🎼Back Ground
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♪〜JOJOの奇妙な冒険黄金の風より・Unaltra Persona
【Dail】邸1Fホール
「…!!な、なんだよこりゃあ!?」「ひ…酷い…!!なんて事を…!」「これは…思った以上に酷いわね…!」
1Fに上がり、その光景を目の当たりにしたのは、この【Velkana】の街にいる兵隊や保安官等のユートピア人が何人も血を流して倒れていた殺風景な光景が一面に広がっており、その者達は既に息を引き取っていた状態であった。そしてその者の中に負傷した【Bill】と【Rolan】の姿があった。
「ビル!!ロラン!!しっかりしろ!!一体何があった!?」「ビルさん!ロランさん!…すぐに治します!!」「ロラン!はい充魂剤だよ!」
「きょ、教官【C島】のF街であった騒動の殺戮を企てた【真・ユートピア創造士隊】所属の首謀者の奴が、この邸内にいた!…俺の家を壊して…愛犬クウをさらった奴が…!!俺は戦ったけど全く歯が立たなくて、ロラン兄貴が俺の身代わりになって庇ってくれた!…だがあいつ、凄くイカれてる!!…あいつが来る前に…俺達は【Dail】を匿ってた保安官や兵隊を倒したんだけど……不要だと言い捨てて、無差別にサーベルみたいな刀で、あの時のように何もかも切り捨てたんだ!!」
「なっ!?」「そ、そんな…!」「……」
三人は【Bill】の話を聞く。そして【Rolan】が口を開き、その者の身分を告げた。
「ベア…気をつけろ!…奴が現れた。……【Varisk】Aランクの…!!【Makiras】(マキラス)だ!!」
「!!…何ですって!?…くっ!…【Makiras】…!!」
「…ベアさん…【Makiras】って?」
【Hux・row】は【Beanne】に【Makiras】のことについて聞く。【Beanne】はその質問に対し、素直に返答した。
「かつてある騎士ギルドに所属していたAランクの元騎士なの。…だけどかなり野心があったからか実力がなく不要と判断した兵士は任務で戦死したかの様に見せかけて本当は次々と自分で手を下して処分する行き過ぎた独裁的な性格の持ち主でね。…指導方針も酷く、ギルドからも批判の声があったの。そしてついには仲間内でも争いを起こして反逆と汚職をしたとして追放されたの。…その後、【真・ユートピア創造士隊】の【Varisk】に身を置いて、主に闇稼業専門の殺し屋の道を引き受けて現在も各地で数々の《殺戮》に手を企てているの…!!…まさか奴がここにいるとはね…」
「!?な…何だよそれ!!」「ひ、酷すぎます…!!そんなの!!」
はっはっは!そういうことだ…ゴミ屑共よ!!!
「!!」「【Dail】!!」「!!…ま…【Makiras】…!!」「…!!」「!!」
五人は上を見上げた。そこには、【Dail】と黒のコートを着た黒髪で肌黒の強面男の闇騎士【Makiras】が立ち尽くしていた。そして【Dail】は【Linea】に対してこう問いかけた。
「ふっふっふ!【Linea】よ!よくぞここまで来たの〜!どうだ?大人しく私にお前の身を捧げれば、このゴミ屑共の命だけは助けてやらんことはないがな〜♪…どうかな?」
「ふざけないでください!!…もう私は迷いません!!…【Dail】!!…私は貴方の様な外道…絶対に許しません!!…ご覚悟を!!」(チャキッ!)
「…俺もだよ!!【Dail】…いや!…ダルマ!!…テメェ!…リーネやステラを含めたメイドに対して数々の酷い仕打ちしたうえに…そんな危険な野郎を雇っていたとは…!!予想以上にイカれた野郎だよお前はぁ〜!!…もう容赦しないぞ!!…あと【Makiras】!!…テメェ〜…よくもビルと…ロラン、そして味方だった兵士や保安官までも好きたい放題やりやがって…!!覚悟し…!!……ベアさん…何を?」
コツン…コツン……!!タァン!!
