録のことを知らされる───────




《Capitolo・1》
物語を開始しますか?

🎼Back Ground Music 》》》



It is easy to think that life is not worth living, but it is also difficult for someone with a somewhat sensitive sensitivity to not think that life is not worth living.
(人生が生きるに値ひしないと考へることは容易いが、それだけにまた、生きるに値ひしないといふことを考へないでゐることは、多少とも鋭敏な感受性をもつた人には困難である。)

What makes humans the cruelest is the confidence that they are loved.
(人間を一番残酷にするのは 愛されているという自信だよ。)

Mishima Yukio
(三島由紀夫)



〜【Paradiso】歴:7/7・夜方【J島】【Kagoya】【河原木亭】一室〜

俺達は、【幽冥界霊拝堂】(ゆうめいかいれいはいどう)の宴を終えて【河原木亭】に帰宅し、これまでの活動記録の報告書を確認した。どうやらベアさん達の報告通り、その悪代官は江戸町通りに潜む町の住民に横領を行う汚職が発覚し、証拠を入手してその悪事の種を明かして罪が明白になって御用になったようだ。後は、もう一人の肝心のターゲットはどうやら人斬りであり、下町や幕末通りに出没件数が多いとの情報があるとのことだ。この残された期間から翌日が経過した。俺は訳あってここの【御用見廻組】の組織である【狼志組】というかつて現世に存在した昔の《新撰組》のような《武力組織》の集団の一人の隊員として《臨時入隊》となった。そしてその加入をルーシス室長もネラ参謀も事件の解決にもなる為ならばと言い、裏から手を回して【狼志組】の局長に裏側から交渉し、快く引き受けてくれた。そして任務の見張りも兼ねて町見物を行った。流石に様々な地区が多い為、思った以上にこの【Kagoya】の町は広大であることを思い知った。これは───────俺が【狼志組】に入る前のきっかけとなった出来事だ───────

・・・
・・

 

〜【Paradiso】歴:2000年7/8・昼方【J島】【Kagoya】【河原木亭】〜

ガラララララ〜…

「ただいま〜!!リーネ!!ロラン兄貴!!…ケイトと一緒に町の様子を見回りに行ってきたけど、特に何もなかった!」

「ご苦労だな、ビル!ケイト!」「二人共…お疲れ様です!」

「まあでもビルも大概でな〜!見回りの途中に食べ物の匂いにつられて《ホイホイ》とどっか行ったりして、一緒に歩くの結構大変やったで〜!!…まあウチも確認したけど、特に変わった様子はなかったわ!」

「…そうか」

「…結局収穫は掴めずですね……!!も〜う!!///こんな時にハクローさんとベアさんは見回りといっておいて…きっと内緒で二人でデートですね〜!!///」(プンプン!)

【Rolan】【Linea】は【河原木亭】にて待機していた。その頃、【Hux・row】と【Beanne】は───────

・・・
・・



ドドドドドドドド!!

「そこのバカップル共よ〜!!待て〜!!」「貴様ら〜!!この【Kagoya】の健全な町のイメージを守るためにも確保する!!」

「ハクローく〜ん聞いた〜♪…私達見廻組の人達にも公認のバカップルだって〜♪きゃ〜♡!!」(クネクネ〜♡)

「喜んでいる場合じゃないってのベアさん〜!!本当にアンタのスキンシップには困らせてくれるよ〜!ったく〜!!」(タッタッタ!)

俺達は何故か御用見廻組の追跡網から逃げていた。何故そんなことになってしまったのかは、ベアさんの過剰なスキンシップが原因だ!!…まったく…はぁ…

・・・
・・


 

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜FF13より・ライトニングのテーマ

〜【Paradiso】歴:2000年7/8・昼方【J島】【Kagoya】清流通り・【天鏡水導の鳥居道】〜

ポチャン…ポチャン!

その頃、【Hux・row】と【Beanne】は小舟に乗っていた。しかし、二人は昨日の出来事もあり、寂しそうに空を見つめていた。【Beanne】は、衣替えなのか、それとも【Hux・row】への好意もあったからなのか、スカイブルーのラインの入ったセーラー服のような服にマントのようなフードが付いた純白の長めのコートに白のショートデニムを着用していた───────

「空は青いな〜。……でも…なんか以前よりも…清流の流れる音が静かになったように思うな…」(ぐったり…)「そだね〜…ラルちゃん…君とルーくんの《誓いの儀礼刀》…名刀【Louvel】の中で生きると言ってたけど…もうここにはあの子がいないんだよね〜…」(ぐで〜ん…)

【Hux・row】と【Beanne】は【Milal】との別れを物悲しそうな表情をしつつ小舟に乗りながら【天鏡水導の鳥居道】の《明鏡止水ノ境地》の景色をじっと眺めていた。それでも何か気を紛らわそうと【Hux・row】は身体を起こし【Milal】が近くにいて、姿を現すのを期待し、名刀【Louvel】を湖の前へ翳(かざ)し、語りかけた。

「…ラル!…お前が気に入っているこの景色…見えているか?…俺達は…いつも!!」(チャッ!)「一緒なんだよね〜♪」

シ〜ン……

「…何にも返事が返ってこないな〜…」「…そだね〜…まあ当然っちゃ当然か〜…あの笑顔のこもった笑い声…昨日の事だけど…もう聞けないんだよね〜…」

『ウフフ!…あはは!…ハクローお兄さん!…ベアお姉ちゃん!!…こっちこっち〜♪』

「……っ!…本当に…よく笑う嬢ちゃんだったよな…ラル!」(二カッ…ポロ…)「そうだよね〜!でも精霊か〜!…私も、もしかしたら、《四大元素》を司る全能の能力があったから…ラルちゃんを観測できたのかもね〜!?」(ニヤポロ…)

【Hux・row】と【Beanne】は笑みを浮かべ、涙を流しつつ【Milal】との出来事を思い出していた。そして弔いを終えた後、本題に入った。

「まあラルの事はこれくらいにしてと…んで?…何でここに呼んだんだよ?ベアさん?」

「…うん。…実は私ね。…ハクローくん…貴方に…どうしてもここで伝えたい事が……///」(ドキドキ…)

「!!…な…なんだよ…?」(アセアセ…)

【Beanne】は顔を紅潮させて【Hux・row】に何かを伝えようとしていた。その様子に【Hux・row】は思わず動揺する。

「わ…私ね…///」(ドクン…ドクン…!…ウットリ…♡)

「…!?///」(な、流し目セクシー顔!?…ま、まさか…これって!?)

「ハクローくん…あの時…ラルちゃんを助けた後に…言おうと思ったんだ!…私…君が…///」(ジー…ドキドキ!)

「!!///」(ま…マジか…!?…だがごめんベアさん!!///…俺…その想いには答えら……!!)

【Hux・row】は【Beanne】の口振りから。《愛の告白》かと思い、心の中で否定しようとする。【Beanne】は言葉を続けるも、その言葉は期待していたのとは予想外の言葉だった───────

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜こち亀より・コミカルに追いかけっこ・2

「君が!///……ウフフ♪…こんな短期間で《Dランク》になったから私…嬉しいんだ〜♡!!!!おめでと〜う!!キャー♡!!///」(クネクネ〜♡!)

「…え…?…あ!?本当だ!!…いつの間に!!…っておわっ!?///」(ガシッ!)

「うふふふ〜♡でね〜!私も昨日の戦いで遂に《AAランク》になったんだ〜♪だ・か・ら♡記念に〜ご・褒・美・あげちゃ〜う♡!!…ん〜っ♡」(ヌギヌギ♡)(ドキドキ…♡)

「だ〜!!///や、やめろぉ〜!!///どさくさに紛れて上着を脱ごうとするなベアさぁ〜ん!!///それにぃ〜!ここって《公共の場》だから、こんな場所で目立つ事なんかしちまったらっ!!……!?あ〜〜っ!?」

ダダダダダダ!! 御用だ! 御用だ!!

「ほらぁ〜来たよ、厄介のが!!」(ビシッ!ヒヤヒヤ!)「あら!まぁ〜大変!!」(テキパキ服着る〜!)(テヘペロ〜☆!)

【Beanne】は【Hux・row】にディープかつアダルティーな大胆なスキンシップでご褒美をしようとした。しかし運悪く、その光景を【御用見廻組】という【Kagoya】の町に存在する《憲兵隊》の内、巡回していたパトロール隊によって見つかってしまった───────

フォ〜〜ンンッッ♪

「そこの羨ま怪しからんイチャイチャバカップルの二人よ〜!!《公共の場》での過剰的なスキンシップ及びボディータッチによる不純ないやらしい《猥褻行為》で、この【Kagoya】の町の治安を乱した!…よって貴様ら二人を《迷惑防止条例違反》で…確保だ〜!!」(ビシッ!)

ワーッ! ワーッ! ワーッ!

「ま…まずいぃ〜!!面舵いっぱ〜い!!」(ビシッ!)「アイアイサ〜!!」(ビシッ!)

バシャア! バシャア!

二人は御用の対象になってしまった為、すかさず二人は小舟をオールを漕ぎ、町中へ逃走を開始する。

バシャア! バシャア!

「うぉおおおおお!!《海上自衛隊》での《艇隊訓練》の日々をなめるなよ〜!!」(漕ぎ漕ぎ〜!)「きゃ〜♡はや〜い!!」(漕ぎ漕ぎ〜!)

【Hux・row】【Beanne】はひたすら小舟のオールを漕いで行く。【Hux・row】自身は海上自衛隊で艇隊訓練を受けていた為、身体が覚えていたのか、猛スピードで小舟を進めて逃走する。

フワァーー!! バサバサ…

それを見ていた《御用見廻組》の者達の中に、丈の長い法被を着た隊長格の男性は、まるで活きのいい獲物を見るかのように、確実に確保する野心に満ち溢れ、自信のある目をして部下の隊員達に指示を促した───────

「フッフッフ。……愚かなバカップル共だ!!そしてお前達が敵に回した相手が悪かったようだな!【御用見廻組】の中でも《御用検挙率100%》の【近代組】(きんだいぐみ)から……逃げおおせると思うなよ〜!!…諸君!!…あれを用意しろ!!」

「「「「サー・イエッサー!!」」」」(ビシッ!)

【御用見廻組】の【近代組】の隊長は他の隊員達に指示を出すと、隊員は徐に【P-watch】から何かを呼び寄せた。それは【Paradiso】製の水上バイクであった。隊員はその乗り物に乗って二人を追跡する試みであった。

「者ども、かかれ〜ぃ!!!!」(ビシッ!)

おお〜!!! 

ブオオオオン!!

「!!げっ!!あいつらは水上バイクだとぉ〜!?…んな最先端な乗り物出されたら和の国【Kagoya】の文化だとかイメージ兼世界観がめちゃくちゃになるだろうが〜っ!!」(漕ぎ漕ぎ〜!)「あらら〜!こりゃあ予想外だね〜♪あれは【Paradiso】の水上バイク!名付けて…【Marin・A】(マリン・アネト)だよ〜♪」(漕ぎ漕ぎ〜!)

【御用見廻組】の【近代組】は【Beanne】と【Hux・row】を執念深く検挙する為であればと、血の涙を流しつつ、嫉妬深かったりと複雑な感情が混じりながら執拗に追いかけ回す。

ブオオオオン!! バシャア! バシャア!

「待てやゴルァ〜!!」「逃すか〜!!」「よくも昼間からズケズケとそんな金髪ボインな姉ちゃんとイチャイチャして怪しからんことを〜!!絶対にゆるさ〜ん!!」(血の涙…)「お二人さ〜ん!最近失恋したこのハゲのためにも捕まってくださ〜い!大丈夫〜悪くしませんので!」(ビシッ!)

誰がハゲだコラ〜!!(怒)(ブン!)よっと…もう危ないでさぁ〜!ハゲの旦那!(クスクス!)

「そんなお前らの失恋事情なんざ知るか〜!!捕まってたまるかよ〜!!…なぁベアさん…もし捕まったらどうなるんだ?」(漕ぎ漕ぎ〜!)「う〜ん…しばらく【R・P】社から《謹慎命令》が出るかな〜!」(漕ぎ漕ぎ〜!)

…ザバアアン…

【Hux・row】と【Beanne】はひたすらオールを漕いでいく。すると前方に大きな船が横切ってくる───────

ブォーーーン♪

「な…何だ!?…ヤバい!!《屋形船》だ〜!!ぶつかるぞ〜!」「仕方な〜い♪…ハァッ!」

グイン!…ザザ〜〜!!

「ウォッ!!小舟が急に曲がって…スピードも上がった!!…ってベアさん!まさか!?」(ガクン!)

「ふっふ〜ん♪ご名答〜!水の能力を使わせていただきました〜♪…それにAAランクになったから…おおっ!!能力の使用回数も増えてる〜!!キャー!!嬉し〜い♪」(キラキラ!!)

【Beanne】 ランクAA
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーーー
水属性を付加しました。

【Beanne】は【Milal】を救出した時の戦いでランクAA(ダブルA)に昇格し、能力の使用回数も増えて満面の笑みを浮かべている。しかしそれでも相手の方がスピードが上なのか、すぐに間合いを詰めて迫ってきた───────

ブオオオオン!!

「!!げげっ!?もう詰めてきやがったよ!!」「…ん〜?…おやおや〜?…後ろだけじゃあなくて…どうやら前からも!?……こりゃあ挟み撃ちだね〜!」

デデドン!! ブルルルルル…

御用見廻組の【近代組】は前方に【Paradiso】製のクルーザーを待機させていた。そこに乗船していた隊員達は確保は目の前であると勝利を確信し、高笑いを上げていた。

「だーっはっははは!!このクルーザーで挟み撃ちだ〜!!貴様らの悪運は尽きた!文字通り…《ジ・エンド》だぁ〜!!これで大人しく正義の御用につくんだな〜!!」(ビシッ!)

「だが安心しろ!ブタ箱の中でも二人共イチャイチャ仲良くできるッッ!!…だから!!」「安心して御用だ御用だ!!」

「!!…ここまでか!…!?いや待てよ?…俺も能力を使ってみるか!…退路はっと。……!?おおっ!!」(ソナー能力発動!)

フォン…フォン…ピン…ピン…!

【Hux・row】はソナー能力を使い、退路のルートを確認した。するとDランクに昇格したからか、そこには飛び移ったり、ワイヤーを引っかけ、着地するルートまでもが鮮明に見えており、能力の幅が広がっていた。【Beanne】は首を傾げつつ話を聞いた。

「…どうだった〜?」(首かしげ〜!)

「…なんか飛び移れる場所の情報のデータが…明確に!!…こりゃあいいや!!」

【Hux・row】 ランクD
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
退路ルートを複数確保しました。

「が〜はっはっはっ!!御用だ御用だ!!」「ここは通さないぜ〜!!」「覚悟するんだなぁ!!リア充共!!」

「!!…よしここだベアさん!!しっかり捕まっとけよ〜!!」(ダキィ!!)「〜!?///あ〜んっ♡ハクローくんたらも〜う!だ・い・た・ん〜♡///」(ギュッ!!)

《チュッ♡》

【Beanne】は【Hux・row】にお姫様抱っこされて抱えられる。彼女は大胆にも【御用見廻組】の【近代組】の方を見て、見せつけるように【Hux・row】の頬に熱い接吻を交わした。その光景を見た【御用見廻組】の【近代組】の者達は更に《闘争心》を燃やした───────

「!!キィースゥダァ〜トォ!!///あのバカップル共めぇ〜!この後に及んで捕まる最後の瞬間まで抵抗する意を見せつけ…!!見せ付けてはイチャつきおってぇ〜!!///」(キーッ!)

「ヤロォ〜ッッ!ふざけやがって〜!!今のを見せ付けられて…すげぇイラッときた〜!!絶対に確保してやらぁ〜ッッ!!」(イライラ!)

「あの暑苦しいバカップル共を生かして帰すな〜!!」(カカン!!)

「全く羨まけしからん〜ッッ!!///こんの不届き者がぁ〜!!【Paradiso】の世界全てに住むモテない《チェリーボーイ》達に今すぐ焼き入れる《土下座》をして謝れ〜いッ!!」(クワッ!!)

「や〜なこった!!」(シュバッ!)「じゃね〜☆!!」(フリフリ〜!)

カーン!!タン!…シャーーーッ!! クルクル!! クルクル!! スタン!! スタン!! Y!!Y!!

「へへ〜ん!着地がキレイに決まったな〜ベアさん!」(スッ!)「そうだね〜ハクローく〜ん♪!!イッエ〜イ!!」(スッ!)

パーーーン!

【Hux・row】は【Beanne】を抱き抱えながら上の木の枝にワイヤーを仕掛け、乗船していた小舟から飛び降り、優雅にスパイ映画や怪盗アニメを連想させる、見事なワイヤーアクションを行い、二人は空中へ高く舞って前転を行い、スタイリッシュに着地。Y字ポーズを取った後、仲良くハイタッチをした。

「なっ!?お前等は現世の世界でいう噂の大怪盗《ルパン》ってやつなのかぁ〜っ!?…って!?おわぁああ!!」「何だと!?…げげっ!?」「うわぁあああ!!」「ば、バカ!!来るなぁーー!!」「お、おいお前等!今すぐ退避するんだ〜!!」「やめろーーー!!!!俺のそばに近寄ーー!!」

そして【Paradiso】製の水上バイク【Marin・A】(マリン・アネト)に乗って追跡中の隊員は、待機していたクルーザーに衝突しようとしていた────────

ブオオオオン!!…ボヨヨヨ〜ン!!

「ぐっ!!…あれ…?…助かった…のか?…だが…」(プニプニ!)「水の壁…だと…!…スライムみたいな感触だ…!!」(プニプニ!)「危ない危ない…死ぬとこだった…!!…だけど…」(プニプニ!)

【近代組】は突然前方に現れたスライム状の水の壁に突っ込み、クルーザーとの接触はなく、大惨事を逃れた。しかしながら検挙率100%の彼等が唯一逃走された相手を思い、心の中で声を荒げた───────

『あのリア充イチャイチャコンビを逃してしまったぁ〜!!』

タッタッタ…

「ベアさん!…あの水の壁もアンタの能力なのか?」「?…いや〜あれは違うと思うんだけどな〜!……!!」(チラッ!)(あっ!…そっか!…ウフフ…ありがとね〜ラルちゃん♪!…本当にあなたは水の守り神だね〜♪)


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜こち亀より・明日への希望

名刀【Louvel】(…キラーン!)

・・・

〜【Hux・row】の【Sognare】の世界〜


『…ふぅ〜、よかった〜!間に合った…!!ウフフ♪…あはは!あ〜でも面白かった〜♪ハクローお兄さんとベアお姉ちゃんって本当に仲良しさんだね〜♪ねっ!?千夜お姉ちゃん!ありさお姉ちゃん!ルーシスさ…じゃなかった三橋さん!』

『そうね〜ラル!…でも…ハァ…あの世の警察の人にまで迷惑をかけるって…全く白狼ったら!本当に無茶するんだから〜!それに…へぇ〜!あのハーフの女性の人が噂の《ベアさん》……ねぇ〜!…あんなべったりとして毎日のようにキスをしたりの熱いスキンシップを普段ね〜!こりゃ私の《手刀チョップの刑》は確定よ〜!…まあそれでもアイツが元気そうで何よりね!ホントに!』

『そうですね〜!ふふ!白狼くんったら…この【Paradiso】っていう天国でも地獄でもない死後の世界に来て、こうしてラルちゃんや私のように温かくて癒された、《アガルタ》さんって方とも知り合えば…ゆいやベアちゃん、それに他の人ともあんなに仲良く生活していて…本当に毎日が充実していて楽しそうですね〜!…ふふふ!』

『…フッ…千夜ちゃん。ありささん。…それに新入りの…この【Paradiso】に存在する水の精霊のラルも…君達は本当に白狼の活躍が好きなんだな!……それに、私と容姿が全く同じ姿をしている《ルーシス》という名の室長が統括する【R・P】社の諜報機関ギルド…【Agente】。……そこに所属している、あのベアというお嬢さんの身のこなし…只者ではないな。……白狼。…君に、現世にて僕直々の体術訓練を学ばせておいて正解だったようだな!…ラル?…白狼のこの夢の心の中の世界…【Sognare】は気に入ったかい?』

『はい!とても!…本当にハクローお兄さんの夢の心の世界【Sognare】の景色は本当に…私の大好きだった景色…《明鏡止水ノ境地》になっていて…とても広大で無限大に広がっていて…ここには千夜お姉ちゃんやありささん、三橋さんのように…こんなに温かくて優しい人達に囲まれて…私…とっても幸せ!…だからもう大丈夫だよ!…まだロベルには会えてないけど。…ここにいれば、きっといつか会えると希望を持てるから!…ここで待っています!…いつもここにいて…いつでも水の精霊【Milal】…いえ…!…もう私は…《ラル》として【Kagoya】の町と住む人達…そしてハクローお兄さんが大切に思う人達を…これからもみんなで温かく見守っていきます!!…頑張って!…ハクローお兄さん!!』

・・・
・・




B. いいえ


《Capitolo・2》
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜龍が如く維新より・Receive and Doubt you

「…ハァ…ハァ…何とか振り切ったか…!!」(ゼェ…ゼェ…)

「そうだね〜!…ってあらあら〜!…そうでもないよ〜ハクローくん!!」

ピィ〜〜ッ♪

ダダダダダダ!…チャキーン! ジャキッ!

「!!も…もうバレたのか!?…!!…なんだ、こいつら!?…なんか現世の世界の…空川マスターが若い頃に着てた《バンカラ?》みたいな服装してるけど…」

「!!この人達……!?……ハクローくん…気をつけた方がいいわよ!………強者のようだから!」

「……」「……」「……」

【Hux・row】と【Beanne】は流石に今回の騒ぎが大ごとになったからか、この【Kagoya】での【御用見廻組】内に存在する組織の中でも、主力部隊の者が派遣される。その服装は学ランのような制服に黒のマントを見に纏い、現世でのマスターこと空川少尉が昔着ていたバンカラのような服装をしていた。そして戦力も申し分がないからか、【Beanne】は警戒する。するとその組織の後ろから刀を腰にぶら下げた凛とした面構えで、雰囲気的にも隊長のような濃いグリーンのマントを着た威厳のある者がこちらに歩み寄ってきた───────

ザッザッザ…

「…お前達は下がっていろ」

ハッ!!ザザザザ…

「な…何だよ、アンタ…!?で…デカ〜ッ!!く、黒熊みてぇ〜!!」(ヒェ〜!)「あら大きい〜!…200cmはありそうだね〜!」(あれまぁ〜…)

すると、その男性は【Hux・row】と【Beanne】の人相を見て理解したのか、確認するかのように話しかける───────

「よく【近代組】の追跡から逃れたようだな…お前達が【R・P】社に所属する諜報ギルド【Agente】の【Hux・row】と【Beanne】である事はもう調べはついている。…それは誠か?」

「は…!!はい!!…この度はベアさんの過剰なスキンシップでこの【Kagoya】の町の皆さんにとんだご迷惑をおかけしました〜!!…!?ほらベアさんも謝って!…今回ばかりは俺達がこの場で《打ち首》にされちまいそうな威厳持ってる雰囲気醸し出してる人だからぁ〜っ!!」

「はは〜っ!!どうかお許しを〜!!」(ぺこり!)

カンカンカカーン!!

二人は深々と謝罪する。すると、その隊長は何か清々しい表情をしては二人の罪を許すかのように、こう語りかけた。

「…構わん。……色恋沙汰を起こすことくらいこの町ではそう珍しいことではない。…むしろ【近代組】は少々間違った方に規律がやり過ぎているのだからな。……本来確保する者は、もっと優先するべき者が存在しているというのに…奴らは確保という本質を見誤っている。……それに君達が【R・P】社のルーシス室長と関わりがあるのならば、特に我々も咎めはしない。…君達の罪は我々の力で帳消しにしよう!」

「…!!あ、ありがとうございます!…あと…何故ルーシス室長と関わりが!?」

「初耳ね〜!それで、あなたも【御用見廻組】のある部署の者なわけですか〜?」

すると、その隊長は自分の身分を明かした───────

「失礼した。…私は御用見廻組が創設した特殊部隊に属する…【狼志組】の【十維新】…所謂十傑メンバーの一人…《四番隊隊長》…【Nagawa】(ナガワ)という者だ…」(シャー…)

キィン!

《【狼志組・十維新】四番隊隊長【Nagawa】(ナガワ)》

「へ……へぇ〜っ!…あの〜…じゃあお許しが出たのなら〜…俺達は〜…」(ソロ〜!)「これで失礼しますね〜…さらば〜皆の衆〜♪」(ソロ〜リ!)

「…待て」(ガシッ!)

「!!」(グイ!)「あら〜!」(グイ)

「折角の機会だ!…ウチの【狼志組】の屯所へと案内しよう。ついてこい!」

ズルズル……

「たはは…あーれ〜!!」(ひらひら〜)「…こうなるのかよ…」(ガックリ…)

・・・

〜【Paradiso】歴:2000年・7/8・昼方【J島】【Kagoya】幕末通り・御用見廻組【狼志組】屯所〜

御用見廻組【狼志組】の屯所では、訓練生と幹部の者が真剣を交えた斬り合いが行なわれていた───────

キィン! ハァッ! カァン!

「デヤァ!!」(ブン!)

「……」(スッ!)

…ブン!

キィーン! 

「!?」

チャキッ!

「………ここまでなのかい?」(ジィ〜…)

「…!!くっ!参りました!」

「……次はもう少し腕を上げておくんだよ!……僕も言えた義理ではないのだけれど。…次の任務次第では、半端な腕によって命を落とすよ!…でも君にはキラリと光るものがある。…これからも精進しなよ!!」(トントン!)

「!!///…は…はい!【Towa】(トワ)隊長!お手合わせ頂き、ありがとうございました!」(ペコリ!)

タッタッタ…

「…ふぅ。……あっ。…ナガワ!おかえり!……!?……その人達は?」

「ああ。この者達は【近代組】からの通報があってウチが身柄を引き受けた!…どうやら【R・P】社ギルドに所属する一行のようでな。…話を聞くと彼らはこの町に存在する《悪代官》の他にも、ここ最近…幕末通りと下町で起こっている人斬り事件に関与している者について、探りを入れているようなのだ!…二人共紹介しよう。…この深く帽子を被り、身分を隠している《テントウムシ》の柄がついたマフラーに、赤と黒のチェックのマントを着用した者は、俺と同じ【狼志組】【十維新】十傑メンバー所属の一人…十番隊隊長…【Towa】(トワ)という者だ」

「…初めまして!」

《【狼志組・十維新】十番隊隊長【Towa】(トワ)》

「ど、どうも初めまして!…【R・P】社【Agente】所属!!【Hux・row】!!【現世人】です!ハクローと呼んでくれればいいです!!」

「私も彼と同じく【現世人】で〜♪!【R・P】社【Agente】所属の【Beanne】と言います〜♪このハクローくんとはぁ〜熱〜いパートナーのような者で〜す♡!」(ギュッ♡!)

「………」(ジィ〜……)

「ちょ!?ちょっとベアさん!!まずいって!!…す、すみません!本当に今回の件は【御用見廻組】のお世話になったりしてご迷惑をおかけしました!この償いは切腹でもするなりしてお詫びします!!」(ぺこり!)

【狼志組】の《十番隊隊長》の【Towa】は二人を寛大な心で許した。

「あはは!…別に構わないよ、ハクロー!…僕達は別に、そんな無礼なことや、隊を脱したりして切腹とか現世のような《新撰組》みたいなことはしないから安心しなよ!」

「あ…そうですか…」「もうハクローくんたら〜♪!流石に切腹はないって〜!」

もう!ベアさんは少し自重してくれ〜!諜報活動は慎重にがモットーなんだろ〜!? うふふ〜♡だってぇ〜♡私ハクローくんLOVEなんだも〜ん♡!

…なるほど。…あれが【E島】の【Dail】邸で起こった事件にて【Varisk】所属のAランク【Makiras】を討伐した【R・P】社所属の【Hux・row】か…そして【R・P】社のルーシス室長が局長への報告兼伝達にあったように…【Louverd】騎士団長が持っていたとされる名刀【Louvel】を持っている。……それに…フッ!《我が友》と接点がある《森羅万象》伝説の少女…【Beanne】……偶然にもウチの彼女と同じ運命の姿に変わった者がこうして巡り合わせてしまったか。

【狼志組】のある者が【Hux・row】と【Beanne】の事を見物するかのように眺めていた。すると【Towa】は、【Hux・row】の近くへ接近する。

「…ねぇ、ハクロー?」

「?…なんですか?トワさん?」

「………」(ジィ〜……)

【Towa】は【Hux・row】の顔色を興味深そうに伺いつつ、名刀【Louvel】の事について聞く───────

「…君が持っているその刀……名刀【Louvel】で確かなんだよね?」

「?……そうですが…それが何か…!?…っ!!」

キィーーン!!

【Hux・row】は【Towa】の《不意打ち》を防ぐ為、《蒼夜ノ十手》をすぐ様取り出して攻撃を防ぐ。

ギリギリ……

「……ふふっ!」

【Towa】は笑いながら、十手を見つめつつ、話を続ける。

「…へぇ〜十手か〜!?…君、渋いな〜!…よく僕が仕掛けた不意打ちをそう易々と素早く反応するなんて。……伊達に危ない橋を渡っていなさそうだ…君は!!」

キリキリ…

「…っち!?……アンタいきなり…!!突然何の真似だ!?」

「…ハクローくん。…これはどうやら挨拶兼歓迎ってやつだね!!」

【Beanne】はそう解釈して【Hux・row】に伝える。【Towa】自身は一度【Nagawa】に視線を送る。

「…おっと、失礼したね。…ナガワ!ちょっと相手してもいいかな?……このハクローって人の顔を見ていたら。……何だか戦いたくなってきてね…!」

チャキッ!

「…はぁ〜…トワ!…お前ってやつは…」(やれやれ…)

「…ハクローくん…どうする〜?」

「……」

【Hux・row】は【Towa】の目を見て、戦いを挑む意志を見せ、宣言した───────

「わかった!…どうやら俺達の犯した罪って奴は。……思った以上に重いようだぜ〜…ベアさん!!」(チャキン!)

キラァ〜ン!

「!!…へぇ〜!…それが【Varisk】の【Makiras】から押収した…今はいない【Velkuy】の騎士団長が持っていたという…名刀【Louvel】か〜!…折れたって聞いていたけど、情報通り新しく刀を入れたようだね!…その新しい刀身に刻まれている《白狼刃》という文字…確かに《白狼の如く》白銀のように煌びやかな輝きを放っているようだね!」

「……っ!!」(キッ!!)

「…後言っておくけどね。…ハクロー。……これは君の犯した罪の粛清じゃあないよ!…ただ純粋に…!!」

《僕は君と個人的な斬り合いをしたくて…!!心から君の事を待っていたのさ!!》

チャキッ!!


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜龍が如く維新より・菩殺

リィーーン…♪

「?…何だ?…どこからか…巫女さんが鳴らしてる…鈴の音が聞こえるな…」

「!?……へぇ〜面白いね〜!…君には、この【Paradiso】の世界における独特の刀剣に宿る意志の波紋の音…《【冥鐘】(めいしょう)》が聞こえるようだね!?…思った通りだ。…どうやら君には、真剣の本質を理解している心得があるみたいだ!!…ならば。…これからその意味を…僕の刀で教えてあげるよ!!」(チャキッ!)

【Towa】は刀を構えると、そこには巫女が舞をする時に使用する《神楽鈴》の鈴の音を【Hux・row】はハッキリと聞き取った。【Towa】はそれを見て、彼には何か隠された《潜在能力》があると確信し、見込みがありそうな気持ちで興味深そうに刀を構えていた。そして【Hux・row】は名刀【Louvel】を構える───────

「…上等だ!!……ウォラァ〜!!」(ブン!)

「…はぁっ!!」(ブン)

キィーーーン!!


《狼志組十維新・十番隊隊長》

     《Towa》


ギリギリギリ…!!

「くっ!?」(…腕は細いのに…!…なんて力だ!?)

キィン!!

「あはは!…ほらほらいくよ!!」(シュッ!シュッ!)

ブン!カキン!キン!キ〜ン!

「…!!うぉらああ!」(ブン!)

「…甘いっ!」(ブン!)

「…ッ!」(タンッ!!)

《白狼夜宗流・対空迎撃一式・二の型【千夜・飛燕】!!》

「おらああ!!」(ブン!)

「……」(スッ!)

キィーーン!

「……!!なっ!?」

【Hux・row】は追撃を行うも、相手はそれを易々と受け止める。すると相手は余裕の声でこう言い放つ─────────

「…高く飛ぶんだな〜!…でもね……バレバレだよ!!」(ブン!)

ズシャ!

【Hux・row】 ランクD
【♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーー

「!!…流石だなぁ〜!…じゃあ…」(シャー…)

キン!

「へぇ〜……それが【Makiras】を倒した抜刀術か〜……」

「ハクローくん…もう抜刀術を使うんだね〜…」

「あれが…【Makiras】を倒したという男の抜刀術の構えか…実物だ…」

「………」

「そうか。…なら…こちらも!」(カチャッ!)

【Hux・row】は抜刀術の構えを行い、《明鏡止水ノ境地》の真髄に入り込み、集中している。そしてすかさず【Towa】も刀を両手に持ち、刀身の先を【Hux・row】に指し示すように刀を構える。

リィーーン…♪

すると、またもや《神楽鈴》の鈴が鳴り響く【冥鐘】が聞こえてきた───────

「……」(…また鈴の音だ。…【冥鐘】って一体…何なんだ?)

「ハクローくん…集中しているね…」「…ふむ」(…トワ…珍しいものだな…お前が【狼志組】以外の剣戟で他の相手に【冥鐘】を指導し、教えるように相手をするとはな…)

「…!!」(ダッ!)

「…そこ!…!!」(ブン!!)

カン!!カランカラン!

「!?鞘…!!…!?…グッ!」

「はあぁ!!おらああ!!」

ズバッ! ザシュ! ブシャア!!

《白狼夜宗流・一式一の型・千夜・桜華》

「…くっ!」(ゴロゴロ…ガシッ!…シャー…キン!)

【Hux・row】は技を決めた後、すぐさま【Towa】の強い斬撃で吹き飛ばされた鞘を回収し、名刀【Louvel】を帯刀する。【Towa】は思ったより傷が浅く、魂の粉が舞う中でも刀を持ち追撃を開始する。

ブン!!

「!!…っ!…へぇ!…やるようだね…!まさか鞘をオトリにするとは!…それが【Makiras】を圧倒した技かい?」(ブン!)

「…いや今のは基本的な技の型だ!…それに斬られてもアンタからは切り傷からの出血が見られない!…となると、トワさん。…アンタも【現世人】なんだな?」(ブン!)

「ご推察通りだよ、ハクロー!…ここ【狼志組】に所属する者は、皆【現世人】で構成されているんだ!…無論局長も…!」(キン!)

「よく【真・ユートピア創造士隊】の【Varisk】から、命を狙われないもんだな〜!……!!まあアンタらが強すぎるからか!!」(ギリギリ!)

「…どうだろうね。…この【狼志組】にいる以上…刀剣とは何か?誰を守るために刀剣を振るうのか?という《哲学的真理》だけが僕達がこれまで刀剣を交えて生き、追究してきたからね…!…例え、魂の身体とはいえ、これからも剣の道…そして我々【狼志組】は【冥鐘】を追求する伝導者として……!!その意志を次の世代へと繋いでいく!…と言ったところかなっ!」(カーン!!)

ザザーーーッ!!

「…そうかよ!その気持ち…トワさんと戦っていくうちに…何か伝わってきた!!…俺も今まで長い年月、藁相手ではあるが真剣を持ったり、その後には…もうこの【paradiso】の世界にはいない親友と剣戟をしては、剣とは何かという道を追求したんだ!…じゃあそろそろ…アンタの希望どおりに…!」(シャー…)

キン!!

