🎼Back Ground Music 》》》
Either one lives ‘for’ politics or one lives ‘off’ politics.
(政治の「ために」生きるか、政治に「よって」生きるか、そのどちらかである。)
Culture’ is a finite segment of the meaningless infinity of the world process, a segment on which human beings confer meaning and significance.
(「文化」とは、意味のない無限の世界のプロセスの中の有限な部分である。つまり人間が意味と意義を与える部分のことである。)
Max Weber
(マックス・ヴェーバー)
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♪〜LOMより・ドミナの町
ブロロロロローーー!!
〜【E島】市民街【Velkana】〜
「…ふう〜!…どうやら着いたみたいだな…【E島】の【Velkana】に!!」
「おっ!洋画にあるようなドレスとか着た人がいっぱいいるぞ!!」
「ふっふ〜ん!まあ花の都ともいうからね〜♪!」
「おまけに美人の多い街でもある!…ロマンだな!」
【Hux・row】【Bill】【Beanne】【Rolan】の4人は【E島】【Velkana】の街中を見物していた。ただ、このメンバーの中にもう一人が加わっていたーーー
「…大きな街…ですね…」
そう。何故か【Roar】が今回の任務に同行していた。経緯を聞くと、ここに来る途中に貨物内にこっそり潜んでいたようだ。その現状を知り、【Hux・row】は心配そうに彼女に対してこう問いかける。
「はぁ〜。……ロア〜!…こっそり一緒について来たらルーシス室長が困るだろ!?……一緒に連れて帰ってやるから【R・P社】に一旦戻るぞ!」
「い、いや!…です!」(ギュッ!!うるうる……)
「あはは!まあまあ良いじゃない!ずっと【R・P社】の中にいても退屈なだけなんだから〜!…それにルーシスおじさんも、ハクローくんと私がいれば心強いから社会見学も兼ねて一緒に行動する許可も降りてるんだから安心してよ!♪」
「教官!俺もフォローするよ!!」「俺にも何かあれば言ってくれ!力を貸そう!」
「…はぁ…仕方ねえな。でもロア!これは危険なんだ!俺達がいない時とかに、くれぐれも迷子になるな……!?」
ガチャン!!
「…こうしておけば…なりません」(キラキラ!)
「…手錠かよ!?…はぁ…しょうがない!」
ダキッ!!…グイッ!!
「…え?…っ!…///」(ドキドキ!!///)
【Roar】はどこから取り出したのか、手錠に紐をつけていた代物を【Hux・row】に架ける。だがもしものことを考え【Hux・row】は【Roar】を優しく抱き抱え、おんぶするようにした。
「こうしとけば迷子にはならない!」
「ちょ、ちょっと…恥ずかしい…ですね!///」(でも…悪くないです///)
「あはは!ロアったら〜すっかりハクローくんに懐いたようだね〜♪!!…ベアお姉さんは凄く嬉しいよ〜♪」
「さてとだ!とりあえず観光客と見せかけ、情報を収集するぞ。だがどこに刺客がいるか分からんから警戒しながらな…」
「…だな。…そうだベアさん!…アジトはどこにあるんだ?」
「あ〜案内するよ!ついて来て!」
【Beanne】はそう言い、4人を案内する。すると細い路地へと入っていく。そこには古いビルのような建物があり、厳重な鋼鉄のゲートがあった。
「ここだよ!ではではと…」
【Beanne】は【P-watch】をゲートのディスプレイに翳し、ロックを解除する。
〜♪…ピコン!
【Beanne】 ランクA
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーーー
認証中…認証中…有効なアカウントを確認しました!ロックを解除します。
ガチャン!!……ウィィ〜〜ン!!
「開いた!」「…開き……ましたね…」「やっぱいつ見てもすげえよな〜!!」(キラキラ!)「ロマンを感じるな!」
「はいは〜い!では入った入った〜!!」
コツンコツン!
一同は建物の中を見わたす。すると工具やら錆びついたドラム缶が四方に置かれていた。
「…こりゃあ…なんかガレージみたいだな」「なんでしょうか…油の匂いがしますね…」「昔族の頃、よくこんな感じのところでチームと喋ったなあ〜ちょっと懐かしい!!」「ビルよ!お前にとっての青春話か!?色々聞かせてくれ!」
「ここは主に潜入用の道具が備え付けられているの!…じゃ、地下にいきましょ!」
タンタンタンタン!
