🎼Back Ground
Music 》》》
〜D島:電車・貨物列車〜
〜ガタンゴドン…
「…ふぅ…」
「も〜う!…本当に無茶する子なんだね〜!…でも、ハクローくん!かっこよかったな〜♪!あれが、日本の《侍》ってやつなんだね〜♪…それにその剣は、初の戦利品だね!…良かったね〜お手柄・お手柄♪」
【Hux・row】は【Jeik】との勝負に見事勝利し、【Beanne】と一緒に電車の貨物車両にこっそり乗り込み、【Bill】【Rolan】と合流する駅へと向かっている。そこに、【Beanne】が所属している【R・P社】(追憶と命題)のギルドの本部があるらしい。
「…そうだな…」
「でも…残念だけど、あの【Varisk】の下官【Jeik】って人。……おそらく、まだ生きてる。…次会うときは厄介かも。…でも今回の戦いであなたが、剣を握る本当の意味…見つけることができたんじゃあないのかしら?」
「……」
「…ん?…おーい、ハクローく〜ん?どうしたの?」
【Hux・row】は何か考え事をしていた。そしてすかさず【Beanne】に対して質問をした。
「……ベアさん。…聞きたいことがあるんだけど…いいか?」
「ん〜?…何々〜?私のバストはFカップだよ〜♪!…どぉ〜っ!?グラマーなバストで大きいでしょう〜!?///……って言わせないでよ〜♡も〜う♡キャ〜ッ!!///」(ムチムチ♡タユンタユン〜♡!)
【Beanne】は羞恥心もなく、堂々と自分の胸のサイズのデータやらを説明する。その発言に頭を抱え、ため息を出してはやれやれとした様子の【Hux・row】は、気にせず本題を進める。
「…ハァ〜……誰もそんなこと聞いてないっての…」(…Fカップ…か。……確か千夜もそれくらいだったかもな…)
「ちぇ〜っ!もぉ〜っ!!ノリ悪いぞ〜ハクローくん!!…んで〜?一体、何聞きたいの〜?」
「ああ。…実はな…」
・・・
【Hux・row】は【Beanne】に地下水路で戦った【Rowdy】の事について何か知っているかを聞いた。【導き人】と敵対する存在の種族の事は、少し聞いた事はあるが、詳しくは知らないらしい。そして【現世人】の人格までも変えてしまうという事も初めてだと聞く。【真・ユートピア創造士隊】のような、新しい派生の集団の可能性でもあるから用心はしたほうがいいと【Beanne】は話した。
「…そっか。…まあとりあえずは自分であいつらの情報を少しずつ調べていくしかないようだな…」
「〜♪…えいっ!」
トンッ♡
「…!?なぁっ!?///」
【Hux・row】は【Beanne】から話を聞いた後、急に【Beanne】が【Hux・row】の肩に詰め寄っては、意地悪そうな笑みで話した。
「ふっふ〜ん♪…じゃあ次は私から質問だね〜♪」
「…え?なんで?」(きょとん?)
「も〜う!だ・か・ら!ノリが悪いってぇ〜!…ハクローくんが私に質問したんだから、今度は私が質問しないと筋が通らないでしょう!?それに〜♪ん〜と…まだ駅まで時間があるんだから〜♪」
【Beanne】の問いに、【Hux・row】はまだ駅までそれなりの距離がある為、時間潰しがてら話し相手をして親交を深めるのも悪くないかと思い、返答する。
「了解。暇つぶしがてら付き合うか」
「倉庫(そうこ)なくっちゃ!あ…でもここ、倉庫みたいなもんだからあるよねぇ〜♪あはは♪…じゃあ〜しつも〜ん♪!…ハクローくんて〜?歳いくつ?」
「…俺は21歳。ベアさんは?」
「も〜う!女性の人に年齢聞くとか失礼だね〜!……私は22歳だよ♪私の方が一つ上だね〜♪」
「…そっか。…でもそのなりじゃあ…日本人じゃあないよな…外国人?…それにかなり昔からこの世界のこと知ってるみたいだし…いつからこの【Paradiso】に?」(…自分からバストのサイズ言ってくる人に失礼言われてもな〜)
その問いに、【Beanne】は少し寂しそうな顔をしたがすぐに顔を上げて【Hux・row】に問いかける。
「…私の過去…別に話してもいいけど…結構ヘビーだよ〜!…大雑把かつ簡潔に言うけどいいかな〜?」
「…ああ。構わないよ」
「…じゃあ言うね…私はね。──────」