【Hux・row】と【Linea】は【Dail】と【Makiras】に敵対意識を持ち、臨戦態勢を取ろうとしていた。その時に【Beanne】が横切り、愛用武器の銃剣【Arbitro】(アルビトーロ)を持つと【Hux・row】の視界の前に立ち塞がった。
「……覚悟したほうがいいよ…【Makiras】!!…ハクローくん…リーネちゃん…下がっててくれるかな?…ビルくんとロランの二人を頼むわね。…あいつは…私が倒すから。……いい?…二度は言わないよ?」(ゴゴゴゴゴゴ…!!)
「…!!…ベア…さん?」(ゾクッ!)「…!!」(ゾクッ!)「ベア…姉さん…!」(ゾクッ!)「…!!ベア…お前…」
4人は【Beanne】の放つ計り知れない怒りに満ちた殺気と闘気を感じ取っていた。その重く重圧のある圧倒的プレッシャーは初めて経験し、思わずメンバーは後ずさる。
「ふっふっふ!たかが小娘のようだな〜♪…だが、なかなか良い体つきだ…【Makiras】!相手をしてやれ!」
「…承知しました…【Dail】様」
バッ!!スタンッ!!
【Makiras】は下から降りてくる。【Beanne】は銃剣【Arbitro】の剣先を相手に向ける。
「…【Makiras】!!…よくも私の可愛い部下に…手を出してくれたわね…そして…あなたがこれまでの各地の島のギルドのメンバーの虐殺をしてきた数々の報い……ここで受けてもらうから!!」
「…部下?…そいつらのことか…?ああ…あまりにも貧弱なので、何も気にしていなかった…」
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♪〜FF13より・閃光
「…!!」(シャッ!!)
キーーン!!
【Makiras】の言葉で【Beanne】は怒りを顕にして素早く突進する。お互いの剣がぶつかり合った際に【Hux・row】は【Makiras】の所持している剣を見ると目を見開く。
「!!」(…なっ!?あいつの持っている剣…なんで…あれが!)「は、早いです!!」「あれだ…初めて会った時、あの剣で殺されかけて…そして今も…」「……」(あの剣は…何処かで…)
「…やっぱり…あの噂は本当なのね。…その名刀【Louvel】(ロウヴェル)は返してもらう!」
「…ほざけ。……ふん!!」(ブン!!)
「…そこ!!」(ブン!)
シュッ!シュッ!
「…っ!!」(ブン!)
「効かない!!…はぁ!!」(ブン!)
「…ぬん!!」(ブン!)
キーーーン!!
「…ベアさん…あの目は本気だ!…あの時俺と戦った時以上に…!」「…え?」「あれがベア姉さんの本気か…!」(頼むベア…あまり能力を使うな!)
「じゃあ…そろそろ、速度上げていくか…」
ダーン!!
「…ぬ!?」
「…ハァアアア!!」(ブン!!)
ザシュッ!!
「…!…ぐ!」
「とりあえず…一太刀…え…?」
ザシュッ!
「…!?…くっ!」
【Beanne】 ランクA
【♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
「!!ベアさんが…斬られた!」「ウソ!!ベアさん!」「ベア姉さん!」「ベア!!」
「…そんな小細工。……俺には通用しない…【R・P】社ギルド…【Agente】所属の【Beanne】よ…お前の墓場はここだ!断言する!」
「…その言葉…そのまま…アンタに返してあげるわ…はぁ!!」(ダーン!)
シュッ!! シャッ!! シュッ!! シュッ!! シャッ!! シュッ!!
「…ぬっ!?…くっ!小賢しい真似を…」
【Beanne】は風の能力を使い、四方八方に瞬間移動の如く移動し、【Makiras】を錯乱させる。そして銃剣【Arbitro】を構え、殲滅するかの如く素早く切り裂いた。
「…!!」
ザシュ!! ズバッ!! ブシャッ! ジャキン!!
「…グッ!…貴様…!!」(ブシャー!!)
