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♪〜大逆転裁判より・プロローグ
This is a memory of one day────
(これは、ある日の記憶である────)
Flower town on [E island] [Velkana] The man who dominated the town
[Dail]
(【E島】にある花の街【Velkana】その街を牛耳っていた男【Dail】)
The man's identity was a devilish being possessed by lust and greed, and
the hired housekeeper had become the man's livestock.
(その男の正体は色欲と強欲に取り憑かれた悪魔のような存在であり、雇われていた家政婦は、その男の家畜と成り果てていた)
His devil's hands eventually became public, and those who controlled
them were secured one after another and were to be judged by law.
(彼の魔の手はいずれ世間に公となり、それらを牛耳っていた者達も次々に確保され、法によって裁きを受けることとなった─────)
A person who uses a rope, is obscene and restrains and ties up a
housekeeper and a maid, and runs as a sadist
(縄を使い、家政婦もといメイドに対して卑猥かつ拘束を強行し、縛り上げるサディストに走る者)
Existence of a corrupt knight who has the title of a former knight but
has a dictatorial ambition, ran into the darkness, and ran to slash
(元騎士の肩書きを持つも独裁的な野心を持ち、闇に身を委ね人斬りに走った堕落の騎士の存在)
They are defeated by those in an intelligence guild, and their
wrongdoing is also revealed and secured by guild executives on each island.
(それらの者達は、ある諜報ギルドの者達により敗れ去り、その悪行も各島のギルド幹部によって証拠が顕となり、確保される)
A guild that complies with the law [Xiol] ... It is written in the
tradition that the aristocrat [D. Dior family] who values the law and
order contributed greatly to the closing.
(法を遵守するギルド【Xiol】…その元締めは法と秩序を重んじる貴族【D・ディオール家】が大きく貢献したと遙か伝統にそう記されている─────)
They are also said to be guardians of the law, and were famous for
giving appropriate punishment to those who committed great sins.
(彼らは法の番人とも言われており、大罪を犯した者達にはそれ相応の処罰を下すことで有名とされていた─────)
It was the death penalty that was revealed and sentenced to them.
(罪を明らかにされ、その者達に下されたのは死刑判決であった)
There were no criticisms of that opinion, and they were to wait until
the day it was executed.
(その意見に対し、批判的意見はなく、彼らは執行されるその日まで待つ予定であった)
Until that mysterious incident happened ...
(あの不可解な事件が起こるまでは─────)
Author ・ [Ruves]
(執筆者・【Ruves】ルーヴェス)
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〜【Paradiso歴】2000年7月1日・昼方【c島】法と秩序のギルド【Xiol】刑務所管内〜
♪〜大逆転裁判より・サスペンス
タッタッタ!!
「!?………死刑確定の大罪人ダイルが…ですか?」
「はい!!……独房内で何者かによって首を斬り落とされ……死亡しておりました。……しかしそれだけではありません……」
「!?…まだ何かあるのですか?」
「はい。……どうやらもう一人の罪人…【Jeil】が所持していた我々のモノクルが再び盗まれたようなのです。………あれ程厳重に管理していたのでありますが……ルーヴェスさん…」
「ふむ。……どうやら、我々の予想もできない事態が起ころうとしているとは。………?……おや?あなた?その背中にある紙はなんですか?」
「!?……え……」
ピラッ!