《白狼夜宗流・一の秘剣【千夜・伍閃宗刃】》

「へぇ〜!…あはは!…楽しみだな〜!……【Makiras】を倒した技をここでお披露目とはね…実物だ!…じゃあ僕も…剣の道を追求する意志のある君に…【冥鐘】とは何なのかを教える為…局長から教わった技を一つ教えてあげる…」(カチャ…)

リィーーン…♪

「…これで終わりそうね…」(ハクローくん…あなたなら…きっと!)

「…ハクロー…まさか《古参メンバー》の一人であるトワと張り合える程の実力を持ち合わせているとは…!」(…それに、まさか俺達【現世人】が長年この【狼志組】にて刀剣と向き合い、関わっていくことで刀剣の真理を追求しないと体得が困難とされている【冥鐘】の音が聞こえているとは…ハクロー…お前は一体…!)

「……」(あの時、トワさんに俺の技の型…【千夜・桜華】を当てられ、斬られたかのように見せていたが。……実際は全く手応えがなかった!…剣を交えてみて分かった…!…この人は、今まで戦ってきた奴らの桁ではない!!…かなりの場数を積んだ実力者だ!!…だがらこそ負けられない!!…この人を超えれないようでは…俺やベアさん…ロベルとの因縁が深い【G・lrof】を倒すことも夢のまた夢だ!!…そしてさっきからトワさんが刀を構えたり帯刀する度に巫女さんが鳴らす鈴の音…【冥鐘】というのが一体何なのか気になる…!!この戦いが終わったら、トワさん以外の【狼志組】の古参メンバーにも…色々聞かないとな…)

【Hux・row】は【冥鐘】の事が気がかりな様子であり、その真理を追究する為、後ずさることもなく【Towa】と向き合おうとする。そしていよいよお互いの真剣での抜刀のぶつかり合いが始まった───────

「……いくよ!!」

(シャッ!)

「……!!」(ダッ!)

キーン!

「!!…十手か!?」

「はぁあああ!!」

シュシュシュシュシュ!

「そう来たか…この程度の突きは…容易い!!」(ヒョイヒョイ!)

「!?…まだだ〜!!」(ブン!)(全て躱したか…!)

ザシュ!

「…!!…くっ!!…浅いね!…そしてまた先程の【千夜・飛燕】という技かな?」(プシュ!)

「…今度はそうはいかないぜ……!!ここだ!」(シャ!)

ズシャーーッ!!

「!!…今度は…真下からの突きを…!?ふふ…なるほどね…」(チャキッ!)

《【千夜・伍閃宗刃(改・鷲空)】》

【Hux・row】は先程【千夜・飛燕】を見破られ、今度も【Towa】に見切られると考え、派生技として【千夜・飛燕】から【千夜・鷲空】に攻撃を切り替え、【Towa】に攻撃を加える。

「…!!まだ立つのか…流石はここの《十番隊》を引き受けている隊長なだけあるな〜!!」(チャキ!)

「…ハクロー…君も大した者だ!…その剣筋からは、伊達にこれまでの戦いは…相当以上に過酷な事が多かったようだね。……その君の戦歴に敬意を払って……今度はこちら側が仕掛けよう!!」(スッ!)

リィーーン…♪

《【冥鐘追究刀剣術】一教術・輝刀卿仁(キトウキョウジン)!!》

「……」(シャッ!)

カン!シャキッ!カン!カキン!カン!カキン!キン!

キィーーオォーーン!!

「!!!…うぐぅっ…!!…たくっ!一刀一刀が重てぇっての!!」(ジリジリジリ…)(ギリギリギリ…)

「…よく全ての斬撃を受け止め…刀を手放さなかったね…」(これを全て受け止めたのなら、そろそろ見えてくると思うよ。君にも素質や素養があるのなら…【冥鐘】の片鱗がね…!)(ギリギリギリ…!)

キィーーーン!

【Towa】の技を【Hux・row】は名刀【Louvel】で全ての技の斬撃を受け止めた。そして二人はお互いに刃を弾き、間合いを取る。【Hux・row】は心の中である気持ちが芽生えていた。その気持ちを胸に名刀【Louvel】をゆっくり帯刀しながら心の中で自分が大切とする志の意を頭の中に思い浮かべていた───────

「……俺は…!!………」(シャー…)

《俺は…アイツが…ラルが去り際に流した涙の意味を…俺は知らなければならない…忘れてはならないんだと…!…これ以上…アイツのように苦しんで…この世界で生きては涙を流している人を、誰かに決められた論理的なルールに従わず、自分の心に正直になって助けたいんだ!…そして今まで会って来た人達…仲間への思いを大切にしていくんだ…!…俺が真剣と向き合うきっかけになったのは、あの時、【Jeik】との戦いで誓ったように…正しき道を行く人には守りを、悪事を働く者には厳しい一刀をと…俺は誓ったんだ!…俺が剣の道を歩むきっかけになった居合道の菊川先生から、餞別で託されたかけがえの無い、現世に存在する一振りの白銀のような輝きを放つ刃《白狼刃》……血塗られた歴史を持つ名刀【Louvel】の刀身は折られ、新しく納められた…もう一つの名のある刀として……リーネがこいつに《白狼刀》として名付けてくれて蘇った!………きっかけは今はいない…親友ロベルから俺に受け継がれ…その意志を託された、この《誓いの儀礼刀》…!!名刀【Louvel】に誓って…!!俺は…!!》

《俺は今までの現世やこの【Paradiso】で会って来た大切な繋がりを忘れず、他の人の分まで強く生き、そしてこれからもみんなと一緒に楽しく笑い、その平穏な日々を守る為に、この【Paradiso】の世界の脅威と立ち向かう事をここに誓う!》

キン!…ザッ…!…チャキッ…!

【Hux・row】は《誓いの儀礼刀》の想いを強く念じ、帯刀をし終える。そして体勢を低く保ち、名刀【Louvel】を掴み、抜刀の姿勢に入る───────

「…………!!」



🎼Back Ground Music 》》》



♪〜大逆転裁判2より・大いなる帰還



リィーーン…♪【冥鐘】

「!?…なぁっ!?…今のは…鈴の…音…!?」(ハッ!)

「!!…今の音…って事は…!?そっか…ハクローくん!…遂にやったんだね!」

「うむ。…ハクロー…どうやら辿り着いたようだな…お前も…【冥鐘】へと入門し…誘われたようだな!」

【Hux・row】は名刀【Louvel】を持った瞬間、まるで《清廉(せいれん)》の雰囲気を漂わせる神々しい巫女が鳴らしたかのような清流のように澄んだ清らかな《神楽鈴》の音が、空間に響き渡った。

「……ふふっ!」(思った通りだ。……ハクロー…やはり君は…《あの人》の…親友の《白狼》…なのだな。…それに、その目は。…大切な人を守ろうとする、同じ志をも感じるようだ…ふふっ!///)

その音を聞いた【Towa】は、嬉しそうに微笑みを浮かべ、【Hux・row】に歩み寄る───────

タッタッタ……スタンッ!!

「…聞こえたよ、ハクロー!…君の持つ【冥鐘】の音を!…とても澄んだ《神楽鈴》のような音だ!…どうやら辿り着いたようだね…君も【冥鐘】の真髄に!」

「……っ!!」(チャキッ!!)

「…じゃあ、試してみなよ!…もう小細工の型は必要ない!…君の自信のある真っ直ぐな気持ちの抜刀術の居合を…【冥鐘】の意志を込めて…遠慮なく僕に打ち込んできなよ!!」(スッ…!)

…リィーーン…♪【冥鐘】

「…ああ!分かったトワさん!…俺はもう迷う事なく全力の抜刀術を…アンタにぶつける!!」

…リィーーン…♪【冥鐘】

「…分かった。…来い!!受けて…立つ!!」(チャキッ)

…リィーーン…♪【冥鐘】

「……はぁああ!!」(チャキッ!)

「…はぁああああ!!」(チャキッ!…バサッ…!)

…リィーーン…♪【冥鐘】 …リィーーン…♪【冥鐘】 

キィイイオオォォーーーン!!!

「……」

「……」

…ブシャアアッ!

「…!!…うぐっ!!……ううっ…!!」

バタリッ!!

「…!?」

お互いすれ違い、交差した二人の斬撃は、無慈悲にも【Towa】の胸部を豪快に斬り裂いた。その傷口からは魂が流れるも、素顔は帽子で隠れていた。【Hux・row】はすぐさま歩み寄る───────

「と、トワさん!」(チャキン!)

「…ふふ…!!……ハクロー!…君は…見事【冥鐘】の力を使い、その名刀【Louvel】の刀身を強化し。……決してその《白狼》のような白銀の刃を折ることも…砕くことすら出来ない力を…見事に体得したようだ…今後の活躍に…期待する…よ……楽…しかっ…」(ニコッ)

バタン!!

「!!トワさん!!」「トワさん!!…誰か治癒できる人はいないの!?」「トワ…充魂剤だ…飲め!…おい!早くトワを医務室に連れて行け!」

ハッ!!…タッタッタ…!

「トワさん!!…しっかりしてくださ…!!えっ?…これって…さ…サラシ!?…それに…こ、この胸はっ!?///…ええ〜っ!?///……と、トワさんって…お…女だったのか!?///」(ガシッ!)

ざわ…ざわ…ざわ…///

マジかよ…【Towa】十番隊隊長が…女だったとは!?/// 通りで男のなりしているのに…いつも八番隊隊長と一緒に行動して…時にヤケに可愛くて…女っぽいとこあると思ったよ/// …かなり…デカイ…!!/// 眼福…眼福ありがたや〜!!

「ほうほ〜う♪」(へぇ〜!トワさんのバストサイズは《Fカップ》〜♪!…私と千夜ちゃんと同じくらいなんだね〜!本当にハクローくんて何処行っても《女難体質》だよね〜♪)(ニヤニヤ!)

【Hux・row】と【Beanne】は【Towa】の身体を見ると、深々と被っていた帽子は顔に隠れており、着用していた上半身の制服が斬り裂かれ、晒(サラシ)で巻かれていた豊満な胸が露わとなる。それを見てしまった【Hux・row】は思わず赤面し、【Beanne】はニヤニヤと笑みを浮かべていた。すかさず十維新メンバーの【Nagawa】や【狼志組】に所属する者達に対し深々と謝罪した───────

「【狼志組】の皆さん方!!本当にすみませんでした!!俺のせいで、主力である《幹部隊員》に負傷を負わせ……女性であると知らず、公の場でトワさんをこんな辱めるような思いをさせてしまいまして!!…俺に出来る謝罪ならば、切腹だろうと何だってやります!!!…いや、やらせてください!!!」(土下座!)

【Hux・row】は誠意を込めて土下座をした。すると威厳のある、黒のスーツにスカーフを巻き、紺の長めのチェスターコートを着た男性がこちらに向かって歩み寄って来た。

ザッザッザッ…

「……顔をあげてください…」

「!!…あ、あなたは…!?」

【Nagawa】はすかさず男性に対し、深々と挨拶をした───────

「…副長!」(ぺこり…!)

「!!…え…この人が……!?ここの!?」「副長さん!?…へぇ〜本当に現世でいう【新撰組】みたいだね〜!」

「…我々【狼志組】の十番隊隊長の突然の無礼をお許しください。…私はここ【狼志組】《副長》を務めております【Fukabe】(フカベ)と申します」

《【狼志組】副長【Fukabe】(フカベ)》

「…あなたが【Hux・row】…元よりハクローさんですね。あなたの事は…我々の局長からの伝達で【Mist garden】の領主のアガルタさん…君の所属する【R・P】社ルーシス室長からも話は聞いております」

「!!…そうですか…まったく…あなた達【狼志組】の情報網…一体どうなっているんですか…!?ハッ!!そっ!!それより…本当に申し訳ありませんでした!こんな大事を引き起こしてしまいまして…!!」(ぺこり)

「…大丈夫です…それはもう構いません。…あなたは先程のトワとの戦いで、我々幹部の古参のみが持ち合わせている潜在能力の一つ【冥鐘】を見事に会得しました。そこで、ハクローさん。…あなたに折り入ってお話ししたいことがあります」

「な…何でしょうか?」

【狼志組】副長【Fukabe】は【Hux・row】の目を見て、期待に応えるように、このように話す。

「単刀直入に言います。あなたの腕を見込み……臨時で我々【狼志組】に入隊していただきたいのです。……どうでしょうか?」

「!?…お、俺が…!!この【狼志組】に!?」

「はい。ですがここでは判断に迷うかと思います。…そこで今日の夜に、ここ一番の料亭である【桂実荘】(カツラミソウ)という場所を設けて……話をしたいと思います。そこであなたに入隊の意志があるかを問おうかと思います。…では、私はこれで失礼します…」

スタッ…ザッザッザッザ…!

【狼志組】副長【Fukabe】は、【Hux・row】に【桂実荘】(カツラミソウ)という料亭で落ち会う約束をした後、そのまま屯所内の建物の中に入って行った。それを確認した【狼志組】四番隊隊長の【Nagawa】は【Hux・row】と【Beanne】の二人に歩み寄り、こう伝えた───────

「…今日の所はもう帰ってもいい。ご苦労だったな」

「…あの、トワさんは大丈夫なんですか?」「あのケガだと、しばらく任務はできないのでは〜?」

「そこは心配しなくていい。ああ見えて生命力は高い奴だ。今日の夜には完全復活している事だろう…」

「そ、そうですか…」「なら安心だね〜♪」

【Hux・row】と【Beanne】はそう言って屯所を後にし、【河原木亭】へと帰路についた───────

・・・
・・



B. いいえ


《Capitolo・3》
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜こち亀より・最低男、両津勘吉3

〜【Paradiso】歴:2000年・7/8・夕方【J島】【Kagoya】・大正通り・【河原木亭】前〜

───────俺達が【河原木亭】に帰宅した時、玄関前にはリーネが頬を膨らませては何やらご立腹な様子で仁王立ちになって立ち尽くしていた。俺達はそれを目撃し、見つかると何やら厄介事になる予感がしたんで、見つからないようにこっそり裏口から出入りしようとしたが、そこに居合わせていたセノさんに見つかってしまい、リーネにすぐさま通報され、敢なく俺達二人は再び《御用》となった。リーネの表情を見ると、普段の心優しい顔ではなく、ドス黒いオーラを放ち、目の色に光がない目つきをしていて、俺達を見た途端に、『二人共!!今すぐそこに座ってください!!』と言われ、玄関前で正座をさせられ、まず目の前に俺とベアさんがどアップで頬にキスをしている顔が写し出された手配書を見せつけられ、罪状には『【天鏡水導の鳥居道】の神聖な公共の場で、民衆の面前の前で羞恥心なく堂々とキスをするなどして、ふしだらかつイチャイチャなことをして、その行為はたちまちエスカレートしたのか、女性の方は徐に上着を脱ごうとして男性に求愛を求めるかのような不純極まりない行為にまで発展し、【Kagoya】の町にて《公然猥褻》及び《迷惑防止条例違反》の罪を犯したバカップルを現在指名手配しています!!』…と公に事の詳細が明確に書かれていた。それを見せつけるように突き立てながらリーネは俺とベアさんを一体今まで何をしていたのかを尋問兼説教をしようとしていた。いやもうしているんだけど…正座させられてかれこれ《一時間以上》は経過している…いい加減足の感覚が無くなってきた───────


あ〜あ〜!やっちゃった!パフ♪
あ〜あ〜!やっちゃった!チン♪
あ〜あ〜!やっちゃった!ポヨン♪





ドドドドドドドド……

「…なるほど〜♪そんなことがあったんですね〜♪……それで…ハクローさ〜ん♪…ベアさ〜ん♪…これを見ては、他に何か私に言う事はありませんか〜?…二人共、公共の場でこ〜んなふしだらなことをして、仲睦まじくして…と〜っても楽しそうだったんですね〜♪!!!!!」(ニコニコゴゴゴ…!!!)(ヒラヒラ〜)(<●><●>ジトォーーーッッ!!!!)

「…リーネ…いい加減足が痛みを通り越して感覚が無くなってきた…!!…早く…解放してくれ…!!それにその手配書の罪状は帳消しになったから…まあいいんじゃあないか〜!………」(ガチガチ…)(アセアセ…)

「私も〜!正座はもうげんか〜い!…よし…こうなったら!…ハクローく〜ん♡!Help me〜♡!」(ダキッ!)

ビリビリビリ!!!

「だぁ〜今はやめろぉ〜ベアさん!!…!?ぐぁあ!!…あ、足がァアアアア!!」(ビリビリ…!)

「あぁ〜ん♡私も足痛〜い〜♡でもこれで〜!私達!おあいこだね〜♪」(えへへ〜♡)

「こらぁ〜!ベアさん!!///今あなた達を説教してるのに、ハクローさんといちゃついて楽しそうに抱きつかないでください!!///それにハクローさんも!!ベアさんに抱きつかれて頬を赤くして嬉しそうにしないでください!!///」(クワッ!)(ビシッ!)

「いや…別に赤くなってはいな……!?ああっ!?…い、いでででで!!や、やめろリーネ!!…足!!足踏むなって〜!!グァアアァァっ〜!!い、いだだだだぁ〜〜!!!」(ビリビリ…!)

「〜!?///あぁ〜ん♡///リーネちゃんの足が痛くて〜♡激しぃい〜♡ダメぇ〜〜っ♡!!///あああぁんんん〜♡///もっとぉ〜♡…はぁ〜〜ンン♡♡!!///」(クネクネ〜♡)

「!?///…ベアさん…なんか声が色っぽくて…いやらし…!!///……!?ダァ〜!!いだだだだだ!!リーネ!!頼む!や、やめてくれ〜い!!」(ジタバタ!!)

「…うふ…うふふ♪…二人共…《卑猥》でいやらしいことは…この私が許・し・ま・せ・ん・よ〜♡!!…も〜う!!!…私達が一体…どれだけ心配したと思っているんですか〜!!??……うぅ〜!!///お二人共…反省の色が見えないのなら…もう仕方ありません!!///こうなれば《お仕置き》が必要ですっ!!二人は罰として!!今日からセノさんに、二人のご飯は《抜き》だと言っておきます!!!!!」(グリグリ…)(プンスカ!)

ゴロゴロゴロ……

「「えぇーーーッ!?そ…そんなぁ〜!?殺生な〜〜!!お代官リーネ様(ちゃ〜ん!!)〜!!どうかお許しを〜!!!!」」((ジョーーッ!!))

「…うっふっふっふ…♪…だ・め・で・す♡!!許・し・ま・せ・ん・よ〜〜♪!!……お二人共!!!…大人しく観念して自分の犯した罪を潔く認め…心から反省しなさぁーーーーーーーーーーーいいいい!!!!!///」(プンスカ///!!)

ガラガラピシャーン!!!

《そ、そんなぁぁっ〜!!》

《もう【御用見廻組】なんて…!!どわぁいっ嫌いだーーーーー!!!!!》

二人は現世で昔放映していた《国民的警官アニメ》のような断末魔の叫び声を上げ、涙を流していた。【Keito】【Bill】【Rolan】の三人は物陰に隠れながら、二人の様子をじっと見ていた───────

「お〜こわぁ〜!今日のリーネはん…えらい逆鱗に触れてるでぇ〜!……ハァ〜!全くハクローはんもベアはんも〜!デートはええけど、【御用見廻組】のお世話になるとはな〜!よりによって【近代組】を敵に回してよう逃げおおせたな〜…でも…まさか最後の最後に武力組織の【狼志組】に捕まってはそこの【十維新】の《十番隊隊長》と戦うとはな〜!ハクローはんようやりますわ〜ホンマに…」(やれやれ…)

「教官…やっぱすげえな〜!隊長とか、そんな強そうな奴らとまともに渡り合えるなんて〜!」(キラキラ!)

「【狼志組】か…現世でいうと《新撰組》のような者達だな!!…ロマンだ!!」

・・・

「(・ー・)」「(・ー・)」【私達二人は、公衆の面前ではしたないことをしました…】(ブラーン!)

  ぐぐう〜…  ぐぎゅう〜…

「あ〜♡美味しいですね〜♪このお刺身〜!!う〜ん!幸せです〜♪」(ニコニコ…)

「美味いな〜!あっ…教官…!ベア姉さん…!ごめんよ!」「分けてやりたいが…リーネから止められているのだ!…申し訳ない…」「すんまへんな〜!ハクローはん…ベアはん…まあ心配せんといてぇな〜!アンタらの分までウチは食べるで〜!」

【Hux・row】と【Beann】は縄で縛られて身動きが出来ず、首には反省項目の看板をぶら下げられてお腹を空かせつつ、食事風景をじっと見つめていた───────

「…腹減ったな〜…」「そだね〜…」

ガラララ……

そう言っていると、襖から【Senno】が顔を覗き込み、居間に入って来ると、【Hux・row】と【Beanne】に対し、声をかける。

「あの〜ハクローさん、ベアさん。あなた達に急ぎだと言ってお客様が来ておりますよ〜♪」

「あ、セノさん!…え?…客?…俺達にか?」

【Senno】はまるで助け舟を出すかのように伝言を伝える。それを【Linea】はさせるもんですかと言わんばかりの表情をして代わりに立ち上がる───────

「あ、私がでま…」(ガタッ!ガシッ!)

「はいは〜い♪リーネさんと他の人達はそのまま食べていてくださいね〜♪…では少々お待ちください二人共…!お客さんを待たせてはいけませんからね〜!今、縄をほどきますね〜♪」(ニコニコ〜♪)

スルスル……

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜大逆転裁判2より・復活の検事

パラパラ…

「おっ!」「あら〜!?」

「せ!?セノさん!?あ、あの〜!」(アタフタ!)

「はっは〜!諦めるんだな〜リーネ!!…お客さんが俺達を呼んでいるなら仕方ないよな〜!?…なっ!ベアさん!?」(ニヤッ!)

「そだね〜♪!ハクローく〜ん♡!じゃあ行こっか〜☆リーネちゃん〜みんな〜!バイバ〜イ♡」(ギュッ!)

タタタ…!

「こ、こら!二人共〜!!///…待ちなさーーーい!!…むぅ〜っ!!///…ん〜〜〜!!///」(プンプン!)

【Hux・row】と【Beanne】の二人は解放され、仲良く手を繋ぎ立ち上がる。それを【Linea】は頬を膨らませ、悔しそうな表情をしていた。そして周囲のメンバーは二人を訪ねて来た客について気になったので話をしていた。

「教官とベア姉さんの客か〜!?一体どんな人だろうな?」「うむ。…もしかしたら御用見廻組の【狼志組】かも知れんな!」「あ〜!あり得そうやな〜!…ま、でもそうはならんやろ!それやったら今頃ウチらは《寺田屋事件》みたいに問答無用で襲撃に遭ってるやろに!」

それもそうか!ハハハ!! ?…寺田屋…事件ってなんだ? あ〜!ビル教えたるわ!!それはな〜… !?…ハクローさん…あなたは…まさか…また…!!

【Hux・row】と【Beanne】は、二人仲良く玄関へと向かい、玄関に【Senno】が待ち構えていた。その表情はとても険しい表情をしていた───────

「?…セノさん?…その〜お客さんって…!?ま、まさか…」「セノさん…その態度だと…やっぱりね…」

「シッ!…お静かに!…皆さんに聞こえるとマズいです!…はい。《例のお客様》方は外でお待ちしております。…どうかお二人共、道中お気をつけてください。あとお腹を空かせていると思いますので、これは道中につまんでください……」

【Senno】が渡したのは小さい小包であり、中には刺身を寿司にした料理が入っていた。二人はそれを見てお礼を言う。

「…ありがとうございます…セノさん」「ありがとね〜!セノさん!」

「…では…お開けしますね…」

ガラララララ…!

「!!」(!?…こ…これって…!?)「ほっほぉ〜!」(…おや〜まぁ〜!皆さんお集まりで…)

玄関の扉を【Senno】が開ける。そこには先程の《御用見廻組》の武力組織【狼志組】の者達が尋ねていた。その数は十数人の者が門まで集まり、そのまま立ち尽くしていた。その内の一人が前に現れ、二人を歓迎するかのように尋ねる───────

「…こんばんは【R・P】社ギルド【Agente】の【Hux・row】さんと、その教育係の【Beanne】さんですね?」

「はい!」「は〜い!そうで〜す!!エヘッ☆!」

「…副長がお待ちしております。…ご同行をお願いします。…ではお二人共…我々について来てください…」

「はい!」「了解〜♪!」

【Hux・row】と【Beanne】は隊員の後をついて行く。その数は多く、まるで《護衛》のようにも感じられた。そう思いつつ、先程【Senno】から貰った寿司をつまみながら歩いていた。

もぐもぐ……

「…!!美味いな〜!セノさんの寿司!」(モグモグ!)「おいし〜♪!!やっぱりセノさんの料理は美味しいよね〜♪!!」(モグモグ!)

・・・

〜【Paradiso】歴:2000年7/8・夕方【Kagoya】・京ノ通り・【桂実荘】〜

「…着きました。ここが副長がお待ちしている【桂実荘】です」

「…でかいな…!!」「へぇ〜立派な料亭だね〜!」

二人は【桂実荘】を見て驚愕した。そこには昔馴染みの木造建築であり、白と黒の外装仕立てで設計された清潔感のある料亭であった。そして【狼志組】の隊員は続けて話を進める───────

「では…入りましょうか…すみません!女将さんいますか?」

タッタッタ……

「は〜い!…あらあら【狼志組】の方々ですね。…そちらが、副長がお待ちしている例のお客様でございますね!……どうぞお入りになってください!」

「わかりました。…ではハクローさん方、行きましょうか…」

「ふふっ!…お部屋までご案内しますね〜!」

「は…はい!」「失礼しま〜す!」

【Hux・row】と【Beanne】の二人は【狼志組】の隊員と【桂実荘】の女将に部屋を案内される───────

タッタッタ…

「…こちらでございます。…ここからは【Hux・row】さん…あなた自身でお願いします」「【Beanne】さん…!あちらで料亭の食事をご用意しておりますので、ご案内しますね〜!」

「了解しました〜♪!…じゃあハクローくん…また後でね…」(ポロッポタポタ…ギュッ!)

「…大丈夫だよ…ただ副長と話しをするだけだから。…あと嘘泣きはしなくてもいいんで…」(ギュッ!)

「ちぇ〜!相も変わらずつれないな〜!…あとハクローくんのご飯は〜?」

「ご安心を!…ちゃんと【Hux・row】さんの分も用意しておりますよ〜!」

「…では…少々お待ちください…」

ガラララララ…!

「…副長…【Hux・row】さんを連れてまいりました」

…通してくれるか?

「…わかりました」

ガラララララ…!

「…こちらへどうぞ!」「…では【Beanne】さん…行きましょうか…!」

「副長!…失礼します!!」「……ハクローくん…」(待ってるね……ハクローくん!…必ず無事にね!)

・・・

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜大逆転裁判2より〜成歩堂龍之介・解決の前奏曲

【Hux・row】は部屋に入室した。その場所は畳部屋になっており、周囲には掛け軸に衝立、座卓と座椅子が置かれ、窓には大きな満月があり、威厳のある和の空間のある一室へと案内された。その向かいには【狼志組】副長の【Fukabe】がいた。そして【Hux・row】の姿が見えたので、すかさず挨拶を交わす───────

「…来たようだな。…ハクローさん…まあこちらへ座りたまえ」

「…はい。失礼します!」

ストッ

「…それでは…君の答えを聞かせてもらおうか?」

「…あれから考えました。臨時ではありますが、こんな俺で良ければ…謹んで入隊の話…お受けします!…俺の力が【狼志組】に貢献できれば……!!」

《俺の持つ一太刀が、誰かの救いになればと思います…どうかよろしくお願いします!》

【Hux・row】は深々と【Fukabe】に頭を下げ、《入隊》の決意を伝える。その意と覚悟を見て納得したのか、了承を得たように受け取った───────

「…いいでしょう。…それでは早速ではありますが…この資料をご覧ください」

ペラッ!!

「?……これは?…!?…《御用見廻組無差別殺傷事件録》!?」

【Fukabe】から手渡されたのは、これまでかつて《御用見廻組》内で起こった殺傷事件についての記述資料であった。中には謎の不可解な失踪によって消息を絶った者達の者まで記載がされていた。これに対する事柄について淡々と説明される。

「…この事件録は《極秘資料》として管理されており、古くの時代から今にかけて数件、【御用見廻組】内に所属する者達を殺める、極めて《不可解な事件》が起こっており、これまで《何十年間》と保管されてきました。そして今回あなたが【真・ユートピア創造士隊】と同盟関係にある【Varisk】所属の【Zeal】(ジィール)という者との接触がある事も、我々の耳にも情報は届いております。…その上で伝えておきます。彼は再び【御用見廻組】の本部の監獄から脱獄しました。恐らくは…あなたの命を狙う為に…今もこの町を暗躍している事でしょう……」

「!!【Zeal】が…!?そうかよ…あいつ…!!」(グググ…!)

【Hux・row】はその真実を【Fukabe】から知らされ、拳を強く握っていた。そして引き続き会話を続けていく───────

「それだけではない…どうやらこの事件はあなたの教育係であるべアンヌさんが追っている《人斬り》と…《悪代官》を名乗る者による問題だけではないようです。…その黒幕の裏には、どうやら【真・ユートピア創造士隊】屈指の殺戮集団【Varisk】の者達の他に。……あなたも関わっているであろう【導き人】と対抗し、偽善を目的として暗躍する存在【Demister】(終焉ノ使徒)の六使徒の幹部の者達が、この町にも潜伏しており、この【Kagoya】の町の脅威になる。…そう私は睨んでおります。……無論…その者とあなたは、接触してるのでしょう?…知っていることがあれば、話していただけますか?」

チャキッ!

「!?」

ガタンッ!!

「………」

【Hux・row】は何処からか刃を向けられた為、咄嗟に立ち上がり、刀を向けて来た者を見上げる───────

「…くっ!?…また不意打ちか!?」

「………」

チャキリッ!!

そこには、爽やかな髪型をしており、ルックスも美男子のような雰囲気を醸し出しており、ワインレッドのジャケットにゴールドのラインに肩章を身に付けており、下は白のチノパンのようなズボンを着用した、《公爵》のような出立ちをした服装の男性が刀を向けて立ち尽くしていた。【Fukabe】は鋭い目つきで言葉を添えて静止させる───────

「…【Sogami】(ソガミ)!!…今回は《尋問》の為に彼を呼んだのではない。…刀を納めろ…」(ギロッ!)

「…それは残念だわさ〜…」(シュン…)

…シャー…キン!!

リィーーン…♪【冥鐘】

「…トワさんの時といい…本当に不意打ちが多いですね…あなた達の部隊は…」

「すまない。…我々の隊長は、好戦的で血の気が多い性分の者を構成している為、衝動が抑えきれず、こうして強者や剣士に対して刀を向けたり交えるものが多いのです。……折角なので紹介します。この者は私の右腕でもあり、【狼志組・十維新】十傑メンバーの中でも、頂点に君臨する《一番隊隊長》…【Sogami】と申す者です。ソガミ、挨拶しろ」

「突然すんませんですな〜刀を向けまして…!!けど君…なかなかええ勘してるでさねぇ〜!」

《【狼志組・十維新】一番隊隊長【Sogami】》

「…あなたが、この【狼志組】の一番隊の…!?た、隊長!?…はぁ…わかりました。…まさか奴ら…【Demister】(終焉ノ使徒)の事まで知られているとは…確かに俺達は、奴らと衝突しました。目的は…この世界の《救済》だとか、そう言っていました」

「…《救済》……か。…そして、彼らがこの【Kagoya】に姿を現したとなれば…恐らく近いうちに大きな事件を起こすきっかけになるだろうと思われる。…君としては彼らの企みをどう考えていますか?…もう一度問いますが…心当たりがあるのであれば…話してもらいましょうか?」(キッ…!)

「…!!」(ゾクッ!)

【Hux・row】は相手の問いに少し迷いが生じた。【狼志組】に水の精霊である【Milal】の事を話して通じるかどうかわからなかった。もしかしたら真面目な話をしているのに下手な発言をしては『ふざけているのか?』と見なされ、刀で斬られ、《粛清》されるのではないのかとも思っていた。【Hux・row】自身は、現世でかつて幕末の時代に存在した武力組織である《新撰組》の中でも、《鬼の副長》の異名を持つ、《土方歳三》のようなオーラが【Fukabe】にもあるように感じられた。しかし、迷っていても仕方ないので覚悟を決め、ありのままの事を話した───────

「…わかりました…この話は全くもって冗談ではなく真面目な話です…実は…」

・・・
・・


「…なるほど…確かに今から十数年くらい昔に、この【Kagoya】の町で何者かによる大火があった。その時に偶然ではあったのか、大雨が降り、見事に大火は沈下された。だが降った雨は降り止まず、この【Kagoya】の町が浸水し、生活していた尊い者達が犠牲になり、町も崩壊する《大惨事》とも呼べる水害の報告があったな。…水の精霊か…その話の信憑性はありそうだ。…昼方…【近代組】隊長の【Daito】(ダイト)…通称《ダイト隊長》からの報告で、君と教育係のベアさんを確保しようとしていた際に、突然川から水の壁が出現し、阻まれて逃したとの報告もあった。非現実的で初めて聞く事ではあるが、昔に起きた水害の原因は…まさか水の精霊の【Milal】 …《ラル》という名前の精霊の子供の持つ能力が暴走し、起こってしまった現象だとはな。……実にありがた迷惑な話だ!」

「!!……」

【Fukabe】の言葉に【Hux・row】は思わず感情を顕にし、反論して立ち上がりそうになった。ここで感情を顕にするのは簡単だ。しかしそれでは何の解決にもならない。立場が悪くなるだけではなく、最悪自分の寿命を縮めるだけだと感じ、改まって相手を説得し、自分が本心で剣の道を行く決意と覚悟を【Fukabe】に向ける───────

「…確かにそうかもしれません…!!確かに水害を起こしたのはラル自身であるかもしれません!…恐らくラルは…まだ能力が未熟で、本当は能力を使うのを誰かに止められていたのではないのかとも思います。…ですがあいつはそれでも大火によって火事で苦しむこの町の人達を見過ごせなくて、止むを得ずやってしまったのだと思います。…ラル。…アイツ……その事をすごく抱え込んでいて……苦しんで…悲しんでいました。その事に対する責任感を感じていたからか、この【Kagoya】に流れる清流を一年中手入れを絶やさずやっていたそうです。ずっと苦しい思いをして、心の中に闇を宿して………怪物の様になってしまって…もしラルがあの時、俺とベアさんと出会っていなかったら…恐らく、奴らの手に渡って操られてしまっていて…何か良からぬ事に利用されていたのだと思います。それに俺自身…ラルから使命を受けた身でもあります。……俺の親友ロベルを殺めた宿敵でもあり、大罪人の【G・lrof】を倒す為、この【Paradiso】の世界各地を巡る壮大な冒険までもしなくてはいけません。…だが俺自身も……昔のラルと同じで、まだまだ《未熟》で………それに、この世界に来てから日が浅すぎます。……剣の腕だって、俺以上に強い人間は、普通にゴロゴロいます。…現にあの【Varisk】所属で…【Makiras】の元部下である《人斬り【Zeal】》が言っていたように…《半端者》と言われても仕方ないと思われます。そう言って、焦ったところで、いつ命を落とすのかわからない。だからこそ、もう一度自分を見つめ直し…ここであなた達【狼志組】に揉まれるのも、自分の一つの《人生》です。…フカべ副長。…どうかよろしくお願いします!!」

「……」

【Fukabe】は【Hux・row】の問いを親身に受け入れ、そして試すようにこう話した───────

「…君の。……今のその発言からは、まるでラルという水の精霊の行いを庇い、彼女の起こしてしまった過ちを《肩代わり》して《償う》という気持ちも込めて言っているようにも聞こえてくるようだ。…君は彼女の行いを償う為に剣に命を賭け、生きては尊い【Paradiso】の各島で生活する住民の命を。……これからも守っていく《覚悟》はあるのか?」

「もうその覚悟は、あの【導き人】の《オロア》達の試練を乗り越え、そして【Dail】邸での【Makiras】との戦いで…もう最初から決まっています!……俺は、この世界でのし上がりつつ、守るものの為に生きるだと!…それに俺は誰かに言われたから実行するとかいう規律とかそんなものに惑わされて考えるのをやめてしまい、自分が何を為さなければならないのかという正直な心の本質を見失う事こそが、最も駄目なのだと思っています!…俺は俺なりに自分の心にあるがまま従い…アイツの…ラルの流した涙の分まで…俺はこの名刀【Louvel】に誓い、この【Kagoya】の住民を守っていくまでです!」(チャキッ!)

