GiorGiaNo

 
《Paradisoシリーズ〜導かれし七人の現世人の冒険譚》


A.:GiorGia

〜第一章:白狼と誓いの儀礼刀〜


第14話:【Agente】(エージェント)【Dail】(ダイル)邸編Part1



【R・P社】の」ギルドチーム【Agente】(エージェント)の一員となり、リーダー兼参謀の【Campanella】の指示により、【Hux・row】【Bill】の二人はテストを受け、合格を果たす。そして合格した二人は早くも市民街【Velkana】にて【Dail】(ダイル)邸への潜入捜査の指令が下される。【Hux・row】【Bill】【Beanne】【Rolan】の4人は諜報活動としての任務が開始される───────





《Capitolo・1》
物語を開始しますか?

🎼Back Ground Music 》》》



Either one lives ‘for’ politics or one lives ‘off’ politics.
(政治の「ために」生きるか、政治に「よって」生きるか、そのどちらかである。)

Culture’ is a finite segment of the meaningless infinity of the world process, a segment on which human beings confer meaning and significance.
(「文化」とは、意味のない無限の世界のプロセスの中の有限な部分である。つまり人間が意味と意義を与える部分のことである。)

Max Weber
(マックス・ヴェーバー)



・・・
・・


♪〜LOMより・ドミナの町

ブロロロロローーー!!



〜【E島】市民街【Velkana】〜

「…ふう〜!…どうやら着いたみたいだな…【E島】の【Velkana】に!!」

「おっ!洋画にあるようなドレスとか着た人がいっぱいいるぞ!!」

「ふっふ〜ん!まあ花の都ともいうからね〜♪!」

「おまけに美人の多い街でもある!…ロマンだな!」

【Hux・row】【Bill】【Beanne】【Rolan】の4人は【E島】【Velkana】の街中を見物していた。ただ、このメンバーの中にもう一人が加わっていたーーー

「…大きな街…ですね…」

そう。何故か【Roar】が今回の任務に同行していた。経緯を聞くと、ここに来る途中に貨物内にこっそり潜んでいたようだ。その現状を知り、【Hux・row】は心配そうに彼女に対してこう問いかける。

「はぁ〜。……ロア〜!…こっそり一緒について来たらルーシス室長が困るだろ!?……一緒に連れて帰ってやるから【R・P社】に一旦戻るぞ!」

「い、いや!…です!」(ギュッ!!うるうる……)

「あはは!まあまあ良いじゃない!ずっと【R・P社】の中にいても退屈なだけなんだから〜!…それにルーシスおじさんも、ハクローくんと私がいれば心強いから社会見学も兼ねて一緒に行動する許可も降りてるんだから安心してよ!♪」

「教官!俺もフォローするよ!!」「俺にも何かあれば言ってくれ!力を貸そう!」

「…はぁ…仕方ねえな。でもロア!これは危険なんだ!俺達がいない時とかに、くれぐれも迷子になるな……!?」

ガチャン!!

「…こうしておけば…なりません」(キラキラ!)

「…手錠かよ!?…はぁ…しょうがない!」

ダキッ!!…グイッ!!

「…え?…っ!…///」(ドキドキ!!///)

【Roar】はどこから取り出したのか、手錠に紐をつけていた代物を【Hux・row】に架ける。だがもしものことを考え【Hux・row】は【Roar】を優しく抱き抱え、おんぶするようにした。

「こうしとけば迷子にはならない!」

「ちょ、ちょっと…恥ずかしい…ですね!///」(でも…悪くないです///)

「あはは!ロアったら〜すっかりハクローくんに懐いたようだね〜♪!!…ベアお姉さんは凄く嬉しいよ〜♪」

「さてとだ!とりあえず観光客と見せかけ、情報を収集するぞ。だがどこに刺客がいるか分からんから警戒しながらな…」

「…だな。…そうだベアさん!…アジトはどこにあるんだ?」

「あ〜案内するよ!ついて来て!」

【Beanne】はそう言い、4人を案内する。すると細い路地へと入っていく。そこには古いビルのような建物があり、厳重な鋼鉄のゲートがあった。

「ここだよ!ではではと…」

【Beanne】は【P-watch】をゲートのディスプレイに翳し、ロックを解除する。

〜♪…ピコン!

【Beanne】 ランクA
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーーー
認証中…認証中…有効なアカウントを確認しました!ロックを解除します。

ガチャン!!……ウィィ〜〜ン!!

「開いた!」「…開き……ましたね…」「やっぱいつ見てもすげえよな〜!!」(キラキラ!)「ロマンを感じるな!」

「はいは〜い!では入った入った〜!!」

コツンコツン!

一同は建物の中を見わたす。すると工具やら錆びついたドラム缶が四方に置かれていた。

「…こりゃあ…なんかガレージみたいだな」「なんでしょうか…油の匂いがしますね…」「昔族の頃、よくこんな感じのところでチームと喋ったなあ〜ちょっと懐かしい!!」「ビルよ!お前にとっての青春話か!?色々聞かせてくれ!」

「ここは主に潜入用の道具が備え付けられているの!…じゃ、地下にいきましょ!」

タンタンタンタン!

4人は階段を降りる。すると、居住スペースともいえる隠れ家的な部屋に辿り着いた。

「は〜い!ここが今回、私たちの拠点となるアジトで〜す!」

「へぇ〜!レンガ調になっててグリーンの飾りがあるな〜!…まるで東京のカフェを思い出すな〜!」「…トウ…キョウ…?」(首かしげ?)「なんか、これぞ男部屋ってやつか〜!?現世にいた頃に雑誌とかで読んだことあるよ!!」「ビルよ!…やはりお前とは気が合うな!!」

「んでね〜♪!…あと、自販機型の料理を自給するマシンもあるから好きな時にメニューを選んで食べれるよ〜!」

「…そう言うところがユートピアの世界らしいよな〜!」「ハクローさん…!良ければ…使い方…説明しましょうか?」(キラーン!)「ラーメンとかあるかな!?」「おお中華か〜!チャーハンも餃子も捨てがたいものだ!」

隠れ家元より拠点となるアジトの説明を受け、4人はこれより今後の作戦行動について話し合う。

「ではでは〜!作戦を考えていきましょう。何か案ある?」

「じゃあ俺からいいか?」

「お〜!じゃあハクローくんどうぞ!」

「この街にいる人の人数が少なくなる時間ってのは、何時くらいからだ?」

その質問に【Beanne】は笑みを浮かべ、このように返答する。

「ん〜と、ざっと23時くらいが狙い目かな〜!?それくらいなら、大抵人気がないから!」

「…わかった!そのくらいの時間にこっそりと侵入できるルートを確保する!…それまでは昼間に情報を収集するぞ!」

「ウム!…それに【Dail】邸という名前だ。…おそらく防犯カメラがあるはずだろう。それに関しては…ベア。お前のハッキングの能力が必要のようだな!」

「まっかせなさ〜い!私のハッカースキルで防犯カメラなんかすぐにハッキングするから!ついでにマップ情報も盗んでルートを確保しておくよ〜!」

「助かる!…あと【Bill】!!」

「おう!なんだ教官!?」

「お前はもしもの際に、俺たちを守る最後の砦だ!!任務中、俺達がしくじって敵が迫ってきた時、全力で力を振るって守ってくれ!…頼めるか!?」

「おう!任せてくれ教官!!」

(…本当は考えが単調だから、すぐに捕まって俺たちの動きを制限される確率が高いから遠回しに言っただけなんだがな。)

それぞれ意見を出し合い、賢明な判断にて話し合いが行われた。そして、10分ぐらいの話し合いでこの案を終了とした。あとは限られた時間で【Dail】の情報を仕入れることができるかという事だけだ。

「では、他に何か意見はないですか〜!?……よ〜し!なければ張り切って街に繰り出して聞き込み開始〜行ってみよ〜♪!」

・・・
・・



作戦会議終了後、各メンバーは散らばり、情報収集のために別行動を執り行った。【Hux・row】は【Roar】と一緒になり、兄妹という設定で情報を収集することにした。

「よ〜し!とりあえずこれを被っとけ!」

「…え?…!?これ…ハクローさんが着ている服と…同じ柄の帽子…!?」

「もしはぐれてもそれ被ってたら目印になるだろ!それを付けておけば怖いもの無しだ!俺からのプレゼントとして貰っとけ!俺は別に被らないし…」

「!?///…う、嬉しい…です!!///ありがとう…ございます!///」(テレテレ…///)

「いいってことよ!ほら手を繋いでいくぞ!…さすがに手錠は目立つから抜きで!」

「は…はい…///」

ニギッ!!