・・・
・・
・
俺はベアさんの過去の事を聞いた。現世でのベアさんの家系は、和歌山県にある日系カナダ人との交流がある小さな港町で生まれ、父は日本人。母はカナダ人で髪色と目の色は母親譲りらしい。本名は《瀧川・ベアリーヌ》という名前で、性格は今のように明るくはなく、どっちかといえば昔から引っ込み思案のシャイ気質だったそうだ。俺自身も和歌山県出身だと話すと、ベアさんはとってもびっくりしていた。そしてベアさんの死因も話してくれた。今から約10年前、その話から年齢を遡ると、ベアさんが12歳の頃に両親と帰国子女として日本に帰国しようとした際に悲劇が起こった。ある国のテロ組織が首謀した旅客機のハイジャック事件により、ベアさんと両親が巻き込まれ、旅客機の燃料が底をついてしまって、ある領海の海に墜落し、機体が叩きつけられる大事故に巻き込まれたらしい。その後、気がついたら、まあこの流れから予想はするかもしれないが、目が覚めた時に【導き人】のオロアと出会い、事情を聞いて試練を無事に突破して【現世人】【Beanne】としてこの【Paradiso】の世界へとやってきたそうだ。だが来たばかりの頃に、人身売買を生業とする組織に誘拐され、乱暴の日々を強いられたげていた所を【R・P社】(追憶と命題)のギルドに所属していたリーダーのルーシスというユートピア人の妻であった女性に助けられたらしい。だがその女性もベアさんを庇うかのように人身売買の組織が雇った凄腕のある殺し屋との戦いで命を落としてしまい、自分が亡くなる前にベアさんに対してまるで遺言のように『泣いても構わないわ。でも女の子なら前を向いて笑っていなさい。あなたは強いんだから!』と元気付けられたそうだ。その後は【R・P社】の社員に身元を引き取られ、色々トラブルもあったが晴れてギルドのメンバーに所属し、この10年間の間、その恩人の女性の言いつけもあってか、引っ込み試案を少しずつ克服していき、現在のように元気のある今のような性格になったらしい。そして極め付けは、【Aランク】になり、年齢サロンに行っては12歳体系から実年齢かつ理想的な年齢の22歳に整形してもらったそうである。
「……っていうのが私の経緯!どう!?」
「…どうって…まあ最初に言われた通り…かなりヘビーだな。……現世ではテロリストからのハイジャックによって、何処かの領海に旅客機が墜落…ここの世界では人身売買を主にしている所謂闇市に売られるところを恩人に助けられて、でもその恩人を殺されて…そんだけ波乱万丈で苦労したんだな〜ベアさん。……よくそんなことあって前向きでいられるのは感心するかもな……」
「ふっふ〜ん♪まあお姉さんだからね〜!…じゃあ次ハクローくんの番だね!君はどうしてこの【Paradiso】に?」
【Beanne】の問いに、【Hux・row】は自分の経緯を言うのを戸惑った。だが【Beanne】は腹を割って自分の事を打ち明けたのだと思い、隠し事をせずにありのままの経緯を話した。
・・・
・・
・
「…ふ〜ん!…で、この【Paradiso】に来たわけと!」
「これが俺の話だよ。んでハヤトの姿をした…あいつの事をどうしても知りたい!…千夜を守り、何かの縁でこの世界へ来たんだから…必ず奴と決着をつける!!」
【Hux・row】は千夜の十手を握り締めていた。十手全体からは、心なしか千夜の微笑んだ顔が投影されていたようにも見えていた様子である。
「で、それが千夜ちゃんから貰った十手って訳なんだね。…よく大切にされていたのか、こんなところまで来たんだね。……その木刀も!」
「…ああ。なんだか安心するんだよ。みんながここにいるような気がして…」
「…その、ロベルって人も残念だったね。君の一番の親友で…もしこの世界に来ていたとしても名前は変えないといけないから探すだけでも一苦労だね…」
「…ああ。それに、この【Paradiso】にいるのかもわからないしな…」(名前変えられてキレなかっただろうか…あいつ…)
「もし寂しいんだったら〜♪このベア姉さんが君を癒してあげるよ〜♪?」(くねくね〜♡)
「いえ結構です。今でも結構近いんで!」(キッパリ!)