リィーーン…♪【冥鐘】

「……ほう…」

「…へぇ〜!」(【冥鐘】が鳴るとは…副長からはトワとの戦いで会得したとは聞いたけど、なかなか良い音でさ〜!…それにこの…生真面目で正義感のある所なんか…彼に何となく似てるでさ〜…)

【Hux・row】の決意ある態度に【Fukabe】と【Sogami】は感心する姿勢で、まるで謝罪のような言葉を添えて今後の方針を語る───────

「…わかりました。こちら側からは以上です。無粋な質問ばかりですみませんでした。…折角の料亭です。ゆっくり食事でも召し上がっていってください。食べながら楽しく、今後の【狼志組】の方針でもゆっくり語り合いましょうか…ソガミ。女将を呼んできてくれないか?」

「…承知しましたでさぁ〜♪副長〜♪!」

「…はぁ〜…伸ばさなくても良い…」(やれやれ…)

「あいでさぁ〜!」(ガラララ……)

「…ソガミさんと仲良いんですね…副長…」

「彼とは付き合いが長い分、何かと苦労しているだけだよ。…だが…これも何かの縁だとも思っているよ。…さて食事前に一杯するとしよう。…君は酒を飲まないと聞いている。…水ではあるが、ここの清流の水は本当に美味い。君の友であり、かけがえの無い存在となったラルに感謝しなくてはならないな。…先程の彼女に対する非礼をお詫びし、この【Kagoya】の町の守り神としてこの地の水を長年守り抜いた彼女の分まで感謝と敬意を表して乾杯と行こう。…これからの活躍に期待しておくよ…ハクロー君。…そして水の精霊ラルに…乾杯!」(スッ!)

「!!…はい!…こちらこそよろしくお願いします!…副長!!ラルに…乾杯!!」(スッ!)

キ〜ン!

【Fukabe】は先程の【Milal】に対する非礼を詫びながら彼女の働きに対し、敬意と感謝の言葉を【Hux・row】に語りかけて深々と謝罪する。それを聞き、まるで許すかのように笑みを浮かべた【Hux・row】はお互いに仲違いを起こすこともなく、仲良く乾杯し、清流の水が一杯入った盃を交わした。その後女将さんから料理を配膳され、ゆっくり食事しながら今後の【狼志組】の方針を語り合った───────

・・・
・・


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜聖剣伝説3より・Little Sweet Cafe

〜【Paradiso】歴:2000年・7/8・夜方【J島】【Kagoya】・京ノ通り・【桂実荘】〜

〜その頃【Beanne】の居る【桂実荘】内客間〜

「……zzz…ん〜…はくろ〜くぅ〜ん〜♡!…そこは駄目だってぇ〜♡…zzz……zzz…」(くかー!)

【Beanne】は旅館の料理が絶品だったのか、食事を終えた後、畳の部屋で寝そべり、幸せそうな表情をして何やら寝言を呟きながら【Hux・row】と一緒に過ごしている夢を見ていたようだ───────

「…うふふ♡…はくろ〜くんったら〜も〜う!…そこ好きなんだから〜♡…うふふ〜♪……zzz…zzz…」(クネクネ…くか〜!)

ジリリリリr…

「……ん〜?」

すると、その幸せの夢を妨害してでもすぐさま起こさなくてはと言わんばかりに着信音が鳴り響き、目を覚ますと目を擦り【P-Watch】のディスプレイを確認した───────

「……も〜う!折角いい夢を見てたのに〜!…あ、電話だ!ハクローくんかな〜?…あれ?ビルくんから?……何だろう?」

ピッ!

【Beanne】(ホイホ〜イ!ビルくんどしたの〜?)

【Bill】 (ベア姉さん!…よかった繋がった!…あのさ?リーネに会ってないか?)

【Beanne】(え〜?リーネちゃんがどうかしたの?)

【Bill】(それが!実はさっきセノさんに、いくら何でも教官とベア姉さんが帰ってくるのが遅いから執拗にセノさんに迫っていて!何処にいったのか聞いても何も言わなかったから、さっき凄く怒って出ていったんだ!!ロラン兄貴は【河原木亭】で留守番してるから、俺が代わりにリーネを探していて、連絡もしてるけど繋がらなくて!!それで今ケイトを送るついでに二人で探しているんだ!!…けど見つからなくて困ってるんだ!!)

【Keito】 (ほんますんまへんな〜ベアはん!…流石にあの剣幕のリーネはんはウチでも止められんかったわ〜!)

【Beanne】(ん〜…〜♪よ〜しわかった!一緒に探してあげる!このベアお姉さんにまっかせなさ〜い♪)

【Bill】 (ベア姉さん、さすが!!頼りになる!!)

【Keito】 (恩にきるで〜!んでベアはん!…今ハクローはんと何処におるねんな〜!?)

【Beanne】(ん〜と…今京ノ通りだよ〜!…ああっ!?ごめん!じゃあ後ほど〜!)

プツッ!

【Beanne】は【Bill】【Keito】の通話を切り、旅館を後にしようと女将を見つけると、すかさずに伝言を伝える───────

「あ〜っ!女将さん!いいところに〜♪…お〜い!」(フリフリ〜)

「あらあらベアさん!どうかされましたか?」

「ごめん!私…野暮用が出来たので先に帰りますね〜!…ハクローくんは今どうしてるかな?」

「あ〜はい。…今副長と食事をされておりますが…」

「そうなんだ。……〜♪おっそうだ〜♡!…よし!じゃあ伝えておいて欲しいんだけどね…食事を終えたら〜…」(ゴニョゴニョ…!)

「…わかりました!ではそのようにお伝えしておきますね〜♪」

「じゃあすみません失礼しま〜す!」(ぺこり!)

スタコラサッサ〜!

「よ〜し待っててね〜リーネちゃん!このベアお姉さんが先に見つけて安心させてあげるからね〜♪…その後に〜♪ハクローくんと現実で〜夢の続きを〜♡!…きゃ〜♡///」

【Beanne】は【Hux・row】に何か良からぬ事を仕掛ける横シマな気持ちを含め、チームが一丸となって全力で【Linea】を探しにいく───────

・・・
・・



〜時は遡り───────【Kagoya】大正通り【河原木亭】〜

ゴゴゴゴゴゴ………

「あの〜…セノさん…?ハクローさんとベアさん…一体誰が来ては…どちらへ行かれたのですか〜?いくら何でも遅いですよね〜…?」(ニコニコゴゴゴ…)

「そ、そろそろもう帰ってくると思うから、どうかリーネさん、怒りを鎮めてくださいねっ!ねっ!?」(アセアセ!)

【Linea】は帰りの遅い【Hux・row】と【Beanne】を心配していた。ここ最近物騒な事件が横行している為、また何か事件に巻き込まれているのではと感じ、執拗に【Senno】に迫っていた。しかし、どうしても【Senno】は彼女の危険を冒すのを防ぐ為、決して口外をしなかった。その態度に【Linea】はついに痺れを切らした───────

「もういいです!!私、二人を探してきます!!」(タッ!)

ガラララララ…パシャ!!

「ああっ!!リーネさん!」

【Linea】は急いで玄関へと向かい、外へと勢いよく飛び出していった。その光景を見ていた【Bill】と【Keito】はすぐさま跡を追う。

「まずいな!今教官がいないんじゃあリーネが心配だ!」「いくで〜ビル!リーネはんを嫌いな縄で縛り付けてでも連れ戻すんや〜!」

「ああ!なんとしてでも連れ戻そう!!セノさんごめん!ちょっと行ってきます!」

「ロランはんはセノさんを頼んどくで〜!」

「了解した!…二人共、気をつけてな!!」

ガラララララ…

タッタッタ…

「ごめんな!ケイト!リーネを見つけたら【Orbin】さんのとこへ送っていくよ!」

「わかったで〜!リーネはん見つけたらちゃんとエスコートしいや〜自分!」

「わかった!!…よ〜し!見つけるぞ〜!!」「お〜!!」

【Bill】と【Keito】は【Linea】の捜索に繰り出す───────

・・・


〜【Paradiso】歴:2000年7/8・夜方【J島】【Kagoya】清流通り〜

「…ハァ…ハァ…もう…どこに行ったんですか〜!!も〜ハクローさ〜ん!…ベアさ〜ん!…どこですか〜?」

【Linea】は清流通りに来ていた。先程は大正通りをくまなく探し、今度は清流通りを訪れていたが見つからず、頬を膨らまし、まるで牛のような声を出し、ご立腹の様子であった───────

「う〜っ!!///本当に二人はどこ行ったんですか〜!?///もぉ〜っ!!///【Kagoya】の町が広くて…どんなに探しても見つからないですよぉ〜〜っ!!///」

コツン…コツン…

「…あの〜、そちらのお嬢はん…?…どうかされました〜?」

「…え?…」(クルッ!)

「いえ…もう夜も遅いのに、誰かを探していたようなので声をかけてしまって〜どうかされたんですかい?」

【Linea】は声をかけてきた女性を見る。そこには心配そうに、深く揚げ帽子を被り、黒の着物を着ていた女性が立っていた。思わず彼女は謝罪の声をかける。

「あ、す、すみません!こんな夜遅くに…!!あの〜ちょっと人を探していまして…白い髪型の人で、なんか雰囲気が白い狼のような人と、金髪のオレンジ色の女性の方なんですが…」

「…!!その方ならもしかしたら…この近くでお見かけしました!!…ついて来てくれますか!?」

「ほ、本当にですか!?あ、案内してください!!」

「…こちらです!!…ちょっと近道しますね〜♪」

タッタッタ!

「!!…は、早いです!!…ま、待ってくださぁ〜い!!」

「ふふ!…早く来ないと見失いますよ〜!ほれ早く〜♪」

「!!…う〜っ!!///見つけたらただではおきませんよ〜お二人共〜!!」

タッタッタ…

「ハァ…ハァ…?あれ?あの人は…何処に?…それに…ここは?…あれ…?甘い匂いが………?…何だか…ねむ…たく……!!」

バタン…!

【Linea】は女性に案内され、着いたところは、狭い路地の広場であった。そこには眠りを誘うお香があり、直に匂いを嗅いだ【Linea】はその場で倒れ伏せて眠りについた。それを計ったように、女性は姿を現す。

「ウフフ♡…まさかこんなにすぐ引っかかってくれるとは…ちょろいもんどすな〜♪…さて、存分に頂きましょうか…あなたの持つ【Fiducia】…治癒能力を豊富に含んだ聖水を…♪…ついでに私の朝顔ちゃん達も…水浴びさせて…潤わさないけんどすさかい♪…ウフフ…フフフフフ♡」

シュルル…

そう。【Linea】自身は出来るなら関わりたくない《忌まわしい者》と遭遇してしまったようであった───────

・・・
・・



B. いいえ


《Capitolo・4》
(※<R-18>《性的描写》あり。
苦手な方、《18歳未満》の方は閲覧を控えるようにしてください!)
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜聖剣伝説3より〜Political Pressure

〜【Paradiso】歴:2000年・7/8・夜方【J島】【Kagoya】・ある町外れの山の森林〜

「ん〜?……ここは…!?え…!?な…何これ!?…植物の…蔓!?…い、いやぁっ!!///は、離してください!!いやあっ!!///」(ギチギチ!)

【Linea】は服と純白なミニスカートを着用されたまま、四肢を四方八方から様々な植物の蔦や蔓で締め上げられたまま拘束されていた。腕は後ろに回された状態で蔦に締め上げられており、特に太ももは締め上げた者の趣味なのかこだわりなのか《フェチ》なのか、強調するかのように力強く締め上げられていた。すると何処からか、女性の笑い声が聞こえてきた。そこには、先程出会った深く揚げ帽子を被り、黒の着物を着た女性の姿だった───────

「ウフフ♪…あらあら…起きましたか〜?」

「あ…あなたは…一体!…あの!ハクローさんは何処にいるのですか!?」

「…ハクローくんなら来ませんよ。…だって私…その人の居場所は分かりません。…ですけど私は…リーネさん…〜♪あなたを探してたんドスな〜♪…ウフフフフ!♡」

シュルル!!

「!?あ、朝顔!?……あなたは…!?ま、まさか!?」

深く揚げ帽子を被り、黒の着物を着ていた女性の周りに突然朝顔が出現し、身体全体が朝顔の蔓に包まれ、その女性の本性が現れた───────

「…ウフフどす〜♡!…ようやく、二人きりになれたドスわね〜♪…どう?私の可愛い植物達…気に入ってくれましたドスか〜?…リーネさん。…ウフフ♡」

「!!あなたは…【Orbin】さんの家を訪ねてきた【Demister】(終焉ノ使徒)の一人…【Auro】さん!!…くっ!…今すぐに解放してください!!こんなことをして何のつもりです…!!…あうぅぅ///!!!くっ!!…くる…しい///!!…くっ!!///や、やぁぁっ!///」

変装した女性の本性は【Demister】(終焉ノ使徒)の6幹部の一人【Auro】であった。

「あらあら〜♡…私の名前、覚えてくれていたんどすえ〜♪それはうれしぃ〜ドスなぁ〜♪!」

名前を覚えられていたからか彼女は嬉しそうにしていた。【Linea】は暴れて植物の蔓や蔦を振り解こうとするがびくともせず、更に蔓は万力のように【Linea】の身体を締め上げる。

ギチギチ!!

「っ!!///…うぅっ♡!!///……ぐすっ!!///…は、離して…くださぁい…!!///…もう……こんな辱めに遭うのはぁ……私…!!私はぁっ!!///……〜!!///…い…!!いやぁ〜〜ッッ!!///」(ポロポロ!!ブンブン!!)

「ウフフ♡…だ・あ・め♡!」(キャピン♡)

【Auro】は、【Linea】の身体を締め上げつつ、強調されたふくよかな太ももに手を触れながらじっくりと見つめ、更に蔦と蔓を呼び寄せる───────

シュルル……!!ギュギュ〜!!

「んんっ♡…あぁうぅっ♡!!///」(ポロポロッ!!)

「ウフフ♪…ほんま…ふくよかでいい身体してまんな〜♪胸もそやけど…この、太もも♪…グラマーでモチモチですべすべしてて…ホンマに触り心地が良くてたまらんドスなぁ〜♡」(モミモミサワサワ〜♡)

「ん、ん〜っ♡!!!///…!!やぁん♡!!…っ!///…ふっ!太ももを…いやっ!!さ、触らないで!!…///ああっ!やぁあっん♡!!///」(ジタバタ!)(ポロポロ…ブンブン!)(ギリギリ…!!)

「ウフフ♡……なんだかんだ…気持ちの良さそうな声…出しとるどすえなぁ〜リーネさん♪…私、ほんま嬉しいどすえぇ〜オ〜ッホホホ♡…では、ご褒美をあげるどす〜♪…どうぞ、楽しんでいってくださいドスなぁ〜♪」

シュルル!!…ニュル…ヌチャア…

「いっ!…いやぁ〜っ!!///…!!…この蔦…っ!!///ヌルヌルして…き、気持ちが悪いですっ!!…!?いっ!…いやぁっ!…はっ!…離して!!離してください!!///…!!ああん♡///!!…か…身体中を…!!まっ!…弄らないでぇ…!!///い、いやあぁ〜っ!!///」(ポロポロ…)(ブンブン!)(ギリギリ!)

【Linea】の服の中には様々な種類の植物の蔦や蔓が忍び込み、身体中隅々にまで巡るようにして絡みついていく。更に植物が分泌する粘液が服の中で浸出し、身体中に粘液を塗られていく毎に彼女の感覚が過敏になった状態で植物の蔓に締め上げられ弄ばれる。【Auro】はその様子を嬉しそうに、楽しく見物していた───────

ニュルニュル〜…シュルル……

「…ウフフ!リーネさんは《純情》なのか《初(うぶ)》な・の・か♡……ウフフ♡…いちいち反応が可愛らしいドスぇ〜♪!その様子だと、【Dail】邸の《服従メイド》として雇われていた時。……あの【現世人】の方が操る《縄》で縛られ♡…鞭打ち付けられ、打たれていく毎に《快感》を感じて♡……ウフフ♡…さぞ毎日のように身体中は《快楽》を求め♪…《調教》され、楽しそうになされてたようドスなぁ〜♪」

「…!?///」

【Linea】は相手の発言から、自らが経験した《色欲の暴挙》の限りを尽くした色欲ノ大罪人【Jeil】とその主【Dail】達から受けた忌々しく辛い扱きを仕向けた人物が、すぐそばにいることに勘づいた様子であった───────

「何故それを…!?あ…あなたが……!!ジェイルに…私をあの下劣な《束縛》で辱めるように仕向けたのは……!?///」

【Auro】はそうだと言わんばかりに、うっとりとした表情を見せ、更に【Linea】の身体を弄ぶ───────

「ウフフ♡…はぁ〜♡ほんま、羨ましいことドスなぁ〜!…でも…あの時も…そして今もこのように《束縛》されて♪…本当は嬉しいのどすえ〜♪?…ウフフ♪………あの時、あなたがエ・ロ・ス♪…の《象徴》とも言える官能的で性欲をそそられるあなたの肉感ボディーを最大限に生かして表現された究極の色欲女神……ウフフ♡《麻縄ノ女神》♪……その時…あなたがここに注入され、挿入されたまま麻縄の緊縛術…ウフフ♡……《股縄》の快楽によって絶頂を迎える事が出来た、この世界に存在する《媚薬》の一つ……【Piacere celeste】(天の快楽)♡……確か彼が最期にそう名付けてたドスな〜♡」

キラーン!

「!!」(ゾクッ!!)(やはり…!!この人が、ジェイルに私を…辱めるように仕向けた張本人!!///…それだけでなく、この人はぁっ!?///あの時の光景を影で見ていた……!?///)

バサァッ!!!

「キャッ!!///…な、なな!?///何するんですか!?///」(カァ〜!!///)

キュン…♡

「〜♪あら〜まぁ〜ドス♡…パンツは純白なショーツ♪……ウフフ♡…清楚ではあるけど意外と大胆な下着を着けてるんドスな〜♪……ウフフッ♡」

サワサワ〜♡……

グイ〜ッ………!!グググッ!!

ギュギュゥゥゥッッ〜♡!!!

「〜!?///あぁぐっ!!///…やぁぁんんっ♡///…!!あぁんんっ♡!!///」

【Auro】は徐に【Linea】のスカートをめくり、純白なショーツを露わにして手で直に優しく触れる。すると、下処理を終えたと言わんばかりに、突然強引に力強く掴み上げ、そのまま上へと持ち上げる。引っ張られていくうちに股に食い込んでいる純白のショーツは強く圧迫されてゆくにつれ、次第に細々となっていく。

ギュギュ〜♡!!

「ウフフドス〜♡その感じた声♡…思った通り、その感じ様…さぞご奉仕兼《服従メイド》さんとして、性欲が唆られる《英才教育》を受けた烙印なる《証》どすな〜♡リーネさん♪…この植物さん達の分泌するエキスはドス♪…この媚薬の《原料》としても使われてるんドス〜♪、勿論、その感度も♪…また絶大なんドスよ〜♡」

ギュギュッ!!…ニュチュ♡!!///ヌチョ♡///

「ううっ♡!///…あぁっ♡…や…やめてくだ…っ♡///」(ピクン♡)

「ウフフ♡…あの時のように、この唇からひたひたと《魂の蜜》が出始めとるどすえ〜♪…口は嘘吐けども身体の方は正直のようどすえ〜♡…こういう事されて気持ちいいんどすえぇ〜♪?…本当は〜♡?……ん〜?…ウフフフドス〜♡…いい加減、素直になりなさいドスなぁ〜っ♪ほーら♪んんっ〜んー…レロレロレロレロ〜♡」(ウットリ!)

…レロレロペロリ!…ヌチャ!シュルル…ヌメヌメ…

【Auro】は【Linea】の秘部周辺から分泌された《魂の蜜》の味を堪能するかのように舐めまわして刺激する。【Linea】は持ち上げられた純白のショーツに更に力を加えられ、局部へと万力のように力強く更に引っ張りあげて圧迫され悲鳴を上げる。その間にも彼女は、【Linea】の局部に飽き足らず、まるで《暴食》の限りを尽くすかのように身体の至る所の部位を舐め回しながら蔓や蔦を操り、【Linea】の感覚が過敏な部位《性感帯》を探っていく。すると、太ももの付け根付近や胸部の突起とデリケートな部分を蔦に触られ、絡みつき締め上げられると、思わず悲鳴と甘い声をあげた───────

ニュチュ♡!!ヌチョ♡……

「ああっ!?///んっ!?…ん〜♡!あぁん♡!!やぁん!やぁめっ!///うっ!?…下着を!!そんなに強く…ひっ!引っ張らないでぇ…♡///!…やぁ♡…!!…くぅ…///…い、いやぁ…!///…く〜///こ…こんな…下劣な…辱めをされて…!!///嬉しく…も…!!気持ちよくなんかありません!!///女性の人…なのにっ…!!あの下劣な罪人の方のように……!!こんな事をしても《罪悪感》すらなく…平然と人の嫌がる事をするあなたは…!!最低…ッ!!…《最低の極み》ですッ!!///…今すぐ私の身体に絡みついている植物の蔦を離しなさい!!さもないと私やみんな…!!特に《あの人》が…あなたを許しま…!!…くっ!…ああぁっ///…い、いやぁっ!!…うぅ!…いやぁっ///そ、そこはだめぇっ!!♡…くっ///!!」(ギリギリ!)(キッ!)(ビクン!)

シュルル!!…!!ギュギュゥゥ〜ッ♡……グチュ♡!!グチュ♡!!

「ウフフ♪…まだまだ子供ドスねぇ〜♪こんなに上質な《快楽》を提供してるのにドス〜♡……ウフフ♡…その良さが分からないなんて…《贅沢》と言えば良いのか《貪欲》といえば宜しいのか…少し残念な子ドスな〜♪…あの人…それってあなたの言う《ハクローくん》のことドス〜?♪…彼、本当に《女難体質》なのか、他の女性の方とデートをして、あ〜んなこ・と♡やこ〜んなこ・と♪…をして♡…それをリーネさん…あなたが一方的に《嫉妬》して目の敵にして彼を強く叱りつけてしまったのドスから〜♪…きっと嫌われて、愛想を尽かされて……助けには来ないドスよ〜♪ウフフ♡…きっと今頃あなたではない…違う女性のパートナーさんの方と末永〜く♡幸せになっている事ドス〜♪…本当にリーネさんは…《現世》でも、ここでも…一人ぼっちのかわいそうな子ドスな〜♪」

「!?///やぁっ♡…あぁん♡……んんっ♡!!///」(!!///…間違いない…です……!!この人が、あの下劣な男に情報を!!///…許せませ……!!ああっ♡!!///)

グチュ♡ニュチュ♡……

「………でも安心しよし〜♪…あなたの事情を誰よりも知る♪…この【Demister】(終焉ノ使徒)【Auro】が、あなたのパートナー兼友達になってあげるドス〜♪…ウフフ…そろそろ下着もとても良い具合に湿って、糸も引いて来とるドスな〜♪ウフフ♡……では失礼するドス〜♪!」(サワサワ…グチャ…)

ズブッ…ヌチャヌチャ!!グチャグチュ!!グチュグチャ!!

「だ、誰が…!!///……!!あなたのような…こんな…酷くいやらしく破廉恥で…下劣…!!低俗かつ鄙猥な事をする人なんかと!!///…!!お断りしっ…〜!?///!!あああぁぁんん♡!!///〜!!///んっ♡…い、いやっ!!!///…だ、だめえぇっ♡!!!///そんなところを…!!///指をっ!!いっ…い、入れないで…くだ!!?…ああん♡!!い!いやぁっ!やめてぇ///…う、動かさないでぇ〜!!…///……うぅ!…ぐっ…グスっ…!!ああっ!!…うっ…///あっ!!…♡♡あぁ〜〜〜んっ♡♡!!///!!!…うっ♡…!!くうぅ〜♡!!///…ぅ…!!…………ハァ…♡…ハァ…♡///……くっ!!///」(ブンブン!)(ポタポタ!)(ヌチャヌチャ…)(ビクンビクン!)

妖艶な笑みを浮かべている【Auro】は、【Linea】の《性感帯》をすぐさま特定し、蔦を操るとその部位を刺激しつつ、秘所へ指を的確に挿入し、中を激しく動かして刺激する。かき混ぜていくうちに水の跳ねる音が聞こえつつ《魂の蜜》が分泌され、指で混ぜられる毎に、蜜は粘性が増していき、生々しく蜜が糸を引き、練られていく高音が聞こえてくる。あまりの快感に彼女は悲鳴を上げ、遂には絶頂へと突入し、甘い吐息を上げる。秘部からは、粘液のような体液と、粘り気の籠った《魂の蜜》が流れており、それを見た【Auro】はとても喜び、すかさず回収して【Linea】の頭を優しく撫でる───────

「あら〜♡気持ちよかったようドスね〜!ウフフ!本当に…嬉しいドスわぁ〜!!…じゃあ…今度はこれはどうドス〜?…うふふふ♡!約束通り、とっても綺麗が自慢な《朝顔》ドスえぇ〜♪ゆっくりと…よく見よし〜♪綺麗でっしゃろ〜?♪」(サワサワ…)(ニヤニヤ〜♪)

バサァっ!!

「……!?」(これは、あの時の巨大な朝顔!?///)

【Linea】の背後を取ったのは、【Orbin】の家で召喚した、巨大な花を咲かせた一輪の朝顔の花であった。その様はまるで彼女を抱き抱えるように現れ、速やかに胴体を拘束した───────

シュルル…ギュルルル…シャッ!!…グチャ…グチュ♡…!

「…ハァ…♡…ハァ…♡…!!…い、いやぁ〜!!///…!?な…!?朝顔の蔓が纏って…ふ、太くなっていき…!?///」

細い朝顔の蔓が一本、更に一本と《左巻き》の方向へと蔦に纏わり、束になっていくにつれ、次第に太く太々しく強固な朝顔の蔓へと仕上がる。ワイヤーと同等の強度を持つ朝顔の蔓によって絞り上げられた蔦からは、《媚薬成分》を豊富に含んだエキスがねっとりと分泌してきており、一雫が粘性を持ち、朝顔の蔓の束は、彼女の秘部の入り口の前へと接近し、ゆっくりじわじわと進行しようとしていた。それを見た【Linea】は、本気で激しく抵抗しようとする意を見せる───────

「!!ハッ!!……ま…まさか…///…〜!?///いっ!!いやですっ!!///…そ…それだけは…だ、だめぇ!!…それだけはぁっ!!///…!!やぁっ!…やめぇ!!///…い…挿れないでください!!///お、お願いします!…ゆ、許して…くださいっ!!///」(ブルブル…)(ギチギチ!)(ブンブン!)

「ウフフ♡だ〜めっ♡…現世では《病弱》な身体でず〜っと病院生活のままマトモな恋愛が出来ず…《恋人》にも恵まれることもなく…《処女》として亡くなってしまったんドスから〜♪……《純情可憐》で初なリーネさんには、ここ【Paradiso】で《初体験》をさせて…ウフフ♡…《破瓜♡(はか)!!》…にして立派なレディーに仕立て上げ…更なる《快楽》を期待させてあ・げ・るド・ス♡…それにこの《朝顔達》も…リーネさんの秘めた所から湧水のように出てくる神々しい《魂の蜜》の味を欲しがっているんドス♪……ウフフ♡…だ・か・ら♡…あなたが何も心配する事はいらないんドス〜♪…さあ〜往生際が悪いのはもうここまでドスよ〜♪……観念して現実を認め。……お互い《可憐な花》同士…仲良く絡み付きあって〜♡…愛でたく《大人の階段》へと昇って…〜♡」

《イキなさ〜い♪》

ブォ〜ン!!

【Linea】の身体を拘束している朝顔の花は、蔓を伸ばして天高く彼女の身体と共に宙へ舞い、まずはデリケートな秘部を《愛撫(あいぶ)》するかのように、彼女が着用している純白のショーツの下着の上を上下に擦り、力強く前に押し付けて彼女の魂の身体から分泌される《魂の蜜》の味と粘性、糸の引き具合といった感触を味わっていた───────

……グチュ…グチュ♡……!!ゴシュッ♡!!グリグリィッ♡!!……ヌチュ〜ッッ♡

「い、いやぁ〜〜ッッ!!///…!!くっ♡!!…〜♡!!///…だ、だめぇっ♡!!///…こっ!…来ないでぇ…!!///…いやぁっ!!こっ!…擦らないでぇ♡…!!///…お、押し付けないでぇぇぇ〜っっ♡!!///……あぁうっ♡……ぅぅ!!…グスっ!!///……」(ポタポタ…)(ビクン♡!)(ブルブル)

ドクン♡ドクン♡……

ドロ〜っ♡

ニュチュ〜♡………ヌチョ〜♡………

「ハァ…♡…ハァ♡……!!グスっ!!///…や…やぁ…///…お…お願いです……どうか。……もう…許して…ください…///……ハァ…♡…ハァ…♡」(ピクン♡ピクン♡)

シュルル……〜♡

ギュギュ〜♡!!

「〜♡!!//…/あぁぐっ♡…な…何!?///…!!あぁんんっ♡!!///」

【Linea】の背後に咲き誇る巨大な朝顔の花は、まるで期待以上の適性を持つ者と見做し、彼女を頗(すこぶ)る気に入ったのか、熱烈なハグをするかの如く、更に蔓を呼び寄せる。その様子に【Auro】は笑みを浮かべ、まるで彼女の行く末を祝福するかのようにこう言い放った───────

「ウフフドス〜♡…この子、あなたに猛烈な《恋♡》をしてもうておるようどすな〜♡…フフフ♡…では、折角ドスし〜♪…リーネさぁ〜ん♪……念願の愛しい恋人が出来たあなたに私から、ささやかな《贈り物》を差し上げるどすな〜♪……それっ♪」

シュルル……!!!

ギュギュ〜〜♡

「〜!?///あぁっ♡!!///……〜!!///」

あぁぁ〜〜〜ンン♡♡///





🎼Back Ground Music 》》》



♪〜ゼルダの伝説:風のタクトより・カーレデモス戦:2

ギュギュ……!!ヌチュウ♡〜……グチュッ〜♡

「んん〜♡…やぁめっ♡……〜!?///ううっ♡!!///………〜♡!!///」

はぁあああ〜んん♡///

「オ〜ホホホホドス〜♡♪…ウフフ♡……?…〜♪あらあら〜♡」

ニュルニュル〜♪

シュルルル……!!ギュギュ〜〜♡

「あぁっ♡!?///…ううっ!!…痛っ!!…うぅぅ!!……く、苦しい…ですッ!!///」(ズキズキ!)

キラキラキラキラ〜♪

ニュルニュル〜♡♡

【Auro】によって生命を与えられた朝顔は、何かが物足りなかったのか、蔓を操り【Linea】に対し、性的な興奮を与える様を感じてもらいが為に、頭部に朝顔の蔓の一部を巻きつかせ、装飾として一輪の朝顔の花を咲かせたモノをキツく締め上げて圧迫する。彼女は苦しそうに顰(しか)めた苦悶の表情を見せており、激しく悶絶している様子であった。しかしそれだけではなかったのか、下でその様を傍観している彼女は、機嫌よくあるモノを見つめ、笑っている───────

「ウフフ♡…と〜っても綺麗な朝顔のティアラどすなぁ〜♪…いかがどすかぁ〜っ♪リーネさん?…あなたの純白のショーツの下着を見事、そのように華のある美しいランジェリーへと仕立てた甲斐があったからなのか〜♡…この子はもう今からでもあなたと《繋がりたい♡》…そう言っていて仕方ないんどすえ〜♪ウフフフフ♡……」

シュルル…〜♡

ギュシュッ♡…ゴシュッ♡

「あぁんんっ♡!!…だ…だぁめぇ♡……〜♡!?///……〜っ!!///」

だぁめえええぇ〜〜〜ッッ♡!!///

【Linea】は、自分の純白の下着を着用していた。しかしながらその下着には卑劣な《細工》が仕掛けられていた。その純白なショーツの周辺には、朝顔の花が装飾されており、彼女に対して強く執着する意志を持ち、周辺には蔓が力強く絡み付き、自分は朝顔なので《彼女》の支えがなければこうして愛を育む事はできないと言わんばかりに下着と、彼女自慢のふくよかな身体全身へ抱き抱えるかのように束となって締め上げていた──────

モゾモゾ♡……ギュギュ〜ッ♪!!…ニュチュ♡!!ギュチュ〜ッ♡!!!

「あぁひっ♡…あ…♡やめてくだ……〜♡!!///…やぁああん♡!!…おぉっ♡!!///…おねがぁいですからぁっ♡!!///…下着の中で…///そんなに激しく動かぁ♡〜!!///あぁっ!!///…〜♡っあぁ〜んん〜っ♡!!///」(モジモジ〜♡…ポロポロ!)

朝顔の蔓に締め上げられた【Linea】の下着の中には、細い朝顔の蔓を操りつつ、何やら蟲(むし)のように蠢くモノが棲みついている様子である。【Auro】は嬉しそうに、自らの下腹部周辺を撫でまわし、その蠢くモノの正体について説明する───────

「あらあら〜♡…この子があなたの下着を押し付けた際に植え付けた、その暴れん坊な朝顔の蔓の……《先端♡》さんは♪……その純白なショーツの中身で♪…あなたの敏感な場所♡…ここの唇の中へと潜り込んで刺激させとるその有様…〜♪……まるで《宿木》のようにも見えてほんま素敵どすなぁ〜っ♡///…ウフフ♡…《股縄》のように、あなたの一番敏感な部位を締め上げつつ、這いずり回り…荒ぶって刺激し・て♡…現世でいう《ローター責め》のようなものであなたを気持ちよくさせとるんどすよ〜♡…どうドス〜?気持ちいいどすえ〜?」

「あぁぐっ♡!!///…やぁ…〜!!///…っ!?///…ふ、ふざけないでくだ…っ!!///!!あぁ〜〜んんっ♡///」

「ウフフ♡その喘ぎに、その苦悶に満ちた顔♡…この私の快感を満たし、感じさせてくれるいい産声をしとるようどすなぁ〜オホホホホ〜♡…では、《仲人》としてこの子があなたに伝えたい言葉をここで言わせてもらうドスな〜♪…その《宿木》の花言葉にして言えばなんどすけど〜♡…そ・れ・は♪…《永遠にあなたとキスをしたい♡》…そして、朝顔の花言葉を元にして言えばドスけど〜♡……直訳する言い方をするのなら〜♡『あなたと固い絆に結ばれてこうして永遠に絡み付き合いたい!♡…そして離れることのないキスをして、溢れる喜びに浸って、あなたを頼りにし……離れる事もなく、ずっと一緒に生きていたい♡』…ウフフ♡…なんとも素敵で大胆な言葉どすな〜♡」

シュルル〜♪…〜♡

「!?…………い……い…〜!!///」(ゾクッ!!)

いやぁああああああああ!!!!!!!!!!!!!

【Linea】は、その言葉を聞くと、悲痛の涙を流す。しかし、それも虚しく、彼女は朝顔の蔓に両足を無理やり開脚させられる。その際に、朝顔の蔓が蔦から絞り出して抽出し《媚薬成分》を多く含ませたエキスは、彼女の《魂の蜜》が絡み合うように混合する事で、粘度は更に高くなり、まるで《ゴム》のように伸び、しなやかにかつ、心なしか優美な光沢を放つ糸を閉ざされていた両足の太もも付近から糸を引いていた。────周囲には、束になった朝顔の蔓が身体の周囲へ巻きつき、彼女は文字通り《朝顔の蔓》に拘束され、身動きが取れず、抵抗も儘ならない状態となってしまった───────

ジタバタ!!!!