【Hux・row】は【Roar】の手を繋ぎ、市民街内を歩いていく。歩けば歩くほど、人の数も増えてきて、周りが混雑していくーーー

コツン…コツン…

「…それにしてもやっぱ昼だからか…人が多いな〜!」(ギュッ!)

「そう…ですね…あっ!!」

ワイワイ!!ガヤガヤ!!

「…ゲッ!!な、なんだなんだ!!…うぉっ!!」

「…キャ…!!」

ワイワイ!!ガヤガヤ!!

「…い、いつつ!……だ、大丈夫か〜ロアー?……ロア?………」(手ぶら〜ちらほら…)

シーーン!

「」

ダラダラ……

((・ー・|||)なんてこったい!!)

なんと【Hux・row】は通勤ラッシュの如く駆け込んできた民衆の人混みによって【Roar】とはぐれてしまった。さすがにこの状況下の中で【Hux・row】は冷や汗をかきざるを得なくなり、滝のように汗が流れ込んだ。そしてまるで父親が子供を探すかのように、目を血走らせながら【Roar】を必死になって探す。

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー

「ええい!くそぉ!こんな大人数では探索が使えないか!!…それにあいつの【P-Watch】のアカウントも知らないし…だあぁぁぁーー!!ロアあああぁぁ!!どこだーー!!どこいったーーーー!!??」(ダダダダダダ!!)

ダダダダダダ!!!!

そして【Hux・row】は現世で過ごしていた時───────海上自衛隊に在籍していた際に三橋に教えられたある言葉が頭の中によぎった。

《白狼よ。軍人として仲間が行方を無くすということは…言うなればそれは行動不能な負傷を負っているか、敵の捕虜にされているか…最悪…死!と同じように処理される。必ず何がなんでも仲間を見つけ出すのだ!!》

「!!」(うぉぉぉ!!ちくしょ〜う!!無事でいろよぉぉぉぉぉあああロアーーーーーーーー!!)

・・・


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜クレヨンしんちゃんより・ハイグレしんちゃん

〜【E島】・市民街・中道道路【Velkana】〜

「ハァ……ハァ…!!って、ここどこだよ!?」

タッタッタ!!

あの〜すみませ〜ん!

「!?…な、なんだよアンタはぁ〜っ!?」(今ロアが危ない目に遭ってるかもしれねえ〜こんな忙しい時に、一体なんだよ〜!?)

【Hux・row】は目の前にいる不可思議な帽子を被り、現世の海洋生物の《甚兵衛鮫》。そして《GIORGIA(ジョルジア)》という文字のプリントTシャツを着た、メモを片手に何やら聞き取り調査まがいの事をしている中性的な顔立ちをした者と遭遇する───────

「突然ですみませ〜ん!私こういったしがない物書きをしてる【現世人】の者なのですが〜♪♪───────」(カクカクジカジカ!!)






《仮名・ペンネーム:GIORGIA(ジョルジア)》

《趣味:献血・(A+型。変なコンセプト持ち:【献血城楽だッッ!】……(・ー・)→え〜要するに血管が人に比べて図太い為、【3分間】待ってやれば、後【40秒】でママと呼ばれてる看護スタッフにいつまで血吸ってんだい!?とお声をかけられるくらいに有名だから)・名車鑑賞・海洋生物鑑賞・バンダナ集め》

《好きな女性のタイプ:名曲(負けないで)を世に生み出した有名女性アーティストの人》

「………」

イライライライライライタリ〜……

「────〜♪であるからして〜♪…これからもご声援の程よろし…」

「っ!!」

《知るかーーー!!!!!》

───────
ハ・ク
こ・つ!!
───────

バキャーーン!!!!

キィン!!キィン!!

ダダダダダダ!!!!

「お…お達者で〜……」(白旗フリフリ〜……)

Σ…(・ー・|||)…〜💦💦

【GIORGIA】という者は【Hux・row】の《鉄拳制裁》により殴り飛ばされ、宙に浮き上がり、無慈悲にもそのまま地面へと倒れ込んだ。彼が着ているTシャツに描かれている《甚兵衛鮫》は、心なしか彼の身を案じている様子であった。

「ったく!!飛んだ無駄足だったぜ〜!!」

タッタッタ!!

この緊急時に空気を全く読んでくれない《自称売れない小説家》の者から、延々と退屈だけがのしかかる果てしない《夢物語》を《マシンガントーク》のように語られ、一方的に聞かされたのもあるからか、更にご立腹な様子の【Hux・row】は、ただひたすらに【Roar】(ロア)の捜索を続けていく───────

余談であるが、これが後に《KY通り魔事件》という題材で小説が世に出回り、大ヒットするらしいが、それはまた別のお話とそうでないかだとか─────

・・・

「…ハァ…ハァ〜……や…やべえ。……マジで見つからない…どうしよ。……!!よし…こうなったら!…《最終手段》だ!!……俺も日本生まれの…《男》だ!!…背に腹変えられないッッ!」

【Hux・row】は完全に冷静さを失っていた。そして徐に上着を脱ぎ捨て上半身は肌着になり、意を決するかのように座り込み短刀を持ち出す。武士の雰囲気が醸し出される音楽を頭の中で脳内再生させ、心の中で遺言を告げるかのように強く念じた───────



🎼Back Ground Music 》》》



♪〜大逆転裁判より・亜双義一真〜夜想曲

「………」(ルーシス室長…ネラ参謀…すみません…!ロアを見つけることはできませんでした…おそらくは…!!…俺はこのまま切腹して【R・P】社の社員一同に償います…!!ベアさん!…【Bill】!…ロラン!…みんな…すまない!!…無力な俺を許せ!!…父さん!…母さん!…千夜!…三橋三等海佐!…西野さん!…妹のゆいちゃん!…空川少尉!…菊川先生!…千里!…そして親友ロベル!…俺は短刀を腹に突き刺し!武士道を持った一人の男として…華々しく散らせてもらう!!)

チャキッ!!

【Hux・row】は短刀を抜刀し、意を決して腹部に短刀を入刀しようとしたその時──────

「あっ!!あの!!待って!早まらないでくださいっ!!」「は、ハクロー…さん!…ダメ……です!!」

「ハッ!!…!!…え…な!?…ロ…ロア!?それに!…え?…あ……!?」

誰かに呼び止められたので危うく寸止めで止めた。そこには、海上自衛隊独特のデジタル迷彩の帽子を被った【Roar】。その隣にはスカートの丈が短く、白のガーターベルトを着用しており、亜麻色の長い髪の毛が特徴の一人の健気な見覚えのあるメイド服を着た女性がそこにいた。その女性はとても笑顔で明るくにこやかな顔で【Hux・row】に温かく挨拶する。

ファサファサ……

「はぁ〜…よかった。…間に合って本当によかったです!…そしてご機嫌よう!…ようやく会えましたね!…白狼さん!」(二コッ!)

「!!…ははっ!……そっか!…元気そうだな…ゆいちゃん!」(二カッ!)

そこには雲の国【Delka】で数々の困難を乗り越えた戦友でもあり、現世ではありさの妹のゆいこと【Linea】(リーネア)がそこにいた。その周囲には女神が優しい光を差し伸べ、満点の太陽に満ち溢れる、とても温かく優しい風が吹いていたーーー

・・・
・・


 



B. いいえ


《Capitolo・2》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜西村由紀江より・守りたいもの  

俺はゆいちゃんに案内され、ロアを連れて住民街に出ることができた。そしてロアを決して離さないようにして、一緒に手を繋いでいる。その時間を過ごしながら、俺は白狼という名から【Hux・row】に改名したこと。ゆいちゃんは自分の亜麻色の髪の特徴から、月影に照らされる糸を靡くイメージから、ラテン語で亜麻色の糸を意味する。……【Linea】(リーネア)と改名したことを話し、これからはゆいではなくリーネと呼んで欲しいと言ってきた。リーネは今【Dail】邸の専属メイドとして働き、【Fiducia】の能力は、この世界に散らばる魂を集気させて患部の傷を治す《治癒能力》であることを教えられた。【Roar】があの騒ぎでこけて足をすりむいた時に力を使ったそうだ。最初はオロアと勘違いしていたが、海上自衛隊のデジタル迷彩の帽子と挙動不審からのおどおどした性格から、オロアではないと感じ取り、その時に俺の特徴を聞いてロアを引き連れてすぐ駆けつけたらしい。俺は彼女に危険を及ばせないように念のためギルドに所属していることを内緒にし、ある仕事でこの街に来ているという風に伝え、雇い主からロアを保護する仕事ということで話を済ませた。そして再会したからお互いにすぐ【P-Watch】のアカウント交換をした。

コツン…コツン…

「…なんか、すまないな。ロアの面倒まで見てくれて、ありがとな!」

「私の方こそ遅れて申し訳ありませんでした!…【Paradiso】名で名乗られても分からなくて…でもロアちゃんが特徴を話してくれて、銀髪で雰囲気が白い狼のような人で、海上自衛隊のネイビーの服を着ていると聞いて…あなただと分かったんです!…また…あなたと再会できて…私…本当にとても嬉しいです!…《ハクロー》さん!」

「…!?何で俺のあだ名を!?……あ、そっか!!ロアが教えたんだな〜!!…えらいぞ〜!!」(ナデナデ!)