「(・ー・)」(ショボーン……)(つれないな〜)
時間が経過するにつれ、電車は長々とトンネルの続く線路を通り、いよいよ街が見えてきた。その街は、【C島】の街のようにビル街であるが、昔の中世のような建造物が立っており、まるで現世でいうカナダのトロントを連想させるかのような街並みが続いている。それを見た【Hux・row】はその街の光景を見て、少しばかり驚いた。
「いよいよね。ここが目的地となっている街だよ♪」
「ほへ〜!…でかい街だな〜!?…それになんて言うか…オフィス街と言えばいいのか…ビルがたくさんある…」
「うん!ここが【D島】最大のギルドタウン!!【CronoSt】(クロノスト)!!【R・P社】(追憶と命題)のギルドの本部もここにあるから…それに、私、現世で生きていた時、トロントに住んでいたことがあるからこの町に似てて、なんか嬉しくて来た時にすぐに馴染んじゃってね〜♪」
〜【CronoSt】(クロノスト)〜
「…へぇ〜!!……!?って…やべっ!!今気づいたら俺達、無賃列車じゃねえか!?…どうすんだよ!?」
【Hux・row】は頭を抱えていた。だが【Beanne】は笑みを浮かべて、こう言い放った。
「大丈夫〜♪!そう言う時は、はいこれ〜!」
「ん?何だ?…腕章?【R・P・S・A】って書いてるな?」
「うん!これは私達【R・P社】の治安維持活動中の時につけるものなんだ〜!駅員が来ても治安活動中なら料金は免除されるから!そしてハクローくんは私の補佐役として話を合わせるから安心してよ!
「…突然過ぎるし職権濫用じゃねえのか…これ?…まあ、この際だからしかt」
パリーーン!!
「「!?」」
【Hux・row】と【Beanne】が話し合いをしていた時、何者かが襲撃してきたようだ。
「げへへ…ここが貨物列車か〜!?」「よ〜しお前ら〜食べ物奪うぞ〜!」「ゲッヘッヘ!!今日は晩酌だな〜♪」
「…好都合に御誂え向きの展開だな…ベアさん!…ヘッヘ!」(ニター!…チャキッ!)
「ふっふ〜ん♪!!そのようだね〜!…えーと、お、ちょうど良い棒があるね〜♪…後、はい腕章!」(ニヤ〜!カランカラン!)
な、何だテメェら〜!?…!!うわぁーー!! ギ、ギャーーーー!! お、お助けーー!!
・・・
・・
・
「「以上!貨物車両の方の警備を終了します!…ただお急ぎで強盗団を追っていた為、無賃で乗車したことを深くお詫び申し上げます!!」」((ビシッ!))
「わかりました。お勤めご苦労様です。今回の件は緊急特例措置としてあなた方二人の無賃乗車は免除とします。これからも治安維持のために【R・P社】の発展に期待しています……」
「「はっ!失礼しました!!」」(ぺこり!)
【Hux・row】と【Beanne】は列車の貨物泥棒の警備活動を行ったとして、緊急特例措置で免除となった。そして無事に大都会【CronoSt】(クロノスト)へ辿り着いた。だがもう着いた頃には深夜であり、泊まる宿を探さなくてはならない。
「ここが…【CronoSt】の街か。……なんか夜景がギラついてるな…東京に住んでいた頃を思い出すな…とにかく宿を探さないとな〜…」
「ん〜…あ、そうだ!」
「ん?どうした?ベアさん?」
【Hux・row】は何か閃いた【Beanne】を見て喋りかけた。すると【Beanne】から思いがけない言葉を口に出した。
「夜も遅いし、この街の夜は治安が悪いから、今日は私の家に泊まっていってよ〜!今日は腕をかけてご馳走するからさ〜♪」
「…え!?」
「さっ!というわけで出発〜♪」(ガシッ!)「えっちょっ…!!」(おろおろ…)
《さっきから展開が急過ぎて…言葉が出てこねぇーーッ!!》
大都会【CronoSt】(クロノスト)に無事たどり着き、二人の時間は共に深い夜を過ごしていくーーー
・・・
・・
・
🎼Back Ground
Music 》》》
♪〜とある魔術の禁書目録より・ヒートアイランド
〜【CronoSt】(クロノスト)居住区【Beanne】の家〜
ジャーーッ!