「い…いやぁっ!!///」

シュルル………ニュルニュル…〜♡

ニュチュ♡

「〜!?///ひゃぁっ♡!!…やぁ…!!やぁっ♡!!///やめてくだぁ!!!///」

ズキュ───────ンン♡

ニュルニュル…〜♡

ニュチュ♡…ギュッチュッ♡!!

「んんっ♡!!///ンンン〜〜〜〜〜!!!!」(い…いや……!!いやぁああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!)

【Linea】は、巨大な朝顔の蔓の深い口付けを交わす。彼女は激しく拒絶するも、相手が身体中を拘束しており、逃れる事は出来ない。それを嬉しそうに見守る一人の《仲人》の存在の者は頬を赤らめ、非情な現実の言葉を告げた───────

「ウフフ♡…可憐な花同士♡の《愛の口付け》……これにて成功した様どすな〜ウフフ♡……これで互いに同意と見做された様どすし〜♡……ウフフフフ……♪」

ニュチュ♡…ギュッチュッ♡ニュチュッ♡………!!

ジュボッ♡!!

「ああっ♡!!///…ゲホッ!!///ゴボッ!!///…ハァ…♡…ハァ…♡………やぁ……もう…!!いやぁあああああっッッ!!!!!///」(ブンブン!!///)

ニュチュ〜…♡

朝顔の蔓から交わされた愛の口付けによって、【Linea】の口からは、粘り気のある朝顔の《愛液》が流れ込んでくる。一本一本が絡み合い、束となった太々しい朝顔の蔓は、先程【Auro】が告げたように、彼女と共に絡み付き合い、生命の満ち溢れる《一輪の花》となる事を願い、愛を育もうとせんばかりに───────

シュルシュル〜♡♡

「ハァ…♡…ハァ…♡……〜!!///くうッ!!///…い、いやぁっ!!」

ジタバタ!!!!

束となった朝顔の蔓は、秘部の入り口へ進入を試みようとする。【Linea】は身体を震えながらも朝顔から大事な所を守る為、最後の抵抗と言わんばかりに足を閉じようと非情な運命から抗おうとするが、他の植物の蔦と絡み付き、太々しく逞しい姿へと変貌を遂げてしまった朝顔の蔓の束は、【Linea】がどう足掻いたところとて、両足を力強く拘束しており、びくともしない───────

ジタバタ!!!!

ギチギチ……

「…っ!…う…動けま…せん……くっ!!///いや……〜!!///いやぁ〜ッッ!!///…どうか……!!どうか離してくださいっ!!///」(ビクビク…ポタポタ!)

彼女は《絶望》のあまりに涙を流し、酷く身体が震え上がってしまっていた───────

シュルルルル!!……〜♡♡

「!?///」(だ…だめ…来ないでくだ…さい………///…ち、近い…です!///もう、そこまで…きて!!///)

「ウフフ♡…さ〜て、ご令嬢のリーネさ〜ん♡…そろそろ降参してその子の愛を……しっかりと受け止めてあげるんどすなぁ〜♡お〜ホホホホホドス〜♪///」

シュルルルル!!……〜♡♡

「!?///いやぁ…!!こ、来ないでください……!!///…お…お願いします…!!///……私には。…大好きで……人として…!!心から愛する方がいるのです……///…願うならば…私はその人に…この大切なモノを…///……!!ですから…《朝顔さん》……もうこんな道理に反した事!!///…ハァ…♡…ハァ♡………///やめて…くださいっ!!///……どうか、…解ってください…///」(ポタポタ…)(ビクン♡!)(ブルブル)

彼女は、願うならばと《朝顔》に対し、【Auro】の卑劣な企てを、すぐ様止めるよう促す言葉をかけた───────

シュルル〜………!!

ギュチュ♡…ジュルル!!…ヌチュ♡…ギュゥゥ〜…グググ…ギチ…ギチゥゥゥッ♡…!!…ポタポタ…

「〜!!///いっ!!痛ぁいいぃっ♡!!///…あ!!あっ♡!!///!!ああっ♡!!///んっ!?///…んん〜〜〜♡♡!!///……!!い、いやぁあああぁ〜〜っ♡!!!///…!!…だぁっ///…だめぇ〜♡!!///!!ぬ!!抜いて…///ください!!…お…お願いですっ!!///…!!からぁ〜!!///!!…くっ!い、いやぁ〜んっ♡!!///!!あ、あぁーーーんんんっっ!!///♡♡♡」(こ、こんなことって…!!…いや!そんなのいやぁっ!!…は、ハクローーーさーん!!!!!みんなーーー!!!お、お願いです!!た、助けてぇーーーーーー!!あ、あーーーん!!♡♡♡)(ギチギチ!!)(ポタポタ!)(フルフル…)

朝顔の蔓は【Linea】の訴えを非情にも取り下げ、秘部には無慈悲にも、《宿り木》としての役割を果たしていた朝顔の蔓の先端が細い蔓を使い、純白のショーツを、そのまま《左巻き》の方向へと絡ませて掴み上げて捲る。目の前には《魂の蜜》に満たされた秘部が露出する。束となった強固な太い朝顔の蔓は、勢いよく前へと潜り込み、狭い入り口の奥を強行突破して進軍するかの如く挿入し、【Linea】の下腹部にある、秘部の中へと《侵入》した。入り口が狭く、擦れていくにつれ、あまりの激痛から【Linea】は苦悶の表情を浮かべ顔を紅潮させている。【Linea】自身、今自分の大事なモノを捧げている者は、《理想の相手》ではなく、卑劣な策略によって束となり、太々しく強固な朝顔の蔓によって自分の領域を侵されていき、《人生初》の大切な初めてを無慈悲にも《破瓜》にされ、奪われたと感じてしまい、酷く落胆し、絶望に浸っていた。しかしそれでも彼女は希望を捨てず、仲間に助けを求めるように心を念じた。しかし祈りは届かず、なす術もなく、《媚薬》成分を含むエキスが、一本一本の朝顔の蔓に分泌されていき、ねっとりとして糸を引くように粘り気を持ち、生々しい音を立てながら、秘部から入口への出入りを繰り返していく毎に、【Linea】の身体は、次第に敏感になっていく─────

グチュ♡!ヌチュ♡!ズプッ♡!ヌチャッ♡!!ズチャッ♡!ヌプゥッ♡!ネチョッ♡!…グチュグチュグチュ♡…!!

「あぁ〜っ♡!!///い…いやっ♡!!///だぁっ!!///…だめぇぇっ♡!!///!!い、いたぁいっ!!…あぁん♡!!…うぅ…グスッ…!!…やぁんんっ♡!!///!!あああぁんんっ!?///…だ、だめぇっ♡……///中に入って…〜!!///そんな…激しくぅ♡!!…う、動かさないでぇくだぁッ♡!!///…い!…いやぁ〜っ♡!!///…うぅ…グスん!!…やめっ♡!…てぇ…くだっ♡…///…!!んん〜♡///い、いやあぁっ〜♡!!…くっ///!!…【Auro】…さん!…もうゆるし…てぇ…♡///…お願い…ですからぁぁっ…!///この…朝顔の…蔓の束ををっ♡…!!///…くっ!いやっ…♡!…ぬ…抜いてぇ♡…くださいぃ〜〜ッッ♡!!///」(ポタポタ!)(ブンブン!)(ああ…私の初めてを…いつの日にか…捧げたかった…お相手……大好きなあの人…ハクローさんに…捧げて…あげたかった!!…それなのに…朝顔の蔓が…私の初体験だなんて…///…いや!…そんなの…!!…くっ!…いやぁっ///!!…うぅ!…グスッ!…うぅぅ…!!)

「ウフフ♡…だ・あ・め♡!…折角あなたを《破瓜♡》にして、念願の立派なレディーにしてあげたのドスからぁ〜♡…そ・の・ま・ま♡…私の可愛い、この朝顔達の子の《種》を《苗床》として植えつけて孕らせてあげるドスよ〜♪…ウフフどす〜♪…大丈夫♡心配しなくても…あなたならきっと、いい《母親》になれるどす〜♡ウフフ、ほんま嬉しいドスなぁ〜♡…もう孫の顔が見れる日が来るとは、楽しみドスなぁ〜♪」

「……え……」(ゾクっ……)

「オ〜ホホホホホッ♪!!…なぁ〜んて、冗談ど・す・よ♡…では、そろそろ上等なねっとりとしたエキスを中にいっぱい出して…♡…リーネさん…あなたをこれから《絶頂の快楽》へと昇らせてあげるドス〜♡!!…さあ…これからどんどん激しくなっていくドス〜〜♡♡」(ウットリ〜♡)

ズズズ……〜♪

「お〜よしよし、良い子どすなぁ〜♪」(ふふ♡…そしてあなたが太古の貴族の一人。癒しの力を司る【Agarutania・F】との接触により、あなたの持つ【Fiducia】の《治癒能力》は、更に目覚しく《開花》していると予想し、あ・な・たの治癒能力の力が最大限に凝縮された魂の体液…名付けて…【Dea Acqua Santa】(女神の聖水)を味わい付くし……朝顔の蔓へと存分に蓄えさせて…頂いていくどす〜♡!…)

グチュグチュ♡…バチャ!!ドピュルッビュルルルルルーー!!…ドクン!ドクン!…シュルル…ガシッ!!…シュッ!シュッ!…ゴチュ♡グチュ♡グチョ♡ヌチャ♡グチュグチュッ…♡グチュッ…♡…ゴジュッ♡!…パン!パン!パン!パン!パン!パーーーン♡♡!!!!!

「!!い、いやっ…///〜!?…あぁっ♡!!だっ!…だめぇっ!!///…!!うぅっ!!い、いやっ!…だ、だめ!やめてぇぇ…///!!…っ///!!ああんっ♡!!い、いやっ!!…な…何!?…何かが…///いっぱい出てきて……っ!!…ああっ///!い、いやっ!お腹が…膨らんで…!!あっ!!熱いっ!!///!!え…!!い、いやぁっ!!んんっ…♡!!そ、そん!…なにぃ!!強く…お、押さえこま…ないでぇ…♡///おねがぁい…抜い…て!…抜いて…くださ…!!…い…いやぁ///!!や、やめっ///うぅ!ああん♡…くっ!…い…いやぁ///…!!…いやぁああっ!!…///!!だ…誰か!助けっ!!だ、ダメぇ♡そ、そんなにっ♡!は、激しくっ!!…動かさな…!!あっ!あっ♡!あ〜ん♡!!うぅっ♡!!くっ♡!ああん♡!!い、いやっ♡!!やめてぇ〜♡!…くっ!!うぅ…!…グスッ!うっ///!!…いやぁっ…♡///は、激しっ♡///!!だぁっ♡!だぁめっ♡!!…やぁめてぇっ♡///!!いっ!!…いやぁ〜♡///あぁ♡…だめぇ♡…!!…や…やめてぇぇーーーーっ…♡♡♡///んっ♡!!んんーーーーーー♡♡♡♡♡///!!」

【Linea】の下腹部の体内には、ねっとりと粘り気を帯びた朝顔のエキスが一気に大量放出され、中に充満して満たされる。そのまま朝顔の蔓の束は、休む事もなく伸縮を繰り返し、前へ前へと前進して激しく圧をかけ、奥にねっとりとして絡み付くような粘度のあるエキスを押し出していく。放出されたエキスが外に漏れ出さないよう、股ぐらには《宿木》の役割を果たす蔓の先端は、強くしがみつくように大腿部、下腹部周辺を多くの蔓で覆い尽くし、締め上げたまま圧迫して押さえ込んでおり、その中に埋もれ、挿入されている束の朝顔の蔓は、体内で伸縮しつつ、圧をかけ、《ピストン運動》をかけて更に前へと激しく打ち付けていく。

…パン!パン!パン!パン!パン!パン♡!!!…グショッ♡!!ヌチュッ♡…………

「うぅっ!!…………ハァ…♡…ハァ…♡………!!……くっ!!……え……?…動きが…と…止まっ……た…!…お……終わった………の…です……か…?…」(ポタポタ)(ブンブン!)(ビクン!♡ビクン♡ビクン♡ビクン♡)

朝顔の蔓の束は、突然動きを止める。その様子に【Linea】は安堵の表情を浮かべた。しかし【Auro】はニヤつき、まるで緩急をつけるかのように、その安堵を絶望に変えるような言葉を言い放った─────

「んふふ♡ざ〜んねん♡…これからどす♪…ウフフ♡…折角あなたの《治癒能力》が混じった貴重な神聖な水なので…敬意を表し…もっと上等なとっても粘度の高い、ねっとりとしたエキスを追加し…〜♡…中でより絡みつくように…混ざりあい…濃厚にしてあげんといかんのドスから〜♪…ウフフ♡…今度の快楽は…味わい甲斐のある極上のものドスよ〜♪…でもその前に…ウフフ♪…お腹に溜まった《聖水》だけでは満足できんどす…折角どすし、リーネさんの口からもエキスのお裾分けドス♡…たっぷりお飲みになってくださいドスな〜♪」

シャーッ!シュルル!!ギュル!!…ギューッ!!…グチュ♡!!…ドクンドクン!ギュッ!…ドクンドクン!

「!!い、いやぁっ!そんな…もの!い、いりま…せん///!!いやぁっ!!やめっ!!口元に…ち、近付かないでっ///!!…あぐっ///!!…んっ!!!んん!………!!…カハッ///!!…いやぁ!んむ///!!…んん///!!ん!んんーーーーっ♡///!!………カハッ///!!…ゲホッ///!…ケホッ///!!…くっ!…いやぁ……!!もう…いやぁっ!!…うぅ…グスッ……!!…いやっ!!何だか…身体が…熱い///……いやっ///!!…か…身体が…///!!…熱くなってきて///…感覚も…何だかさっきよりも///…!!…いやぁっ!…ああん♡…だ、だめぇ〜♡///!!」(い、いやぁ…そんなの!!飲みたくないです…!!…いやぁっ!!やめっ!!口元に…ち、近付かないでっ!!…くっ!いやぁっ!!///蔦や蔓が首に絡みついて…しっ!!…絞めつけられて…うっ!!…く、苦しい…ですっ!…くっ!!…だめぇっ///苦しく…なって!!!……ケホッ!!!っしまっ!んん!!…いやっ!だ、だめぇっ///!!いやっ!そんなものを口の中に…入れないでぇ///!!うっ!!…グスッ!…っ!いやぁっ…エキスが……生臭くて…まるでデンプンのりのようにねっとりとしていてはヌメヌメしていて…!!くっ!!…いやぁっ///!!口の中…とても…き、気持ち悪い…ですぅ…いや…もう…いやぁっ///!!…え…何!?…身体が…熱い///!!)

【Linea】は植物の蔓から分泌されるエキスを口を閉じ頑なに拒否する。それを見兼ねたように植物の蔦や蔓は【Linea】の首を絞め上げる。頸部を圧迫され、呼吸が苦しくなるにつれ、咄嗟に口を開いてしまい、その瞬間を狙ったのか、蔓が口腔内に侵入し、エキスを放出して口腔内を汚染し、無理やり飲ませて摂取させる。摂取してから数秒後、みるみるうちに身体中の体温が上昇し、身体中の部位が触られた彼女は過敏になり、《性欲》や《肉欲》が増強しているのを確認した【Auro】は、嬉しそうな笑みを浮かべ、上機嫌で話し出した。

「ウフフ♡エキスをさぞ堪能し、たっぷりお飲みになったようどすな〜♡エキスの中にはリーネさんの性欲を増強させて、より感じやすくなって…ウフフ♡より深く混ざり合って濃厚なエキスになりそうどす〜♪…では引き続き…中でねっとりと濃厚に絡みついたエキスの快感と快楽を…ごゆっくりお楽しみドスゥ〜♡!ウフフ♡…〜♡///!!」

オ〜ホホホホホドス〜!!♡♡

シュルル!!ギュルルル!!ピュルッビュルルルルルーー!!…ドクン!ドクン!……グチャ♡グチュ♡グチュ♡グチュ♡♡…グチュグチュッ♡グチュッ♡グチョッ♡ネチュッ♡ネチャッ♡…ゴジュッ♡!…ジュバッ♡!グチャッ♡グジュッ♡……パン!パン!パン!パン!パン!パーーーン♡♡!!!!!

「…なっ!!ああっ!!む、胸をっ!!そ、そこは///!だ…だめぇ…♡!!…っ///…くっ!!あぁん♡ま…また!!…熱くて…ねっとり…として…気持ち…が…!!…いやっ♡!!…やぁめぇてぇ…♡///…くっ!!あっ♡!あう♡!…くっ♡!だっ…だめぇっ♡!ねっとりして…いて…また…中から…いや…らし…い音が…♡!!…だ…だめぇっ♡///!!…や…やめぇ♡…かき…ま…混ぜ…ないでぇ…♡♡!!…い、いやぁ♡!も、もう!…いや!!…やめぇっ♡!…やめてくだ♡!!!!あん♡!あん♡!あ〜ん♡///!!!だ…だめぇっ♡…ですってぇばぁ…♡///!!くっ♡!!いや…♡!!///…離して…くだ♡///!!いっ♡!!…くぅぅぅ♡///!!なっ!?……何かが…♡いっ…ぱい♡♡///中から…流れ…出て…きて♡///…!!…!!ああん…♡///!!いっ♡///!…いやぁっ♡///…!!んん♡♡///!!か…硬ぁい♡…です♡///…!!…だ、だめぇ♡///…グスッ…!!…ああ〜ん♡///……そ…そんなに♡///!…硬くて…♡///…うぐっ♡///…ねっとりと♡♡///…うっ♡///!!…くぅ♡///!…したものを…♡♡///!…あぐっ♡!///…強くっ♡///…!!…あぁっん♡///……奥へと力強く♡///…うっ!♡///!…打ちつけ…♡♡///!!…ないでぇ〜!♡///!!!…ああっ♡///!!…くっ…♡///!!もう…だめぇぇッ♡♡///……ハァ♡…ハァ♡…///…!!…いやぁ♡……あっ♡///…ああぁ♡///…いっ♡///!…いやぁっ♡///……っ///!!…いやあぁーーーーーーーーっ♡♡♡♡♡///!!!!!………ハァ…♡…ハァ…♡ハァ…♡…///」(ポロポロ!)(ビクン!♡ビクン♡ビクン♡ビクン♡ビクン!♡ビクン♡ビクン♡ビクン♡)

…グチョーーーッ♡!!ギュルルルズルズルズルズル…ヌチャーッ…サラサラ…ポタ…ポタ…!

「ハァ…///♡…ハァ…///♡…ハァ…///♡…ハァ…///♡…うぅ…グスン…!!…ううぅ…!!…いやぁ!…!!…いやああああああぁぁぁぁ…!!!!!…う!うぅ…!…グスッ!そん……な…ぁ…ひ…どい…です…よぉ…///!…こんなの…あんまり…で…す………///!」(ポタポタ!)(ブンブン!)(ブルブル…)

【Linea】の秘所の奥へと到達した朝顔の蔓は、火山が噴火するかのように、勢いよく大量のエキスを噴出させ、そのまま力強く体内に放出させた結果、【Linea】のデリケートな下腹部は膨張し、大量の《媚薬成分》を含んだ粘度の高いエキスが、魂の体内で満たされる。束になった強固な朝顔の蔓は、体内に充満した粘液のエキスが、体外に漏れ出さないよう、《宿木》に股の部位を栓をするかのように大腿部、下腹部周辺に朝顔の束の強固な蔓が纏わりつかす役割を担い、そのまま秘部に奥まで入り込んで挿入されている太々しい束の蔓は、中から固定して抜け出ないように、更に蔓を呼び寄せ、覆い被せるようにして絡みつく。最終的に純白のショーツは、まるでショートパンツの様な形に変えられてしまい、見る影はなくなった。朝顔の蔓は圧縮して伸びて進行し、下腹部に充満したエキスを加圧して、かき混ぜるように激しく左右前後の壁を摩擦しつつ、力強く圧をかける。体内の奥まで粘度の高いエキスを押し込められてしまい、その間に【Linea】の身体を蔦や蔓に身体中を弄られて刺激を受け、体内には上等な《魂の蜜》が分泌される。強固な朝顔の束の蔓から分泌されたエキスと【Linea】の《魂の蜜》は濃密に絡み合って混じり合い、硬く粘り気のある液体となり、前後に力強く押し込まれて奥へと流し込まれていく。【Linea】は素早く激しく中で動かされ、壁を擦り付けられ、先程摂取されてしまった媚薬成分を含むエキスによって、性欲が上昇。摩擦が生じ、感覚が先程よりも感度は敏感になり、快楽を感じたのか思わず甘い声が連呼し、耳からも体内に混ざり合い、充満した混合エキスが体内で揺れて動く感覚や生々しい音を聞き取り、《羞恥心》を感じて更に体温と感度が階段登りに上がっていく。苦痛の涙を流し、苦悶の表情をして顔を紅潮させ、なすがままにされては必死で抵抗しようとするも、身体は宙に舞い、四肢には強固な蔓が頑丈に絡まった状態で締め上げられており、身動きが取れず、なす術なく身体中を他の朝顔の蔓から弄ばれ、受け入れ続けられてしまい、敢なく再び絶頂を迎えた。その後、下腹部に充満して混ざり合っていたエキスは減圧するかのように次第に減っていき、下腹部が萎んでいくと拘束を解かれ、ゆっくり入り口から束の朝顔の太々しい蔓の集合体が出てくると、【Linea】と朝顔の混合エキスが、朝顔の蔓によって全て吸収され、味わい尽くし搾り取ったからか、出口からは少量のねっとりとして清流のような清き魂の水と、混合した絞り残りの液体が流れ込んでくる。《破瓜》にされ、初体験を味わうも理想とは違い、犯されたのだという事実の洗礼を受け、頬には悲しみと苦痛に満ち、絶望感のある嘆きの涙を流し、身体を震わせ、首を振り激しく拒絶していた。それを嬉しそうな表情で眺めていた【Auro】は語りかける───────

「フフ…!オーッホホホホ♡!!!あぁ〜♡…ウフフ♡…こんなにあなたと私の可愛い朝顔のエキスが絡みついてねっとりとして混ざりあったエキスが多く採取出来て……私、ほんま嬉しいドスな〜♪…フフ…この澄んだ色…まるで女神からの祝福の洗礼の清き水ドスな〜♪…さっきの快楽の声を聞く限り…リーネさん…ふふふ…あなたの初・体・験♡…とっても気持ちよかったようドスねぇ〜♪…あなたにこの子のエキスをありったけに飲ませ、身体の中に、私の朝顔の媚薬の成分を含んだエキスの快楽に満ち溺れ…さぞ快くなったんでしょうね〜♪うふふふ…あらあら…私の可愛い朝顔達も。…あなたの身体の中に入り、お腹の中で充満した魂の湧き水が♡…まるで清流を泳いでいるかのように気持ち良かったのか、存分に潤されて艶が出来て、優美にも活力が湧き、癒されて…さぞご満悦のようでありんす♡……この子達の分まで元気付けて…感謝するドスなぁ〜♪…うふふふふふ♡…ではお礼に私の可愛い他の蔦達も招待して…もっと仲良く戯れあい…元気にして差し上げるドス〜♡」(ウットリ〜♡)

シュルル!!!サワサワ♡

「〜!?///…くぅっ///!!……あぁっ♡!!///」

【Auro】は満足げな微笑みを浮かべつつ、植物の蔓や蔦を操り、【Linea】の身体を弄んでいく。彼女は弄ばれながらも、強い芯を持った目で【Auro】を睨みつける。

ウネウネ♡…サワサワ♡

「い、いやっ!やめてっ!!///…くっ!……ハァ…♡…ハァ…♡…ハァ…♡……っ!!…あなたは…!!あなたは本当に最低!!…です…!!///…もう…我慢なりませんっ!!…あなた…よくも…っ!!…よくもぉ!!///…ハァ…ハァ…奪い…ましたね…///!!…私が…あの人が振り向いてくれるその日まで待って…取っておくと心に決めていた…大切な…初めてを…!!///……ハァ…ハァ…!!よくも奪ってくれましたね!!!///…他人の大切な物を…人を騙して…卑劣極まりない手で奪い取っては…!!反省するどころか…まるで人の不幸を嘲笑うかのように…ニタニタと…!!下劣かつ…卑猥で…下衆な悪趣味にも匹敵するような…憎たらしい態度で!!!…もう私はぁ………!!【Auro】さん!!…いえ……!!【Auro】!!!!!…私は!!…あなたを!!…あなた達【Demister】(終焉ノ使徒)を!!……絶対に許してはおけません!!…いつか必ず…報いと裁きを…その身に受けていただきます!!…覚悟しておいてください!!!!!…こんな事をした以上…私も…仲間のみんなも…そしてハクローさんも…みんなが黙ってはおりません!!」(キッ!)

【Linea】は【Auro】を自らの倒す敵であると見做し、宣戦布告する。しかしその覚悟に対し、相手は──────

「うふふふ♡…もうそんなに怒らないのドス〜♪…リーネさんったら…ふふ♡…その怒った顔も…本当に可愛いドスなぁ〜♪…うふふ♪」(ウットリ〜♡!クスクス♪)

「!!…あなたって人はっ……!!」

「…いい加減にしっ!!あぁ!!やん♡…やめっ!やめなさっ!!…///!!…くっ!!…あああぅ///…い、いやぁっ///!!…ハァ…♡…ハァ…♡……くっ…!!///」(お願いです!…誰か…!!来てください!!!)(キッ!)

「オ〜ホホホ!…ほ〜らやっぱり、リーネさんはそうやってその苦悶な顔をしている時が一番可愛いドスなぁ〜♪……その歪んだ顔をもっと引き攣らせて、可愛がって差し上あげるドス〜♡」(ウットリ!)

シュルル!!…ガシッ!…

「い、いやぁっ///…だ、だめぇ〜♡///!!だ、誰かぁ…き、来てくださぁーーーーーい!!!!」(お願いです!ハクローさん!!ベアさん!!…皆さん!!!…誰か来てください!!!)

【Linea】は無残にも【Auro】の策略により、人生での初めての自分の中に咲いていた一輪の可憐な花を、彼女の操る卑劣な朝顔の蔓に全体を絡め取られ、残酷にも、もぎ取られてしまい、儚く散らされてしまった。それに対する怒りを【Auro】に向けるが、彼女【Auro】には他人を陥れても、特にこれといった罪悪感もなく、むしろ人の不幸を楽しそうに嘲笑い、悪趣味かつ天の邪鬼のようにクスクスと笑いながら植物の蔦を操り【Linea】の身体全体に蔓を絡ませて、敏感な部位を官能的にいやらしくねっとりと撫で回す。感度が敏感になり、激しく身体が跳ねる【Linea】の様を、彼女は楽しく見物していた。【Linea】は誰かの助けを待ち、希望を持っていた─────





B. いいえ


《Capitolo・5》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》





♪〜天空の城ラピュタより・The Destruction Of Laputa

ヒューン……!!!

ダァーーーーン!! ドーーーーーン!!

ボォーー!!

「!!…なっ!?あうっ!!……っ!?」

「!?…えっ!?」(ポロポロ…)

我欲の為に創り上げた自らにとって都合の良い楽園の世界を築き上げし、図々しく厚かましくある《狂乱の理想郷》。それは突如として終焉を迎える。──────まるで《滅びノ時》を与えるかのような業火に燃ゆる流星の如し《焔矢》が、【Auro】に向かって降り注ぐ。火が灯されると、瞬く間に相手の体が突然激しく燃え上がる───────

ボアアアアアア!!!!

「っ!?…火が…!?…くっ!!…な、なんて火力どすッ!!」(アタフタッ!!)

シュル…

「…っ!?」(まっ!!……まずいどすっ!…朝顔にまで火が…!!これでは能力が…!?)

ボアアアアアア!!!!

バチバチッ!!!

シュルシュル………



スルル……!!

ヒューーン!!

「!?…きゃあああああああ〜〜〜〜っ!!」

植物を操る【Auro】の能力が解除されたのか、蔦や朝顔の蔓による拘束が解かれた【Linea】は、そのまま高所から下へと転落していく。

ヒューン!

フワフワ〜………

「…ふぇ?」

サラサラ〜…

「………」

バサバサバサ〜……

【Linea】の身体の周りには優しい風が吹いており、ゆっくりと身体が降りてくる。その様は、現世での小説の作品にある《スイフト》の《ガリバー旅行記》の物語にも記されている。遥か上空に位置する天空に聳え立つ一角の城。その壮大な冒険をモチーフにして制作された、ある巨匠の作品に登場する空から降ってきた《少女》の如く、【Linea】はまるで物語と照らし合わせるかのように演出される。下には肉団子を持った少年ではなく、一人の女性が見上げており、降りて来た彼女を優しく抱き抱えていた。そこには、白く輝く銃剣を持つ、オレンジ色の金髪が特徴的で、上には羽衣のような白い衣を羽織り、セーラー服のような白い服に短めの白のジーンズのショートパンツを着用していた。彼女の持つエメラルドグリーンの瞳には、本性なのか、気高さと、真実に向かおうとする真直な意志を秘めた輝かしい眼光に満ち溢れ、《希望》ある光の煌めきをも放っていた─────



🎼Back Ground Music 》》》






♪〜ロックマンX3より・ZEROX3

フワ〜…トン…

「よっと〜♪…ふぅ〜、も〜うリーネちゃ〜ん♡…あの時は私達に〜♪はしたないことはダメーっ!て言っておいてぇ〜♪…リーネちゃんも意外とあんな感じた声を出すんだね〜♡」

「…!?///……べ……!!」

ベアさぁん!!!!!

女性の正体は、【Hux・row】と一緒に探していた顔馴染みの仲間の女性【Beanne】であった。そして彼女は【Linea】に対し、少しばかり茶化した言葉を含め、慰めようとしていた─────

「ふふ〜ん♪…そりゃあ〜まあリーネちゃんだって私とおんなじ女の子だし〜♪ハクローくんと私とのイチャイチャで〜…結構《フラストレーション(欲求不満)》とか色々感じて溜まっていた筈だよねぇ〜♪………そっか。……これでリーネちゃんも昔の私のように《破瓜》されちゃって。……初めてを………卒業しちゃって、晴れて立派な大人の女性の仲間入りになっちゃんたんだね。……でもね。……〜♡!!ふふ〜ん♪それでもリーネちゃん♪…ベアお姉さんはなんだかんだ複雑だけど〜♪君が大人になってくれちゃって〜嬉しいぞ〜♪」

「あ…ああ…!!べ…ベアさぁ〜〜〜ん///!!…う、うわぁ〜〜ん!!……ってぇ〜っ!?///…もぉ〜〜う!!…ベアさんっ!!///…あなたという人は本当にっ!!ハクローさんと一体…今まで何処行っていたんですかーーー!!心配したんですよーーーー!!…おかげさまで私……!!///私!!!///あの人の操る朝顔の蔓に襲われて私の!!初…っ!!///…〜!!///!!も〜う!とにかく私はぁっ!!///あの人に身体中を弄ばれて!犯されて汚されてっっっ!!///……もうお嫁にはいけなくなっちゃったんですよぉーーーーーー!!…う、うわぁーーーーん!!///」(プンプン!)(ジョーーッ!!だきいっ!)(ギュッ!!)

【Linea】は顔を赤面にして涙目になり、身体中をエキスまみれにされた状態で【Beanne】に強く抱きつき、事の事情を暴露し、羞恥心を露わにして、さぞご立腹な気持ちで話しかける。すると【Beanne】はそれを、自分にも似たような経験があるのか、説得力があるのか、この悲惨かつ散々な出来事を逆に考え、あえて楽観的に捉えるように話しかける。

「あぁ〜んん♡冷たくてねっとりしてる〜♡ふぁ〜んんッ♡……ウフフ♡…んもぉ〜う♡ベトベト〜だよ〜リーネちゃ〜ん♡///♪…そ・れ・に♡…一回くらいのこんな羞恥経験で大袈裟だな〜、リーネちゃんは〜♪ふっふ〜ん!私なんて〜♪この【Paradiso】に来て〜♡リーネちゃんが味わった以上の羞恥プレイを〜♡…もうあれこれ《何回》、《何十回》…いや〜ん♡もう《何百回》もプレイ内容を一から十まで覚えているくらいの《快楽経験》を体感しちゃってね〜♡…SM好きな《アブノーマル》な人身売買のお兄さんとか〜♪いろんな趣味の人達と〜♪…それはそれはもう仲良くあ〜んなことやこ〜んなこと♡を経験したんだからぁ〜♡あぁ〜〜んん♡もぉ〜!!///言わせないでよ〜キャ〜ッ♡♡♡!!///…ふっふ〜ん♪リーネちゃんのは〜見た感じ…まだまだソフトで《ノーカン》にもち・か・い…スイーツのように甘〜い最初の一歩!…《GIOGIOの口》だよ〜♪♪♪…そ・れ・に♡…女は犯され揉まれないと立派なレディーにもなれないし〜♡私とハクローくんのように〜♡…いつまでも熱くて末長く幸せの熟年ラブラブ夫婦のような熱くて〜!理想の大人のカップルにはなれないんだぞ〜!☆」(クネクネ〜♡!)

「」(…べ…ベアさん…………!?///ってぇ〜!?///)

「……」(あの金髪の女性は…確か長様から《神羅万象》の能力を持つ少女…【Beanne】…《ベア》と聞かされていたどすな〜……でも…それはちょっと私でも流石に引くドスえぇ〜……)

【Beanne】の人生豊富なガールズエピソードを聞き、思っていた返答の予想の範疇を、遙かに超えていたのか【Linea】は思わず引くを通り越し、《絶句》して固まっていた。しかし、その後顔を紅潮させ、思いっきり彼女を罵倒するかのように話しかける。

「〜!!///…!!///な、な、なぁっ!!///…〜///…そ、そそ///そんなことを…平然と…堂々と一体っ!!///…〜!?///何を言っているんですかぁ〜〜っ!?///本当にデリカシーのない人ですぅ〜!!///あなたって人はぁ〜〜っ!!///…本当にもぉ〜〜う!!///…ハァ…ハァ…!!でも…助けに来てくれて…嬉しいです…ベアさん……///」(プシュー!)(ダキッ!)

【Linea】は助けに来てくれた【Beann】にお礼を言う。それを聞いた彼女は素直でよろしいと言わんばかりに頭を撫でる───────

「ふふ〜ん♪よろしい♪……さ〜てと!…………」

ドドドドドドド……

「………っ!!」(…キッ!!)

そして彼女は次の視線を【Auro】へ向けると、まるで愛する一人娘を傷つけられた母親のように、とてつもない剣幕の表情から映える眼光で睨みつけ、標的として威圧感を漂わせつつ、銃剣【Arbitro】の剣先を向ける───────

バッ……

「……やぁ…。……よくも私の可愛い後輩をこんなになるまで世話してくれたようだね?……その朝顔。……なるほどね。ハクローくんからも事情は聞いていたけれど。……どうやらあなたが【Rowdy】と同じ【Demister】(終焉ノ使徒)【Auro】のようね。………覚悟は…いいかしら?」(ギラッ!)(ユラ〜…ゴゴゴゴゴ……)

チャキッ!!


【Beanne】 ランクAA
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
火属性・風属性・土属性を付加しました。

「……ヘぇ〜!リーネさんの今度は金髪の女性の方ドス〜♪…まるでお人形さんのように可愛らしいお嬢さんですことドスなぁ〜♪」(……フフ…まあいいドスわ…リーネさんの大事な身体から治癒能力を含んだ水【Dea Acqua Santa】(デア・アックア・サンタ:女神の聖水)をありったけ抽出して採取できたんで…ウフフ♡…ちょっとだけベアさん…あなたと遊んであげるドスよ〜♪…ふふ!)