場所は法と秩序を重んじる【Xiol】のギルド本部ーーーその中に存在する刑務所管内で、以前色欲による大罪を犯し確保され、法によって裁かれ《死刑宣告》となった罪人の者が、独房内という密室の中で、何者かに首を斬り落とされ、生首が発見された状態で発見される不可解な事件が起こった。それに留まらず、証拠品であるモノクルが盗難に遭い、更に闇が深い事実が判明した。ギルドに所属する隊員が背中に何か張り付いたブツをむしり取ってそれを確認する。それは電報であり、現世の言葉であるカタカナ文字が刻まれ、その内容の初めにはこう記されていた。
「い、いつの間に!?…?…ヨコクジョウ?……!?これは……予告状です!」
「?予告状ですか?……何が書かれているのですか?」
「……読み上げます…」
《ヨコクジョウ》
《ワレワレハココニセンゲンス─────コヨイワノクニニテイマフタタビ─────アノカクメイヲオコスタメチャクジツニ─────ワレラサツリクシュウダンノナニオイテシクジッタツミビトモノノイキツクサキハ─────タダキリステルノミ─────》
「……以上です」
【Xiol】に所属するギルドメンバーの隊員が読み上げると【Ruves】は電報の内容から、何かを察した。
「……成歩道。……そうですか。…これはあくまで空想に過ぎませんが…ダイルは権力者として彼らを雇っていたつもりであるも……その裏で何者かによる使い用の良い手駒として扱われ、我々に捕まって真実を知らせないように口封じとして独房内に侵入し葬った…といった所でしょう。…………そしてこの文の内容からするに……あの惨劇を再び起こそうと目論んでいる者達による犯行ですか…」
「?…ルーヴェスさん?」
「……過去に私はこの事件と関連する事変に遭遇しました。……我々のギルドリーダーを統括する長となっている令嬢…アガルタさんも然りです」
「事変?……!?……それって!?」
ギルドメンバーの者が、その出来事について心当たりがあった様子である。【Ruves】は口を開く。
「【J島】…【Kagoya】の町で起こった大火……人はこう呼んでおりました」
《維新事変・大火ノ正門事件》
「……暫くぶりですね。……その事件の事は……今でも忘れません。……1988年…【J島】の【河原木亭】の主人である現世人【Kawara】…現世での本名は《亞秀毅陛太》(アシュウギ・ヘイタ)…そう名乗る者が……この【Paradiso】の世界にて《子爵》と名乗る者が今から10年以上前に【Senno】という名の女性を庇う為に胸を打たれ…その直後大火が起こった。…その後に……謎の…」
「はい。……雨がひたすら降り続ける異常気象に見舞われ、その後水害が起こりました。それも、【Kagoya】の町全てが飲み込まれる大規模な水害が発生。………それは後世にも語られる大きな傷跡を歴史上に残し…その後…」
「…【R・P】社ギルドで初の諜報ギルド……【Agente】を設立したばかりのリーダールーシスとその副リーダーのベルナがその場を取り仕切り、災害の犠牲者を見事避難させ、復興に協力を要請。……そして昔から交流があった【御用見廻組】に属する武力集団【狼志組】の活躍によって現在もあの町の治安は守られている。……そして…」
「……再びあの大事件が………10年以上という歳月の中で、今再び掘り起こされ……引き金を起こそうとしているとは………ですが一体なんの為に?」
【Xiol】の者達は、その思惑に何を意味しているのか不明瞭なままであった。そしてその推察は、ある事件によって大きく動くこととなった。
・・・
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〜【Paradiso歴】2000年6/28・夕方【J島】【Kagoya】大江戸通りにある城〜
〜大逆転裁判2より〜プロフェッサー〜
ザシュッ!!
「……!?……ぐっ!!」
バタッ!!
「………」(シャーー………)
キン!!
「………クックック。………流石は【Varisk】屈指の辻斬り!……なかなかの腕前なりけりのようだ。…【Cize】(シーゼ)!!」
「……」(コクッ!!)
「ホッホッホ!……では引き続き我の護衛を頼んだぞ〜!…用心棒の仮面の者よ!!」
「………」(コクッ……)
タッタッタ………
・・・
「………?【Cize】…終わったでござるか?」
「………」
タッタッタ………
「………む?」(無視でござるか……)
時は【Paradiso歴】2000年7/1ーーー【J島】【Kagoya】の町にある大江戸通りにて何者かによる暗躍が行われていた。そこには髑髏の仮面を着けた仲間の男性の者を引き連れ、金髪が印象的で仮面を着けていた女性の者がいた。その者には自我がなく、ただ命令に従い、聞くだけの魂の抜け殻状態として使命を全うするような素振りを見せていた。
「………」
ザッザッザ………
・・・
ザザ………!!ザザーーーーッ!!!!