4人は階段を降りる。すると、居住スペースともいえる隠れ家的な部屋に辿り着いた。
「は〜い!ここが今回、私たちの拠点となるアジトで〜す!」
「へぇ〜!レンガ調になっててグリーンの飾りがあるな〜!…まるで東京のカフェを思い出すな〜!」「…トウ…キョウ…?」(首かしげ?)「なんか、これぞ男部屋ってやつか〜!?現世にいた頃に雑誌とかで読んだことあるよ!!」「ビルよ!…やはりお前とは気が合うな!!」
「んでね〜♪!…あと、自販機型の料理を自給するマシンもあるから好きな時にメニューを選んで食べれるよ〜!」
「…そう言うところがユートピアの世界らしいよな〜!」「ハクローさん…!良ければ…使い方…説明しましょうか?」(キラーン!)「ラーメンとかあるかな!?」「おお中華か〜!チャーハンも餃子も捨てがたいものだ!」
隠れ家元より拠点となるアジトの説明を受け、4人はこれより今後の作戦行動について話し合う。
「ではでは〜!作戦を考えていきましょう。何か案ある?」
「じゃあ俺からいいか?」
「お〜!じゃあハクローくんどうぞ!」
「この街にいる人の人数が少なくなる時間ってのは、何時くらいからだ?」
その質問に【Beanne】は笑みを浮かべ、このように返答する。
「ん〜と、ざっと23時くらいが狙い目かな〜!?それくらいなら、大抵人気がないから!」
「…わかった!そのくらいの時間にこっそりと侵入できるルートを確保する!…それまでは昼間に情報を収集するぞ!」
「ウム!…それに【Dail】邸という名前だ。…おそらく防犯カメラがあるはずだろう。それに関しては…ベア。お前のハッキングの能力が必要のようだな!」
「まっかせなさ〜い!私のハッカースキルで防犯カメラなんかすぐにハッキングするから!ついでにマップ情報も盗んでルートを確保しておくよ〜!」
「助かる!…あと【Bill】!!」
「おう!なんだ教官!?」
「お前はもしもの際に、俺たちを守る最後の砦だ!!任務中、俺達がしくじって敵が迫ってきた時、全力で力を振るって守ってくれ!…頼めるか!?」
「おう!任せてくれ教官!!」
(…本当は考えが単調だから、すぐに捕まって俺たちの動きを制限される確率が高いから遠回しに言っただけなんだがな。)
それぞれ意見を出し合い、賢明な判断にて話し合いが行われた。そして、10分ぐらいの話し合いでこの案を終了とした。あとは限られた時間で【Dail】の情報を仕入れることができるかという事だけだ。
「では、他に何か意見はないですか〜!?……よ〜し!なければ張り切って街に繰り出して聞き込み開始〜行ってみよ〜♪!」
・・・
・・
・
作戦会議終了後、各メンバーは散らばり、情報収集のために別行動を執り行った。【Hux・row】は【Roar】と一緒になり、兄妹という設定で情報を収集することにした。
「よ〜し!とりあえずこれを被っとけ!」
「…え?…!?これ…ハクローさんが着ている服と…同じ柄の帽子…!?」
「もしはぐれてもそれ被ってたら目印になるだろ!それを付けておけば怖いもの無しだ!俺からのプレゼントとして貰っとけ!俺は別に被らないし…」
「!?///…う、嬉しい…です!!///ありがとう…ございます!///」(テレテレ…///)
「いいってことよ!ほら手を繋いでいくぞ!…さすがに手錠は目立つから抜きで!」
「は…はい…///」
ニギッ!!
【Hux・row】は【Roar】の手を繋ぎ、市民街内を歩いていく。歩けば歩くほど、人の数も増えてきて、周りが混雑していくーーー
コツン…コツン…
「…それにしてもやっぱ昼だからか…人が多いな〜!」(ギュッ!)
「そう…ですね…あっ!!」
ワイワイ!!ガヤガヤ!!
「…ゲッ!!な、なんだなんだ!!…うぉっ!!」
「…キャ…!!」
ワイワイ!!ガヤガヤ!!
「…い、いつつ!……だ、大丈夫か〜ロアー?……ロア?………」(手ぶら〜ちらほら…)
シーーン!
「」
ダラダラ……
((・ー・|||)なんてこったい!!)
なんと【Hux・row】は通勤ラッシュの如く駆け込んできた民衆の人混みによって【Roar】とはぐれてしまった。さすがにこの状況下の中で【Hux・row】は冷や汗をかきざるを得なくなり、滝のように汗が流れ込んだ。そしてまるで父親が子供を探すかのように、目を血走らせながら【Roar】を必死になって探す。
【Hux・row】 ランクE
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
「ええい!くそぉ!こんな大人数では探索が使えないか!!…それにあいつの【P-Watch】のアカウントも知らないし…だあぁぁぁーー!!ロアあああぁぁ!!どこだーー!!どこいったーーーー!!??」(ダダダダダダ!!)
ダダダダダダ!!!!
そして【Hux・row】は現世で過ごしていた時───────海上自衛隊に在籍していた際に三橋に教えられたある言葉が頭の中によぎった。
《白狼よ。軍人として仲間が行方を無くすということは…言うなればそれは行動不能な負傷を負っているか、敵の捕虜にされているか…最悪…死!と同じように処理される。必ず何がなんでも仲間を見つけ出すのだ!!》
「!!」(うぉぉぉ!!ちくしょ〜う!!無事でいろよぉぉぉぉぉあああロアーーーーーーーー!!)
・・・
🎼Back Ground Music 》》》
♪〜クレヨンしんちゃんより・ハイグレしんちゃん
〜【E島】・市民街・中道道路【Velkana】〜
「ハァ……ハァ…!!って、ここどこだよ!?」
タッタッタ!!
あの〜すみませ〜ん!