シュルル!バシュ!!ギュウ!!

「あらら!?…!!おーっと!」

グイ〜ッ!!

【Beanne】は朝顔の蔓に身体を容易く掴み上げられ、そのまま拘束される───────

「!?…べ…ベアさ〜ん!!…っ!!アウロ!!…今すぐにベアさんを離しなさいっ!」(ブン!)

キィン! 

「!!っ!!…硬くて…!…き、斬れない!!」

ニュルニュル…!!

ガシッ♡!!

「!?///…ああっ!!…い…いやっ!!///…くっ!!…!?ああ〜〜っ!!」(ジタバタ!)

シュルル!!ギュウ!…グイー!!

「ウフフ♪…いらっしゃいリーネさ〜ん♪また捕まえたドスわぁ〜♡そんなに気に入ったどすか〜?私のあ・さ・が・お♡…じゃあ思う存分♪ゆっくり堪能させてあげますわねぇ〜♪」

「ふっ!!///…!!ふざけないで!!…早く離しなさ…!!あっ!?…ああん♡!!///…い、いやっ!///だ、だめぇ〜♡」

「あはは♪…リーネちゃん!なんだかんだ言いつつ気持ちいいんだね〜♪」

「〜!!///べ、ベアさ〜ん、み、見ないでぇ〜!!///」(ギリギリ)

「あはは!…………でもね。………遊ぶのはそこまでにしておきなさい!!…ハァッ!!」

【Beanne】は、能力を使い、何かを呼び寄せた。

ゴゴゴゴゴ……

何処からか地響きと轟音が響き渡る─────

「…?…一体何の音どすか〜?…!?…あれは!?…きょ、巨大な…い…隕石…と…流星どす!?」

【Auro】が空を見上げると、頭上には先程とは比較にならない程の、直径が100M以上はある火を纏った隕石と小型の流星群が落下してくる。【Beanne】は隕石を落下させ、この周囲を無きモノにし灰燼と化すかの如く、一網打尽にしようとしていた。その間、他に呼び寄せていた小型の流星の隕石がすぐに落下し、【Auro】目掛けて落下してきた─────

ダーーーーン! ドーーーーーン!!………!!!

ボアァアアア!!!

「…!!くっ!?…!!なぁっ!?」

バチバチバチ………

「…も、燃えていくどす……!!私の…花が…植物が……ッッ!!」

「ふふ♪……!!あなたの可愛がっているこの朝顔と一緒に塵と化しなさい!!…私と。……ふふ〜ん♪愛しのハクローく〜ん♡…………の、大切な可愛い愛しい《妹》のようなリーネちゃんを泣かして傷つけるような奴に……!!私は一切手加減しないわ。………覚悟しておくのね!!!」

「…べ…ベアさん…!!ってぇ〜っ!?…で、ででもぉっ!!…小型の隕石ならともかく、あ、あんな巨大なものが降ってきたら…!!私達もこの周辺もまずいですよぉ〜〜っ!!」(アセアセ!)

ヒュ〜ンン……ドドドドド……

「くっ!!ベアさん…まさかこれ程の力があるとは…!!ま、まずいどす!………これにてさいならドスッ!!」

シュンッ! シュルル…

「!?……おおっとぉ〜!?」(スタン!)「キャッ!…い、痛いですぅ〜!!……って!?…あああ!!…い、隕石がぁ〜!!…ら、落下してきますよぉ〜!!」(ビシッ!)(スリスリ…)

【Linea】達の頭上に巨大な隕石が接近する。しかし、それを【Beanne】はバズーカーを取り出し、隕石目がげて発射する───────

「ふふ〜ん…大丈夫〜♪…Fire!」

ダーーーン!! ボーーン! パラパラ…

「…え…?く、空洞!?ええっ!?それに…土になって戻っていきます!…じゃあ…あの流星群のような隕石は!?」

「ふっふ〜ん♪そ・れ・は☆…私の火と土の能力でこの周囲の土や岩で作った模造品のダミー♪…そして極め付けは風の能力を使ってはそれっぽく再現してみたわけ〜♪…でも本当はもっとおっかないんだよね〜!隕石ってのはね〜♪ぷっ!あはははは!」(ニコニコ!)

「…ほっ…!!って〜!!…も〜う!!びっくりしましたよ〜ベアさん!!あっ!?…ところでハクローさんは一体何処にいるんですか?」

「あ。…あ…あはは〜…それはね〜…」

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜龍が如く維新より・Receive and Doubt you

ピィィィ!! タタタタタタ!!

「!!えっ!?ふ…笛の音…!?」「あらら…こりゃあまた【御用見廻組】の…?あれ?…お〜!【狼志組】だねっと♪…!?ああ〜っ!?」

【Beanne】はどこからか足音と警笛が聞こえたので視線を移すと、そこには昼間訪れた【狼志組】の者が続々と押し寄せて来た。その中で隊長らしき者が訪れると深く帽子を被り、マフラーをくるんで身分を隠し、二人に尋ねて来た。

「お二人とも、大丈夫ですか!?…先程の隕石は一体何事だった……!!あれ、あなたは確か、ハクローと一緒の【R・P】社で、教育係のベアさんではありませんか!?」

「やっぱりトワさんだ〜!!もう怪我は大丈夫なの〜!?」

【Beanne】に声をかけた隊長は、昼間屯所にて【Hux・row】と、真剣での斬り合いをした【狼志組・十維新】十傑メンバーの一人。《十番隊隊長》の【Towa】であった。すると彼女はすかさず顔を合わせる。

「あはは!おかげ様で僕はこの通り元気だ!…あと、さっき副長との話し合いを終えたハクローに会って…そこにいるリーネって女の子の捜索を頼まれてね!…でもどうやらベアさんが見つけてくれたようだね!」

「…あの〜…ベアさん…この人は?」

「あ〜っ、ごめんリーネちゃん!…紹介するね♪…この人はね〜!【狼志組】十維新メンバーで、なんでも〜♪…《十番隊》の隊長を任されている【Towa】っていう【現世人】の人だよ〜♪物凄く強くてね〜!ハクローくんの【白狼夜宗流】の技とか全然通じない人なんだ〜!」

「!!こ、この人が!!…あれ…?…でもトワさんでいいのでしょうか?…素性を隠していますが…よく見ると女の人…ですよね?」(…あれ?……どこかで…この人を…)

「おお〜!そうだよ〜♪よく分かったね〜リーネちゃん!」

「ふふっ!…その通り!僕は女さ!…所謂僕っ娘という事だよ。…ハクローとは【狼志組】の屯所で命がけの斬り合いをしてはね…名刀【Louvel】で僕の胸元を斬り裂いてくれて………責任を取って…///…女である僕を…守るって言って口説いてくれてな…///……その…///…僕の事を…女として見てくれてね…///…ふふ!…あはは!!///」(テレテレ///)

「」(カチーン!!)

「へぇ〜っ♪…ハクローくん、私や千夜ちゃんにリーネちゃんのみならず〜♪今度はトワさんにも手を出してきたんだね〜♡…いや〜ん♡んもぉ〜う本当にハーレム気質だよね〜♡///」(くねくね〜♡)

《プツン…!!》

「ん?…あっ…リーネちゃ〜ん?……あれ…まぁ……」(ヒクッ!)

「!!」(!?さ…殺気!?)

ドドドドドドドドドド!!!!!

「…ウフ…ウフフフフ♡………そうだったんですね〜♪…私が…【Auro】によって…朝顔の蔓に囚われてしまって…身体中の隅々まで汚されて…太い束になった朝顔の蔓を私の恥ずかしい処に無理やり入れられ、《破瓜》にされて初めてを奪われたりして…こんな酷い目に遭ったというのに…!!うふ…♡ウフフフフ♡…あの人ったらも〜う♡…あれ程…女難だからといって…ふしだらはだめって言って釘を刺しておいたのに〜♪…まったく懲りていないとは〜♡……うふ!…ウフフフフ♡…もう許しませんよ〜♪ふしだらな《為体(ていたらく)》な悪いお人にはお仕置き兼…《粛清》が必要のようですね〜♡…ハクローさ〜ん♡♡///ウフ…ウフフフフフフフ……♡♡♡♡♡!!!!!!」(ニコニコ…ゴゴゴゴゴ…)

「…っ!!」(ゾクッ!!)「ヒィッ!!」(ゾワァ!!)

【Linea】の顔はにこやかではあった。しかしながら目は笑っておらず、身体中には、まるでこの世の嫉みや怨み、嫉妬、怒りといった禍々しい負の感情が複雑に混ざり合ったようなドス黒いオーラを放っており、薙刀を構えて殺意のような波動に満ち、さぞご立腹の状態であり、ふしだらで下劣な者は必ず成敗しなくてはならないという意志が籠もっていた。その様は狂乱な状態の《戦乙女》と化しており、それを見た【狼志組】の【Towa】もすこぶる驚く。【Beanne】と【Towa】の二人は恐る恐るの表情をしながら止めに入る。

「あらら〜…こりゃあまいったね〜!…まあまあ…リーネちゃん…落ち着い…!!!!!」

「お、落ち着いてリーネさ…!!!!!」

─────────────────
 <◉><◉>カッ!!
─────────────────

ベアさぁーーーん!!!!!トワさぁーーーん!!!!!…ハクローさんはあぁっっーー!!!!今…一体…どぉこにいるんですかーーーーーーー/////!!??

チュドォーーン!!!!! 《お仕置きだべ〜!(○w○)〜♪》

ヒィェエエエエエエエァァァァァーーーーー!!!!!お、お助けぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!

ドゴォーーーーーーーーン!!!!!カァーー!!カァーー!!バサバサバサ…

【Hux・row】のふしだらな事が如何しても許せず、【Linea】は怒りで我を忘れては般若の様な表情で鬼神の如く薙刀を華麗にかつ豪快に振りかざし【Beanne】と【Towa】を執拗に追いかけ回し、山の方に轟音と悲鳴が鳴り響き、夜の空を鴉が飛んで行く──────


・・・
・・





〜時は少しばかり戻り〜

〜【Paradiso】歴2000年:7/8・夜方【Kagoya】下町通り周辺〜

「…ハァ…ハァ…!!ったく!!…リーネ〜!!…どこだ〜!?」

タッタッタタタ!!!

「教官!…いたか!?」「どうなんや〜ハクローはん?」

「くっそ〜!!…だめだ〜見つからない!…【P- Watch】もなんか通信外のエリアにいるのかよく分からんが、繋がらないままだしな〜……」

【Hux・row】は【狼志組】の【Fukabe】との食事を終える。その後【Linea】を探しに出ていた【Bill】【Keito】の二人と合流し、一緒に彼女を探していた。しかし、町中何処を探しても見つからず、三人は頭を抱えていた───────

「じゃあ、俺は次幕末通りを探してくるっ!」「ほならウチは清流通りを探ってみるわ!」

「わかった!俺はもう少しここに探りを入れてみる。二人共…気をつけて行ってこい!」(ビシッ!!)

「了解!教官!!」(ビシッ!)「任されたで〜!!」(ビシッ!)

タッタッタ!

【Bill】【Keito】の二人は、各エリアへと散らばり、その場から立ち去っていく。【Hux・row】は先程の【桂実荘】の女将から告げられた【Beanne】からの伝言を聞いた。

《リーネちゃんが私達を探すって言ったらしくて〜!さっき怒って【河原木亭】から外へ出ていったんだって〜♪…というわ・け・で☆…私は先にリーネちゃん探してくるね〜♪…もし私が先に見つけたら〜♪…ハクローくん♪…君は私の言う事…何でも聞いてね〜♡も・ち・ろ・ん♡…拒否権はなしだからね〜♪キャーー♡…ウフフフフ♡あ〜ん♡ハクローく〜ん♡》

「…!!」(ゾクッ!!)(…ヤバイ……!!とうとう俺の女難の中でも、至上最大の危機がやってきたようだ…何としてでも先にリーネを見つけてやんねぇ〜と!!)

【Hux・row】は頭を抱えながら自分の女難問題について考えつつ、打開策を考えていた。すると何処からか、敵襲の如く、多くの足跡がこちらへ向かってきた。


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜こち亀より・意地の張り合い・その2

ダダダダダダ!!…御用だ御用だ〜!!

「ん?…!?げげっ!!あ、あれは昼間の確か……!!」

《御用見廻組の…【近代組】だぁ〜!!》

ドドドドドドド!!!!

【Hux・row】は思わず接近してきた集団の者達を見る。そこには御用見廻組の丈の長い法被を着ていた隊長格の男性が多くの隊員を引き連れては【Hux・row】の前に立ちはだかる。

カカーン!!

「はーっ!ハッハッハ!!昼間ぶりだなぁ〜!白狼のような小僧【Hux・row】元よりハクローよ!!…ワシが《御用見廻組》【近代組】隊長の【Daito】(ダイト)元よりダイト隊長だ〜!ハッハッハ!!…今度こそ逃さんぞ〜!大人しく正義のお縄につくのだな〜!!」

いたぞ〜!昼間に神聖な《明鏡止水ノ境地》で民衆の前で金髪のボインの姉ちゃんと平然とふしだらとイチャイチャしていたけしからん猥褻な罪のハクローがいたぞ〜!!よ〜し!御用だ御用だ〜!!

「お…お前ら〜…!!俺の罪は【狼志組】が代わりに請け負って帳消ししたと副長のフカベ(【Fukabe】)さんが言ってただろうがぁ〜!!」

「クックック!…バッカモーーーン!!!…その話は知っておるわ〜!!…今度の貴様の罪は…こんな遅い夜更けにも関わらず、《不要不急の夜間の外出をした罪》だ〜ッッ!!…よって【Kagoya】の町直々の《御用見廻組検挙率100%》の【近代組】が貴様を成敗してくれるわぁ〜!!者共…確保だ〜!!」

ワーッ! ワーッ! ワーッ!

「お…お前らぁ〜……っ!!」

《マジでふっざけんなぁ〜!!!!!適当な罪でっち上げやがって〜!!》

タッタッタ…!

「逃すか〜!」「この俺の髪を見てみろ!これから貴様も留置所にぶち込まれてはこうなるのだ〜!!」「ハゲの旦那〜まーた嫉妬ですかい…見苦しいですぜい…」「このハゲー!!そうじゃあないだろう!!」

誰がハゲだコラぁ〜!!あの男をしょっぴいてから二人共覚えておくのだな〜!! よっと…だから危ないってんでさ〜… も〜う!気が短いな〜髪なだけにw き、貴様ぁーーーーー!!!!! 俺の髪がどうしたとコラァーーーーーー!!!!!

「たく…仕方ない!!…中路地を通って撒いて行くか!」

タッタッタッタッタ…

「むっ!奴め!!…路地へ逃げたぞ!追うのだ〜!!」

ダダダダダダッ!!!

「何処だ〜!!…!!」「!!」「!?」

ガラーーン……

一同は路地を見渡す。しかしそこには誰かがいる気配もなく、少し寂しげな表情をしていた様子である。

「あらら〜逃げられやしたか〜…」「っち!!…現世のタイムリープ系の洋画に出てくるような二つのマの名がつくような腰抜けの小心者がぁ〜!!」「腰抜けって、それアンタが言いますか♪」

ワーッ! ワーッ! ワーッ!

タッタッタッタッタッタ…!!

【Hux・row】は【近代組】の追跡から逃げ切り、無事、中路地から外に出る事に成功した───────

「ハァ…ハァ……!!よぉ〜し!!…ったくしぶとい連中だぜ〜【近代組】ってのは〜!!…だが何とか振り切ったぜ〜ざまぁみろ〜!!…ハーッ!ハハハハ!!」

ワーッ!ハハハハ!!!!

「…は?」

「振り切った〜!!…と思ったのか!?そうかそうか!ワッ…ハッハッハ!!…甘い甘い!…正に愚の滑稽だな〜【Paradiso】の女の敵であるハクロー!!!…とぉうっ!!」

スターーーン!! 

御用見廻組【近代組】隊長の【Daito】は先回りしていたからか、民家の屋根に登っており、現世で放送している、ある《国民的アニメに登場するアクションヒーロー》の如く右腕を上げて高笑いを披露し、そのままスタイリッシュに下から飛び降りてくると【Hux・row】の目の前に立ちはだかった───────

カカン!!

「ふっふっふ。…もう逃さんぞ!!…観念するんだなハクローよ!!!!」(ニタァ〜!)

「げげ〜っ!!ダイトぉ〜〜!!」

「バッカモーーーン!!!呼び捨てにするなぁ〜!!……クックック…こうなればハクローよ。……貴様をここで確保して留置所にぶち込み……オプションとしてタイ出身の《キックボクサー》の【現世人】を派遣し、《朝まで耐久タイキックの刑》に処する!!!…覚悟するんだなぁ〜!!」(ニチャ〜!)

「は……!?ハァ〜ッ!!??…何故にタイキックゥゥゥーーッ!?…オロアじゃああるまいに……どっかの年末によくやるお笑い芸人の番組とかの見過ぎだろうアンタは。……んじゃっ!さらばっ!!」

ビシッ!!…タッタッタ!!

「あっ!!コラ待て〜!!…うぅ〜!!待たんかー!ハクロー!!」(クワッ!!)

ドドドドド!!!

タッタッタ…

「たくっ!!その態度と言い、怒る時のバッカも〜んとかいう怒号の声といい…現世の昔やってた国民的アニメの部長かアンタは〜っ!!!」

「何をつべこべ言っておるかぁ〜っ!!!待てーい!ハクロー!!!」

タッタッタ…

ドドドドド!!!

「…はぁ…はぁ…!!く、クソォ〜!しつこい部長だよ〜ホントに!!」(えっほ!えっほ!)

「部長ではないッ!!ワシはダイト隊長だ〜っ!!逃すかハクロー!!!!!」

ドドドドド…!

【Hux・row】は【Daito】の追跡からひたすら逃走を続ける。

シュッ! ガシッ!!

「!!うぉわぁ!!」

「しっ!」

すると突然、路地の曲がり角付近にて、誰かに手を引かれた。

ドドドドドド……

「むむ?」

し〜ん……

「!!…くそ〜逃がしたか〜!!どこへ行ったのだ〜!!ハクロー!!ワシは絶対に逃さんぞぉ〜!!!!!」

ドドドドドドド……

「……行ったか!…へへっ!あんがとな!…アン……タ…!?」

ファサッ……

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜FF7REMAKEより・ティファのテーマ

サラサラ……

「ふふっ!……やっ!昼間ぶりだね、ハクロー!!…副長との食事会の後に、また【近代組】に追われて、よりにもよってダイト隊長にまで目をつけられてるなんて…色々無茶するんだな〜!…君はっ!」

「!?………え……ち…千夜!?…!!……っ!……いや……その制服にその喋り方と会話の内容からして……!?もしかしてアンタ……トワさんか!?…ケガはもういいのか!?」

【Hux・row】は【狼志組】の十維新の十番隊隊長【Towa】に手を引かれて助けられた。斬り合いの時、彼女は素性を隠していた。しかし、月明かりに照らされ、帽子を脱いだ彼女は隠していた素性が明らかになった。彼女の髪色は紫紺色のセミロング。そして素顔は【Hux・row】の現世での愛人、《千夜》と同じような顔つきをしており、心なしか体型も瓜二つであり、容姿がよく似ていた。【Towa】は名前を覚えていたからか、嬉しそうに話し、千夜の事を質問してきた。

「へぇ〜!…僕の名前、覚えてくれていたんだ!…もう大丈夫だよ!この通りピンピンしてる!…で?《千夜》って誰だい?……もしかしてその人。………ハクローが現世で過ごしていた…愛人の人の名前なのかい?」

「!!///…ま…まあ…!!」(ドキッ!)

「…へぇ〜そうなのか!?……その反応だと…すごく似てるんだな〜…僕と。…なんか…嬉しいな!!///」(ニッ!)

「……!!///」

辺りは月明かりに照らされ、彼女の自慢な紫紺色のセミロングが靡いていた。その様子に【Hux・row】は、【Towa】の面影を見る度に、千夜と共に過ごしていた、今は遠くの思い出を、少しばかり思い返していた様子だ───────

「……」(や、やばい…あの時、戦っていた時は集中していたし、マフラーを巻いてて帽子を深く被っていたから、素性なんざ全く分からなかったけど…トワさんって…語尾は僕って言い方していて…アイツとは話し方は全く違うけど…よく見たら本当に外見は…千夜に凄く似てる…///…)

ポロ……ポロ……

「…!!」(くっ!…まずい!…涙が…!!)

「?…どうしたんだい、ハクロー?…涙出てるよ?」

「!!…ああいっけね〜!…べ、別に…何でもないんだ…何でも…っ!!……」(ポタポタ…)

「…そうか。……その様子だとハクロー……君は。………ふふっ♪」

ギュッ!!

「!!え!?…と…トワさん!?///」

「………〜♪」(…今まで…大変な思いをしてきたんだな…)

【Hux・row】は【Towa】の姿が自分のフィアンセである千夜のように見えたのか、《哀愁感》を感じて涙を流す。その様子に【Towa】は何かを感じ取ったのか、突然【Hux・row】を優しい微笑みを浮かべて抱擁した。しばらくして涙が止まり、写真と《千夜の十手》を取り出し、現世での事情を説明した───────

・・・

「………へぇ〜…そうか!…この人が《千夜さん》か。…………確かによく見るとこの人……僕と面影が似てるかもね!…そうか。………通りでハクローと今日、剣を交えて戦っていると…君の背後には誰かがいて、いつも君を見守っているような雰囲気がしてね。……君からも、その人を全力で守ろうっていう相応の強い意志を感じたんだよ!…まさか、それが僕と姿がよく似ている千夜さんだとはね!…驚いたよ!」

「…でもあくまで…その姿と…その声だけですよ。……喋り方とかは、全く違いますよ!…アイツ…千夜はなんかこ〜う…男勝りな強気な喋り方というのか…残念なところもあったけど…それでも俺は、そんなアイツのことが…すげえ好きだった!///…とても!…だからアイツの事…忘れないように…この《十手》と《写真》だけは大切に無くさないよう。…【P-Watch】に保管しているんです。アイツがくれた…かけがえのない《絆》だから…!」

【Hux・row】は手に持っていた十手を見つめ、自分の親しい愛人で、フィアンセでもある《千夜》の事を思っていた。その様子に【Towa】は少しばかり名残惜しい表情を浮かべるも、微笑身を浮かべてこのように話し出した。

「…その千夜さんから貰った十手が、君と彼女をここまで繋いでいたんだね…」

「…はい。……!?あっ!すみません!!突然こんな事言ってしまって……!!そうだ、忘れてた!!今日の昼頃!!…戦いであなたが女性とは知らなかったとはいえ、女性のあなたに胸を切り裂いて…皆がいる前で……深くお詫びします!!…この一件は…本当にご迷惑を…!」

「…いいよ別に。…僕は怒ってない。…寧ろね。……僕は君に感謝してるよ…///」

「……え?…」(キョトン…)

【Towa】は【Hux・row】を見つめ、感謝の意と頬を赤らめつつ、微笑んで話し始めた───────

「…君が、僕が所属する【狼志組】の局長からの教えの技【冥鐘追究刀剣術】一教術・輝刀卿仁(キトウキョウジン)の斬撃を逃げる事なく全て受け止め。……君は【冥鐘】(めいしょう)を見事会得した事!…それに。……///…君は僕の事を…《十番隊隊長》の身分としてではなく…ただ純粋に…僕を…《女》として…こうしてちゃんと接してくれていて…///…凄く…嬉しいよ♡///」(ダキッ!)

ギュッ!…トン♡

「ち!ちょっ!?///…と、トワさん!?///」(ドキッ!)

「ハクロー…///……ふふっ♡///……〜♪」(ドキドキ!)

そこまでだ!!

「「!!」」

ダダダダダダダ…!!

「貴様!!【Hux・row】だな!?………拘束する!!」

ワーッ! ワーッ! ワーッ!

【Hux・row】と【Towa】のムードを邪魔するように、運悪く【真・ユートピア創造士隊】の集団が立ちはだかる。

「くっ!おいでなすったか!トワさん逃げるぞ!!」

ガシッ!!

「!!…は、ハクロー!?///」

待てーい! 逃すなー!!

ダダダダダ…

・・・

〜【Kagoya】下町通り周辺・広場〜

「…ハァ…ハァ…広場か…」

「ハクロー…そろそろ手を離してくれるかな…?///」

「…!?ああ、すまないトワさん!!///…!!…危ない!!!」(ダキッ!!)

ブォン!!

「!!っ!?///は、ハクロー!?///…っ!」

【Hux・row】は【Towa】を抱き抱え、何者かが放った斬撃を躱した。すると細い路地から声が聞こえてきた───────

チャキ……

そこまでですよ…お二人様…

「!?…男の声!!」

「……やっぱりそこにいやがったか。……本当にこの場所が好きなようだなぁ〜ッ!!…脱獄囚…人斬り【Zeal】!!!隠れていないで出てきやがれ!!」

【Hux・row】は相手の名前を訴え、出てくるように促す───────

コツンコツン…

「…やれやれ。…また《女》ですか【Hux・row】…以前もここを通った時にも女を連れておりましたね。……あなたは本当に《女難の相》があるようですね。……いつか刺されますよ。…それにその女性。……なるほど。…まさか【狼志組】の《十番隊隊長》とも関係があるとは、あなたも物好きのようですね…」

「……っ!!」

チャキッ!!

【Zeal】は【Towa】を見つめている。どうやら相手は彼女の情報を知り得ており、自らの《斬殺対象》として見ていた。その様子に【Towa】は腰に巻いていた刀を持つ。

「ハクロー…手を貸そうか?…我々【狼志組】は…脱獄囚に手加減も容赦はしないから!」(チャキッ!)

バッ!!

「なっ!?ハクロー…」

「トワさん…ここは俺に任せてくれないか。……俺は…今度こそ、こいつと決着をつけなくちゃあならないんだ!!…ここで終わりにしてやる!…この町で起こっている人斬り事件の悲劇をここで終結させなくちゃあならないんだ…!…臨時ではありますが、俺もアンタと同じ【狼志組】の仲間です!!」

「…ハクロー…君は…」

【Hux・row】は意地でも【Zeal】と敵対する姿勢を見せる。そして【Towa】にこのように話しかける。

「その代わり…頼みがあるんです…今俺は大切な仲間を探している最中で、…すみませんがトワさん…俺の代わりにあの子を…リーネを探してやってください!…亜麻色の髪が特徴のロングヘアの女の子です!…アンタなら信頼して任せられます!ただ…千夜と間違えては、凄く驚いて抱きつかれて怪我を負うかもしれませんから、身分は隠しておいた方がいいです!」

「ちょ、ちょっとハクロー!?そ、そんな勝手に…!」

そして【Hux・row】は微笑身を浮かべ、涙が流れつつ、まるで【Towa】を口説くかのように話を続けた。

「…それに、まだ俺が昼間…アンタに与えてしまった身体の切り傷の怪我のこともある!…確かにアンタの剣は俺以上に強い!…だが!こいつとやりあって…どう勝負が転ぶかは分からない!!…だから…ここは俺に任せて…アンタはリーネの捜索を終えたら…今日はゆっくり休んで欲しいんだ!…それにトワさん…俺は…!!出来るなら…アンタを守りたい!!…アンタが傷ついて…悲しむ顔は……見たくないんだ!!……俺の現世の愛人だった千夜の生き写しのような、大人びた美人顔をしていて…この【Kagoya】の町にある《千夜ノ桜》みてえな……華やかな桜の花びらみたく、綺麗に舞うようなアンタが…誰かが犠牲になって傷ついて…そんな別れを経験して涙を流すくらい悲しんで、苦しんだ……千夜のように……俺は…!!俺はぁっ!!…今度はアンタにそんな経験をして欲しくないし…!!涙を流して悲しむ姿を…!!もう見たくないんだ!!!…俺はあの野郎……【Zeal】に必ず勝って…無事に、アンタの元に必ず戻りに会いにくるから!…だからここは任せて行ってくれ!!どうか……頼む!!」(ポロポロッ!)

キュン♡サラサラ…

「!!///…え…!?///」(ドキン♡///)

「……」(この男…また面倒にも好意を寄せる女を増やしてしまいましたか。……やれやれ…この場で斬り殺しておいた方が、後々彼や世の中の女性の為でもありますし…【Paradiso】への救済の為にもなって……一石二鳥のようですね…)

【Hux・row】は現世で自分の死によって愛人の千夜が悲しみに暮れた時の事を思い出していた。そして【Towa】自身も、女としての自分を認め、また美人で華やかな女性であるという口説き文句且つ、戦いに勝った後、また会いに来るという浪漫を擽られる発言に、乙女チックにも【Towa】は心が踊らされていた。そして笑顔になり、頬を紅潮させて【Hux・row】に接近し、大胆な行動に出た。

「…ぷっ!…あはは!………女を口説くのが本当に上手いのだなぁ〜///…君は!…ふふ…ありがとう!///…嬉しいよ!!///」(スッ!)

チュッ♡

「!!///」

【Towa】は赤面しながら【Hux・row】の頬に接吻を交わした。そして笑顔になり、要望に対し、了承を請け負ったように話しかける。

「ふふ…君の…僕に対する好意に免じて…///…確かに請け負ったよ!!…待っててくれ!…すぐに捜索班を手配し、そのリーネさんという女の人を探しに行くから!!…その代わり…必ず【Zeal】と…決着をつけ。…確保するんだ!!」

「…わかっている!!…俺はもう…覚悟はできている!!…トワさん…俺はこいつに…!!必ず……勝つ!!…そして…今まで斬ってきた人の事を悔いてもらう為に…!!」

チャキン!!

「…!!…ほう。……その剣…名刀【Louvel】ではないですか。……まさか復活するとは…【Makiras】様の剣で私を倒すと…そうですか。…なら遠慮は入りません。…実力で…あなた達を…」

排除します!!

シュッ!!

【Zeal】は神速のように素早く二人を斬りつけようと迫ってくる。【Towa】は刀を抜刀しようとするが、前から【Hux・row】が踏み込み、相手の斬撃を受け止める。

「!!」(チャッ!)

キィーーン!!!!!

「!?ハクロー!!」

「いいから早く行ってくれ!!…この人斬り【Zeal】は俺が相手するから!!」

「……頼んだ!!」

タッタッタ!

「トワさん…また後でな!……さぁ〜て、これで二人きりだな〜!行くぞ〜!…腐れ人斬り野郎!!」

「…ふふふ…これは面白くなりそうですね。……約束通り…真剣で勝負してくれるとは…この前のように木刀で倒れるわけにはいきませんよ…私も…本気です!」

「…上等だ!!…ここで終わりにしてやる。……!!…ハァッ!」(シャッ!)

「遅いですよ!!」ブン!

「何の!!…オラァ!!」(ブン!)

「ハァッ!!」

キィイイイイン!!!

二人の戦いの火蓋は斬って落とされた───────



・・・
・・





B. いいえ


《Capitolo・6》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》




♪〜龍が如く維新より・我が為に


《【Varisk】所属 Aランク》

   《【Zeal】》

「らぁあああ〜っ!!」(ブン!)

「…その程度ですか?」(ヒョイ!)

「っち!……せいっ!」(ブン!)

「甘いですね…!!ここですよ!」(ブン!)

「何の!!」(ブン!)

キィイイイイン!!! ギリギリ…!! 

キーン!!

「ほう。…なかなかやりますね。……伊達に今までは本気ではなかったのは、確かな事で……」

「当然だ!!……そろそろ行くぞ!!」(スーッ…)

チャッ! 

リィーーン…♪【冥鐘】

「!?…この鈴の音色…まさかあなた!?」

「……どうやらお前にも聞こえるようだな…【冥鐘】を。…何人の人を斬り殺して命を奪っていく内に、皮肉にも刀の本質を理解してしまったってやつか?……だったら尚更容赦は出来ねえなぁ〜!!」(カチャ…)

【Hux・row】は名刀【Louvel】を帯刀し、《明鏡止水ノ境地》に入る。すると【冥鐘】へと介入し、神楽鈴が鳴る音が聞こえ出すと同時に刀身を強化していく。その音を聞いた【Zeal】は脅威を感じ【Hux・row】を睨みつける。

「………」

「…なるほど。…あなたはその領域に踏み込んだという事ですか…その《邪道》へと…真剣勝負の場で使うともなると…私にとっては《愚弄》という言葉にしか聞こません…」

「…!!」

《白狼夜宗流:一式一の型【千夜・桜華】!!》

ダーッ!

「そこですね!」

「!!」

キィン!

「…鞘ですか!?…となれば後ろ!!」(ブン!)

ザシュッ!!!

「ぐぁっ!…クソがぁ…!!」

「まだですよ…はぁ!!」

ザシュ!グサッ!キーン!

「…!!」

「…調子に…乗るなぁ!!…うぉらあああ!!」

【Hux・row】 ランクD
【♡♡♡♡♡♡】
ーーー

ズブシュッ!!

「…!!くっ!?…!!」

「だありゃあ!!!」

ズシャアアア!!

「くっ!!」

「…まだ続けるぞ〜!!!」

《白狼夜宗流:対空迎撃一式・一の型【千夜・鷲空】!!》

【Hux・row】は【千夜・桜華】を放ち、切り上げると空高く跳び、とどめと言わんばかりに次の技を繰り出そうとしていた。

「…とどめだ!!!」

「…まだですよ…あなたにも味わっていただきましょうか…【Makiras】様が如何に偉大な騎士であったのかを…!」

《【Makiras】流惨殺剣奥義!…冥死(めいし)!!》

ブシャ!!…グサッ!!カン!

「!!十手!?」

【Hux・row】 ランクD
【♡♡♡♡♡♡】
ーーー
周辺の魂を集気させ、補填しました。

「くっ!…突き刺してやらぁ!!!」

ブン!!グサァーーー!!!

「うぐぅッ!!…おのれ…やってくれましたね…!!」(ブン!!)

キンッ!!

「…ちっ!?…シブてぇ…!…だが…アンタ…なんか笑っていないか…!?」

【Zeal】は笑みを浮かべていた。そこには狂気を持つ妖怪が乗り移ったかのように不気味な笑みを浮かべつつ、【Hux・row】と向き合う。

「…フフフ…ではそろそろ…《終幕》としましょうか…」(ブィーン!)

チャキッ!

「!?」(…刀を上に掲げた!…!!)

【Zeal】は持っている剣を片手で上に掲げては【Hux・row】を一刀両断するかのように、力を溜め、思い一振りし空間を斬り裂くかのように重い一太刀を振り落とした。

「…そうかよ、テメエ。…そっちがその気なら…!!」(シャー…)

キン!…リィーーン…♪【冥鐘】

【Hux・row】は【冥鐘】に介入し再び居合の姿勢に入った。

「ほう…この後に及んで、まだ【冥鐘】という邪道を使いますか?…ですが悪あがきを。……終わりですよ…ハァッ!!」

「…!!」(ダッ!!)

「!!っ!!」

ブォーーン!!………!!

キィオオオオン…!!ギィーーーーン!!!

ガラガラガラガラ………

「……」

【Zeal】の放った一刀は、かまいたちを起こしたかのように、周辺が切り刻まれる。言葉にすれば、《空間殺法》の如き一太刀で、辺りの建物を粉々にする。目の前には【Hux・row】の姿が見当たらない為、命中して塵と化し、勝利は確信したと思い込み、その様子を見届ける。

キンッ!!

「……呆気なく散りましたか。……救済…完了ですね……」

クルッ…!!

グサァああ!!

「!!…なぁっ!?」

「うぉおおおおお!!」

「…あなた…まさかあの斬撃を!…躱したというの…ですか!!」

「らああああああああああ!!!!!」

「…グッ!!押し出され…ぐぐっ!!」

キィイイイイン!!!

「ぐ…ぐぁああ!!!」

ダーーーーーーーン!!!!

「…はぁ…はぁ…叩きつけてやったぜ!…!!」

【白狼夜宗流:一式三の型【千夜・威信】】

「…ぐっ……!!…やりますね…」

「へぇ〜…まだ立ち上がるのか…!!上等じゃあねえか!!…もう人斬りの感情なんか捨てちまって…一剣士としての誇りを持って…全力で俺にぶつかってこいやぁ!!!」

ダァーン!!!