《【Tobame】(トバメ)…どうした?》
《トバメちゃん!!……一体何ぼーっとしてるの?……早く行こうよぉ〜〜!!》
「っ!!」(ズキッ!!)
バタッ!!
「ムムッ!?……大丈夫でござるか!?…シーゼ!?」
突如【Cize】(シーゼ)と呼ばれている仮面の者は頭痛によってその場に倒れ伏せる。その様子を見て心配になった仲間の一人は歩み寄って状態を確認する。すると彼女の口が開いた。
「……!!……大丈夫……です……問題…ありません……ただ頭痛がしただけで…す……どうか…お気になさらず…」
「!?」(ぬっ!?……普段寡黙な女人斬り……シーゼが……口を開き……まともに言葉を発して喋るとは……!?……これは一体何が起こったでござるか…?)
仲間の一人が【Cize】の突然の発言に戸惑っていた。普段喋る姿を見た事がない彼女の突然の様子に動揺して戸惑いを隠せなかった。髑髏の仮面の者は話を続ける。
「……うむ。……それならば良いのでござる。……では指令を下すでござるよ。これは【Capo】(キャポ)の命令でござる。……これからお主は【C島】内にあるこの町へと出向き、潜伏するのでござる」
「………はい」
「しばらくは、お主の代わりに拙者がこの町の仕事……我々の主君のお代官…【Kunizu】(クニズ)氏の護衛を頼まれたでござる……では急ぎでござるので……拙者はここで失礼するでござるよ」
ザッザッザ……ボン!!
【Cize】の仲間の一人、髑髏の仮面を被った男の者はそう言い残し、所持していた煙幕で姿を消す。そして彼女は先程の記憶について疑問の念を抱いていた。
「………」(一体さっきの記憶は…何?……そもそも私は一体……何者でしょうか……いえ…私はただ…記憶を失い、それでも剣の実力を認めてくださった(【Zeal】)ジィール殿に付き従う従者の身分……あくまで自分の使命を全うするまで……では…指令の方は…?【C島】の【Xiol】にて……ドクボウニテシクジッタメイドウリノタイザイニンハナマクビニサラシーーーデンポウヲシノバセテオケ………ですか……)
彼女自身は道の中で自分の記憶について自問自答する。一体自分はどうしてこの場所に立っているのか、何故殺害の命を受けているのか、何の為に主君を守ろうとしているのかと疑問を感じていた。しかし指令書を読んで非情にも腰に巻いていた剣をチラつかせる。
チャキッ!……キンッ!!
……リィーーン♪【冥鐘】
「………」(鈴の音……何故?……いつも持っているこの剣を収めると鳴り響くこの音………ですが……一体?……誰からこの剣の心得を?)
・・・
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♪〜KH・BBSより〜Ventus
〜【Paradiso歴】2000/7/1・夕方【c島】【Mikrio】〜
ザッザッザ………
「………ここか。……副長の勅命状は……あるな」
ピラッ!!