「!?…な、なんだよアンタはぁ〜っ!?」(今ロアが危ない目に遭ってるかもしれねえ〜こんな忙しい時に、一体なんだよ〜!?)
【Hux・row】は目の前にいる不可思議な帽子を被り、現世の海洋生物の《甚兵衛鮫》。そして《GIORGIA(ジョルジア)》という文字のプリントTシャツを着た、メモを片手に何やら聞き取り調査まがいの事をしている中性的な顔立ちをした者と遭遇する───────
「突然ですみませ〜ん!私こういったしがない物書きをしてる【現世人】の者なのですが〜♪♪───────」(カクカクジカジカ!!)
・
・
・
《仮名・ペンネーム:GIORGIA(ジョルジア)》
《趣味:献血・(A+型。変なコンセプト持ち:【献血城楽だッッ!】……(・ー・)→え〜要するに血管が人に比べて図太い為、【3分間】待ってやれば、後【40秒】でママと呼ばれてる看護スタッフにいつまで血吸ってんだい!?とお声をかけられるくらいに有名だから)・名車鑑賞・海洋生物鑑賞・バンダナ集め》
《好きな女性のタイプ:名曲(負けないで)を世に生み出した有名女性アーティストの人》
「………」
イライライライライライタリ〜……
「────〜♪であるからして〜♪…これからもご声援の程よろし…」
「っ!!」
《知るかーーー!!!!!》
───────
ハ・ク
こ・つ!!
───────
バキャーーン!!!!
キィン!!キィン!!
ダダダダダダ!!!!
「お…お達者で〜……」(白旗フリフリ〜……)
Σ…(・ー・|||)…〜💦💦
【GIORGIA】という者は【Hux・row】の《鉄拳制裁》により殴り飛ばされ、宙に浮き上がり、無慈悲にもそのまま地面へと倒れ込んだ。彼が着ているTシャツに描かれている《甚兵衛鮫》は、心なしか彼の身を案じている様子であった。
「ったく!!飛んだ無駄足だったぜ〜!!」
タッタッタ!!
この緊急時に空気を全く読んでくれない《自称売れない小説家》の者から、延々と退屈だけがのしかかる果てしない《夢物語》を《マシンガントーク》のように語られ、一方的に聞かされたのもあるからか、更にご立腹な様子の【Hux・row】は、ただひたすらに【Roar】(ロア)の捜索を続けていく───────
余談であるが、これが後に《KY通り魔事件》という題材で小説が世に出回り、大ヒットするらしいが、それはまた別のお話とそうでないかだとか─────
・・・
「…ハァ…ハァ〜……や…やべえ。……マジで見つからない…どうしよ。……!!よし…こうなったら!…《最終手段》だ!!……俺も日本生まれの…《男》だ!!…背に腹変えられないッッ!」
【Hux・row】は完全に冷静さを失っていた。そして徐に上着を脱ぎ捨て上半身は肌着になり、意を決するかのように座り込み短刀を持ち出す。武士の雰囲気が醸し出される音楽を頭の中で脳内再生させ、心の中で遺言を告げるかのように強く念じた───────
🎼Back Ground Music 》》》
♪〜大逆転裁判より・亜双義一真〜夜想曲
「………」(ルーシス室長…ネラ参謀…すみません…!ロアを見つけることはできませんでした…おそらくは…!!…俺はこのまま切腹して【R・P】社の社員一同に償います…!!ベアさん!…【Bill】!…ロラン!…みんな…すまない!!…無力な俺を許せ!!…父さん!…母さん!…千夜!…三橋三等海佐!…西野さん!…妹のゆいちゃん!…空川少尉!…菊川先生!…千里!…そして親友ロベル!…俺は短刀を腹に突き刺し!武士道を持った一人の男として…華々しく散らせてもらう!!)
チャキッ!!
【Hux・row】は短刀を抜刀し、意を決して腹部に短刀を入刀しようとしたその時──────
「あっ!!あの!!待って!早まらないでくださいっ!!」「は、ハクロー…さん!…ダメ……です!!」
「ハッ!!…!!…え…な!?…ロ…ロア!?それに!…え?…あ……!?」
誰かに呼び止められたので危うく寸止めで止めた。そこには、海上自衛隊独特のデジタル迷彩の帽子を被った【Roar】。その隣にはスカートの丈が短く、白のガーターベルトを着用しており、亜麻色の長い髪の毛が特徴の一人の健気な見覚えのあるメイド服を着た女性がそこにいた。その女性はとても笑顔で明るくにこやかな顔で【Hux・row】に温かく挨拶する。
ファサファサ……
「はぁ〜…よかった。…間に合って本当によかったです!…そしてご機嫌よう!…ようやく会えましたね!…白狼さん!」(二コッ!)
「!!…ははっ!……そっか!…元気そうだな…ゆいちゃん!」(二カッ!)
そこには雲の国【Delka】で数々の困難を乗り越えた戦友でもあり、現世ではありさの妹のゆいこと【Linea】(リーネア)がそこにいた。その周囲には女神が優しい光を差し伸べ、満点の太陽に満ち溢れる、とても温かく優しい風が吹いていたーーー
・・・
・・
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