「…!!」(この…闘気は…一体…!!…ハクス……ロウ)

【Hux・row】の目には輝かしい《白狼》の意志が宿っているのか、その目には幾多の戦場を駆け巡り、君臨する《天下ノ大将軍》のような闘気を身体中に放つ。その覚悟に圧倒されたのか【Zeal】は興味深そうに笑みを浮かべた。

チャキっ…

「…フフフ…いいでしょう。…久しく純粋に…楽しく剣を交えるのも…悪くない事でしょう…そこまで言うのならば。…あなたこそ、精々斬り殺されないようにしてくださいよ…私の剣は…!!」

危険そのものですからね!!!

ジャキッ!!……

ゴゴゴゴゴゴゴ…

「野郎。………!!絶対に道を正してやる!菊川先生が俺に託してくれた、この《白狼刃》と…誓いの儀礼刀!!…名刀【Louvel】に誓って…お前と全力でぶつかる!!」(チャキッ!)

…リィーーン…♪【冥鐘】

「…相変わらず耳障りな鈴の音ですね!…解せません!!…ハァッ!!」(シャッ!)

「くっ!!…なろっ!!」(ブン!)

ゲシッ!!

「うぐっ!!ほう…蹴りをまぜてくるとは!!…戦場ならではの戦い方でしょうか。……ならこちら側も手加減はいりませんね…!!」(ブン!)

「…!くっ!」

ブォン!!

「足元がお留守ですよ!」(ゲシッ!)

「ぐあっ!!…!?」

「終わりですよ…!ハァッ!!」

ブン!!

「!!…ちっ!!」

シャッ!!

「…ハァッ!!」

ズシャアアア!!

「うぐっ!!転がって身を躱して斬りつけてくるとは…!!やってくれますね!!」(ブン!)

キンッ!!

「!!またもや十手をっ!?」

「…そろそろお前に見せてやるよ…【Makiras】を討伐した俺の奥義ってやつをなぁ!!!

【Hux・row】 ランクD
【♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーー
周辺の魂を集気させ、補填しました。

《白狼夜宗流:一の秘剣【千夜・伍閃宗刃】!!》

「ハァアアア!!!」

ズシャ! ザシュ!! ズシュ! ブシャ! グサッ!

「ぐっ!!…!!」

【Hux・row】は神速の五連撃の突きをお見舞いし、空高く飛び上がり、【千夜・飛燕】の攻撃態勢に入る。

「これで……終わりだーー!!」(ブーン!)

キィーーーン!!

「!!…へぇ〜受け止めた!!」(ギリギリ…)

「その技は既に報告で聞いておりますよ!……小細工はせず、今は亡きCランクの【Jeik】が言う《侍》のように、あなたの自慢である、曇りなき澄んだ一刀を誇る自慢の抜刀術でかかってきなさい!」(ギリギリ…)

キィーーーン!!

「…そうかよ!…じゃあ望み通り…ここで終わらせてやるよ…」(シャー…)

キン!……リィーーン…♪【冥鐘】

「…ハァ〜解せませんよ、誠に。…最後までもそれに頼りますか…」(やれやれ…)

「ああ!!…【狼志組】のトワさんから教わった手法だ!…お前がどんなに邪道だとか毛嫌いしようとも、刀剣の本質と向き合わないと会得出来ない…この【冥鐘】とやらの力を…俺は信じる!!…俺を斬り殺した後、お前らは必ず【狼志組】を襲撃するだろう!…そしてトワさんの命を取りにも襲いに行くだろうが…絶対にそんな事を…俺はさせない!!全力でお前らの思惑を阻止してここで終止符を打ってやる!…覚悟しろ!!…成敗されて…今まで人を斬り殺してきた人の命の分まで責任を持って噛み締めて…後悔して生きるんだな!!」

ジャキン!!

「減らず口も大概にした方がいいですよ。…遺言はそこまでにしておきなさい。……そちらこそ、斬り殺される覚悟はできましたか?」(チャキッ!)

「………」

【Hux・row】は抜刀に集中し、《明鏡止水ノ境地》に入り、今度こそ決着をと心の中で決めていた。すると、新しい技の片鱗が思い浮かんできたのか、それを実践してみせようとしていた。

「…黙秘ですか。……では…さらばです…愚かな【現世人】!…そして【Makiras】様の仇のお方…ハクス・ロウ!!」

ダッ!!

「…!!」(閃いた!)

《白狼夜宗流:二の秘剣》

「……もらった!」

シュッ! シャッ!

……リィーーン…♪【冥鐘】

チャキン!! ザシュ!! グサッ! ビシャッ! ザシュ!! スシュ! ビシャ! ズシャッ! ザシュ!! スシュ! ビシャ!ーーーザザーーッ!

「……」(シャーー…)

キン!………

パキィイイン!!!!!

「…!?うぐぉーーーーッッ!!…なっ!?バカなぁ!!…わ、私が…速さで抜かれた…!!ぐっ!…腕…が…!?…それに…刀が!…粉々に…!!」(ボロボロ!)

「…見事に叩き斬ってやったぜ……!!お前の剣の道を!…これで…もう悪さ出来ないだろう…命は取らなかったんだ。精々もう刀が持てない苦痛を味わうんだな!!」

【Hux・row】 ランクD
【♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
ソナー能力を使用しています。

「…っ!!」

バタン!

【Hux・row】は抜刀術の構えを行い、【冥鐘】の力や探知能力を使っては、踏み込みやすい位置を素早く特定し、四方八方と高速に移動しては【Zeal】を神速の如く斬りつける必殺の十連撃を放ち【Zeal】の膝をつかせてはその場で倒れ伏せる。

「まさか…俺のソナー能力が、周囲の踏み込みやすい場所を特定しては、【冥鐘】が刀をより振りやすく研ぎ澄まされ。…身体が軽くなって…奴の速さに打ち勝ったんだ!…なんとか決まったな…俺の秘剣!!」

《【千夜・冥導白鐘】(せんや・めいどうしろがね)》


【Hux・row】 ランクD
【♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーー
戦果ポイントが加算されました。次のランクアップまで※※※※※です。

・・・
・・






B. いいえ


《Capitolo・7》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜TM・NETWOEKより・GET WILD

「……終わったか」(シャー……)

キン!…ザッ…!…チャキッ…!

ダダダダダダ………!!!

「!!」

チャキッ! チャキッ!

「じ…ジィール様!!」「【Hux・row】!!貴様ぁ〜!!…よくも【Zeal】様を…!!」「生かして還すな!!」「絶対に報いを受けさせてやる!!」

ワーッ!! ワーッ!! ワーッ!!

「…っ!!…野郎…騒ぎを聞きつけて、厄介な野次がおいでなすったか〜!」

【Hux・row】は【Zeal】との戦闘に勝利するが、騒ぎを聞きつけ、【真・ユートピア創造士隊】が立ち塞がり、【Zeal】の仇と言わんばかりに武器を持ち、襲いかかる。

「ウォーーー!!」

………!!

べキィ〜ッ!!

「!?」

【Hux・row】は突然【真・ユートピア創造士隊】が何者かに鈍器のような武器で殴られる光景を目にした───────

スタン!!……ブンブン!!

チャキッ!!

「あ〜っ!!…全くもぉ〜、人が寝てる時間に一体何なのよ〜!?この騒ぎはぁ〜!?」

「………え?…だ、誰だ?…女性?…なんかハンマーを持ってるな?」

「ん?……!?おお〜っ!?」

その女性は、ハンマーを持っており、上がデニムジャケット、下はジーンズを履いていた女性であった。その女性は【Hux・row】に近づくと顔を確認し、理解したかのように話し始めた。

「……ふむふむ」(じぃ〜……)

「…あ、あの…な、なんですか!?」

「銀髪で……儀礼刀のような刀……《名刀【Louvel】》……!?あ〜なるほどね〜!…君が【Oriana】(オリアナ)救済長が言ってたハクローって子なのね〜!?」

「!?…お、オリアナ救済長の事を知ってる!?……って、そもそもアンタ誰なんだ?」

【Hux・row】はそう言うと、ハンマーを持っていた女性は、申し訳なさそうに言いつつも挨拶した。

「あ〜っ!!ごめんごめん!!自己紹介まだだったよね〜!?……え〜と私は【G島】の【Olfes】(オルフェス)って街にある【Siel】(シエル)の《神聖学兼救済ギルド》に所属している【Aria】(アリア)って名前なの!!…ま、テキトーに《アリア》と呼んでくれたらいいよ!!…そっか〜!君がね〜!?…【Oriana】さんからは話は聞いてるよ!よろしくね、ハクローくん!」

《救済ギルド【Siel】所属》

 《【Aria】(アリア)》


「ああ……ども!…まあ、それはそうとして、とにかくこの軍勢を何とかしないとなっ!」

ワーッ! ワーッ! ワーッ!

「そうよね〜!」(仕方ない、私一人でも……!!)

ドカーーーーーン!!!

「!!」「!!」

【Hux・row】は【Aria】と喋っていたその時、轟音が鳴り響き、そこには【Bill】【Keito】が応援に駆けつけていた。

「教官!!助けにきた!!」「ウチもや!!ハクローはん!加勢するでー!!」

「ビル!ケイト!無事だったか〜!?」「ほほ〜う!あの二人が君の仲間なんだね〜!…これなら…!」

何だ貴様らは〜!!覚悟しろー!!

ダカーーーーーン!!!!!

ぎゃー!! ぐあぁああ!! ひ、ヒィいいい!!

「なっ!?」「こ、今度は何ぃ〜!?」「なんだ!?」「な!?何や〜!い、一体!?…おっ!あれは〜!」

更にタテ続きに誰かの轟音が鳴り響いた。そこには猛スピードで【Hux・row】へ接近してくる【Beanne】と【Towa】がいた───────

「〜♡!!あぁ〜んハクローく〜ん♡!私、リーネちゃん見つけたよ〜♪…けどぉ〜…!!わ〜ん!助けてぇ〜!」(ジョーッ!)

「は、ハクロー!!助太刀求むッッ!!…り、リーネさんが…!!リーネさんが〜っ!!」(ポロッ!…ビクビク!)

「ベアさん!トワさん!リーネが見つかったのか!?…え?…二人共…そんなに慌ててどうしたんだ!?…それに!…リーネがどうかしたのか…?」

二人はどうやら【Linea】を発見したようであるが、その様子からは、まるで誰かに執拗に追いかけ回されている様子でもあった。すると背後には、何かおぞましいオーラを放った者が姿を現した───────

ザッザッザ……

ゾゾ〜っ………

「あ〜っ♡…ふふ…ふふふふ!!♡…やっと見つけましたよ〜♡…私だけのハ・ク・ロ・ーさ〜ん♡♡…ウフ!…ウフフフ♡…私…すっごく心配したんですよ〜♪……でも…会えて嬉しいですよ〜♡…うふ…うふふふふふ…♪」(ニコニコ…ユラー…ゴゴゴゴゴゴ……)

「リーネはん!?無事やったか〜!って……どええぇっ!?」(ヒェー!!!)「り、リーネ!…!!ゲッ!!…笑っているけど…なんか…凄く怒っている…!!」「…っ!?」(ゾクッ!!)

そこには微笑みを浮かべつつも、ドス黒いオーラを身に纏った【Linea】がいた───────

「り、リーネ…お前…今までどこに!!」

ガバッ!!…ムニッ♡ムニッ♡

「〜!?…っておわっ!?///…お、おいベアさん!!それにトワさんも!?///」

【Hux・row】は【Linea】に話しかけようとするが、それを【Beanne】と【Towa】にしがみつかれ、両方の自慢な《Fカップ》のある豊満な胸に押さえつけられ、逃走を強く薦められる。

「ハァ…ハァ!!…は、ハクローくん!!今は逃げるんだよぉぉ〜〜〜!!」「ハァ…ハァ…早く逃げたほうがいい!!ハクロー!!今のリーネさん…かなり危険なのだ!!撤退するぞ!!」

「ええ!?ちょっ、二人共!?///……っ!!」(と、トワさん…///あ…当たってる…///)

ピュ〜!!…ダダダダダダダダダ!

「アハ…!!アハハハハ!!!!!…あぁ〜ん♡二人共〜♪…私のハクローさんから手を離してくださいよ〜♡でも…ふふふ…逃しませんよ〜♡…ハクローさ〜ん!!!!!!」(ニコニコ…ゴゴゴゴゴ…)

テッテッテテテテ…!!

「あ…あら〜!こりゃあいかんなぁ〜!…ハクローはん…ま〜た何かやらかしたようやな〜!」(やれやれ…)「教官…大変だな〜!!」(アセアセ…)

∧( 'Θ' )∧・・・・・・・・・

「…一体…どうなってんの?」(アセアセ…)

突然の光景について行けず、【Aria】はただ、鳥が過ぎ去るように苦笑いをするしかなかった様子であった───────

・・・


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜こち亀より・両津VS部長2

ブン!ブン!ブン!

「ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサン♡ハクローサーン♡……イッタイ…ドコデスカ〜?…デテコナイト…オ・シ・オ・キ・デ・ス・ヨ〜♡<●><●>」(ブンブン!)

【Linea】には目に光がなくドス黒いオーラを放ち、執念深く、まるでゾンビ映画に出てくる《バイオゾンビ》のように【Hux・row】と【Beanne】【Towa】を追いかけ回していた。そして三人はバレないように建物の物陰に隠れており、事の事情を説明される───────

かくかくしかじか……

「〜!?///は…!!ハァーーー!?///……で…【Demister】(終焉ノ使徒)のアウロ(【Auro】)に突然襲われて……!!///り、リーネの…ば、バー…ジンが…そ!…喪失ぅーーーッッ!?///」

「あぁ〜ん♡!!///ハクローくんったら〜♡も〜う♡女の子の前でそんな大胆なこと言わないでよぉ〜♡」「そうだぞハクロー!!///…ッ〜!!///そういう恥ずかしい事を僕達女の前で堂々と言うなぁ〜〜ッッ!!!///」(カァ〜ッ!///)

「あ。…す、すまんっ!!///…まあ聞きたい事は山程ある。…だが、確かに説得力はある!!…あんなリーネ…俺は初めて見るぜぇ〜………!!もしバレたらただではすまないだろうな……」

【Hux・row】達は身を隠しているも──────

「ン〜?…ア〜♪…ウフフ♡…ソ・コ・デ・ス・ネーーーーー!!!!!<●><●>」

ブォーン………!!

バギャーーーーーン!!

【Linea】は女の勘を働かせたのか、その場所に薙刀を薙ぎ払った。辺りは甲高い音が響き渡る。

パラパラ………

「!!あ〜らら……」「!!ゲゲッ!!み、見つかったぁ〜!?」「!!ひぃっ!?」(ビクビク!)

「ウフフ♡…ハクローサ〜ン♪ミ・ナ・サ・ンオソロイデ〜♪<●><●>…ヤットミツケマシタヨ〜♡<●><●>…リョウテニハナ…ウフフ♪…ドウヤラウワキノヨウデスネ〜♪<●><●>…イケナイコシタンダカラ〜♡ミ・ナ・サ・ン…<●><●>カクゴハイイデスカーーーーーー!?!?!?!?<●><●>」(スーッ!)(ゴゴゴゴゴ…!!!!!!!)

「(・ー・|||)」「(・ー・|||)」「(・ー・|||)」

ガクブルガクブルガクブルガクブル!

三人は恐怖のあまりに震えてしまい、救いはもうないのだと諦めていた。

プスッ!

「!!……ぁ……」

バタリ!!

するとどこからか【Linea】目掛けて何かが飛んできた。

「!!え?…!!…あ〜!これ…矢だよ!!」「僕達…た、助かった…のか!?」(ヘナヘナ…)「矢?…ってことは!?」

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜大逆転裁判2より〜大追求・成歩堂龍之介ノ覚悟

「せやで〜ハクローはん!…ソイツはウチが調合して作った特性睡眠薬入りの矢やでんだな!!……ふぃ〜…何とか間におうたで〜!皆は〜ん、大丈夫でっか〜?」「教官達〜!!大丈夫か〜!!」

【Linea】の背中には矢が突き刺さっていた。急所は外されており、飛んできた方向には【Keito】が弓矢を構え、その隣には【Bill】が立ちつくし、皆を心配していた。そしてすかさず三人は安堵した表情をし、声を出す───────

「け、ケイトちゃ〜ん!!♡あ〜!!助かったで〜♪ホンマにも〜キューピット様やで〜♡」「急所は…ちゃんと外しているな!…本当にグッジョブだ!!でかしたケイト!!!」「…た、助かったんだな…私達……ケイトさんと言ったか?…礼を言う……」

「ちょっとちょっと〜ベアはん!慣れへん関西弁は使うもんやぁ〜ないでぇ〜!…ほらみんな早く!リーネはんを【河原木亭】まで連れてくとするでぇ〜!」

《お〜!!!!!》

・・・

その後、俺達は【河原木亭】に戻り、セノさんに事情を説明し、納得してもらった。トワさんを除いた女性陣は睡眠薬によって眠っていたリーネを風呂場に連れていき、身体を念入りに綺麗に洗っていた。身体周辺にはねっとりとして粘っこい粘液が付着していたらしく、洗い流すのには苦労したとベアさんがデリカシーなく話しかけてきた為、色々大変だったようにも思う。そして俺に課せられた《罰ゲーム》の内容は、今晩は俺とベアさん、リーネの三人で川の字になって一緒に寝ることだと言われ、今回のリーネのこともあるし、慰めてやる気持ちで、一緒に睡眠を取ることにした。そして何故か俺が真ん中に入れられそうになったので、リーネを真ん中にして寝るようにして睡眠を取った。ベアさんは不満そうであったが、『将来私達の子供が出来た時の予行練習だと思って割り切るよ〜♡』とか言って、納得してくれたようだ。そしていつの間にやら眠りについて、朝が来た───────

・・・
・・


〜【Paradiso】歴2000年:7/9・朝方【J島】【kagoya】大正通り・【河原木亭】(かはらぎてい)〜

チュンチュン〜♪

「ん?…んん〜!……あれ?…私…あの後…何をしていたのでしょうか〜?……?…!!え!?は…ハクローさん!?///…べ…ベアさん!?///」

「zzz…リーネ…ちゃ…ん…ごめんね〜…私…お姉…さん…な…のに…一人ぼっちにして………寂しくて……辛い……思い……させ…て……zzz…zzz…」

「zzz…リーネ…俺が…遅…くな…った…せい……で…また…まも…って……やれ……なく……て……ごめ…ん…なぁ…zzz…zzz…」

「!!」

【Hux・row】と【Beanne】は【Linea】を抱き抱えるようにして睡眠を取っていた。二人の顔には【Linea】の為に涙を流した跡が残っており、まるで謝罪するかのように寝言を話していた。その様子に【Linea】は微笑み、二人に思いっきり密着し、再び睡眠に入ると、心の中で話した。

「…ふふ…♪」(ふふっ!本当にですよ〜♪…もうハクローさんもベアさんも少しは反省してくださいね!…でもお二人共、もう私、いつまでも子供ではありませんよ!…昨日の事で私も、子供から《大人の女性》としての自覚が出たかのように思います!…確かにあれは辛い事でした。無理やり…自分達の目的の為だけに他人を陥れ、下劣で身勝手にもいやらしい事を強要して《悪逆》に対する反省すらなく、人の物を奪い取っては嬉しそうに欲望を満たそうとする人…私…本当に大嫌いです!!…でも…もう過ぎた事です。……いつまでもそんなことを悔やんで考えていても何も進みませんよね!……だから私は、必ずあなた達二人のように、強い人に…必ずなって見せます!!…あなた達二人が安心して背中を預けることができる……そんな人に!!)

・・・

【Hux・row】は、その後目を覚まし、これまでの自分の事を【Linea】に報告する。自分は剣の腕を見込まれ、臨時で【狼志組】の仕事を引き受けられた為、手続きとして昨晩、京ノ通りの【桂実荘】という料亭で【狼志組】副長【Fukabe】と話をしていた事。【Beanne】はあくまで付き添いであり、やましいことではなく、【Linea】に危険が及ばないようにと思い、黙っていた事を一から十まで説明する。それを聞いた【Linea】は素直にそう言ってくれたら良かったと頬を膨らませ、身体中を小突かれてしまった。また【Beanne】も同じように小突かれ、くすぐったいからか、微笑みを浮かべており、両者は心配かけてすまなかったと話し謝罪した。その後、朝食を終えた【Hux・row】は、いよいよ【狼志組】を尋ねる準備を整えていた───────

バサァ〜…バタバタ……

「ふぅ〜……よーし!…いくか〜!!」

「ふふ〜ん!よっ!今日から【新撰組】デビューだね〜ハクローくん!」

「ベアさん…【新撰組】じゃあなくて【狼志組】な…」

「たはは〜!どっちでもいいじゃ〜ん♪…それにハクローくん、ちょっと耳貸してくれる〜?」

「ん?…何だよ?そう言って頬にキスするんじゃあないよなぁ〜ベアさん…?」(ジトー!!)

「違う違〜う!!もう、ほ〜ら!か〜し〜て〜!」

「ったく。……で?何だよ?」

【Hux・row】は【Beanne】に耳を貸す。するとニヤついた様子で、話しかけた。

「…トワさんの素顔ってさぁ〜♪……《千夜ちゃん》にそっくりなんだね〜♪?」

「!?なぁっ!?///」(ドキッ!)

「あっはは〜♪赤くなってるぞ〜ハクローく〜ん♪…だからね。……」

ダキッ!ギュッ!!

「!!」

「………」

【Beanne】は【Hux・row】に抱きつき、真剣な目でこのように伝え始める───────

「……今度も…この世界【Paradiso】で…君の大切な愛人……千夜ちゃんの生き写しみたいな人。……ちゃんと守ってあげないとね…」

「…!!」

「大丈夫だよ、ハクローくん!…君なら《トワさん》を守れるよ!…だから。……もう前を向きなさい。……あなたとルーくんが誓い合ったその刀に込められた《覚悟》が本物なら、必ずこの先の道を切り開く事が出来ると信じているのだから……」

「…わかってるよ…!!あの人は女といえど隊長だし、剣は俺以上にすげぇ強い。……けど、もしもの時は絶対守る!!…だか……ら………ハァ〜。……ベアさん……」(ジーートーー!)

「んん〜?どうしたの〜♡?」(ムチュ〜…ドキドキ///)

わかったから………!!いい加減離〜し〜て〜く〜れ〜よぉ〜〜っ!!!!! いやだよぉ〜♡現世の《欧米》に因んで〜♪朝から玄関の前で大胆に〜あなた〜♡いってらっしゃいのチュー♡くらいさせてよ〜♡ハクローく〜ん〜♡♡…チュー〜!!♡♡♡ だーベアさん!!やめろってのぉ〜〜!!また現世の警官漫画の部長みたいな【近代組】の《ダイト隊長》達が来ちまうから〜!!!
 
ギャー!ギャー!

【Hux・row】は【Beanne】の熱い接吻をされつつも、満更でも無いようで戸惑いながらも、必死に引き剥がそうとする。その光景を見ていた【Linea】はご立腹なのか頬を膨らませており、【Bill】【Rolan】【Senno】は仲睦まじく話をしていた。

「ム〜!!!///も〜う!またベアさんがハクローさんに〜///!!本当にあの二人は懲りていませんね〜!///」(プク〜!プンプン!)

「あらあら〜!…本当に大胆にも朝から玄関前で〜!ふふ♪二人は本当に熟年夫婦のようでお熱く、仲の良いお二人ですこと〜♪まるで昔の昭和のドラマでも見ているようですわ〜♪」

「教官…ベア姉さんと更にあんな仲良くなってたんだな〜!!」「うむ!《フィアンセ》としてベアを任せられるのは、ハクローしかいないようだな!!」

「おいこら〜そこの二人!!悪ノリするんじゃあねえ〜っての〜!!///!!…ハァ〜…じゃあ行ってくるわ…」(ビシッ!)

「「「「「いってらっ………え?」」」」」

ダダダダダダ!!御用だ!御用だ!御用改めであ〜る〜♪

「!!げっ!?この足音…それにこの掛け声…まさか…!?」「ふふ〜んお尋ね者だね〜ハクローく〜ん♪」「な、何でしょうか?すごく大人数ですけど…事件でしょうか〜?」「え?な、何だあれっ!?」「!!…あれは御用見廻組だ!!」「ん〜?あらあら〜!どうやらこちら【河原木亭】にやってくるようですね〜!」


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜こち亀より・最低男、両津勘吉3

あ〜あ〜!やっちゃった!パフ♪
あ〜あ〜!やっちゃった!チン♪
あ〜あ〜!やっちゃった!ポヨン♪


ヒューン…バサバサ…

突然、【河原木亭】に御用見廻組の者達が押しかけてきた。すると先頭には長めの法被を着た堅物そうな雰囲気を醸し出したちょび髭が特徴である【近代組】隊長の【Daito】が出迎えてきた。そして【Hux・row】の顔を見た途端、大きな高笑いを上げ立てた───────

「ワーッハッハッハッハ!!!!ここで会ったが百年目!!!やっと見つけたぞ〜!!全く朝っぱらから玄関前で金髪女と口付けとは相変わらず怪しからん奴だ!!…だが…クックック!!待たせたようだな〜ハクロー!!」

「ゲゲ〜!!ぶ、部長〜!?」

「《バッカモ〜ン!!!!》ワシはダイト隊長と言っておろうが〜!?まったく貴様というやつはぁ〜〜ッッ!!…いいから来い!!!お前を引っ捕らえるよう【狼志組】のフカベ(【Fukabe】)副長殿と十維新の各隊長達から頼まれておるのだ!!!さっ!!一緒に来てもらおうか〜!?」(ニチャ〜!)

「そ…それはお出迎えっていうんじゃあ……!!って!?…お、おい!お前らも何とか!?……あれ?」

シーーーーン… ヒュ〜ン……ヒラヒラ…

「わブッ!!…な、何だ…?…伝言メモ?」(ピラッ!)

【Hux・row】は突然飛んできた小さな紙が顔に引っ付いてはすぐさま取り出し、内容を確認するとそれは【Linea】からの伝言メモであり、文面は女の子らしく書かれており、【近代組】が見ている中で内容を読み上げた。

《昨日散々皆さんに心配をおかけした罰ですよ!…では…気をつけて行ってらっしゃい♪心配しなくてもご夕飯はご用意しておきますよ♪…例えあなたが女難で浮気をして警官のお世話になって連行されても…私はあなたの帰りをいつまでも待って…ずっと…愛しています…ハクローさん♡ by貴方の愛しのリーネより♡》

「…いやリーネ。……別に連行されるわけじゃあ……」

ガシッ!!

「…!!」

「ふっふっふ!!…こんなにも優しく、可愛らしい文面を書く《愛妻》までいながら、堂々と金髪の女を目の前にして浮気を働くとは…いいご身分のようだな〜!!ハクローーーー!!!」(ニチャー!!ゴゴゴゴゴ…)

「観念したほうがいいでさぁ〜!《異世界転生ハーレム主人公》的なポジション。……ハクローの旦那〜♪」(ニヤニヤ〜!鉄バットチャキッ!)

「ハッハッハ!その銀髪はどうやら地毛だったようだな〜!毛根が抜け落ちてしまって大人しく俺のようにハゲ散らかすといいぞ〜!!どれどれバリカンを持ってこい!!モテない俺を見せつけるように金髪のボインな姉ちゃんと熱い接吻を目の前で見せつけた罪で貴様の髪を一毛も無くし、全ての毛根を刈り取ってやるゾォ〜〜〜ッッ!」(ボォーーーッ!!)

「【Paradiso】の世の中の女性の敵、ハクローを確保〜!!」(ガチャン!!)

「よーし!!連れてイケーーーーイ!!!!」

ハッ!!!ほらほらキビキビ歩けー!!

《そ…そんなぁぁぁ〜!?…もう女難なんて!!…こぉりごぉりだぁぁぁーーーーーー!!!!!》

【Hux・row】は、またもやある金好きな下町警官のような声を上げながら【近代組】の集団に連行され、そのまま【狼志組】の屯所へと連行されていく。その道中、予想もしない仕打ちを受けることになるとは知らずに───────

デデーン!!

「Mr.ハクロー!!ダイト隊長カラ伝達ネ!!アナタヲ《公然猥褻》ト浮気ノ罪デタイキックノ刑ニ処スルネ!!…ハァッ!!!!!」

ドゴーーーン!!!

「だぁああああ!!い…いででででで!!!くそっ!!…け、ケツが割れるぜぇ〜〜ッッ!!」(ジンジンジン…!)

「あらら〜!……こりゃあ〜モロに喰らいやしたか〜こらぁ痛そうでさ〜!」(お〜!)

「いたって普通のリアクション芸人のリアクションだ。……イマイチだな…もう少し面白く出来んのか!……プッ!…ハハハッ!…ぐあっ!!…いてぇ!!貴様ぁ…突然ケツバットとは…何をするだ〜!?」(プンスカ!)

「笑ったからケツバットですよ!…はい先輩!返しときますですはい!」(ニッ!)

「おお〜!助かるぞ〜後輩!その調子でどんどん俺を見習うんだな〜!」(ニタァ〜!)

「アイアイサーですーせんぱ〜い!」(ニタァ〜!)

「貴様の仕業かぁ〜!折角の可愛い後輩にS気質な責めの教育を施し、どさくさに紛れて《ドSコンビ》を結成しようとするな〜!!」(イライラ!)

ギャーギャー ゲラゲラ!!

あれは…あらあらまた【近代組】のドSさんね〜! 本当にあの薄毛の隊員の人をいつも茶化しているのよね〜♪ でも…あのドSさんって…なんか清純派なお人で新鮮ですね〜!!

クスクスクスクス!!

「バッカモ〜ン!!貴様ら三人勤務中に私語を喋って無駄な騒ぎを起こすんじゃあない!このハクローを【狼志組】に明け渡した後、お前達三人には《始末書を五十枚》書いてもらい、今日までに仕上げて提出だぁーーーー!!!!!」

ドカーーーン!!

そ、そんなぁああああ!!!!!

「…ハァ…やれやれ…こんな世界でも始末書とかいうワードがあるとは…本当に生々しいな〜…」

・・・

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜龍が如く維新より・Receive Doubt you

〜【Paradiso】歴:2000年・7/9【Kagoya】幕末通り・御用見廻組【狼志組】屯所〜

「ここだ!!」

「…やっと着いたな。……!!おぉ〜!」

タッタッタ!!

「あっ!?お、おい!?」

【Hux・row】は顔見知りの者がいたからか、手を振り挨拶を交わす───────

「お〜い!トワさ〜ん!」(フリフリ!)

「え?…お〜ハクロー!!来たようだね!…【近代組】の者達も同行任務のお勤めご苦労様でした!」(ペコッ!)

「ああ〜これはこれは《十番隊隊長》【Towa】さんではないですか〜!いや〜!今日も精が出ておりますな〜!」(ビシッ!ペコリペコリ!)

【Daito】は深々と【Towa】に対して挨拶を交わす。どうやら階級的にも【近代組】と【狼志組】と比べると後者の方が地位が高いように見受けられた。

「…どうも!……じゃあハクロー!…いこうか!」

「あ、ああ!じゃあ部長〜!くれぐれも部下を大事にな〜!」

「なぁっ!?…だからワシは《部長》ではない!!それに下らんことを〜…!大きな…!!」

お世話だ〜!!!!!」

・・・



ザッザッザ………

「…!!これは!?」

「各島で遠征中の隊員達が…今日戻ってきたんだよ」

【Hux・row】は【Towa】に案内され、屯所の中へと入る。そこには【Towa】を筆頭とした《十維新》の十傑メンバーがそれぞれの席に座り、前には副長の【Fukabe】が座っており、【Towa】はすかさず挨拶をした───────

「おはようございます副長!…ハクロー氏を連れてきました」

「ご苦労だった。…ではトワ…自分の席に座ってくれ。…ハクロー君は、前の長椅子に座ってくれるかな?」

「はっ!」(ペコリ!)「はっ!失礼します!」(ビシッ!)

【Fukabe】はそういうと【Towa】は、自分の席に戻り、【Fukabe】は視線を【Hux・row】に戻し、設けた席へ座るように話しかける。それを確認すると、周りに挨拶するように促す。

「よく来てくれたな…諸君。この者が昨日【Towa】と真剣での一騎討ちを行い、我々と同じ【冥鐘】を会得し、晴れて今日付けで臨時として【狼志組】に配属となった【Hux・row】もといハクロー君だ。…では…皆に挨拶をしてくれるか?」

「…はい!…本日付けで臨時として【狼志組】に配属となった【Hux・row】です!ハクローとお呼びください!!…よろしくお願いします!」

「…」「…」「…」「…」「…」「…」「…」「…」「…」「…」

【Hux・row】は十維新メンバーに対し挨拶をする。隊長達は、その様子をじっと観察していたようだ。引き続き【Fukabe】は口を開き、今度はメンバーに対し、こう伝える───────

「皆の衆、覚えておくように。……昨日で私とソガミ、ナガワ、トワは自己紹介を済ませたのだったな…では今度は他のメンバーを紹介しよう。まず九番隊隊長【Kyusaku】(キュウサク)挨拶を…」

「…【Kyusaku】だ。…歓迎するぞ…」

《【狼志組・十維新】九番隊隊長【Kyusaku】(キュウサク)》

九番隊隊長【Kyusaku】はそう挨拶する。特徴は20後半の渋い顔つきの男であった。

「…八番隊隊長【Yaeka】(ヤエカ)挨拶を…」

「【Yaeka】(ヤエカ)です。…へぇ〜!君がトワの言っていたハクローくんなのね〜!?よろしく!!」

《【狼志組・十維新】八番隊隊長【Yaeka】(ヤエカ)》

「……」(ヤエカさん……か。…性格は明るい人でフランクな姉気質ときたか。……なんか何処か西野さんに似てるな…!)

八番隊隊長【Yaeka】は性格が明るく、フランクな感じがしており、その様子から【Hux・row】はありさを連想していた。

「…七番隊隊長【Nalsame】(ナルサメ)挨拶を…」

「七番隊隊長【Nalsame】(ナルサメ)だ。よろしく」

《【狼志組・十維新】七番隊隊長【Nalsame】(ナルサメ)》

七番隊隊長【Nalsame】は淡々とした性格をしていた。

「…六番隊隊長【Muhara】(ムハラ)挨拶を…」

「六番隊隊長【Muhara】(ムハラ)と申す者であ〜る。よろしく!」

《【狼志組・十維新】六番隊隊長【Muhara】(ムハラ)》

六番隊隊長【Muhara】は少し楽観的な性格である。

「…五番隊隊長【Akill】(アキル)挨拶を…」

「五番隊隊長【Akill】(アキル)だ若いの!!…おい!!…俺の足引っ張るようなら承知せぇへんぞ〜!…まあよろしくな!」

《【狼志組・十維新】五番隊隊長【Akil】(アキル)》

【Akil】は血の気が多いからか柄が悪く、少し口が悪い印象がもたれている様子であった。

「…三番隊隊長【Miyobe】(ミヨベ)挨拶を…」

「三番隊隊長【Miyobe】(ミヨベ)だ。…お見知り置きを!」

《【狼志組・十維新】【Miyobe】(ミヨベ)》

「…二番隊隊長【Niyano】(ニヤノ)挨拶を…」

「二番隊隊長【Niyano】だ。…臨時とはいえ、よろしく頼む」

《【狼志組・十維新】【Niyano】(ニヤノ)》

二番隊隊長【Niyano】は周りよりも身長は低めであるも冷静だからなのか、落ち着いている。そして全てのメンバーの自己紹介を終えると、【Fukabe】は周りに【Hux・row】を歓迎するような言葉を投げかける。

「…以上だ。今日からハクローくんには任務についてもらう。皆の者…日が浅いハクローくんと仲良くしてやってくれ…」

ハッ!!