「う〜ん♪!!気持ちいいなぁ〜♪!!仕事終わりのシャワーとお風呂は最高〜ッ♪!!…ん〜っ!!♡」(ゴシゴシ…)
「……」
《どうしてこうなった〜〜ッッ!?!?》
【Hux・row】は泊まる宿を探していたが、【Beanne】が半強制的に自分の居住する家へ【Hux・row】を拉致し、現在に至るという事である。どうやら翌日になれば、【Beanne】の所属する【R・P社】(追憶と命題)ギルドへと案内してくれるそうだ。そして朝一に【bill】と【Rolan】と合流することにしている。
「……」(二人はあれから大丈夫なのか?…まあこんなこと気にしてても仕方ないし、とりあえず保留することにするか…)(ふきふき…!)
【Hux・row】はリビングでリラックスして、武器の手入れをしていた。すると風呂上がりの【Beanne】が出てきて声をかけてきた。
「あ〜っ♡いいお湯だった〜♪…お〜い♪!ハクローく〜ん♪!上がったよ〜♪!」
「あ、は〜い……いっ!?!?」
「ん〜?どうしたの〜?♪」(ニヤニヤ〜!♪)
「…べ、ベアさん!?///…ふ、服着てください!!///な、何で下着のまま出てきてるんですか!?///」(目逸らし!)
【Hux・row】は【Beanne】がセクシーな白の下着を着たまま風呂からリビングに入ってきた為、目を逸らし思わず注意する。例えで言うなら自分に姉がいるならそのまま下着姿のままリビングに出てくるような気まづい感覚を【Hux・row】は感じていた。
「いやぁ〜ん!!♡みんといて〜♡!!///」(嘘テレ〜)
「……昔やっていた昭和のおかんみたいなコントの振りしても笑えません!!…はい!これ服!!///」(バッ!)
「もう意外に初心(うぶ)なんだね〜♪!…現世で千夜ちゃんって彼女がいたのに〜!!…ねねっ!?…もしかして千夜ちゃんってさ〜♪?…私とここ、おんなじサイズなんでしょ!?」(着替え〜!)
「…!?///」(ドキッ!!///)
「へぇ〜っ♪その反応…図星なんだ〜♪あはは〜!!千夜ちゃんがね〜そうなんだ〜!♪」(ゲラゲラ!)
「…はぁ〜……つかベアさん、そもそももう夜中です。…近所迷惑ですよ…まあなんであの世なのに太陽が存在しているのかが疑問ですがね…」
その問いに【Beanne】は、現世で有名なあるジャーナリストになったつもりで丁寧にその旨を説明する。
「良い質問ですn…ゲフン!オホン!…良い質問だね〜ハクローくん♪!それについて言うとね〜!」
「……」(…何で言い直したんだよ?)
【Beanne】はこの世界の太陽について説明してくれた。この世界に存在する太陽は、【paradiso】の技術で作られた人工太陽であることを説明された。どんな因果で作られたのかは謎らしい。そしてそれは13の島を交互に回っているだとかそうでないとかそのメカニズムは未だ解明されておらず、謎であるらしい。
「…そうか。…まあ過ごしていくうちに馴染むか…さ〜て俺もシャワー貰うわ〜!…色々あり過ぎて疲れたっての!」
「シャワーは自由に使ってね〜!♪…あと…私の入った残り湯もあるから…自由に…堪能して…飲んでも…///」
「結構です!!///シャワーだけにします!!///」(ジトーー!!)
「(・ー・)」(ショボーン……)(も〜う!つれないな〜!)
「魚を釣るのと同じで!…つられるのにも限度ってのがあります!!」(バタンッ!)
「!?…〜♪」(お〜心を読んだ!…あはは!…私の元同僚と【導き人】のオロア達みたいだね〜♪……さてっと!料理でも作るか〜♪)
シャーー………
「……」(一応警戒はしているが……覗きには来ないようだな…)
・・・
・・
・
🎼Back Ground
Music 》》》
♪〜RAD WIMPSより・家族の時間
「ふ〜さっぱりした〜!まさかあの世でもシャワー浴びれるとは思わなかった〜!」
「でしょ〜♪…なんだかんだでシャワーとお風呂は最高だよ〜♪…さ、ご飯食べよ〜♪」
コトン!