「…まだよ…まだ終わらせない…アンタに聞きたい事が山ほどあるからね。……何でアンタが騎士団ギルド…【Verkuy】(ヴェルクーイ)の騎士団長が持っていた名刀【Louvel】(ロウヴェル)を持っているのか。……そして、その刀を持っているのなら分かるわよね?…アンタの親玉で…私の憎き宿敵の内の一人でもある大罪人…!!【G・lrof】(ゲー・ルロフ)が一体どこにいるのかをね!!」(クワッ!…ダッ!!)
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♪〜SAOより・Sacred Swords
シュッ!! シャッ!! シュッ!! シュッ!! シャッ!! シュッ!!
「…!!さっきよりも…早い!!いや、それだけではない!今度は壁にまで移動を…!?」「凄い…これが…ベアさんの本気なのですか…!?」「…でもベア姉さん…なんかいつも違って…すげぇ怒りを感じる…」(…!!ベア!!やめろ!!今のランクのお前では…身体への負荷が大きい!!止めるんだ!)
「…ムン!」(ブン!)
スカッ!!
「!!」
【Makiras】は【Beanne】に対して重い一撃を振り上げる。しかしその攻撃を外す。
「…覚悟しなさい…!…【Makiras】!!!」
《【Beanne Formula Sacred Sword】(べアンヌ式神聖剣!Ⅱの奥義)…!!)》
ジャキン!
ザシュ!! ズバッ!! ブシャッ! ザシュ!! ズバッ!! ジャキン!!
「…!!ぬうっ!?」
「はあああああ!!」
シャキーーーーーン!!
《【Santa benedizione】(サンタ・ベネジオーネ)!!》
キィーーーーン!!
【Beanne】は渾身の聖なる一撃を【Makiras】目がげて振り上げた。だがその一刀を易々と名刀【Louvel】で防がれる。
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Music 》》》
「…!!…なっ!?」
「…それがどうした?…貴様の剣撃とは…その程度か?…弱い…つくづく弱いな…今度は…こちらからいくぞ!!ふん!!」(シャッ!)
ブシャアア!!
「!?…なっ!?…かはっ!!…うっ…!!…っちっ!!…は、離しなさ!…あぐ…っ…!」(グググ!…ブラ〜ン!!)
【Beanne】 ランクA
【♡♡♡♡♡】
「なっ!?…ベアさん!!」「ベアさん!!あぁ…い…いやぁーー!!」「ベア姉さん!!」「ベア!!!」
「はっはっは!いいぞ【Makiras】よ!!良い!…実に良い余興だ〜!!…さあ血祭りにあげ、そいつらを《処刑》にするのだ!!」
「はっ!【Dail】様!…直ちに」
【Makiras】は剣を【Beanne】の身体に突き立て、貫通させ、そのまま宙へと浮かせる。【Beanne】は抗おうと刀の刀身を持ち、【Makiras】を睨みつけ、抵抗する素振りを見せる。それを見かねたのか、【Makiras】は【Beanne】を挑発するかの様にこう語りかけた。
チャキリ……
「…この名刀【Louvel】こそ…俺が持つにふさわしい。…名は知らぬが…この持ち主だった【Verkuy】騎士団長の者は…愚かにも大罪人【G・lrof】(ゲー・ルロフ)様にたてつき、無残にも殺されて死んだのだ!…本当に愚かでしかない。…この渡された名刀【Louvel】そのものは…ある儀礼刀をモチーフにしていると聞いたが…とても扱いやすくて躊躇なく人を斬り殺すのには持ってこいなのだ…こんなふうにな…!…ふん!!」(ブン!)
「…!!…あぁっ!!」
「はぁ!!」(シャシャシャ!!)
《【Makiras】流惨殺剣奥義!…冥死(めいし)!!》
ブシャ!!…グサッ!!ザシュウ!
「…!!…ああっ!!…くうッ!!…うぅ!!……」
サラサラサラ〜………
「…所詮はこの程度か。……今から5年も前。…貴様の身内が起こした大事件。……その罪深き業を。……これより、貴様自身の身体で…身をもってして償って貰おうか…?」
チャキリッ!!
「!!黙りなさい!…アンタ…それ以上…!!…彼の事も。…!!あの子の悪口を言うのなら。………容赦は…しないわよ!!…ぐっ…!…身体が…!?」(キッ!フラフラ…ボロボロ!!)