「!!///」(テレテレ!)

「うふふ!顔が真っ赤ですよ〜ロアちゃん!本当に大人しくて、いい子にしていて…オロアさんとは大違いですよね〜!」(ナデナデ!)

「…///」(テレテレ!)

「俺も最初会った時はあまりにも似ていて驚いたよ!…なんかすっかりロアに懐かれてな〜!」

「ふふ!…あ!?…あと…オロアさんのDVDを観ました!…私が亡くなってから…お姉ちゃんを元気付けて…励ましてくださって!…あと三橋…お兄ちゃんのことも…本当にありがとうございます!」

「ああ!…えーと、リーネ?もあれを観たのか!?俺も観たよ!まあ内容は俺が海上自衛隊にいた時に書いた遺書を生前渡していた親父が読んでくれて…その時から俺はこの世界が見えていたんじゃないかって…まあ最後のエンドロールには…これから俺達の旅立ちの時だ!ってなるような音楽を聞いてかなり励まされたんだよな〜!」(となると、俺が仕事終わりに西野さんと一緒に飯を食べに行った時のか?…でも三橋三等海佐は…あ、そうか。俺の葬式で偶然三橋三等海佐と西野さんが10年ぶりに再会したんだよな。本当に奇跡だよな…)

【Hux・row】は、自分の経験を言葉にして話しかけた。すると【Linea】は引き続き話を続け、心からの感謝と秘めた好意を【Hux・row】に伝えた。

「…私…あなたに…とても感謝しています!…ありがとう!!…あと…これも…伝えたかったんです!……私…あなたのことが好き!///…大好きなんです♡!!///…ハクローさん!!///…ッ!!///」(ポロポロ!)

ギュッ!!…チュッ♡!

「!?」

「!?///」(プシュ〜!)(キ…キス…です///……お父さんもお母さんもこうして…私が生まれたの…かな?///)

「ん!んんっ!!///…えへへ…///」(二ヘラ〜!)

優しく抱擁された【Hux・row】は唐突かつ大胆に【Linea】から甘い接吻をされた。心なしか【Linea】の香りにはありさの香りがしたように感じた。その雰囲気から、やはり姉妹なんだなと思い唖然となった。そして、【Roar】は手で口を閉ざし、その大胆な光景を見てしまい、自分の両親もこうして愛して自分が生まれたのかと思っていた。そして我に帰った【Hux・row】は民衆に見られながらも【Linea】に問いかけた。

おいあれって【Dail】様のとこのメイドじゃ… 大胆ね〜! うわ〜俺の【Linea】ちゃんが〜!! お前だけのじゃねえよ!!俺たちのだ!! バキィ!! へぶし!!

「…あ、あはは。…おい、みんな見てるぞ…///」

「いいんです!!///…どうか今は…このままでいさせてください。…私…実は嫌なことがあって…私…!!」(ギュッ!!)

「!?…何かあったのか!?」

「…実は…!!あっ!?後ろ!」

「え!?」

「……」(チャキ!)

【Hux・row】は背後を見る。そこには手刀を繰り出そうとする女性がチラッと見えた。そして誰かを察したのか【Hux・row】は軽く避けた。

「……!」(ブン!)

「…よっと!…何だ…ベアさんか〜…脅かすなよ〜」(ひらり!)

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜ペルソナ5より・My Homie

背後をとってきたのは、情報収集中の仲間の一人【Beanne】であった。そして【Linea】の特徴の髪色と豊満な身体を見て何かを察したのか、ニヤニヤとして【Hux・row】に詰め寄ってきた。

「やぁ〜!相変わらず女の子にモテるね〜ハクローくん♪…千夜ちゃんが泣くぞ〜!…んで…あ、その髪色…へぇ〜!良かったね〜ハクローくん!!君の探していた子に再会できて!そっか〜!その子がゆいちゃんか〜!?確かにここは私より大きいかもね〜!」(クスクス!)

「え、ええっ!?///…あ、あの〜っ…あなたは一体?」

「ああ〜ごめんごめん!!私の名前は【Beanne】!気軽にベアと呼んでよ!…ハクローくんとはそうだね〜♪…一緒に屋根の下に住む者同士…とても熱くて甘〜い♡夜を共に過ごす同居人といったところかな〜♡///ふふ〜ん♡わ・た・し・も♡…」チュ〜♡」(キャー♡♡ガシッ!!)

チュッ!♡

「…!?///…なぁっ!?///」

「!?///…べ…ベア姉さん……と……ですか…!?///……そう…なんですか?///ハクローさん…///」(プシュ〜!!///)

「え。……!?///えぇぇぇぇっっっ〜!!///……ハクローさん!!///…一体これはどういうことなんですか!?///……その女の人と…一体何をやっているんですかぁ〜〜っ!?///」(カァ〜!!///ジトーー!!///)

「ちょっ!?///まあ待て待て待てベアさん!!リーネに対して確実に誤解招いているから〜!!…あ〜もう仕方ない!!」

かくかくじかじか!

【Hux・row】は事の事情を話した。ギルドのことは触れず、【paradiso】に来た時、飯にありつけず、泊まる家もなく、途方に暮れていた時に【Beanne】に会って手を差し伸べられて部屋が空いているから貸してくれると言われ、居候として保護されてそこから仕事を紹介してもらい、現在に至るというように話し、同じ家でも別の部屋で暮らしているというふうに無理やりに話を通した。

「あぁ〜!なるほど。…そうなんですね〜!ルームシェアといったところですか!」

「ああ。だが共同生活するにしても、さっき見た通り、ベアさんは本当にデリカシーがないから、生活する時とかいつも頭抱える事が多いんだよ!…まあそれでも悪い人じゃあないからな〜!」

「そゆこと〜♪そ・れ・に…ゆいちゃん改め…リーネちゃんッ!!……あなた、なかなか面白そうなメイド服着てるじゃ〜な〜い!?」(ニヤニヤ〜♪)

「…え?」(キョトン?)

「ふっふ〜ん♪」

【Beanne】は何か凄く機嫌良く【Linea】に近づく。その表情は何か悪だくらみを考えつくような顔をしていた。そして徐にこのように言った。

「ああ〜〜っ!!??リーネちゃん!あそこっ!!」(指ビシッ!)

「えっ?…何ですか?」(クルッ!)

「?」(キョトン?)

「………はは〜ん」(…あっ!…オチが読めたわ。…ベアさん……こんな民衆の前で…)

「…スキあり〜ッ!それ〜っ!!」(グイッ!!)

バサ〜ッッ♡!!

「……え……」

「!?///」(モジモジ!)(…こんなみんながいるところで…スカートめくりですか…ベア…姉さん)

「ハァ………?…!!」(おいおいベアさん…さすがにそれは……!?…な!?)

お〜これはこれは〜絶景絶景!! ほ〜う【Linea】ちゃんは白のレースと…メモメモ… 写真持ってくれば良かった。 あ、やべ!鼻血が…!

「!?///……キ、キャアァァッッッ〜〜ッ!!!!///」

ファサぁッ!!

「べ、ベアさん!?///…な!?///…ななっ!?///…何をするんですかぁ〜〜っ!!??///」(カァ〜///!)

「いやぁ〜あはははっ♪!なかなか大胆な下着履いてるんだね〜!…ねっ♪…ハクローくん!!…バッチリ…見たんでしょ〜?」

「……」

「ん?ハクローくん?どうしたの〜?…さてはもしかして愛しのリーネちゃんの白い下着がバッチリ見れて嬉しくて言葉に出ない〜?」(ニヤニヤ!ツンツン!)

「は、ハクローさん!!///…もしかして…見ました?…見たんですか〜〜!?///」

「……っ!!」

【Hux・row】は先程の光景を見て、意を決して【Linea】に言葉をかけようとする。

「なあリーネ!…アンタもしかして…」

おい!!…【Linea】!!