場所は【Mikrio】ーーー時間帯は朝方ーーーそこにはグリーンのマントに、現世で言う学生服のような軍服に150Cm代と小柄で髪色は黒髪の尖りヘアーが特徴的で目つきはまるで狼のように鋭くも、冷静であり頭が切れるような雰囲気があった。年齢的にも20代前半と見られていた。すると街の中に存在する法と秩序を重んじるギルド【Xiol】の本部が見えてきた様子であるーーー
「……止まれ!!…何者だ!?」
「…【J島】御用見廻組【狼志組】二番隊隊長【Niyano】(ニヤノ)……通称ニノ。…年齢は25歳。……我々の副長【Fukabe】氏によって勅命状を渡しに来た次第だ」
男の名前は【Niyano】(ニヤノ)という名前でニノという愛称があるらしい。その身分を知った【Xiol】に所属する者達は相槌を打ち、報告通りと捉え、返答する。
「…これはこれはよくおいでくださいました。【狼志組】の使いのお方が来るという報告は【Ruves】さんから聞いておリました。……ではどうぞ」
「……失礼する」
ザッザッザ……
ギィー……バタン!!
「……」(相も変わらず堅苦しい場所のようだ。……考えが纏まりやすい………)
コツン…コツン…スタッ!
「よく来てくれましたね。…ニノさん」
「…ルーヴェスさん。……久方ぶりです。……【Alvia】(アルヴィア)の方は見つかりましたか?」
「……我々も迅速に対応しているのですが……未だに足取りは掴めていないのですよ……」(フリフリ)
「…そうですか。…それで、一体何が起こったというのですか?」
「……気づいておいででしたか」
【Niyano】は【Xiol】内の妙な予感を感じ取っていた様子であった。それを評価するように【Ruves】は彼を褒め称える。
「流石は、この空気を瞬時に見透かしてその頭脳明晰な所…彼が所属して統括している【狼志組】二番隊隊長を請け負っているようですね。…ニノさん」
「勘違いしないでもらいたいですよ。……サイガ局長が仕切っているのであってフカベ氏ではありません」
「…酷い事を言うようですね」
「あなた程、腹黒ではありませんよ……っ」(フッ!)
「…ハハッ。……では単刀直入に言いましょう。……色欲の大罪を犯した罪人【Dail】氏が何者かによって首を斬り落とされ……殺害されました」
「……」
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FF15〜What Lies Within〜♪
【Ruves】は事の所在を【Niyano】に伝える。今回斬り付けられた【Dail】は、密室の監獄の中で首を斬り飛ばされ、そのまま絶命していた。見張りの者がいたが、無論その場所には誰も中に入って訪れていなかったようだ。よって独房内での殺害は不可能であるという見識が報告されていた。
・・・
「……なるほど。……死体現場はその後、どうしましたか?」
「……手厚くこちら側で処理し……供養させていただきました。その後、死亡報告と診断書を明記して重要な証拠品として管理しています。……ですが、殺害現場を収めた写真を鮮明に残し、死因も記載してデータを残しております。…今から送信します」
ピロリーン♪
「………!?」(こ……これ……は………)
【Niyano】はその死体現場を収めた写真の光景を見て驚愕した。そこには、瞳孔を開いた状態で首を斬り落とされ、処刑された飢えと欲望に塗れた色欲の大罪人【Jeil】が無惨な姿で刑務所の独房内で死亡していた場面を収めていた。すると【Niyano】はその光景を見て驚愕の表情を見せていた。
「彼の首の斬り口からするに、剣の実力に長けているようですね。…そして首周囲には毒によるものなのか、腐敗も酷い様子です。……どうですか、ニノさん?……何か分かりましたか?」
「………」(フルフル…)
【Niyano】は、首を横に振った。しかしその手は強く握られていた。それは、事実であって欲しくないという願いもあった。彼自身、【Dail】の首を斬った黒幕が一体何者なのかについて心当たりがあったのか既に察していたかのように心の中で確信を募らせていた。しかしその姿を【Ruves】に見せないように必死だった。彼ら【Xiol】の者による法と秩序を重んじるその重圧から、彼自身肌で何やらピリつくものを感じ取っていたのだろう。また、現在請け負っている問題もあるからか、一度冷静になり、先に頭の中を整理して迅速に優先順位を組み直す。
「………なんでもない」
「……そうですか。…後はこちらも。…どうやら事は重大な方向に来ているみたいです」
ピラッ!