【Beanne】 ランクA
【♡♡】
ー
【Beanne】は能力の副作用で身体に力が入らなくなるも諦めず、魂の欠片が宙に舞う中【Makiras】を睨みつける。その様子を見て虫の息だと判断した【Makiras】は名刀【Louvel】を振りかざし、トドメを刺さんばかりに刀を上に翳す。
「では…さらばだ…【Beanne】よ。…予告通り…ここがお前の墓場だ…!…喜んで…死ね!!」(ブン!!)
「…っち!!」
カーーーン!!
「…ぬっ…?」(ギリギリ…!)
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♪〜とある魔術の禁書目録より・幻想殺し
「…………ッ!」
ギリギリギリ……
「…!?…え…?…!!なっ!?…は…ハクローくん…!?」
ギリギリギリギリ……
「…テメェ。…!!いい加減にしやがれ!!…この騎士の名折れの…!!恥さらし野郎がぁ〜っ!!…ベアさん。…俺はもうこれ以上…アンタが傷ついているのを見ていらねえし我慢も出来ねえ!!……リーネ!ベアさんを頼んだぞ!!」(ギラッ!!)
「…!!…はい!!ベアさん!しっかりしてください!!」(ガバッ!)
「!!…う…ぅ…」(…ぐぅ…!…ハクロー…くん…!…やめなさい…あなたじゃ…そいつには…私を置いて…早くみんなを連れて逃げなさ……ぃ………)(グタッ!)
「きょ、教官!」「…やめろ…ビル…言ってもあいつは…聞かないだろう…もう誰にも止められん!」
【Hux・row】は【Makiras】に剣を向け、意地でも抵抗し、敵対する姿勢を見せていた。そしてこう宣言した。
チャキリッ…
「…もうお前のような人の心を持たない悪党…俺は遠慮もせず…この剣で斬り飛ばして裁いてやる!…覚悟はできているんだろうな〜?……!!堕落の騎士…【Makiras】!!」(ジャキッ!)
「…それはこちらの台詞だ…せっかくあの女を楽にしてやるところだったのに。…貴様…いかにも…弱い犬程…よく吠える様な顔をしている…この俺に刃を向け、そして…この俺への名前に対する無礼を…あの世で悔いるのだな!」
「黙れ!…!?…なっ!」(ブン!)
「…遅い…そして…弱い!」(ブン!)
ズシャッ!!
【Hux・row】 ランクE
【♡♡♡♡♡♡】
ーーー
「…!!グッ!!」(ブン!)
「…」(キン!)
【Hux・row】は怖気付くことなく【Makiras】を強く睨みつけては全力で剣を振るう。そしてその様子に【Makiras】は余裕そうに名刀【Louvel】を振り、話を続ける。
「貴様…さっきからこの刀に視線を合わせているが…この刀のことを知っているのか…?…まあいい…俺達【Varisk 】の真・ユートピア創造士隊の救済活動を邪魔するようなら…容赦はしないぞ…」(ギリギリ!)
「黙れ!!……その現世にあった日本海軍の儀礼刀みてえな、名のある刀の意味を分からず、人を守るどころか、数々の善良な人々を散々斬りつけてきたテメェ〜に…!!その名刀を持つ資格はないッッ!!…それに…何が《救済》だ!?…テメェら【真・ユートピア創造士隊】のそのふざけた世迷言は聞き飽きてんだよ…!!絶対にここでお前の腐り切った野望を終わらせて…引導を渡してやる!!」(ギリギリ!)
「ほう。……俺達の救済活動を止めると?……なら貴様。…《死罪》確定の様だな…潔く…死ね!!」(ブン!)
キーーーーン!
「っち…!…テメェ!!」(ダッ!)
カン! カン! キーン!
「…!!」(ギュッ!!)(ハクローさん!!…勝って!…無事に勝ってください!!…そんな極悪非道な人に…絶対に負けないでください!)
【Linea】は【Beanne】を回復させつつ、強い光を込めた希望の眼差しで【Hux・row】と【Makiras】の戦いを見守る。【Hux・row】の勝利を信じるかのように─────
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