「!?…へぇ〜!?いっぱいだな〜!これベアさんの手作りなのか!?」
「そうだよ!腕によりをかけました〜!♪…さ!ハクローくん食べよっか?あ、お酒飲む?」
「…いや、悪いが酒は飲まないんだ。タバコも吸わない」
「へ〜真面目だね〜!…ちょっと意外!…私は梅酒でも飲むかな〜♪和歌山生まれといえば梅酒でしょ〜!!」
「ははは。…さてと…では、いただきます!」「いただきます!」
「ベアさんもやっぱり言うんですね」「ハーフとは言えど、日本人だからね〜!♪」
【Hux・row】は【Beanne】の作ったオムライスを一口運んでみた。するとその味を味わってはなぜか懐かしい味がした。昔【Hux・row】の祖母が作ってくれたあの時の味と酷似しているからか、【Hux・row】は思わず笑みを浮かべた。その様子を見た【Beanne】は、嬉しそうに頬に手を当てて、微笑みを浮かべながら感想を聞いた。
「ハクローくん。…どうかな〜?」
「うん!美味いよ!…もしかしてベアさんこれって?」
「うん!昔ママがよく作ってくれて…それで覚えていたんだ!…でもね…それを思い出す度にね。…何だか寂しくなる時も…あって…う…うぅ…パパ………!!ママ〜……ぅぅ…グスッ!……」(ウルウル…グスッ…!)
ポタポタ……
「あっ!…そっか。…なんかごめんなベアさん。…辛いこと思い出させてしまって…」(頬カキカキ)
「…慰めてくれるの?……あぁ……優しいねハクローくん///……今日はベットで私と一緒に抱いて寝てk…///」(うるうる…)
「さ〜てと、早く食べて今日は野宿にしよ〜っと!!明日も早いし〜!!」(バクバク!)
「ちょ、冗談!冗談だって〜!もう本気にしないでよ〜!…ぷっ…ふふ…〜♪」(アセアセ!)
「…たくっ!!…も〜ベアさん!冗談も程々に…くっ…ははは…ッ!!」
「「あはははは!」」
その日は久しぶりに心から笑えたように思う。今日はこの【Paradiso】に来て、本当に色んなことがあった。逃げては走ったり、ヤバい奴らと戦ったりと、そして締めに大笑いして…とにかく濃い1日だったと思う【Hux・row】であった。
・・・
「俺ソファーで寝るから、ベアさんはベッド使ってくれよ!」
「え〜!?一緒に寝ようよ〜!?」(ブーブー!)
「…んなことしたら俺の身体が持たないんで…それに俺は現世で潜水艦に乗ったりして狭い所に寝かされた経験があるんでソファーくらい楽勝ですよ!」
「そっか。……わかった!」
「んじゃあおやすみ!…zzz…zzz…」
「うわ!寝るのはや!…まあでも君にとっては色々あった日だからね〜♪…もう風邪引くぞ!」
【Beanne】は親切にもソファーに寝ていた【Hux・row】に布団を優しく被せる。そして寝顔を見てニコニコと微笑んで温かく見守る。
「……ふふっ♪」(ふふ!…今日はあんな事があったのに、嬉しそうな顔だね〜♪…ハクローくん!…君に今日出会って関わっていく内にね。私も何だか半年ぶりに心から久しぶりに笑えたよ。…あなた達を助ける所か、何だか逆に助けられたよ♪…ありがとね…ハクローくん♪♡!)
…チュッ!♡
【Beanne】は大胆にも眠っていた【Hux・row】の頬にキスをしてベッドに入った。
「ん〜〜っ♡…おやすみぃ〜♪…ハクローくん〜♡……zzz…zzz…」
「……///」(……ハァ…全く…あの世まで来てこれか……///…千夜の手刀チョップがなんか恋しくなるな〜…だけど…布団ありがとな…ベアさん…zzz…zzz)
今日初めての【Paradiso】の夜を過ごす【Hux・row】…【Beanne】との二人きりの甘い夜は続く…そして時が経つうちに、浅い眠りに入っていき…夢の中に入るーーー
・・・
・・
・
《To Be Continued…→》
第11話:夕方のデスレースと夕焼け街
《完読クリア!!》
次の話へ進みますか?