「!!」

「!?」「!?」「!?」

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜JOJOの奇妙な冒険(黄金の風)より・Assassino

どこからか【Linea】を呼ぶ声が聞こえた。そこには緑に金の装飾を彩った貴族のような服を着た肥満体型の金髪のモヒカンの男が車から顔を出していた。その様子からご立腹のようであった。

「そろそろ邸に戻る時間だ!!いつまで時間を食っているのだお前は!?」

「あっ!?…申し訳ございません!【Dail】様!」(ぺこり!)

「…!!」(あいつが【Dail】!!…俺達の…《標的》!!…ベアさん!)(チラッ!)「…!!」(こ、怖い!この人…)(ギュッ!)「……」(フリフリ!)(ハクローくん…今は我慢しなさい!…今日の夜に奴の邸に偵察だよ!…本質を見失わないで!)

「…ご、ごめんなさい。私はこれで!あとこちら今日のお礼です!受け取ってください!…皆さん。それでは失礼します!」(ぺこり!)

ガタン!!ブロロローーーーーーー!!

【Linea】は3人に挨拶をして、そのまま【Dail】の車に乗り込んでその場を後にした。そして取り残された3人は何かを考えるかのようにこう話した。

「…あれが…【Dail】…!!」「こ、怖かったです…」(ギュッ!)「…とにかく奴らに顔を特定されると危険だから早めに去った方がよさそう!行くよ!」

「同感だ!…俺もアジトに戻って話したいことがある。急ぐぞ!これよりみんなに緊急招集をかける!総員準備用意!!」

(…【Dail】もう一つの確信的な証拠は、あのリーネのスカートの中にあった!…これは、俺らが思った以上に闇が深いぞ!!)

3人はその場を後にして、【Agente】のメンバーをアジトへと帰還するように緊急招集をかける。

・・・
・・


サワサワ!

「…い!いやっ!…やめて!は…離してください!!///」(ググッ!)

「ほうほう!【Linea】よ。わしにそんな口を聞いてもいいのか〜!?ん〜?お前の好きな【Stera】がどうなってもいいと言うのかね…そらっ!」(ギュッ!)

「…!!ああっ♡!!///い、いや!…う!…うぅ…!///」(ポタポタ!)(…ごめんなさい!…ハクローさん!……私…主である【Dail】様に…こんな辱めを…受けているんです!!)

【Linea】は車内で激しく【Dail】に抵抗するが、手錠で手首を拘束されてしまい身動きが取れない。それを見計らい、胸部の豊満な部分を鷲掴みにされ、激しく揉みしだかれる。顔が紅潮し、涙目になる。

「【Dail】様、邸が見えてきました」

「ムゥ〜!……仕方ない…ッチ!」(バッ!)

「あっ♡!///……はぁ…はぁ…!///」(もう…いや…!!いやぁっ!!///…ハクローさん…助けて…お願いです…!!助けに来てください…!!…どうか願うなら【Stera】さんも!!)(ポタポタ!)

【Linea】は懸命に【Hux・row】に対し、助けを求めるかのように念を送った。そして車は停車し、【Dail】は先に玄関へ行き、【Linea】は付き添いの運転手に奴隷の如くぞんざいに誘導され、邸内に入っていった───────


・・・
・・



B. いいえ


《Capitolo・3》 
続きを読みますか?



〜【E島】市民街【Velkana】・【Agente】アジト内〜

【Dail】と接触してから皆を集めて緊急招集を開始する。【Linea】の事について【Hux・row】【Bill】【Beanne】【Rolan】の4人は諜報活動行動を発令して報告をする。【Roar】は歩き疲れたのかベットで横になっている。

「…マジ…かよ……!?【Dail】…あいつ、やっぱり黒なのか!?教官!!」

「ああ!……あの時、リーネのスカートの中を確認してわかった!…ありゃあ間違いなく縄で縛られた跡があった。……だがそれだけじゃあねえ!…あの野郎ッッ!!…鞭までも使って酷く痛ぶりやがって…!!」

グググ……

【Hux・row】は底知れぬ怒りを顕にしていた。現世での恩人ありさの妹である【Linea】に対して卑劣なことをして痛めつけようとした【Dail】に対し、拳を強く握りしめていた。その握りしめていた拳からは心なしか、魂の残渣物が漏れて来る雰囲気があった。その様子を見た【Rolan】は口を開き、ある一枚の書類を提示した。

「とりあえずはわかったことだが、この街に潜伏していたある便利屋ギルドからの情報屋によれば、【Dail】は定期的にメイドを明け渡す為に業者を派遣していることがわかった。それがこのリストだ」

ペラッ!!

【Rolan】は機密情報書類を提示した。するとそのリストの中の名前を見て、【Hux・row】は驚愕した。そこには数ヶ月先の欄には【Linea】の名前も記載されていたからである。だが気にせず書類に目を通す。

「次に業者が来るのは…明日の早朝6月21日……わかった!…みんな!聞いてくれ!」

「ん?どうしたの〜ハクローくん?」

【Hux・row】は鋭い剣幕で剣を持ち、剣を抜いてはメンバーに話しかけてはこのように宣言した。

「明日、人身売買を生業としてる業者に襲撃並びに奇襲を仕掛ける!…そこでメイドを保護して証言を聞き、決定的な証拠を掴む!」(シャー!)

「!!」「やっぱりね〜♪」「…なるほど!」

【Hux・row】の目は真剣である。そして剣を閉じつつ、高々と覚悟の上で大きくこう宣言した。

「そして明日中に【Dail】邸を攻め落とし…奴の首を…この手で取る!!そして他に捕虜にされているメイドを全員救助し、この街を救う!!…みんな!…異論はないな?」

【Hux・row】の宣言に皆は賛同するかの如く、その話に乗るかのように弁状してこういった。

「ああ!そんな悪い奴!俺のこの拳でぶっ飛ばしてやるぜ!教官!」「私も〜その城落としに乗るよ!うふふ〜ハクローくんったら、一丁前にリーダーらしくいっちゃって〜♡!」「俺も賛成だ!メイドは男のロマン!もとより夢なのだ!それを冒涜する行為は見過ごせない!俺も異論はないぞハクロー!」

「…よしわかった。まずは今日の夜の偵察からだ!…とはいえ、未だに侵入経路が特定できていない。…何か策はと…」

【Hux・row】は少し悩んでいた。すると【Beanne】は笑いながらもう一枚の紙を渡して来た。

「ふっふ〜ん!ハクローくん!これ見てくれるかな〜?」

「ん?…!?これって!?…【Dail】邸の間取りか!?」

「ご名答〜♪あの時、リーネちゃんが去り際に渡してくれたでしょ!…それに…これ!」(ジャラジャラ!)

「…!!…鍵か!?そうか、謝礼の金貨に見せかけて鍵を渡したのか…リーネ…助かるぞ!!」

「よ〜し!絶対に成功させるぞ!俺頑張るよ!!教官!ベア姉さん!ロラン兄貴!絶対に奴に目にもの…見せてやろう!!」

「おう!頼りにしてるぞ【Bill】!!」「あはは元気だね〜ビルくん!」「ビルよ!教育係としてお前とパートナーであることに誇りに思う!」

【Hux・row】【Bill】【Beanne】【Rolan】の団結は強かった。そして絶対に【dail】の野望をここで阻止すると心に誓った。そして【Beanne】は今かと言わんばかりに、【Hux・row】に対し、このように話した。

「よ〜し!…ではでは、夜に作戦を決行するその前に…景気付けにハクローくんの《18番》をやっていただきましょ〜う♪!」

「…え?《18番》?…何のことだ?」

「も〜ノリ悪いぞ〜♪…《ジェームズボンド》!!《007》!!締めにやってもらいたいの〜!!」

「またかよぉっ!?俺もう嫌だよ!!それに空の銃なんかどこに…」

コロコロコロ…トン!

「…!?…都合よくあったよ…となると…ロア!起きたか……!?」

「!!」(ワクワクキラキラ〜!)

この騒ぎを聞いて目が覚めたのかロアが目を覚めてもう一度見たいと言わんばかりに目を輝かせて立ち尽くしていた。いやもう普通にアウトだからと言いたいが、まあ子供の夢を壊すのはどうかと感じ、もう一度007になり切ることを決めた。

「…わかったよ!ちょうどスーツ来ているし!ビシッとジェームズボンドを決めてやんよ!!」

「おお!!いいぞ教官!」(コクコク!)「これで士気も上がるね〜いよっ!《コードネーム8960》!!」「ウンム実名から《460》も捨てがたい!」


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜007より・ジェームズボンドのテーマ

〜テーレッテ!テーレッテテレッレーレ♪

● ●
    ● ●
        ● ●
            ● ●
                ● ●

〜ンデ〜ンデ〜ンデ〜ンデ〜ン〜

   (スタッ!)(スタッ!)(スタッ!)         
       ●     ●     ●


〜ベンベラ〜ベンベンベンベンベン〜           


    パーーーン!!(決めポーズ!!)