【Fukabe】は歓迎の言葉を述べた後、本題に入る。

「そして…昨日人斬り容疑の罪で確保した【Zeal】であるが、今回ハクロー君との戦闘で奴は腕の靭帯をやられ、二度と剣を降る事は出来なくなった。……昨夜、我々は今回の事件の《黒幕》について知っている事を吐かせるために尋問をしたのだが…奴は笑みを浮かべ、自身ありげにこのような事を述べていた…」

ざわ…ざわ…ざわ…ざわ…

「『いずれ、近いうちに…この【Kagoya】の町に救済の神による報復措置が待っている事を…そしてその時。……私は、必ず復活致しましょう!』……そう話していた」

!!…なっ!? それって一体…!? では他に黒幕がこの町にいると…!?

「!!」(つまり…あれで終わりではなかったってのか!?……まだどっかで、裏から何やらデカいものと手を引いていたってことか…!!【Zeal】の口振りからして…まるで《テロリズム》とか、《事変》だとかを引き起こす《犯罪者的思考》を持ち合わせてやがるような言い草だ。……そして救済の手といったからには…またもや奴らは何か大きな悲劇を…この【Kagoya】の町に引き起こそうとしているんだ…)

【Hux・row】は手を握り、おそらく【Varisk】と【Demister】(終焉ノ使徒)の六使徒メンバーが近い内に再び現れ、町を襲撃しようと目論んでいる事を頭に浮かべていた。そして、【Fukabe】自身も同じであり、話を続ける───────

「…それを聞き、我々も穏便に見過ごす事は出来なくなり、今回急ではあったが、君達【狼志組】の各隊長を収集し、緊急集会をさせてもらった。おそらく奴らは普段寝静まっている夜の時間帯に行動を共にし、何かを実行しかねない。そこで今回我々は、敵対勢力からの夜襲に備え。…【Kagoya】全土の町の夜廻り警備措置を取ることとした。時に怪しいと思われ、こちらに危害を加えるものと遭遇した場合…武力行使をしても構わない」

「…」(まんま【新撰組】みたいなもんだな。……《疑わしきは罰せよ!》…とでも言いたげだな…)

「…以上だ!…作戦開始時刻は本日7/9…二一〇〇の夜決行とする!…それまで皆には自由行動とする。夜に備え、十分な休息や英気を養うといい。それでは今回の緊急集会は以上とする。解散」

スタッ!…ザッザッザッザ…!

【Fukabe】の言葉を請け負った【狼志組】の隊長達は、建物の外へと出る。すると【Hux・row】の目の前には【Towa】が目の前に立ち、何かを後ろに隠しては微笑んで話し始めた。

「今日からよろしく、ハクロー!…これは、ここ【狼志組】の制服だよ!」

「え?…ああ!ありがとなトワさん!」

「……じゃあ早速行こうか!」

「…え?…どこへ?」

【Hux・row】の返答に対し、【Towa】は笑みを浮かべるとこう伝える。

「ここでの仕事についてだよ。…僕が色々教えてあげる!ほら、その制服に着替えたら早速始めるよ!」

「そうか!…すまないな。…夜に備えて休んどかないといけないのに…」

「別にいいよ。……着替える場所はあそこにあるから。……では。また後で!」

タッタッタ…

「ハァ〜…よし!着替えるか…!」


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜大逆転裁判2より〜成歩堂龍之介・冒険の前奏曲

「…見た目は学ランみたいなようではあるけど素材はかなり丈夫だ。マントはっと……」

バサっ!…バタバタ……

「!!おお〜っ!…結構いい感じだな!!……昔の空川少尉もこんな感じだったんだろうな…」

【Hux・row】は着替えを済ませた。その服装はネイビー色の制服を見に纏い、上には長めのデジタル迷彩のマントを羽織り、バンカラのように見立てた服装であった。そして、靡くマントについて疑問を感じていた───────

「でも…何故にマントだけはデジタル迷彩なんだ?」

「…それが君のトレードマークだからだろう。……ハクロー君」

「え?…あっ!?副長!!」

「…なかなか様になっているようだな。…ルーシス室長からも話は聞いているが、現世では君《海上自衛隊》に所属していたのだろう?…そこで、【Wear.CR】(ウェア・クリエイティブ)を使い、特注で君用のマントを作らせてもらったのだ」

「…は、はぁ〜……ありがとうございます!」(…まあいいか…こりゃあもう俺のアイデンティティみたいなものか…)

・・・

「トワさん…終わり…まし…ええっ!?」

「おっ!着替えたようだね!ハクロー!」「おっ!ハクローくん!…へぇ〜デジタル迷彩のマントか〜!…うん!…なかなか似合うわ〜!良いわね!」

「と、トワさん!?…それに【Yaeka】隊長まで!?…な、なんで巫女服なんだ!?」

【Hux・row】は驚いた。【Towa】と【Yaeka】の二人は赤と白の巫女服に着替えており、これから何処かへ行こうとしていた所であった。すると【Yaeka】は笑みを浮かべては、【Hux・row】に接近してきた。

「ハクローくん!別に私の事は隊長呼びせずに、トワと同じように《ヤエカ》って呼んでくれたら良いから!…ウフフ♡…そ・れ・は♪…今から向かう所に着いたら分かるわよ〜!!…んじゃあ行くとしますか〜ト・ワ♡!!」(ガシッ!)

「ああ、ヤエカ姐さん!じゃあ早速行こうか!ハクロー!」(ガシッ!)

ズルズルズルズル……

「え?ええーーーっ!?い、一体何をするって言うんだ〜!?」(アセアセ!)

【Hux・row】は【Towa】と【Yaeka】の二人に両脇を持たれるとそのまま移動し、《目的地》へと向かっていく。


・・・
・・


〜【Paradiso】歴:2000年・7/9・【J島】【Kaguya】千夜ノ桜通り〜

「着いたよ!!」「さ〜て、お仕事といきますか〜♪」

「……一体何の仕事なんだ?…《千夜ノ桜》にまで桜を見に来て…」

【Hux・row】は【Towa】と【Yaeka】に連れられ、辿り着いたのは千夜ノ桜通りの千夜ノ桜の前であった。その場で桜が舞う様子を見物していると、その目的について二人は語り出した。

「実は私達。……現世では《巫女》だったの!その名残もあってか定期的にここ千夜ノ桜の方に来てはね。《お祈りの儀》をしてるのよ!…折角だし…そ・れ・を…♪」

「ハクローにもぜひ見物して見せてやろうと思ってヤエカ姐さんと話をしていたんだ!」

「お祈りの儀…所謂《奉仕活動》ってやつなのか?」

「まあそのようなものだ!…!!あったあった!」(ゴソゴソ!)「ウフフ♡…私の《神楽鈴》!…これがないと始まらないわね〜♪」

リィーーン…♪…シャラシャラシャラ〜♪

【Towa】と【Yaeka】は【P-Watch】から《神楽鈴》を呼び寄せる。その鈴の発する音色を聴き取った【Hux・row】は口を開く。

「…それって…もしかして現世の鈴か?」

「その通りだよハクロー!」「正解よ♪…流石、狼の名がつくだけあって鋭いね!」

「いや別に。…だけどいい音だよな〜!!思わず【冥鐘】と間違えそうになるな〜!」

「はは!それは言えるかもしれないね!…じゃあヤエカ姐さん!…そろそろ…」「ええ!…じゃあ始めましょうか!行くよ〜ハクローくん!…私達…実の姉妹のように生きてきた息ピッタリな《桜の巫女の舞》……とくとご覧あれ〜!」

【Yaeka】はそう言うと、千夜ノ桜の前に立ち、向き合いつつ、その隣に【Towa】が立ちつくし、一礼お辞儀をし、終えると神楽鈴を持ち、両方は同じ姿勢で鳴らし、桜の花びらが散りゆく中で優雅に舞う───────


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜八重の桜より・メインテーマ

リィーーン…♪…シャラシャラシャラ〜♪

「…」(クルクル〜…)「…」(クルクル〜…)

リィーーン…♪…シャラ〜シャラシャラシャラ〜♪

「!!…へぇ〜!!」(…龍川神社の巫女さんも舞う日があったけど…この二人…長年奉仕活動を続けているからか、すげぇ息があってるんだなぁ〜!……なんか昔から生活していた姉妹のようで、とても仲が良い事が伝わる……!!)

「…」(クルクルクル〜…)「…」(クルクルクル〜…)

リィーーン…♪…シャラ〜シャラシャラシャラ〜♪…リィーーン…♪…シャラ〜…

カン! カン! カカン!  キィン♪ 〜♪

「ん?…どっかからよく《火の用心》で鳴らす時の音が。………後、鐘と…笛かこれ?………!!あれは………」

ワイワイ! ガヤガヤ! ワイワイ!

そうか!今日はやえちゃんととわちゃんの舞の日じゃったの〜いや〜ありがたや〜…ありがたや〜… 相変わらず二人共べっぴんさんだね〜! あの二人は現世人で巫女だったから舞がとても上手で美しいわね〜!いつの間にか…もうこの【Kagoya】の千夜ノ桜の顔だね〜! そうですね〜!本当の姉妹ではないと言いますが…それでも本当に仲の良い姉妹のようですよね〜! そういえばヤエカさんが来ては《11年》。トワさんが来てもう《8年》か〜!! …トワちゃんも来た時、昔は小さかったのに、頑張ってAランクになってよそで年齢サロンを受けた途端いきなりあんなに大きくなったものだからね〜…あぁ〜時間が経つのもあっという間だね〜♪

「!!…そうか!」(最初はヤエカさんが11年前に来てトワさんが8年…それ以降からこうして仲良く…もうそんなに長くもこの奉仕活動をな〜!…それに…心なしか、桜の花びらが舞ってその中で華やかに踊っていて…二人共…すげえ綺麗だ…!///)

「…〜♪」(クルクルクル〜…)「…〜♪」(クルクルクル〜…)

リィーーン…♪…

・・・
・・


「…ふぅ〜!どうだったハクローくん?」「ハクロー!…どうだったんだい?」

「…とても…いいものが見れました。……二人共奉仕活動お疲れ様です!」(ビシッ!)

「そっか。…で…そのいいものって何だい?……まさか、疾しい事なのかい?」(サッ!…ジーッ!///)「ふふふ♡…ハクローくんもやっぱり男の子なんだね〜♪私達の身体を見ては…一体何を考えていたのかな〜♡?」(ニヤニヤ〜♪)

「えっ!?…だぁ〜っ!!///いやいやいや、そうじゃあなくて!?///と…とにかく!!…二人はこの【Kagoya】の住人の方々にすこぶる親しまれていて愛されているのだと!…そう思っただけですよ〜!!」(アタフタ!)

「え〜っ!…もーなんだぁ〜つまんないなぁ〜!」(額当て!)「ハクロー!!…【狼志組】といえど、たまには羽目を外してもいいんだよ!」(フンス!)

「ハァ…」(いちいち二人のリアクションで疲れるな〜本当に……まあいいか…)

その後、俺とトワさん、ヤエカさんはお互いの事を話した。現世ではトワさんはどうやら《島根県》出身で《出雲大社》の巫女。12歳の頃に《肺炎》で亡くなり、今は8年の歳月が経って20歳となっている。この世界に来て剣に生き、実力を重ねていき【Aランク】になったが彼女自身、ある複雑な事情もあったが、何とか吹っ切り、整形をして今の大人の女性らしい姿となったそうだ。ヤエカさんは《宮城県》の仙台市のある神社の巫女であり、【Paradiso】に来たのは《11年前》。死因は25歳の時、通り魔による殺人事件に巻き込まれてこの世を去り、【J島】の【Kagoya】に訪れたその3年後、少女の姿をしたトワさんと出会い、彼女を保護して一緒に過ごしていく内に、本当の姉妹のような関係を築き、今のような巫女の舞の奉仕活動をしていた時に副長がトワさんの才能に何か光るものが見えたらしく、目をつけヤエカさんが訪れた時から所属していた【狼志組】に入門し、二人は《切磋琢磨》していき、現在の立場まで上り詰めたらしい───────

・・・

「そうか。……そんなことがな。……大変だったんだな…二人は!」

「そうだね〜!……で、トワが現世でのハクローくんの愛人元よりフィアンセの《千夜ちゃん》って子にすごく似ているのね〜♪!?」(ニヤニヤ!)

「!!な、なんでそれを!?…ハッ!……まさかトワさん!?」

「ああ。…僕がヤエカ姐さんに教えたんだ!」

「……そういうことか。…通りでなぁ〜…」

「でも。……ハクローくんこそ大変だったわよね〜?…まさか折角千夜ちゃんとお互いようやく両想いの《恋》が結ばれた途端に……すぐに別れが来て……」

「…っ!!」

「………ふふっ!」

トントン!

「!!…え…」

【Yaeka】は、慰めるかのように【Hux・row】の肩を置き、心から慈悲深く接する。

「でもよかったわ〜!こうして千夜ちゃんと瓜二つのトワとあなたは出会ったんだから〜♪!まあ〜元気出しなさいよ〜♪!!まだ若いのにチャンスなんかいくらでもあるんだから〜♪」

トントン!

「!!……すまないな。…ヤエカさん…」

その彼女の温かい心に揺れたのか、少しばかり笑みをこぼし、申し訳なさそうに言った。

「ふふ♪…でもね…ハクローくん…」

「?…でも?」

そう言うと、【Yaeka】は【Towa】を強く万力のように力強く抱きしめては、まるで毒牙が触れないように守る気持ちで【Hux・row】をじっとみては強く宣言した。

「いくら君のフィアンセの千夜ちゃんにトワが似ていてもねぇ〜!!!私の可愛い妹のト・ワ・に・は!!!!…絶っ対に指一本触れさせないしッッ!!!誰にも渡さないんだから〜♡♡♡!!!///」(ムギュ〜♡!!!)

「!!///…ちょ!?ちょっ!?///…ヤエカ姐さん!!///…おおうっ!?…くっ!…苦しいってぇ…!!ああっ♡!!///…いっ!!いたたたたたたたたたたたたたッッ!!…い、痛いってぇ〜〜!!…ね、姉さ…ん……!!は…はなしてぇ…おくれよぉ〜〜///!!!」(ググググ…!!)(グイッ!)

「…あ、あはは…」(ヤエカさん…き、極度の《シスコン》なんだな…)

「は、ハクローーー!!み、見ていないで…助けっ!……!!…ブクブクブク…!!!」(ぐったり…)

「!?うぉっ!?あ、泡吹いてる〜!?おいおいヤエカさん!?そのくらいで〜!!トワさん泡吹いているから〜!!」(ガシッ!)

「いやよ〜♡いやいや♡!!絶対離さないわぁ〜♡!私はトワのお姉ちゃんとして〜…〜♡♡!!」(ギュッ!!なでなで!)

《トワを一生大切にして〜♡誰にも連れていかれないで、ただ平和に…幸せに生きていて欲しいのーーーーーーー〜♡♡!!!!!》

・・・
・・


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜大逆転裁判より・亜双義一真:使命のサムライ

〜【Paradiso】歴:2000年7/9日・昼方【J島】【Kagoya】・清流通り〜

「…あぁ〜……い、痛かった〜!……今日の姐さんの《抱擁》は激しかったかな〜……」(ズキズキ…)

「…ヤエカさん…何かあったのか?現世で妹がいるとか?」

「いや、そうじゃあないんだ。…実はその昔、ヤエカ姐さんには妹が産まれる予定だったんだけど、流産で生まれなくて…それが凄くショックだったんだと思うんだ…」

「!!…そうなのか。…それでアンタをまるで生を受けられなかった妹の分まで、とても大切に…」

【Hux・row】は【Yaeka】の事を【Towa】から聞き、辛い事情があったのだと知った。するとラムネを持ってきた【Yaeka】が姿を現した───────

カランカラン♪

「おっまたせ〜♪…はい、ラムネ!ハクローくんも!」

「ああヤエカさん!…ありがとう!…すまないな…」「ありがとね。…ヤエカ姐さん!」

「ん?どうしたの?浮かない顔してさ…」

「いや、なんでもないよ。じゃあいただきます!」(ゴクゴク)

「いただきます!」(ゴクゴク!)

「…変なの〜!」(ゴクゴク!)

【Hux・row】達は清流通りの町のベンチに腰を掛け、ラムネを飲んで一息ついていた。そしてこれからの事について聞く。

「…まだ作戦実行まで時間があるな。それまでこの町を、他の志士達がパトロールしているんだな〜!」

「そうだね!…今回はどのように出てくるか…副長もヤケに気を張っているようだからね…」

「まあなんとかなるでしょ!気楽にいきましょ!…大丈夫!トワに何かあれば!!私がすぐに助けてあげるんだから〜♪!!」(フンス!)

「はっは!…トワさんには頼りになる姉さんがいて、色々支えになってるな〜!…まあ俺も同じ気持ちだよ!何か困ったことがあればアンタを守るよう協力する!」

「…ありがとう二人共!…だが私は大丈夫だ!……!!ぷはぁ〜!」(ゴクゴク!)

「ハクローくん言ってくれるねぇ〜♪!…?あり?…あれは?」

「ん?…!!」「?…!!ヒィッ!!」

【Yaeka】は何かを見かけたのか声を出す───────

ゴゴゴゴゴ…

「……うふふ!…ハクローサ〜ン♡!…あなたという人は性懲りもなく巫女さん達を口説いて堂々と私の前で浮気して……早速【狼志組】の仕事を職務放棄ですか〜!?」(ニコニコゴゴゴ…)

「…!!ゲッ!り…リーネだ!!…うぉっ!?と、トワさん!?」「!!…お、お助け〜…!」(ぴえん!)

「……〜♪」(ふぅ〜ん、ハクローくん《モテモテ》なのね〜♪……ふふっ!…)

そこには見回りしていた【Linea】と【Bill】【Keito】達が現れた。思わず【Hux・row】は驚き、【Towa】も昨日のことがあり、後ろに隠れて身を守る───────

「おっ教官だ!…お〜い!教官!…お!?学ラン着てるのか教官!?…なんか懐かしいな〜!」「ビル!あれは学ランやのうて【狼志組】の制服やで!…それにしてもハクローはん!巫女はんを二人連れて、ここで何しとんのや〜?」

「お〜ビル!ケイトも!見廻りご苦労さんだな〜!俺は今【狼志組】の奉仕活動を終え、昼飯を食べてからこうして一服してたんだよ!この二人は…その奉仕活動していた時に知り合った巫女さんだ!」

「…へぇ〜」(あえて素性をバラさず…か!)

「ふむふむ…」(伊達に諜報機関ギルドにいるわけではないと。やっぱり心得はあるんだね〜♪)

「そうなのか!!俺、巫女さん見るの…初めてだ!」「ああ〜!…そういえば千夜ノ桜通りでお祈りしてたん、よう見かけたな〜!」「珍しいですね〜!…あら?あの〜そちらの方…」

「!!は、はい!な、なんでしょう!?」(ドキン!)

「あの〜…もしかして最近何処かでお会いしませんでしたか?」(ジーッ!)

「!!い、いえ…気のせいかと…」(アセアセ…)

「…ん〜…!!なんか怪しいですね〜!!」(ジーッ!)

「…!!」(アセアセ……)

【Linea】は【Towa】の顔をじっと見ている。【Towa】は傘を深々と被り、意地でも身分を隠す。それを見兼ねたのか、そろそろと言わんばかりに【Hux・row】は【Linea】の前に立ち、宥めるかのように言いその場を立ち去ろうとする───────

「まあまあリーネ!その辺で…じゃあ俺達はそろそろいくよ!…引き続き見回りを頼むわ!じゃっ!」「じゃあ…私達も…」「失礼します!」

タッタッタ!

「あ!も〜う!ハクローさ〜ん!…うぅ〜!!///」(プク〜!)「まあまあリーネはん!…ほなウチらもいこか」「そうだな〜!教官もなんか忙しそうだし!」

・・・

「はぁ…はぁ…あ〜びっくりしたな〜!まさか俺の仲間が聞き込みしている所と鉢合わせるとはな…」

「僕、しばらくリーネさんはトラウマかもしれない…」(ヒヤヒヤ!)

「あはは!大丈夫大丈夫!…へぇ〜リーネちゃんか〜!ああ見えても…根はすっごく心優しい子なんだね〜!」

「…まあな!…あの子の姉さんには…現世では本当に世話になったんだ!…だから…あの子を…守ってやりたい!」

ハクロー!…本当に女関連のトラブルが多いぞ! そうだね!こりゃあ女難体質ってやつだね〜♪ お、俺だってもう懲り懲りなんだっての!!

・・・

一人の白狼の男と、それをまるで従えているようにも見える二人の巫女は京のようで和のような町を駆け巡っていく。そして【Hux・row】の物語は、いよいよ佳境へと進もうとしていた。

・・・
・・




B. いいえ


《Capitolo・8》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜龍が如く維新より・Receive and Doubt you



〜【Paradiso】歴:2000年7/9・昼方・【J島】【Kagoya】幕末通り・御用見廻組【狼志組】屯所〜

午前中の千夜ノ桜の舞の奉仕活動を終え、【Hux・row】と巫女姿の【Towa】と【Yaeka】は【狼志組】の屯所へと戻ってきた───────

「…とりあえず屯所に戻ってきたな…!…んで次は何するんですか?」

「ああ。普段はこの時間だと、そろそろ鍛錬の時間なんだ!…だけど…」「今回、私達は夜から重要任務発令中だから支障が出るのを避けるために、真剣での鍛錬は出来ないんだよね〜!…でも…!…その為の〜!!ジャジャ〜ン!!」

【Yaeka】は何かを取り出した。それはVR戦闘シュミレーションゴーグルであった。それを徐に取り出しては、【Hux・row】に接近してきた。

「ハクローくん!…これ!何か分かるでしょ!?」

「おっ!?これって、仮想空間に行けるゴーグル!…でもなんでこんなものが、この【狼志組】にもあったりするんだ?」

【Hux・row】はその疑問に対し、【Towa】と【Yaeka】の二人は笑みを浮かべながら、こう返答した。

「ふっふ〜ん♪それは!…」「【狼志組】も【R・P社】のように戦闘する機会が多いから、実戦で命を落とさないようにこうして鍛錬するからさ!」

も〜う!トワ〜///!?それ私が言いたかった〜!! あはは!おわっ!?ご、ごめんごめん〜!あ〜も〜う!許しておくれよ〜!ヤエカ姐さぁ〜〜ん!!!

【Yaeka】は【Towa】に自分の発言したかった言葉を先に言われて悔しいからか、赤面しながら【Towa】の肩を持っては激しく揺らしている。【Hux・row】はそれを見ては笑みを浮かべては意を決するように、こう話した。

「はは!…まあ確かに仮想空間なら、現実に戻っても特に怪我もないか…!いいよ!…俺も一度ヤエカさんの実力を見てみたかったんだ!」

「ほぉ〜!ハクローくん言ってくれるねぇ〜!じゃあ早速、鍛錬場に行こうか!」

「ああ!…じゃあ突然ではありますが、ヤエカさん…よろしくお願いします!」

・・・

〜【Kagoya】幕末通り・御用見廻組【狼志組】屯所・鍛錬場〜

カタカタカタカタ…タン!

「ハクロー!ヤエカ姐さん!…準備できたよ!」

「分かった!…トワさん!こっちはいつでもいいぞ!」「私も!…じゃあよろしくね!」

「じゃ…いくよ!」

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ゴーグルから電子信号の滝が表示され、周囲が明るくなり、次第に景色が見えてきた。

・・・

「!!…ここは!?…外は滝が流れていて、周囲は木造…なんか雰囲気的に清水寺みたいな場所にいるな…」

【Hux・row】は周囲を見渡した。そこには、高台の木造建造の大広間に佇んでいた。すると、そこに刀を持った【Yaeka】が姿を現す。

「準備はいいかな〜?ハクローくん?」

「俺なら、いつでも準備できていますよ!ヤエカさん!…お手合わせ、よろしくお願いします!」

「へぇ…じゃあお言葉に甘えて…はぁ!!」

タァン!!

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜龍が如く維新より・菩殺



リィーーン…♪【冥鐘】

キィーーン!

「!!…へぇ〜!よく反応したね〜♪」(キリキリ!)

「アンタら【狼志組】は、その不意打ちが挨拶代わりなんでしょうが…!!そう簡単には一本取らせませんよ!」(キリキリ!)

「そっか♪…そうこなくっちゃね〜♪……はぁっ!!」(ブン!)

「オラァああ!!」(ブン!)

キィーーーン!!!



《狼志組十維新・八番隊隊長》

     《Yaeka》



ギリギリ……

「!!…やっぱトワさんの姉さんなだけあって!…力がつえぇな!!」

「お褒めに預かりまして…それにハクローくんのその刀に入っている刃……トワが言ってた《白狼刀》……それにその白い輝き…どうやら現世の大業物のようなのね〜!ま、私の刀もだけどね!」

「!!…ヤエカさんの刀もか!?」

ギリギリ…!!

【Hux・row】は【Yaeka】と鍔迫り合いを交える。その際に───────

ゲシッ!!

「!?…うぉっ!?」(足払い…だと……)

油断を誘われた【Hux・row】か彼女の足払いを直に受けてしまった───────

「ふっふ〜ん♪…ス・キ・あ・り♡」

ザシュッ!!

「ぐっ!?…斬撃が見えなかった…!!ヤエカさん!…こいつは…刀だけじゃあなくて…アンタ自身の能力だな!」

【Hux・row】は【Yaeka】に質問を投げかけた。すると笑みを浮かべ、彼女は返答する。

「その通り!君の立ち位置と踏み込む位置を瞬時に探知能力で特定し、私の愛刀…この《大業物の刀》…《【桜花月輪刀】》でズバッとね!」

「!!…そうか…なら俺も!!」

シュッ! シュッ! シュッ!

カン! カキン! カーン!!

「!!…へぇ〜驚いたよ!…あはは面白いね〜ハクローくん!まさかあなたも……私と同じ《探知系》の能力者とはね〜♪」

「お互い様だっての!…でも俺だって…まだまだ…こんなもんじゃあないですよ!…そろそろ…行かせてもらう!!」

カチャッ! リィーーン…♪【冥鐘】

「…へぇ〜♪トワが言ったように【冥鐘】が鳴っているわね〜!…そして抜刀術ね〜♪…なら私も行かせてもらうかな♪」

カチャッ! リィーーン…♪【冥鐘】

「……」「……」

両者は互いに集中している。周囲には松明の火が燃えており、音を立てながら、周囲の静けさをかき消していく。そして両者は目を開いては、刀を抜刀する。

「!!」

「!!」

ダッ!!

キィイイイイン!!!

「」ザザーッ!

「」ザザーッ!

ザシュッ!!

「!!かはっ!!…ぐぐっ!!」

両者はすれ違い、【Hux・row】の肩からは血のような液体が流れていく。それを見届けた無傷の【Yaeka】はご機嫌な様子で笑みを浮かべ、宣言するかのように言い放つ。

「ウフフ♡…一本も〜らい♪」

「ハハ!…流石は《八番隊隊長》だなぁ〜!!…そうこなくっちゃなぁ〜!…らぁあああ!!!」

「はぁぁっ!!」

カーン! キーン! カン!!カン!! カーーーン!!

「…ぐぐっ!!」(キリキリ…!)

「ウフフ!…なかなか感が出てきたようね〜!ハクローくん♪」(キリキリ…!)

「そりゃあなぁ…だが…ヤエカさん…アンタの実力は…こんなもんじゃあなさそうだな〜!」

「まあね…でもハクローくんもでしょ?…そろそろ出してきたら〜♪トワを斬りつけた…君の持つ流派…《白狼夜宗流》の技ってやつをね〜♪」

「……ああ!そろそろアンタに見せてもいいか…!」(スタッ!)

《白狼夜宗流一の秘剣【千夜・伍閃宗刃】》

「…スキあり!」

「!!」

キィン!

「!!十手!?…!!」

「うぉらあああああ!!!」

サッ!サッ!サッ!サッ!ズシャ!

「!!…ぐっ!!」

「はぁあああああ!!」

「…なぁんてね♪…ウフフ♡」

ズシャアッ!!

「!!ぐっ!!!…まだだ!!!」

ズバア!!

【Hux・row】は力強く下から斬り上げ、上へと舞い上がり【千夜・飛燕】の型に入る。それを見ては【Yaeka】も反撃の姿勢に入る。

「!!…へぇ〜!…飛ぶか…!…なら!」

シャッ!!

…リィーーン…♪【冥鐘】

《【八重華流抜刀術】桜月夜(ろうげつや)!!》

「はぁあああああ!!」

「ウフフ♡…はぁああ!!!」

リィーーン…♪【冥鐘】リィーーン…♪【冥鐘】

キィイイイイン!!!!

「!!…い、いない!?……!!ぐあっ!!」

「ウフフ♡…残念だったね…」(チャキン!!)

ザシュッ!グサッ! ザシュッ!!

「!!…ぐっ!!」

【Yaeka】は【桜花月輪刀】を持ち、風を斬るかのように【Hux・row】の身体を神速の如く素早く斬り裂く。

「これで…終わりだよ!!」(ブン!)

「……空中戦か。…なら!…ロベルすまない!…またお前の技を借りるぞ!!」

桜の花びらのように美しく宙に舞う【Yaeka】は、振り絞られた必殺の一刀を頭上から放とうとしている。【Hux・row】は最後の抵抗の如く、名刀【Louvel】を掲げ、ロベルの事を思い出すかのように、意を決して身体を《白鳥の湖》に連想させるように表現するが為に高速回転し、技を繰り出そうとした。

チャキッ!!

《【Louverd流騎士剣戟術】一閃【Schwanensegen】(白鳥の洗礼)》

クルクルクル………!!!

「!?これは……!!」

「はぁあああああ!!!!」(ブン!!!)

キィィイイイン!!

「……」

「……」

ザシュッ!

「!!…ぐっ!!」

「あぐぅっ!!……フフ♪…へぇ〜驚いたわ〜!…副長からもあなたがアガルタさんから【Louverd】騎士団長の事を聞いたと報告が出ていたけれど…まさかあの技を使うとはね…【Louverd】騎士団長って…《現世人》で。…本当は《ロベル》っていうのよね?」

「!!…ああそうだ!…ロベルは俺の…現世での…無二の親友だ!」

「そうなのね!!…ウフフ!…通りでね〜♪」

「!!…えっ?」

【Hux・row】は笑みを浮かべて歓喜する【Yaeka】を見て、ただ驚いたような表情をしていた。すると、【Yaeka】はこのように告げる───────

「私はね…【Louverd】…いえ、彼の事を知っているわ。…誰よりもね!!…勿論私だけじゃあないわ……トワも。…アハハ!!…そっか♪……君が《白狼くん》なのね♪」

「!!…ヤエカさん!?…《ロベル》のこと何か知っているのか!?」

「ウフフ♪まあね!…【Louverd】元より…ルーくんはね…私と一緒に仕事をしていた時期があったのよ!」

「!!本当か!?…でもアイツ…確か騎士ギルドの…」

「ええ!騎士ギルド【Orzen】(オルゼン)に所属していた時にね!…【狼志組】のある共同派遣任務で1年間だけ私も合同でね!…あの子…本当に強い子でね〜♪【冥鐘】の素養もあって、私が苦労して教えて会得はしてくれたんだけど、その他にもあの人自身の【Fiducia】の能力なのか、光を宿した一本の剣で多くの敵を倒してきたの!」

【Yaeka】はその出来事を詳細も添えて【Hux・row】に説明した。

・・・
・・




B. いいえ


《Capitolo・9》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜ゼルダの伝説:トワイライトプリンセスより・ハイラル平原

〜時は戻り、一年半前…【Paradiso】歴1999年2月・【J島】のある平原〜

ダダダッ!!

待て〜!! 逃すな〜!! あの服の後ろの印… あれは狼志組の現世人の八番隊の隊長だ〜!!!

タッタッタ〜♪

「全く…ユートピア創造士隊ってしつこいわよね〜♪…でも、実力関係なく命知らずに強気で向かってくる姿勢なのは…悪くないかな〜!ウフフ♡」

ザシュッ! ズシャ!!

「ぐああああああっ!!」「おっ!!おのれ…このアマーー!!」「斬り殺してやる!!!!」

「ウフフ♡もう乱暴ね♪アマとかそんな乱暴な言葉使ったr…」

ザシュッ!!

「ぐあっ…貴様は…!!」

バタン!!

「!!…あら!」

「だめじゃあないか!!…女の人に大して……!!なんて酷い事を言うんだ!?…全く!!」

反論しようとした【Yaeka】の前に突然誰かが前に立ち塞がり、【ユートピア創造士隊】の者を斬りつける。そこには丈の長い茶色の服を着たロベルの姿があった。

「【Louverd】!!…もうアガルタさんの看病は済ませたの?」

「ああ。アガルタはもう大丈夫だよ!…必ず!またあなたに会いにいく、僕は彼女とそう約束したからね!」(ニッ!)

ロベルは【Mist garden】の領主【Agarutania・F】の看病を終え、【狼志組】の【Yaeka】と合流する。その発言に、【Yaeka】は頭を抱え、ため息を吐くかのように言った。

「【Louverd】……あなたって意外と結構女口説くの好きなのね…」

「?…何のことだい?」(首かしげ?)

「いや…なんでもないわ…それよりもお客さんが多いわね〜!」

ワーッ! ワーッ! ワーッ!

「確かに。……!!そうだ!…ちょっと待ってて!」

シュン!!

「おおっ!!こ、これって【V.Prestina】!!…でも…どうしたのこれ?」

「…ちょっとね。……僕の事を馴れ馴れしくルーくんて言った…【R・P】社の諜報機関ギルド【Agente】に所属している…ベアって名前のカナダ人と日本人のハーフの現世人の見た目は少女でも僕よりも年上の女性がいて、その人から…ははっ…貰ったんだ〜!!」(ニコニコゴゴゴゴゴゴ……)

「!!」(あら〜…【Louverd】…なんか珍しく怒ってるんじゃあないの…!)

【V.Prestina】を【P-Watch】から取り出したロベルは【Beanne】に何か変な名前で言われた事を思い出し、気に障っているのか笑いながら怒っていた様子であった。

「…だけど、今はそんな事を言っている場合じゃあないようだね!!…さあ突っ走って行くよ!!後ろに乗って!!」

「ふふっ♪…ちゃんとエスコートしてね!ルーくん♡!」

「!?……ヤエカさん。…次《ルーくん》と言ったら…」(イラッ!!)

「もう怒んないの〜♪…さっ!出発進行!!!それそれ〜!!」(ビシッ!)

「…はぁ〜…」(アガルタ…あなたの癒しが今欲しいくらいだよ…)

シャーーーーッ!

ヤロー!!逃すな〜! 待てーーーー!!

「ヒャッハーー!!」「潰せ〜!!」

「はぁーーーーっ!!!」「せいっ!!はぁっ!!」

ズシャッ!! ザシュッ!!

「ぐあああ!!!」「ひでぇええぶっ!!!」

「ヤエカさん!大丈夫か!?」「私なら大丈夫♪ほらほらどんどん飛ばせ〜♪」

シャーーーーッ!

「ふう!【V.Prestina】って…風が気持ちいいわね〜♪」「確かにね!…僕もバイクの免許は現世で住んでいた時に持っていたけど、この【V.Prestina】って近未来型の自転車は風を着る感覚がとても快適に思うよ!」

・・・

ロベルと後部座席に乗っている【Yaeka】は【V.Prestina】に乗って草原を風を切って疾走していく。しばらくすると【Kagoya】の町が見えてきた。

「どうやら着いたようだね。【Kagoya】に!!」「結構長かったな〜!まっ!なかなかいいドライブデートだったかな〜♡ウフフ♡」

チュッ♡

「!!ちょ、ヤエカさん!!///すまないけど運転中はやめてもらえないかい!?///」「えっ!?じゃあ運転中じゃあなければキスしてもいいんだね〜♪」

そういう意味じゃあないよぉ〜〜〜!!!! ウフフ♡!…あ〜町に着いたら楽しみ〜♡!