「これは?……!?」
【Ruves】が見せたのは電報。忍ばされていた予告状であった。内容を確認した【Niyano】は何やらその出来事に心当たりがあったのかそのワードを伝える。
「……《大火ノ正門事件》の再来を狙っているのか…」
「知っておりましたか。……なら話は早いようですね。……では時間です。…そろそろ行きましょう」
「……?何処に?」
「…一緒に同行をお願いできますか?…これから各ギルド幹部を【Mist Garden】に召集し、緊急の幹部会を開きます。ニノさん……あなたのお力添えを願いたいのですが……」
「……わかりました」
「事が済み次第…再びフカベくんの指令の元……【Kagoya】に帰還していただいても構いませんので」
「……了解した」
・・・
・・
・
ヒヒ〜ン!!
「……馬車を使うのか?」
「ええ。…ではまずは、目標を【G島】にある救済ギルド…【Siel】へ向かいます」
「…そうか。現救済長のオリアナさんを迎えに行くんだな」
「はい。…それに。…少しばかり気になる存在の者達が二人保護されていますので…」
「……?誰の事だ?」
【Niyano】はその者の存在について聞こうとするが、それを【Ruves】がはぐらかす。
「いえこちら側の話です。……では出発しますよ。……運行中に喋ると、口の中を斬り飛ばす羽目になりますよ」
「……ああ。……」
ザシュっ…!!!
ヒヒ〜〜〜ンン!!!!!
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♪〜FF15〜Hunt or Be Hunted
「……!?」
「……!?ルーヴェスさん逃げろ!!!……っ」
敵襲だーーー!!!!
ドォーーン!!!!!
「……っ!!」
「……くっ!!」
スタンッ!!!
突如、馬車が炎上し爆音が響き渡った。爆風によって吹き飛ばされた物体が、二人の目の前に落ちてきた様子である。
ボトっ!!
「……っ!……この斬り口は……」(ゾクッ!!)
二人の目の前には、馬の生首が落ちてきた。その光景を見て【Niyano】は戦慄した。その剣の斬り口には見覚えがあったのか、彼自身顔を青ざめていた様子であった。
「大丈夫ですか?ニノさん?」
「問題ない。……やはりそうか……ルーヴェスさん…どうやら俺達は、標的にされたようだ。……隠れていないで出てきたらどうだ?……今…現在進行形で【J島】の【Kagoya】の町中を騒がさせている【Varisk】屈指の辻斬り……」
《【Cize】シーゼ!!》
ザッザッザ……
「……」(ジャキッ…)
《リィーーン♪》
「……!?」(………な………)(ゾクッ!!)
「……仮面を被っている。…それに……髪色。…そうですか。…極秘の情報は真実の通り。……という事でしたか」
「!?…極秘……だと……ルーヴェス!……一体どう言う事だ!?」
【Ruves】の放った言葉に【Niyano】は冷静さを少しばかり失い、その事実を明るみにしようとしていた。すると彼自身は、万策尽きたかと言わんばかりに彼にありのままの事実を伝える。
「……昼方。…刑務所敷地内にて仮面を着けた金髪の女性らしき姿を目撃したとの報告があったのですよ。………そして、ニノさん。……その顔の焦り具合。……成歩堂。全ては繋がっていたという事でしたか」(メモメモ)
「……っ!!」
ガシッ!!…ジャキッ!!!!