      ◎
       ◎
        ●      
     
〜ベンベラ〜ベンベンベンベンベン〜  
     ●

〜テーレッレレーッテッテー!テーレーレレレレーー…♪

・・・
・・

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜ペルソナ5より・王と王妃と奴隷

〜【Paradiso】歴6/20・夜方【E島】市民街【Velkana】・【Dail】邸・23:00〜

「…いよいよだな。こちらハクローとビル!…今【Dail】邸の玄関前に来ている!応答どうぞ!」「…どうやら警備は厳重のようだな!」

「うん!こちらは感度バッチリだよ!今高台から観察中だよどうぞ〜♪」「俺も健在だ!心配ないぞ」

【Hux・row】【Bill】【Beanne】【Rolan】の4人は役割分担をしている。潜入捜査は探索能力のある【Hux・row】とステルス能力を備える【Rolan】が担当。【Bill】と【Beanne】のチームは監視役兼ナビ係で担当することになった。

「さて、まずはわかったのはこいつは裏口の鍵だ。格納庫から下の地下に繋がっている!」「まずは地下に行きその経由から上に上がれば邸内の資料室に侵入できる!…急ぐぞ!」

サササササ!…!!サッ!

「……」(チラチラ!)

タッタッタッタ!

「…一度能力を使った方がいいな!」(ボソボソ!)

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
探索能力が発動しました。…新たな能力サードIが開花されました。

「…!!なんだ!?…あれ?遠くの人影が鮮明に見えるぞ!?」(ボソボソ!)「む?まさかそれは軍事用の夜光カメラのようなものか!?」(ボソボソ!)

【Hux・row】は新しい能力《サードI》が開花した。心なしか【Hux・row】の目が黄金色に光るように見えている。どうやらその能力は遠く離れた敵の位置が鮮明に見える。【Rolan】はその能力に関心を持っていた。だがそれだけではないようだ。

「…この扉…なんか光ってるな。…あ!?もしかしてここか?…鍵が必要なドアは…!?おっ開いた!」(ボソボソ!)「まさか直感的視点から真の眼を持って自分の行く道をも見破ることができる能力なのか…なるほど!確かに探索向きの能力だ!…では行こうか!」(ボソボソ!)

ガチャ…ガタン…カチッ!

「…さて、次の道だ!…にしても暗いが…この能力を使えばいけるな。」(ボソボソ!)「…まるで夜行生物だな!ハクロー…」(ボソボソ!)

二人は暗闇の室内を進んでいく。すると前には扉があった。だが開く前に、【Hux・row】は前に見張りがいないかソナー能力を使い、確認する。

フォン…フォン…ピン…ピン…!

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
前方に人影を感知しました。

「…どうやらいるみたいだな!」(ボソボソ!)「…どうするのだ?ハクローよ!」(ボソボソ!)

【Hux・row】は徐に周囲を探した。すると近くの付近に下の部分が光っていた。

「…これは抜け穴か?」(ボソボソ!)「うむ…どうやら隣にまで続いている。」(ボソボソ!)

二人は洞穴の中を進んでいく。すると何処かにつながる道まで辿り着いた。

「ここは…どうやら隣の部屋だな…そしてあそこに監視カメラがある。よし!上の階に上がり次第ベアさんに報告だ!」「ベア!監視カメラを見つけた。これから俺たちは上の階に上がるから無効化を頼む!できるか?」

「まっかせて〜♪……その位置だと…ここだね!」(ポチッとな!)

ザザ〜………………

「おお、OFFになった!!あとはバレないように…」

「【Dail】様大変です!地下の監視カメラに何かしらのトラブルが出ました!」

「なんだと!?敵襲か!?すぐに迎え!!…ええい!グズグズするな!」

「はっ!!」

タッタッタ…

「全く!…グフフ♪…さて【Stera】よ!…お前は明日から人身売買ギルドの者に引き取られ、無事に立派な服従メイドとして見受けされるのだ…お前には十分堪能させてもらった!!では…さらばだ!!」(ニッ!)

ガタン!!

「…!!んんっ!!///」(い、いや…!!誰か!!…リーネ…あなただけはどうか無事にいて!…こんな…!こんな主の資格のない人でなしの者の言いなりには…あなたはならないで!)

【Stera】はM字に無理やり足を開脚されては麻縄で縛られ、下着が露わにされた状態で目隠しをされ、檻に閉じ込められていた。それでも彼女は【Linea】を思う気持ちは変わらない。彼女は最後まで希望を持っていた。

タッタッタッタ!!

「どうやらおびき寄せる事が出来たようだな〜あいつらを!」「よし、このまま突っ走る!」

【Dail】の部下を陽動させ、二人はひたすら走っていく。すると一つの部屋に辿り着いた。確認するとどうやら資料室のようだ。早速中に入り、その資料のある中身を見たーーー

「ん?なんだこりゃあ?…《家政婦飼育日記》?」「なんだそれは?…家畜の名残だからなのか?」

パラパラ…

二人はそのぶ厚い辞書のような書類に目を通していく。するとそこには、身の毛のよだつ、おぞましい内容がここに記されていたーーー

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜ペルソナ5より・Regret

ペラ……ペラ………!!

「…!!」(…なんだよ!これは…!!)「…!」(む…なんということを…!)

それは、今まで雇ったメイドに関する写真付きのデータ書類であった。記述していた内容は、メイドに対しての辱め、縄や鞭、蝋燭や拷問用具を使用しての調教に関する記録、身体の体格、触られた部位の敏感な性感帯について、これまで犯されてきた記録が一文一文、細かく書かれていた。また評価もS〜Cとランク付けされており、ランクが高ければ高いほど、服従メイド専門の人身売買の業者に受け渡す際のポイントが高く、その報酬でこれまでランクと地位を成り上がってきたともとれる。まるで《色欲》を貪り尽くす貪欲な悪魔の書物を見ているかのような吐き気を催す邪悪さをも感じていた。そしてその中のリストを見ていると、もちろん【Linea】も例外ではなかった。そこに書かれていたのは、『彼女は豊満な胸とふくよかな身体をしている。おまけに鞭で叩けばいい声で叫んでは泣いてくれる。たっぷり縄と鞭で教育したのちじっくり育て、メインディッシュに彼女が秘めているものを美味しく堪能して味わうとしよう!』といったように意味深に書かれていた。それを見た【Hux・row】は更に【Dail】に対し、嫌悪感と殺意を込めた怒りをも覚えた──────

ギリギリギリ……!

「…ふざけやがって…!!【Dail】…!!あの外道が!!」(ググッ!)「落ち着け、ハクローよ!…気持ちはわかる!…これは大事な証拠書類だ!データにインプットしておけ!…次は武器関連だ!」

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーー
データをインプットしました。

次に【Rolan】は武器関連の資料を確認する。そこには【真・ユートピア創造士隊】と密接な関わりのある記録物が見つかった。武器の明け渡しのみならず【Varisk】にも繋がりがあることも明らかとなった。このデータを【Rolan】は記録した。

【Rolan】ランクC 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーー
データをインプットしました。

二人は他に薬やその他関連の全てのデータを記録し、ほぼ回収を終えた後、すぐさま撤退しようとしていたその途中、何か物音が聞こえた。

ガタ…ガタン…!!

「!!…敵か!?」「…いや違う。何か飼育した動物を飼っているような音…檻のようだな…どうやら…すぐ近くのようだ!」

「わかった!また能力を使うぞ!」

フォン…フォン…ピン…ピン…!

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
索敵能力を発動しました。人影を感知しました。

「!?…檻だ…誰か捕まっている!そして周囲には…やはり監視カメラが備わっているか…よし、ロラン!ベアさんに細工を頼んでくれ!今の映像のまま維持するようにと!」

「わかった!」 

・・・

『ベア。今俺たちは、誰かが檻に囚われになっている部屋の前にいるのだ。監視カメラの映像を細工してそのままにできるか?』

「楽勝〜♪!そ・れ・に……ヒュ〜!絶世の美女だよ〜二人共♪!!紳士的に助けてあげなよ〜!」「よし、頼んだぞ教官!ロラン兄貴!」

タッタッタ!

「…!!」(なっ!目隠しをされて…手足をこんな状態に…!…確かに綺麗な人だよ。…!!それなのに…【Dail】のくそったれが…胸糞悪い趣味してやがるぜ…人を何だと思ってやがるんだ!!)