シャーーーーッ!!キキーーーー!! リンリーン♪


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜ゼルダの伝説:トワイライトプリンセスより・ハイリア湖

〜【Paradiso】歴:1999年【Kagoya】・清流通り

ミーンミンミンミー! リンリーン♪

「ようやく着いた…うん!やっぱり僕はこの日本文化の集まりの【Kagoya】の町…何だか馴染むよ!」

「あはは!まあ私も現世で東北地方の出身だったから、その気持ち…なんだか分かるかな〜♪さっ!【狼志組】にいく前に、ちょっとだけ散歩しよっか!」

「え?何処へ?」

ロベルの疑問に、【Yaeka】は満面の笑みを浮かべながら話した。

「ふっふ〜ん!…ジャジャ〜ン!…ここ見てよ!」

「…ん?…【天鏡水導の鳥居道】…?」

「そうそう!ここはね〜♪【Kagoya】の有名スポットなんだ〜!ねっ!一緒に行こ♪?」

「いえ…まずは貴女の副長に、任務の事を報告に…!?」

「およよ〜、……うるうるしくしく〜!…アガルタさんのようなお淑やかな大人の女性は良くて、やっぱり私のようなこんなガサツ女とは無理なのね〜…」(うるうる上目遣い…)

【Yaeka】は涙目になってでもロベルに【天鏡水導の鳥居道】へ一緒に行きたい意志を伝えようとしている。観念したのか、ロベルはおでこに手を添えるとこう言った。

「…わ、わかったよ!…付き合うよ!」

「やった〜!!♡」(ニパァーー!)

二人はそういうと、【天鏡水導の鳥居道】を歩いていく。そこには青と白の千本鳥居が続き、しばらく道を歩いて行くと赤い橋が見えて来た。その橋を渡り、ふいと景色をみるとそこには広大な景色が広がっていた。

「…へぇ〜!これはすごい!…《明鏡止水》という言葉が似合うね!まさか空と山と湖が、こんなに一体化する景色を見たのは初めてだ!」

「そうだろそうだろ〜♪ちなみに【Louverd】の言ったように、ここは明鏡止水の境地とも呼ばれていてね〜!この【Kagoya】の町でも人気スポットでね〜!」

二人は雑談でもしながら、次のスポットへと行く。

「次はここ〜♪どう!?」

「清流の湖に鳥居が続いている!!…奥には何処かに続いているのかい?」

「まあね〜♪でも今はまだ2月だから祭りはやっていないんだよね〜♪いつも《7/7》の日にね!ここで祭りをするんだ〜!」

「そっか!…まあここでの合同任務も、1年間ってなっているし、その時まで待つのも楽しみの一つだね!」

「そうよね〜!…じゃあ次行こうか!…折角だし、そこの食事処で何か食べて行きましょうよ!」

「…確かにお腹が空いた感覚がするかな…!」

二人は【天鏡水導の鳥居道】の幻想的な清流の澄んだ空間の途中の道を心ゆくまで楽しみ、ロベルと【Yaeka】は、改めて和の心を実感し、【天鏡水導の鳥居道】内にある食事処があったので立ち寄っては昼食を堪能していた。

・・・

「お待たせしました。ご注文の素麺でございます。」

「素麺か〜!…でもこの【Paradiso】では2月だけど、特に季節感がないからあまり気にはしないかな…」

「そだね〜♪じゃあいただきましょうか!」

ズルズル…

「!!うん!美味しいね!この素麺!!…僕、こんな素麺は初めて食べたよ!」

「ふっふ〜ん♪そうだろそうだろ〜♪何てったって、ここ【Kagoya】の清流と独自の匠の技の製法で作っているからね〜♪つゆや出汁もいい感じ〜!」

「…確かになんか澄んだ味がするよ…本当に濁りのない、透き通るような水…はは!まるで今現世で、海上自衛隊として活躍している親友の心のようにも思うよ!彼も何かの縁で、ここに来たら…是非食べてもらいたいよ…!」

「…へぇ〜!【Louverd】の現世の親友か〜!…ねっ!どんな人なの!?教えてよ!」

「いいよ!彼は本当に昔から僕の事をね!!…」

ロベルは【Yaeka】に現世で過ごしていた【Hux・row】の事を話した。それを聞き、【Yaeka】は微笑みながら、こう話した。

「ふふ!そっか〜♪白狼くんていう今海上自衛隊に所属している無二の友がね〜!…でも…」

「ああ。…でも僕は【Paradiso】にはこうして来ることはできたけど、現世の後輩に千里って子がいてね…その子にそっくりな導き人のアイネからは、【Paradiso】の入界の年齢制限は30歳までと決められていることを聞いたよ。それに試練だって生半可なものじゃあないし、また僕達が再会できるのかも分からないね…」

「…そうよね…私も導き人のオロアからも、昔流産した妹がここに来ていないかとは聞いたけど、分からないやら年齢制限があって10歳以下はお断りです〜♪とか、かなりヤンチャな子だったわね〜♪…ま、私もお姉さんだから、あ〜いう生意気な子は別に嫌いじゃあなかったけどね〜♪」

「そうか。僕が会ったアイネは、なんか大人しくて明るい子だったかな。ただ、僕の笑顔を見る度に顔を赤くするんだよね!」

「…はぁ…【Louverd】…」(【Louverd】…アガルタさんといい、私といい…相当なプレイボーイ気質なのね〜!…いつか女難に遭うわよ…)

「?どうしたんだい?ヤエカさん?」

「何でもないわ!さっ!そろそろ行きましょうか!」

「あ、ああ!」

タッタッタ…

食事処を出ると、引き続き道を歩いて行く。しばらくすると【Louverd】は何かを発見した。

「…!!あっ!白鳥だ!」

「ん?…!!…あ〜よかったわね〜!あの白鳥は【Louvel】っていう名前でね!…滅多に現れない白鳥なのよ〜!運が良いわね〜!」

「!!…【Louvel】…か…」

「ん?どしたの〜?【Louverd】?」

「いや…すごくいい名前だ!…もし僕がAランクの実力になって新しい剣を作ってもらう時…その剣に【Louvel】って名前をつけようかなとね!」

「いいんじゃあないの〜♪んで、もしも【Louverd】に何かあれば、その剣の後継人は誰って決めてるの?」

「…それはまだかな…だけど…渡したい相手はいるよ!」(白狼…もし君が何かの縁でこの【Paradiso】に来ることがあるならば!…是非…君に譲り受けて欲しいかな…!)

ロベルは再びもしも何かの縁で無二の友との再会を祝うように白鳥の前に祈りを捧げている。

「…そっか♪次の後継人って…案外私だったりして〜♪///」(テレテレ!)

「…君には現世の《桜花月輪刀》があるからそれで十分だと思うよ!」(ニッ!)

「(・ー・)」(ショボーン!)

・・・



その後、【天鏡水導の鳥居道】の遊歩道を終えた二人は、再び町中へと出る───────

「?……!!ああっ!ヤエカ姐さん!!もう、やっと見つけた!!何処行ってたのさ〜!副長が呼んでたよ!!」(プンプン!)

そこに、一人の少女が頬を膨らませ、訪ねてきた。

「あ〜っ!…ト〜ワ〜♡!!も〜う!その怒った顔もか〜わ〜い〜い〜♡♡!!」(ダキッ!!)

ぎゅーーーーー♡!!

「いっ!?いだだだあああ!!!もうねえさ〜ん離しておくれってばぁ〜〜〜!!!///」(アセアセ!)

【Yaeka】を見つけたのは【Towa】であり、まだ整形前の姿で12歳の容姿をしていた。その様子を見ていたロベルは仲睦じそうな二人に話しかけた。

「へぇ〜!二人は姉妹なんだね!?」

「いやいや、そうじゃあないんだけどね〜♪…よっと!」

「いつつ。……も〜う本当にヤエカ姐さんは、ほっといたら何処かにいくんだね〜!…で?この人は誰なんだい?」

「あ〜ごめんごめん!紹介するね!この人は、騎士ギルド【Orzen】所属のCランクの【Louverd】!!いま私が請け負っている合同任務のパートナーなの!」

「よろしく!」(ビシッ!)

「!!…これはどうも!僕は【狼志組】十番隊隊長の【Towa】Bランクです!この世界に来てから早7年になります。ヤエカ姉さんとは本当の姉妹ではなく、昔からの顔馴染みで…一緒に過ごしているうちに、おかげさまでヤエカ姐さんは…僕に対してこんなにべったり過保護な姉のような存在になりました。…ま、もうこんな生活は長いので割り切りましたが…うぉわぁ!!」

ダキッ♡

「ふっふ〜ん♡トワ〜♡さ、みんな〜♪一緒に【狼志組】の屯所にいこっか〜♪」(ニコニコ!)

「だ〜か〜ら〜ぁ〜!!離しておくれってぇ〜///!!!」(ジタバタ!!)

あらあら〜!また【狼志組】のヤエカさんとトワちゃんね〜! 本当に仲の良い姉妹ね〜♪ なんだか和むのよね〜あの子達を見ていると…♪ 元気だね〜♪いつまでもあの二人には幸せになってもらいたいものだね〜♪

「……へぇ〜!!」(町の人からの信頼もあるんだね!…この姉妹の仲睦まじさは【Kagoya】の町の顔にもなっているようにも思う…!)

・・・

〜【Kagoya】幕末通り・御用見廻組【狼志組】屯所

「…とうちゃ〜く!!」

「はぁ〜…やっと解放された…」

「ははっ!ご苦労だね!【Towa】さん!」

「【Louverd】さん。僕のことは別にトワでいいですよ!」

「わかった!…じゃあトワさん!」(ニコッ!)

「はい!【Louverd】さん!」(ニッ!)

フッ! あはは!

【Louverd】は【Towa】と仲睦まじく笑い合っていた。しかしその光景を見ていられなかった【Yaeka】はそれを妨害するかのように、【Towa】を抱き寄せては鋭い剣幕で【Louverd】を睨みつける。

「ちょっとぉ〜ルーくん!!…私のトワに馴れ馴れしくしないでぇ…!!!」(ダキッ!)(ギロッ!!…ガルルルル!!)

カチン!!

「ちょ、ちょっとヤエカ姐さん!?何を!…え…?」

「…る…ルーくん……ヤエカさん…確かにそう言ったよね…!?」(イライラ!)

「ええ!何度だって言ってやるわルーくん!!ルーヴァード!!いや!ルーなんとか!!大体名前を間違えられたり!!略されるくらい構わないじゃあないの!!本当に頭でっかちな人ね〜アンタは!!」(ベェ〜!)

【Yaeka】の発言から、【Louverd】の堪忍袋の尾が遂に切れてしまったようだ。その怒りは現世の恩師、菊川以来の苛立ちと腹立ちさを感じているようである。

ゴゴゴゴゴゴゴ…

「…へぇ〜!…ここにも現世の菊川先生並みに話の通じない人がいるとは驚いたよ…!!!!」(ニコニコゴゴゴゴゴゴ…)

「!!っ!!」(ビクッ!)(【Louverd】さん…笑っているけど…凄い殺気だ!)

「ええ!この際だから、はっきりさせてやろうじゃあない!誰がい・ち・ば・んトワにふさわしいのか!!」(ギラッ!!)

「いいね…!僕も君の八番隊隊長としての実力…剣を交えて確かめてみたくなったよ!…覚悟はいいかい?」(ゴゴゴゴ…!)

「そっちこそ!!トワに手を出した以上…覚悟は出来ているわよね〜!?」(ゴゴゴゴ…!)

ゴゴゴゴゴゴ…

「」(うわ〜大変なことになってきた!)

・・・

ヒューーン…

「…」(ユラ〜!)「…」(ジト〜…ユラ〜!)

「まさかこんな事になるなんてね…」

両者はお互い意地の張り合いをするかのように立ち尽くしていた。そして、両者はお互いに剣を構える。

「トワを誘惑したこと…後悔させてあげるんだから!」(チャキッ!)

「君こそ…僕の名前を間違えたことを…後悔するんだね!」(チャキッ!)

「じゃあ二人共、準備はいいかな?」

「ええ!トワ〜♡待っててね〜♪今からアンタに悪い虫がつかないように、お姉ちゃんが駆除してあげるから〜♪」

「……」(重度のシスコンってやつだね…)

「それでは両者…始め!!」


タァン!!

🎼Back Ground Music 》》》




リィーーン…♪【冥鐘】

キィーーン!

「!!…鈴の音!!」(キリキリ!)

「へぇ〜!ルーくん…君にも聞こえるんだね〜【冥鐘】が!…この【狼志組】が真剣の真理を追及してやっと会得出来るこの【Paradiso】の能力の一つを…!教えてあげよっか〜?」(キリキリ!)

【Louverd】は【冥鐘】の音を聞き、驚愕の姿勢を顕にした。しかし、【Yaeka】の申し出を断るように言い放った。

「【冥鐘】とか、そんなことは僕には関係ない!ただあるのは、ヤエカさん!貴女と本気で剣を交えるだけだ!!」

「そっか♪そうこなくっちゃね〜♪…はぁ!!」(ブン!)

「はあああ!!」(ブン!)

キィーーーン!!!



《狼志組十維新・八番隊隊長》

     《Yaeka》


カァーーン!

「…!!…女性なのに、なんて力だろうね…!」

「…も〜う!か弱い女に力が強いだとか、そんなこといっちゃ…い・け・な・い・ぞ♡!!」

シャッ!!

キィーーーン!! キィーン!! カーーン!!

「!!…早いな!!…さっきの踏み込み、そして的確に僕の身体を切り裂くかのように位置をついて斬りつけてきた!…となれば貴女の能力は、探知系能力者といったところだね!」

「ご名答!!そ〜れどんどんいくよ〜!」(ブン!!)

「…!!甘いね!!はぁ!!」

ザシュッ!!

「…!!へえ!やるじゃあない!!…でも…」

ズバッ!!

「…!!ぐぁっ!!」

【Louverd】 Cランク
【♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーー

「…流石八番隊の隊長だ!…やるね!!」

「まだまだ!これからだよ〜!君には【冥鐘】を何としてでも教え込まないといけないからね〜!まだまだ…終わらせない!!」

「それはこちらのセリフさ!…はぁ!!」

「ふふ♡!はぁ!!」

キィーーン!!キン!キィン!カン!カカン!!

「!!…グッ!!」(キリキリ…)

「やるね〜♪…そろそろ技を決めたら〜♪」

「…まだだよ!…君の方こそ、そろそろ出してきたらどうなんだい?」

「だぁめ♡!…私のはとっておきだからね!まだ出さないんだ〜!」

カン!!キィン!!カーーーン!!

「!!…【Louverd】さん…ヤエカ姉さんと張り合っている…!!」

「…なかなかやるな!…あの【Louverd】という剣士は…」

「あっ!ミヨさん!!(【Miyobe】)来てたのかい?」

【Towa】の近くで誰かが声をかけてきたので振り向く。そこには、勇ましい顔つきをした背中には、三番隊隊長の文字が書かれた一人の男性が立っていた。男は口を開いては戦いを見物していた。

「まあな。…今回突然の剣戟の修行をやっているので見てみたら、【Orzen】に所属しているルーキーの【Louverd】とヤエカが戦っているので見に来た。だが彼にも聞こえるようなのだな…我々と同じ…」

「…そうだね…彼も…僕達の持つ…【冥鐘】の素養があるなんてね…」

「はぁあ!!」

「やぁぁっ!!!」

ガキィイイン!!

「…っ!!」(ギリギリ…!!)

「えへへ♪!本当にそろそろ素直になったら〜?」

「…断る!!」

「頑固ね〜!でも能力を使わずに私にここまで食らいつくなんて〜♪案外、やるもんだね〜!」(ニヤニヤ!)

「真剣勝負にニヤニヤとしていると足下をすくわれるよ!」(ブン!)

「真面目ね〜!でも…これでも本気なのよ〜♪…私♡!…せいやぁ!!」

「!!…ぐっ!」

ザシュッ!! ブシャッ!!

【Louverd】 Cランク
【♡♡♡♡♡】
ーーー

「!!ぐっ!!…くっ!!」(グラッ!!)

「ウフフ♡ど〜う?私の虜になったかな〜?…でも…そろそろ行くわね!!」(チャキッ!ゴゴゴゴゴゴゴ…)

リィーーン…♪【冥鐘】

《【冥鐘追究刀剣術】(めいしょうついきゅうとうけんじゅつ)一教術・輝刀卿仁》

「!!また鈴の音…!!」

「ウフフ♡…行くわよ〜!」

シュッ!!

カン! カキン! キーン! カン!! キィン!!カン!! カン!!

キィオーーーーン_!!!

「!!【冥鐘追究刀剣術】を…」「【冥鐘】を…あの若者に教える気なのか!?」


「!!…ぐぁっ!!腕が…痺れ…!!…だが斬られていない!?」

【Louverd】は全ての斬撃を持っている剣に叩きつけられたようである。思わず驚愕の表情を見せる。それを見ては【Yaeka】は微笑みを浮かべてはこう言い放った。

「あはは!…どうやら全ての斬撃を受け止めてくれたようだね!」

「何故剣ばかりに当てては、僕に攻撃を加えなかった!?あの斬撃であれば、僕にダメージを与えることが出来ただろうに…!?」

「それは貴方の持っている剣に言いなさい。きっと貴方には聞こえるはずよ!…剣と一緒に戦ってきた貴方なら…剣の声がね…」

「剣の…声…?」

「ふふ…さて…そろそろ…」(シャーー…)

キン!…リィーーン…♪【冥鐘】

「!!…抜刀術か…!!いいだろう…受けて…立つ!!」(シャー…)

【Louverd】は剣を帯刀していく。その間に、親友との誓いを交わしたことを思い出していた。

(白狼、千夜、菊川先生、そして…千里!…大丈夫だ!…僕は負けない!…ここで居合道の仲間として、5人が共に歩んできた道に、決して間違いなんてないんだと、僕はこの剣で証明する!…白狼…いつか君が、もしこの世界にきた時、その時、僕は君以上の高みになっているか、もしくはすぐに追い抜いて、この【Paradiso】の世界を救うために剣を振るうだろうね…君なら!…その時は、誓いの儀礼刀を交わしたもの同士、僕も一緒に戦うことを願う!…僕らは、絆で繋がっているんだ!…力を貸してくれ!!親愛なる…友達よ!!)

キン!!…リィーーン…♪【冥鐘】

「!!今の音!?」

「ウフフ♡おめでとう!…ようやく会得したようね!」

「【Louverd】さん…貴方も…!!」「招かれたようだ…!!【冥鐘】の境地へと!」

「さあ来なさい!!ルーくん!!決着をつけましょうか!?」

「…!?…望むところだ!!…ヤエカさん!!」

チャキッ…

「いよいよ最後のようだね!」「どう来るか…ヤエカ…」

「……!!」「……!!」

シャッ!! タン!!

「!!……対空戦ね〜…!…なら!」

《【八重華流抜刀術】桜月夜(ろうげつや)!!》

「えやあああっ!!」

「ウフフ♡…はぁああ!!!」

リィーーン…♪【冥鐘】リィーーン…♪【冥鐘】

キィイイイイン!!!!

「!!……ぐっ!!」

「ウフフ…」(チャキン!!)

ザシュッ!グサッ! ザシュッ!!

「!!…っ!!」

【Louverd】 Cランク
【♡♡♡】
ーーー

「これで…終わりにするわね!!」(ブン!)

「空中戦か…あの時のことを思い出すよ!…なら今しかないね!!もう2年ぶりだ!!…はぁあああああ!!!」

【Yaeka】は【桜花月輪刀】を持っては風を斬るかのように【Louverd】の身体を神速の如く素早く斬り裂き、桜の花びらのように美しく宙に舞い、必殺の一刀を頭上から放とうとしている。【Louverd】は意を決して身体を白鳥の湖を連想させるように高速回転し、技を繰り出そうとした。

《【Louverd流騎士剣戟術】一閃【Schwanensegen】(白鳥の洗礼)》

「!!ま、回った!?」

「せぇいやあああああっ!!!!」(ブン!!!)

キィィイイイン!!

「……!!」

「……!!」

ザシュッ!

「!!…ぐっ!!…へぇ〜…やるわね…」

「まだまだ…僕は…貴女に…勝つ!」

「面白いわね…はぁっ!!」

「せぇいやああ!!」

ブォーーーーン!

キィーーーーンン!!!






B. いいえ


《Capitolo・10》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜KHより・Friend in my heart

「…そこまでだ!!二人共…」(ギロッ!!)

「!!」(ゾクッ!!)「!!…あ、あら…ふ、副長…ど、ども…」(アセアセ…)

突然二人のぶつかり合いに、誰かから間に入られ、静止させられる。するとそこには副長の【Fukabe】が刀を持ち、鋭い剣幕で二人を静止させた。

「痴話喧嘩ならよそでやってもらおうか…ここは【狼志組】の屯所だ!…ヤエカ…報告はどうしたのだ?もう任務は終えたのか?」

「は、はい!」

「ならば…何故まっすぐ私に伝えてこないのだ?…道理に反しているのではないのか?」

「…おっしゃる通りであります…」

「……」

【Yaeka】は深々と【Fukabe】に謝罪する。それを見ていたロベルは申し訳なさそうに、【Fukabe】に謝罪した。

「…あの副長さん!…今回の件はヤエカさんは特に悪くはありません。今回は自分の非が大きくあります。裁くなら自分を裁いてください。」

「…その服…君は騎士ギルド【Orzen】所属のものだな…?」

「はい!申し遅れました。私は【Orzen】所属の【Louverd】と申すものです。今回の件は自分の名前についてつい感情的になり始まったことなので…」

「…そういうことか…二人共かなり魂を消耗しているようだ!…手当てをしよう。二人共…こちらへ…」

「は、はい!」

・・・

「はぁ…とりあえず《厳重注意》だけで良かったわね〜…」

「でもヤエカ姐さん!これに懲りたら寄り道はやめてすぐに副長に報告だよ!」(プンプン!)

「あ〜トワ!!ごめんごめんって〜!ラムネ奢るからさ!…でも【Louverd】も!!」

「?…なんだい?」

「あなたもいい加減、名前違いとか、愛称で呼ばれても慣れるようにしなさい!そうでもしないと、現世の時とかはともかく、私とか他の人達といつまでもちゃんとした友達なんかできないわよ〜♪」

「いや…別に僕は…」

「え?もう友達以上の関係だと思うけど?【Louverd】さんとヤエカ姐さんって」(首かしげ?)

「!!」「!!と、トワ!?///」

「なんてね!…でも確かにヤエカ姐さんの言う通り、【Paradiso】での名前の言い方は諄(くど)く感じます。ですから何かあだ名で言わせてくださいよ!」

「そうよ!トワもこう言っているのだから、覚悟を決めて妥協しなさいよ!」

「!!…もう!僕はちゃんとした名前で言ってもらわないと貶されてるように聞こえたり、《愚弄》とか《侮辱》されたのだと心から思い込んで怒りのあまりに我を忘れて目の前が見なくなるんだよ!」

「でも《ルーくん》くらいならいいでしょ!?ほら!…ほ〜ら〜!!」(ダキッ!!)

「…どうかなぁ?」(うるうる…涙目上目遣い…)

「うっ…!」

ロベルは【Yaeka】に身体を持ち上げられ、涙目になった【Towa】の小動物のようなあざとい表情を見せられ、決意が揺らぎ、遂に妥協したのか、ため息を吐き捨てて二人に返答した。

「…はぁ〜……まぁどっちにしても、【R・P】社のベアンヌさんを説得しようにも、意地でもルーくんとか必ず言うだろうし。……わかったよ!…君達の副長の一件でルー呼びを妥協することにするよ!」

「わぁ〜い♪よろしくね〜♪ルーくん!」「ルーさん!…どうかよろしくお願いします!」

「…こちらこそ…!ヤエカさん!トワさん!…改めて二人共…よろしく!」(はぁ〜!あまり慣れていないからか…気が重い…)

・・・




「ほ〜い!お待たせ!ラムネだよ〜!」

「ありがとう、ヤエカ姐さん!」

「どういたし〜♪ほ〜らルーくんも!はい!」

「ああ。ありがとう!…でもここ【Kagoya】の夕日…凄く綺麗だね!…この五重塔から見る景色もなかなか高くていい!」

「いつも私とトワが任務の終わりにこうして締めでラムネを飲んだりするのよ〜♪ね〜トワ〜♡」(ダキィ♡!)

「もう!だから姐さん!暑苦しいってば〜!!」

「あはは〜!照れない照れない〜♪」

「あはは!…ルーくんか…あだ名で言われるのは悪くないかもね…」(フッ!…ゴクゴク!)

「へぇ〜!ルーくんもそんな顔をする時があるのね〜!」

「意外だな〜ルーさん!」

二人はロベルが心から笑う姿が珍しかったからか、嬉しそうに話していた。その様子にロベルはこう話しかけた。

「いや、なんか君達を見ていたら、現世で居合道をしていた時の事を思い出してさ…」

「へぇ〜!ねねっ!?色々聞かせてよ!…その君の親友の《白狼くん》意外にもさ!そうだな〜♪…誰か好きな人とかいたの?」

「僕も気になるかな。……ぜひ聞かせてください!」

「あはは!…確かに《千里》という後輩から告白されては…まずは友達からという子ならいたよ!…でもそれでも僕がよく一番関わったのは白狼くらいさ!」

「……えぇぇ………も…もしかしてルーくんって…《あっち系》なの…?」

「《花男》も……平気でこのラムネのようにイケる口だったんですね…」

「!?」

ロベルはその問いに対し、真っ向から否定するように反論する───────

「い、イヤイヤ!僕でもそんな《趣味》はないよ!それに!!なんであの《花男達》が出てくるのさ!?」(アタフタ…)

「そ、その慌てよう…もしかしてルーさん…捕まったんだ…」

「おいたわしや〜…あのナイスガイ達の巣窟の虜になってしまって《禁断の世界》を経験したから、私達女が振り向いてくれなくても平気なのね〜ルーくん…」

「だから人の話を聞くんだ二人共〜!!」

ぷっ!!あーっはははははは!!!!

三人はその後、各地に散らばり、遠くの遠征に赴く事もあったが、【Kagoya】の町に戻る日を設け、任務の後にはいつも三人で集まり、夕日を見つめながらラムネを飲み、仲睦まじく会話をして過ごし、あっという間に一年間の歳月が流れた──────

・・・
・・


〜【Paradiso】歴2000年2月【Kagoya】下町通り・昼間

「はぁっ!!……!!せぇい!!」

ヒィーーン……

ザシュッ!! ズシャアアッ!!

「ぐあああぁあ!!」「な、なんだあいつの剣!?」「と、刀身が…」「現世でいうSFの映画に出てくる…光のレーザー剣みたいな感じで煌めいているように光って見える…ぞ!」「な…なんなんだよ…あれ…!?何が起こっているんだ!?」

ヒィーーン…

(あれから僕は一年…ここ【Kagoya】でここの水の精霊の【Miral】と出会ってから、急にこの光輝の力…【Luster】が発現し、握っている剣から眩く輝く光が投影されるようになった。…いや…彼女の言ったように…アガルタや狼志組の局長、そして各島の遠征の時に出会った精霊達との出会いも影響しているのか…やっと僕の【Fiducia】の能力の意味がわかったように思うよ!まるでこの光は、悪人を退けるような力を宿っているようにも感じる!…そのおかげか…【冥鐘】はあまり使わなくなったかな…)

一年後、ロベルの持つ剣は【Miral】やこの世界に存在する他の精霊や、伝統ある貴族との出会いにより、刀身には悪者には躊躇なく斬り捨てる神々しい光を放っていた。それを見た【ユートピア創造士隊】は、思わず動揺を隠せなかった。

「どうしたんだい?…まだ…やるのかい?」(ギラッ!!)

チャキッ!

「ひ、ヒィいいいい!!」「に、逃げろおおおお!!」「逃げるんだよぉおおお!!!!」

「…ふう!」(シャーーキン!!)

トン!!

「うぉわ!!…な、なんだ…ヤエカさんか…!」

「お疲れだね〜ルーくん♪!!…でも、その剣…本当に光ってたわね〜!まるで絵本とか漫画でいう《聖剣》ってやつよね〜!…それが君本来の【Fiducia】の能力なんだね!」

「…まあそうだね。…そして僕も遂に《Aランク》だ!…これから【Orzen】のギルド内で新しいチームを作ろうと思っていてね…そこで、【L島】のF街に新しい騎士団ギルドを作ることにしたんだ!」

「へえ〜!名前はどんなの?」

「【Verkuy】(ヴェルクーイ)という名前さ!現世である偉大な騎士団長の名前から付けてね!」

「いいわね〜♪…となるともうすぐお別れか〜!トワは今遠征中だけど、最近連絡が来てね!…あの子ももうすぐで《Aランク》になるって嬉しそうに言ってたわね〜♪…せっかくなら、あの子が整形して本来の年齢の姿を見せてあげたかったのにな〜!!」

「はは!それは楽しみだよ!…大丈夫!…また僕は、ここに戻ってくるよ!心配しないで!」

「…約束よ。…ルーくん!///」(ギュッ!)

「…ああ!必ず…帰ってくるよ!…ヤエカさん!……!!いや…ヤエカ!!///」(ギュッ!)

「!!///……ふふっ♡!!///……いつの間にか、一丁前に男になっちゃって♡…私…ルーくんの事…///……好き…♡///」

チュッ♡

・・・
・・


〜時は進み、仮想空間内〜

「と…まあ!こんな感じかな〜!!あはは……はぁ……う…うぅ…!!……グスッ…ルー…くん…!!う…うわああああぁぁぁっ!!!!」(ポタポタ!!)(ガクン!!)

「!!…っ!!」(ポタポタ!)

ダキッ!!

「!!えっ!?…は、ハクローくん!?…///」(ポロポロ!)

【Yaeka】はロベルの死を思い返し、膝を折り、その場に倒れ伏せようとした。それを見ていた【Hux・row】はすかさず近づき、優しく抱き寄せた。

「…ヤエカさん!!…ロベルとそんな過去があったなんて…俺…知らなかった!!…でも…アンタがここ【Paradiso】に来ていたロベルのことを…一年間も!!…ちゃんと見ていてくれていたんだな!!……ありがとう…!!…本当に…ありがとうな!!!!!」(ポタポタ!)

「!!…もう、あなたが泣いてどうすんの!?…でも…ふふっ♡温かいな〜ハクローくんの身体…///…通りでルーくんが気に入るわけだよ…あなたのことを…!!」

【Hux・row】は涙を流しながら【Yaeka】を優しく抱擁する。そして強い決意を見出した。

「もう俺…何度も諄(くど)くて、ウンザリしてしつこく言うようだが…!!奴を……【G・lrof】を絶対に倒す!!…この名刀【Louvel】に誓って…必ずだ!!」(チャキ!!)

…リィーーン♪【冥鐘】

「…ふふ!相変わらず良い音で鳴るわね〜!…でも…私も…!!ルーくんを亡き者にした奴を許しておけないのは、同じ気持ちよ!」

「ヤエカさん…!!」

「ハクローくん…!!…ふふっ♡!」

チュッ♡

「!!///」(ドキッ!)

【Yaeka】は大胆にも、唇に接吻を交わした。思わず【Hux・row】は動揺して赤面する。その様子に【Yaeka】はニタニタと笑みを浮かべ、頬を紅潮させながらまじまじと瞳を見つめる。

「ふふ♡…もう、赤くなってるわよ〜♡!!…そんなに私の身体…魅力的なのかしら〜♡?///」(ドキドキ///)

「!!///ちょ…ちょっ…!!///や、ヤエカさん!?///…ってかそろそろログアウトして戻りま…!!おわっ!?///」(ガバッ!!)

「ウフフ♡だ・あ・め♡ここは《仮想現実》なんだから何しても《OK》なんだから〜♡///折角だから…ハクローくん♡!!///…私に沢山の愛情をくれたルーくんを喪って……《ルーくんロス》になっていた私を慰めてくれたお礼に……〜♡♡このヤエカお姉さんが♡……ルーくんと同じようにあなたを…男にしてあ・げ・る♡///ウフフ…♡///」(ヌギヌギ…)

スルスル…ファサ♡……

ダキッ♡!!

「だ、だぁあああああ///……あ………〜///」(ボンッ!!///)

・・・
・・


〜【Kagoya】幕末通り・御用見廻組【狼志組】屯所・鍛錬場・夕方時〜

「ん〜♪あ〜♡スッキリした〜♡!!ウフフ♡…なかなか良かったよ〜♪ハクローくん♡!!///」(キラキラ!)

「…あ…あはは…///」(頭抱え…)(仮想現実の中とはいえ、俺ヤエカさんと…あんなことやこんなことを…!!…ってかロベル!!…お、おまっ!!///〜///………でも…ヤエカさんの身体…すげぇすべすべしていて…心なしか…いい匂いがした………!!///)

「は、ハクロー!!……く、くれぐれもリーネさんにはバレないようにな!…次は…刺されるだけじゃあ済まないぞ!」(ボソボソ!)

「と、トワさん!?///み、みみ…見てたのかよ!?///」

「大丈夫だ!僕だけしか見ていない!…それに……///は、ハクローのって…///……い…意外と…///〜///」(ボンッ!!///)

「」(〜///!!み、見られてたか///…やっぱ…///……とほほ…///…リーネ…今となってはお前にも…同情できる…///)

・・・

その後、訓練を終えた俺達は夕方になり、ロベルがこの町を訪れ、三人でラムネを飲んでいた《五重塔》に登り、広大な夕日を眺めていた。

キラキラキラ………

「ほら!!ここが私達とルーくんが一緒に夕陽の景色を眺めてた五重塔だよ〜!」

「…ここがロベルが見ていた五重塔!……確かに高いし、夕陽が綺麗だ!」(ほぉ〜う!)

「…なんだか懐かしいな!…今は、そのルーさんの形見の名刀【Louvel】が一緒だから、この景色を見ているんだろうね…僕達は!」

「そうだな…ロベル!…見ているか…俺は…ここにいるぞ!」(…それにラル!…お前も…見ているんだろ?…この【Kagoya】の夕焼けの景色を…!)

「ハクロー!!…凄く嬉しそうに笑っているな!」

「あはは♡ハクローくんてば〜顔赤いぞ〜♪そんなに私とのひと時が嬉しかったのかな〜♡?」

「な、なぁっ!?///」(ドキッ!)

【Yaeka】は茶化すように【Hux・row】に対し、先程の話題を掘り返す。すると【Towa】が詰め寄りこう言い放つ。

「ハクロー!!///…僕でもいいんだよ!?///…僕とハクローの現世の愛人の千夜さん…似ているんだろ!?///…僕は…構わないよ…///」

「!?///」(ドキッ///!?)

【Hux・row】は、突然の【Towa】が発した大胆発言に戸惑った。しかしその言葉を許してはおけないからか、【Yaeka】が遮った───────

「駄目ったら駄目〜!!!!!絶っ対にトワは〜♡誰にも渡・し・ま・せ・ん!!!!♡♡♡♡♡」(ダキィ♡!!!!)

ギリギリギリギリ…!!!

「いっ!!いだだだだだだだッッ!!!!だ〜か〜ら〜!!!や、ヤエカ姐さ〜〜ん!!!!」(ジタバタ)

《い、痛いっったら〜〜〜〜は、は〜な〜し〜て〜///!!!!! もうトワったら〜♡そんなに照れないの〜♡私のトワは私の妹で世界一可愛いんだから〜♡♡!!!!!》

「あはは…ロベル…お前がいなくなっても、ヤエカさんとトワさん…二人の姉妹…すげえ元気だぞ!!…それに俺もだ!!…だから…見ていてくれ!!…俺は、必ず…二人の幸せな時間を…守ってみせるよ!」

夕陽に赤く染まっていく、京の町【Kagoya】そして火蓋が落ちる時、いよいよ【狼志組】としての大きな仕事が始まる───────












《To Be Continued…→》
 
 
 
 
 
 
 


第19話:【Agente】(エージェント)【Kagoya】街の維新編Part4 完読クリア!


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