「……っ!!」
「いいから答えろ!!……いや……これでは埒が明かない!……今度はこちら側から言わせてもらう!……貴様……副長にも隠し…俺達十傑メンバーの隊長に対し…!!…一体何を隠している!?………何故……あそこにいるのがぁっ!!!」
「……君の親友の一人……トバメ(【Tobame】)さんなのだと。…そう言いたげなようですね」
「!?」
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♪〜テイルズオブデスティニーより〜 Idle Fears
「あのように親友の顔を仮面を隠した所とて……髪色と…記憶を失っても今なお漂わせる女騎士の雰囲気にその特徴的な斬り口……そして決定的な音が聞こえましたでしょう?…相手が帯刀した時に鳴り響く…あなた達【狼志組】特有の真剣と向かい合ってこそ聞き取れる……」
《冥鐘を……》
「………っ!!……何……で……!!何でトバメがそこに立ち尽くしているんだ!!??…アイツは確か2年前にぃっ!!」
「戦死したと報告があった筈です。……しかしながら、その当時のあなた自身……認めようとしなかった。……彼女の死と向き合ってあげられなかった。しかしどう足掻いても彼女はあの時戦死したのは事実なのです。……それを今になってやっと受け止めた事でしょう。……だが、何かの因果であのような姿で復活を果たした。……いや……彼女の亡骸を利用され…死を冒涜され蘇ってしまったのですよ。……真のユートピアの世界を創造し…実現する為に手段を選ばない…長きに渡り我々【自由派】と敵対し、ようやくその準備を整え……終止符を打つ為、着実にユートピア人を隔離する為に施していた措置……【標本見聞解体新書】を悪用し……準備を進めていた【創造派】の手によって!」
「!?……【標本見聞解体新書】……」(ゾクッ!)
そのワードを聞いた【Niyano】は何やら聞き覚えがあり、心当たりがあったのか顔を青ざめる。すると仕切りに【Ruves】は掴まれていた手を強引に払い除け、事の事情を大まかに説明する。
「……自称便利屋ギルド…【Hopera】という名のギルドの者が先月に起こった【D島】での爆破事件……その時に対峙した真・ユートピア創造士隊支部での出来事を……そしてそこで一体何が行われていたのか。……全て真相を語ってくれました。……世間に公表されず……情報を隠し通すのには苦労をかけましたがね。……この事実はできる限りならブラックノートとして保管するべきでした。……ですが時既に遅しなのか。……決して開けてはならない【パンドラの匣】をどうやら我々は自らの力で開けてしまったのです……大きな闇を…彼…【Veno・nix】…そして。……【狼志組】に所属するあなた自身も…」
「!?……ヴェ……ノ……?」
「……これから…予想だにも出来ない大きな動きがあるのは事実な事でしょう。…既にあなた自身分かっておいででしょうが……私のみならずあなたの副長でかつて私の仲間の一人であるフカベ君……【R・P社】のルーシス…癒しを重んじる貴族の令嬢アガルタさんが敵対した《救済を目的とする謎の一派》が……目撃されて復活を果たしたようです。……【J島】の【Kagoya】の町にて隠密の情報から報告が来ました。…彼らは、自らを六幹部と名乗っていたそうです」
「……!?」(……復活したという……のか……噂で聞いてはいたが……今から約10年前に大きな大戦を引き起こしたあの存在そのものが奇妙な集団………)
《【Demister】と名乗る者達が!!》
二人がその話題を持ちきっている中、相手の女性は、すかさず馬を呼び寄せて逃走を開始する。
「………」
ピィ〜♪……
ヒヒーーーンッ!!!!
「!?…しまった!」
「いけませんね。……私としたことが感情的になるあまりに、相手の動きを疎かにしておりましたね」
「……まだ馬は一頭残っている。……追うぞ!」
バシン!!
ヒヒ〜〜ン!!!
【Niyano】は、無事であったもう一頭の【Paradiso】の世界特有の馬【P・Cavallo】(ピ・キャベーロ)を操り、逃走中の人斬り【Cize】を追跡しようとする。幸い相手との距離は離れておらず、馬の脚力で追いつける距離にいた。その後部には【Ruves】を乗馬させ二人で追跡を行う。【Niyano】自身は脳裏にこびりついた忌々しい思いを抱えながらも、ひたすら進んでいく。
・・・
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