「…!!」(…これは!…確かに美人さんだ!…体が震えてよほど酷い目に遭ったのだろう…すぐに解放してやらなければ!)

そこには金髪のメイド服を着た一人の女性【Stera】がいた。手足を麻縄で拘束され、足も無理矢理開脚された状態となり、下着が露わにされ、泣いていたのか泣き声が聞こえる。また恐怖からか、体も震えていた。二人は早く解放してやろうと鍵を探した。すると引き出しの中に鍵は見つかった。すぐ様指紋がつかないように手袋をつけ、檻の開錠の準備を始める。

「見つけた!…ロラン…アンタのステルス能力、何分持つんだ?」(コソコソ!)「およそ1分だ!…敵襲が来たときに備えておく。心配するな!」(コソコソ!)

「…了解。おそらく鍵を開けたら何かの警報が鳴って一気に敵が来るだろう!だが幸いここは一階だ!窓からステルス能力を使って彼女と一緒に逃げろ!お前らが逃げている間、俺が少しの間オトリになる!!大丈夫!俺らがバレなければ奴らの失態になるんだ!」(コソコソ!)

「…!!危険だぞ………それでも行けるか?」(コソコソ!)

「ああ。こんな時の為に、現世で恩師から学んでおいたのさ!…捕虜は活かせ!そして殺させずだ!!…あと念の為…彼女の誤解でタイムロスがないように、治安維持活動中の【R・P・S・A】の腕章つけておいてくれ!」(コソコソ!)

その時、【Hux・row】は三橋との鍛練の際に語られた、ある言葉を思い出していた。

《白狼よ…もし仲間や善良な住民が敵の本拠地に拉致された時、君が居合道で…そして私が、防衛大である方から学んだ……正しき武士道を持つ心得を……それを受け継き、実戦で活かすというのなら……迷わず、君自身の心に従い、これが最も最善なのだと、そう考えた上で信念を持ち…行動を起こせ。その決断には……時に仲間の為に命を賭けてもいいと思う時があるだろう。…だが、決して死ぬな!自分の信念を貫き通すその時まで……私との約束だ…》

「…開けるぞ!」(コソコソ!)

カチャッ!!

ギィィ…

「…!!」(だ、誰!?)

ジリリリリリ!!

「!!鳴り出したな!!すぐに縄を切る!…よし!!ロラン!!彼女を頼むぞ!!」(ブシャ!)「わかった!!怖かっただろう!かわいそうに!!もう大丈夫だ!!」(ダキッ!)

「!!…!?」

二人は連携したコンビネーションで【Hux・row】は拘束されていた【Stera】の縄を素早く切り、【Rolan】は素早く【Stera】を抱き寄せて救出する。【Stera】は目隠しを外して最初二人の腕章を見て周りを見渡すと、そこには二人の男がいた。雰囲気からして悪党ではないと感じ、唖然としながらも言葉を話した。

「…!?…あなた達は…一体…!?」

「とある救済ギルドの者だ!アンタを助けに来た!ずらかるぞ!!」「しっかり身体を抱きしめておけ!!姿が消えるからな!!」

「…!?キャッ…!」

そういうと二人は素早く窓を開け、外から脱出した。【Rolan】は【Stera】を抱き寄せてステルス能力を使い、無事に行方を晦ます。そして【Hux・row】は敵を揺動させつつ、外への入り口を見つけ出した。

タッタッタッタッタッタ!!

侵入者だ〜!!誰かが檻を開けたのだ〜!!探し出せぇ〜!!

「はぁ……はぁ…!!よしあの庭の扉から出て、町中へと逃げ込むぞ!!」

タッタッタッタッタッタ!!

・・・
・・


「……なんとかまいたか!…!?おっ!」

「お〜っす〜♪!お疲れさんだね〜ハクローくん!…ビルくんは先に撤退させたよ〜!」

「おうベアさん!…おっと…脱出ついでにメイド一人を救出した!今ロランがステルス能力を使ってアジトまでひとっ飛びだ!」(ボソボソ!)

「お疲れ〜!と言いたいところだけど…どうやら追っ手が多いようだね〜!」(ボソボソ!)

タッタッタ!!

「…いたか?」「いやこっちにはいない!」「俺は向こう側を探す!」

タッタッタッタッタッタ!!

「…逃げるぞ!」(ボソボソ!)「アイアイサ〜!!」(ボソボソ!)

タッタッタッタッタッタ!!

「……っ!!」(【Dail】…!!待っていやがれ!!!)

「………」

【Hux・row】と【Beanne】の二人はなんとか逃げ、アジトまでの道を走っていく。【Beanne】は【Hux・row】の表情を確認すると、その剣幕は殺人鬼のようにとても険しくなっていた。その様子に【Beanne】は心配そうに言った。

「ハクローくん。…その顔…タダ事じゃあなかったようだね?」

「!?…ああ!!……ベアさん。……俺は、これ程までに……!!自分の欲に忠実な清々しい貪欲な悪に会った事がない!!……奴は俺がこの手で首を落とさないといけない奴だとな!!」

「………」

【Hux・row】からは殺意や恨みのこもった声が混じっていた。それを見かねて試すように【Beanne】は、少し険しい表情で【Hux・row】にこう語りかける。

「…そっか。……それくらい酷い事を。……でもね、ハクローくん。……その…殺意と憎しみを込めた結果、報復の感情に取り憑かれてでもさ。……ターゲットを殺す為に、わざわざ人斬りの道に走ってまで……自分の感覚で独断で斬殺するべき悪党だと、一方的に決めつけて斬り捨てて………それであなたは欲を満たして満足するのかしら?」

「…!?」

「その選択に対して…後悔のないように、もう一度言うわね?…ハクローくん。………今回のターゲット【Dail】を。………あなたは本気で《Delete》する気なのかしら?」(ジーーッ………)

「……っ」

その質問にはなぜか聞き覚えがあった。それは【導き人】オロアの試練の時にハヤトの過去を知った時である。その時、ハヤトは何故猟奇殺人鬼のような生き方になったのかについて問われた事がある。それを知り、客観的に考え、本当は何と向き合わなければならないのかについてあの試練で学んだのだと。思い出した【Hux・row】は、もう一度振り替えるかのように我に返った。

「……いや…それじゃあ一瞬だ!…奴にはこの【Paradiso】の世界が取り締まっている法の元で確実に裁いてもらう!………その為に、俺達のチームの中に騎士ギルドがあるんだ!…必ず罪を償わせてやる!!…もう証拠はバッチリだし!奴を殺す必要なんてないはずだ!!…あとは…」

「?…あとは?」

「…奴を肩入れして守っている連中がいる筈だ!そいつらは、徹底的に叩き潰してやる!…そして…リーネを必ず助け出す!…もう二度とあの子に悲愴な悲しい涙を流させない!守るんだって!…あいつに…千夜に………そして、俺もリーネにとっても縁が深い……実の姉の西野さんにも、三橋三等海佐にもあの時【Sognare】の世界で誓ったんだ!…だから!!………っ!……ベアさん…ありがとな!俺…どうかしていたよ…なんか目が覚めた!!」

「〜♪…ふふ〜ん♪…どういたしましてだよ〜♪……それにいつも言ってるじゃん!……私は〜あなた達の〜♪」

《ベアお姉さんなんだから〜♡! はは!…そうだったな!…ベアさん!》

二人は笑顔になりながら、夜道を走り抜けていく──────

・・・
・・





B. いいえ


《Capitolo・4》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜西村由紀江より・見果てぬ夢を探して



〜【Paradiso】歴2000・6/21・早朝【E島】市民街【Velkana】・【Agente】アジト内〜

チュン…チュン!

「…ん……?…あれ?…!?ここは!?…私は!?…一体…」

【Stera】は【Rolan】によって救出され、防衛線を突破し【Agente】アジト内のベットで目を覚ました。周囲を確認すると、そこはレンガの作りになっていて、グリーンがある空間であった。そこに一人の少女が訪ねてきた。

テク…テク…

「あ……目が…覚めましたか…?…良かったです…!ロラン……さん!…彼女…目が覚めたようです!」

【Roar】は目覚めたのを確認し【Rolan】を呼ぶ。【Stera】はすかさず少女に名前を聞く。

「…!?…あなたは…誰?」

「…初め…まして…私は…ロアと…言います。【R・P】社の諜報機関ギルドチーム…【Agente】(エージェント)の一員…です。あ、あの、よろしく…お願いします///…あなたは…私達のギルドメンバーの…ハクローさんとロランさんが…あなたを…助けました。ここは私達の拠点ですので…安心して、ゆっくりして…ください!」(ぺこり!)

【Roar】が【Stera】に自己紹介し、【Stera】は少し安心感を覚えた。

「…!?…そう…そうなんですか…私は【Stera】(ステラ)と言います。…よろしくお願いしますねロアちゃん。…そういえば私…助けられたんでしたね…」

【Stera】は思い出した。昨夜、【dail】により恥じらいや辱めを受けられ、冷たい檻に閉じ込められ、縛られたまま明日になると、服従メイドとして闇市に身売りされる恐怖や絶望を感じていた時、腕章を付けた二人の男が助けてくれたのだと。それを思い出しているとしばらくして【Rolan】が顔を出した。

「おお起きたか!…よく眠れたか!?」

「…!!」

【Stera】は相手の顔を見て思い出した。この人があの時、檻から引き出して身体を抱き抱えて逃してくれて、自分を自由の身にしてくれたのだと理解し、【Rolan】にお礼を言った。

「…はい…昨夜は…ありがとう…ございます!…でも私…う!…う…ぅ!!うぁぁ〜〜っ!!!」

「!!…だ、大丈夫か!!」(ガシッ!)

「…!!いやっ!!離してください!!」(ブンブン!)

「…!!くっ!?」(…!!…そうか…あんな出来事があったのだ…無理もないか…)

【Stera】は【Rolan】の手を強く払い除けて拒絶し、自分の身体を守るかのように固めていた。その事から【Rolan】は【Stera】の心の傷を感じ取った。彼女の心はとても傷ついていた。それだけ【Dail】に対して行われた辱めの行為は彼女にとって深い心の傷を負わせていたのだと【Rolan】は理解した。

「!?…はっ!!…ご、ごめんなさい!…私!そんなつもりでは…でも私…もう!…もうあんな思いは…!!あ、ああぁぁあぁぁ!!」(ポタポタ!)

「…朝食を持ってくる!待っていろ…ロア!…彼女と話をしてやってくれ!!」

「…わかりました。任せて…ください!」(ビシッ!)

【Roar】は【Hux・row】から教わったのか敬礼をして肩時も【Stera】から離れず、慰めていた。そうしていくうちに少しずつ落ち着きを取り戻していった。

「…ありがとう。ロアちゃん…本当に…!」(なでなで!)

「…困った時は…お互い様…です!」(フフッ!)

二人は仲良く会話をしている。すると、今度は【Hux・row】【Bill】【Beanne】が下から降りてきたようだ。何やら人身売買を生業にしている業者と一線交え、一仕事を終えたようであった。

ガチャ!…バタン!!

「…ふぅ〜終わった終わった!!…たく、メイドさんに寄り付かれてすっげえ〜疲れた…」

「も〜う!ハクローくんったら〜♡本当にメイドさんにもモテモテだったよね〜!?『助けていただいてありがとうございます!!ハクロー様〜♡!!』ってさ〜!!…私もメイド服着よっかな〜!!」

「でも教官!予定通りに【R・P社】から軍用ヘリを派遣してメイド達を救ったんだ!あとは親玉のアイツをやっつけるだけだ!!」(シュッシュ!!)

「…皆さん!…お疲れ様です!」(ビシッ!)

「お〜ロア!いい敬礼だな〜!ははっ!」(なでなで!)「あ、ありがとう…ございます。///」(カァ〜!)

「…!?…あ!…あなた達は…!?」

「ん?お〜目が覚めたか!?その様子だとよく休めたみたいだな。俺は【Hux・row】(ハクス・ロウ)っていいます。ハクローなりシローなり好きに呼んでください!」

「私は【Beanne】(べアンヌ)って言いま〜す!ベアって呼んでね!そ・し・てハクローくんのフィアンセ兼教育係で〜す!☆」(ガシッ!)

「俺の名前は【Bill】!!そのままビルって呼んでくれ!…って…教官もそろそろビルって呼んでくれたら良いんだけどな〜!!」

「…あ〜それもそうだな言われてみれば…分かった!じゃあビル!」(ビシッ!)

「おう!教官!!」(ビシッ!)

「あはは!本当仲良いよね二人とも〜!」(ゲラゲラ!)

【Hux・row】【Bill】【Beanne】は仲良く会話している。すると【Stera】は【Hux・row】をみて何か思い当たるようにこう告げた。

「…!!…あ…あなたがシロー?さんですか!?」

「え?そうですけど…」

【Stera】は彼の特徴である銀髪と名前を聞いて何かを思い出したのか、【Hux・row】に対し、律儀に話しかける。

「…そうですか。あなたが【Linea】…いえ、リーネが言っていた…シローさんですか。…ふふ。…確かに…白い狼のようなお方ですね…私は…【Stera】(ステラ)といいます。ユートピア人の25歳です。ステラと呼んでいただければいいです!」

「…!!…そうか…リーネの知り合いだったのか…わかったよステラ!アンタが無事で本当によかったよ!あとは…あの下衆野郎…【Dail】の野郎から絶対リーネを助けるから!!…だから安心してくれ!!」(ググッ!)

「…あの子の事を…どうかお願いしておきます!それに…昨日私の身体を縛っていた縄をあなたが斬っていただいて、私を自由にしていただいたんですよね…本当に…ありがとう…!!…ありがとうございます!!」(ポロポロ!)

「…!!ちょ、ちょっとステラ!?」「お〜ハクローくん泣かしたね〜!」(クスクス!)「…これは…嬉し涙じゃあありませんか?」「ステラさんか!よろしく!」

4人は朝から賑やかに喋っていた。するとそこに【Rolan】が朝食を持ってやってきた。

「おお!お前ら帰ってきたのだな!?…自販機の物だと味気がないだろう。とりあえずありあわせの食材で作ってみたのだ!食べてくれ!」

コトッ!!

「へぇ〜ベーコンエッグ!久しぶりだな〜!」(二カッ!)

「…美味しそう…です!」(キラキラ!)

「朝はやっぱこれかな〜!でもベーコンエッグか…懐かしいな…!…パパ…ママ…ッ!」(うるうる!)

「お〜うまそうな匂いだ!俺!腹減ってるかわからないけど、ベーコンエッグ!食べたかったんだ!」(ワクワク!)

ギルドチーム【Agente】のメンバーは楽しそうに朝食を食べていたが、中には騒がしくするメンツもいた。それでも仲良く食事をする姿は微笑ましく思う。

「…!!だぁぁぁベアさん!いきなり抱きつくなって!…って!?鼻水!!スーツに鼻水ついちまうって〜!!」
 
「うわーん!パパーママー」(棒読み嘘泣きギューッ♡!)

「…美味しい…です!とても!」(キラキラ!)

「お〜うまい!!ロラン兄貴の飯、すげえうまいよ!!」

「そうかそうか!はは!ビル!!みんなもどんどん食え!!」

「…ふふっ!あはは!皆さん、とても仲が良いのね…」(クスクス!)

【Stera】はチーム内の食事が仲睦まじいのか、笑顔であった。それをみて【Rolan】は温かい言葉で話した。

「ああ!俺達の唯一の居場所だ。こいつらが来て、うちも明るくなったのはあるな。彼らがいろいろ教えてくれた。教える立場が、まだまだ教わることがあるんだとな!」

「…そうですか。でも…私の居場所は…!!私は!…うっ…うぅ…!!」(ポロポロ!)

「…!!………」

ギュッ!!

「…!!キャッ!!///いや!…離し!!…!……え…っ!……」

【Stera】は【Rolan】を強引ではなく優しく抱きしめる。そして優しく温かい涙を流しながらこう語りかけた。

「…だから…大丈夫だ!…君は…絶対俺達が…守る!…俺の命にかけても必ず!…だから…君は笑っていてくれ!…ここには君を傷つけるような人はいないのだから…!!…本当に心の傷ができるような辛く、嫌なことがあって…よく我慢したな!…だが安心してくれ!俺たちは…君達の分まで…この戦い…絶対に乗り越えて見せる!…そしてみんなで笑って帰るんだ!…だから…俺の身体で良ければ…思う存分泣いてくれ!何分、何時間でも貸そう!」(ポロポロ!)

「…!!ああ、ああぁぁぁっっ!!」(ブワッ!)

【Stera】は【Rolan】の胸の中でひたすら泣いた。心の気が済むまで。今まで愛もなく、貪欲な事しか考えていなかった主を名乗る男に対し、身体を弄ばれてきた彼女にとっては、【Rolan】のように誰かを守る為の使命があり、男気があってたくましく、愛の感じられる温かさと頼り甲斐のある身体は安心感を感じたのか、大粒の涙が流れた。それを見ていた4人は仲睦まじく見ていた。

「…なんかドラマチックだな…まるで洋画見てるようだ!」

「ハクローくんと私も普段あんな仲じゃな〜い?」

「でもロラン兄貴!すげえ嬉しそうだ!なんか俺も見てて嬉しくなってきたよ!!」

「…フフッ!」(お父さんも…お母さんも…きっとこうだったんでしょうね…!)

【Agente】のメンバーの朝食は賑やかであり、ドラマチックな空間に彩られた。そして、食事を終え、本題に入ろうとしていた。

・・・
・・

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜JOJOの奇妙な冒険(黄金の風)より・Un Sogno

「…ということなんです。…私…とても…辛かったんです…」

「…そうか。…確かにその証言から、記録と一致している。…間違いなさそうだ!」「だが、捕虜にされていたメイドは救出したのだ!それにデータも【R・P】社に送っておいた。奴の悪事を暴かれるのも時間の問題だろう!」

「ああ。だが心配なのは…やっぱりリーネって人だ!ここにステラがいるから…もしかしたら!」

「ええ。私がいなくなったから…おそらく次はあの子が《標的》に…もしそうなったら…私…」

「ステラ…安心してくれ!その時はこの剣で…俺が守る!…大切な人達と約束したんだ!絶対に守り抜いて見せるって!」

「…!!…わかりました…!…お願いしておきますね!…ハクローさん!」

時は流れて昼に差し掛かり、【Stera】はこれまでの経緯を【Hux・row】と【Rolan】に報告した。そして、次の作戦へと進もうとしていた。すると上の階から【Hux・row】を呼ぶ声が聞こえた。

「お〜い!ハクローく〜ん!!ちょっといい〜?」

「ん?ベアさんか。…悪いロラン!ステラ、ちょっと席外すわ」

「ああ構わん!こっちで聞いておく」「どうぞ気にせず行ってください」

【Hux・row】は【Beanne】に呼ばれ、上の階段に登った。

・・・

「お〜い!ベアさ〜ん!呼んだか〜?」

見てみるとどうやら武器をメンテナンスしていたようだ。すると【Beanne】は来たのを確認すると振り向き、笑顔で微笑んで【Hux・row】に何かを渡した。

「おっ!来たね〜ハクローくん♪…ふっふ〜ん!はいこれ〜!」(スッ!)

「ん?なんだこれ?」

【Hux・row】は【Beanne】に渡されたものを確認した。それは重量はそこそこあるが、小さく布で包まれている。それを見て【Beanne】は説明した。

「そろそろハクローくんにも剣だけだと防御も心許ないし、盾って柄でもないしね〜!何か《Sub  Weapon》がいるんじゃないかと思って…余っていた貴重な鉱石で作ってみたの!流石にデカいのは無理だけど、まあナイフくらいの大きさだし、これくらいならできるかな〜と思ってね!…開けてみてよ!」

「ふ〜ん。……!?ベアさん!…これって!?」

キラーーン……

「そう!君の現世での愛人の千夜ちゃんから貰った大切な物にあやかって〜!この世界での武器に通用するように戦闘用の十手を作ってみたの!?…どう?元気出た〜!?」

【Beanne】に渡されたものは、特殊な鉱石でオーダーメイドして作られた十手である。そのボディーは黒く光り輝いており、よく確認するとラメ加工されているかのように青白い輝きの放つ粒子が浮かび上がっていた。その様子からまさに千夜の名前を連想させる十手である。それを見て、【Hux・row】は笑顔混じりの涙が出て、彼女にお礼を言った。

「…ありがとうな!ベアさん…!大切に使うよ!…俺のためにありがとうな!」(ポロッ!ギュッ!)

「いいよいいよ♪…それにその十手があればもう寂しくないでしょ!んで?…名前はどうする?」

「名前か。…そうだな…まあシンプルに…《蒼夜(ソウヤ)の十手》って名前にしとくわ」

「え〜?せっかくだし、愛しの千夜ちゃんの名前にちなんで千夜(センヤ)の十手ってことにしときなよ〜!」

「それは、もう俺の中にあるからな。渡された大切な一本を…アイツがくれたからな。だから…俺はこいつを《蒼夜の十手》って呼ぶよ!…形は違えど、持っておけば、あいつが守ってくれると思うし!」

「…そっか!ちなみにその十手の耐久度は保証するよ!この世界で最も硬いと言われている鉱石の一つ【Pietra stella nera】(黒星石)を使って出来ているんだ!」

「そうか…分かった!…期待するよ。となるとベアさんの愛用している主力武器の【審判】の名前の銃剣は?」

「【Arbitro】(アルビトーロ)だね!あれは【Pietra stella santa】(聖星石)で出来ているの!まあ私じゃあ流石に作るのは無理だったから、【R・P】社から鍛冶屋ギルドに依頼してもらって特注で作ってもらったんだ〜♪」

「…そうか。…俺もいつかはベアさんくらいの器量になれるように努力しないとな!」

「ハクローくんならなれるよ…きっと!…だから…ひとつの感情で自分を見失っちゃダメだぞ!【Sognare】で見たように、あなたはこの世界以外にも現世で君を大切に想ってくれる人達の繋がりがあるんだから…!!」

「…ああ!…ありがとうな!ベアさん…!…やる気が出てきた!…今夜、必ずみんなで【dail】に勝つぞ!奴のように卑劣かつ貪欲で下劣なことをする奴らを野放しにしてはいけない!ここでの悲劇を俺達で終わらせるんだ!あの時、涙を流して悲しんでいたステラのように、もう誰も傷ついたり、被害を受けさせやしない!…そのために俺達【Agente】がいるんだ!」

【Dail】を倒すことに執念を燃やす【Hux・row】その表情から、【Beanne】は笑みを浮かべつつ会話を続けた。

「…覚悟はできているようだね。じゃあ戻っておいてよ!ついでにハクローくんの武器も磨いておくから!」

「分かった!いつも世話になってすまないな…ベアさん!んじゃ!戻るわ!」(チャキ!)

タッタッタ…

「ふふっ!……ふぃ〜…」

(頑張ってね。……そして、身体を大事にしてね。…ハクローくん。…私、いつかだけれど。…あなたにね。どうしても伝えないといけないことがあるから……)

・・・
・・


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜JOJOの奇妙な冒険(黄金の風)より・Crisi

〜【Paradiso歴】2000年6/21・昼方【E島】・市民街【Velkana】・【Dail】邸〜

「おい!!まだ【Stera】は見つからないのか!?」

「はっ!…申し訳ありま…!!」

ズバッ!ザシュ!!

「!!…グフッ!」

バタン!!

「……」(チャキ!)

「ふん!…使えない奴だ!!…もうよい!…流石【Varisk】所属【Makiras】(マキラス)よ!よいぞ、下がれ!」

「…はっ!」(コクッ!)

《【Varisk】所属Aランク【Makiras】(マキラス)》

【Dail】は【Makiras】という【真・ユートピア創造士隊】直属の殺戮部隊【Varisk】に所属する男を従え、無能と判断したものを躊躇なく切り捨てる。そして【Dail】はかき集めた兵隊や保安官を従え、指示を出した。

「よし!貴様らーー!!……どうやら私の事を探ろうとする無法者がこの街にいるとの情報が流れた!!…見張りを厳重にしろ〜!!身の潔白のため、我々の正義のためにこの街の平和を脅かさんとするネズミ共をなんとしてでも逃すな〜!!」

オオーーーーーーーー!!

「…!!」(どうしましょう…!…あの様子だと、本日送られたメイドさんを乗せた貨物車両が襲撃に遭ったと…その中の首謀者に銀髪の者が目撃されたということですから、おそらく昨夜の騒ぎのステラさんの失踪は…おそらくハクローさん達が助けてくれたように思います!…でもこんなに厳重では…いえ!そうも行ってはいられませんね!…待っていてください!ハクローさん!…今から会いに行きます!)

【Dail】はご立腹であった。早朝に送り込んだ人身売買の業者も、何者かの襲撃に遭い、多額の損失になって利益が出なかったためである。まだこの街のどこかに潜んでいるからか町を牛耳る兵隊や保安官、そして真・ユートピア創造士隊も厳重に歩き回っている。その中で【Linea】はこっそり【dail】邸から脱出を図り、街へと繰り出していた。

「……!!」(と、とにかく、ハクローさんに連絡しないと!!)

PPP

・・・

「ん?…!?リーネからだ!!」

「…!!…リーネ!」(バッ!)

【Linea】は【P-Watch】を使って通信を図った。【Stera】はそれを聞いて飛び上がり【Hux・row】の付近まで来ては通信を聞いていた。

【Linea】  (ハクローさん!ご無事ですか!?…確認ですが、もしかして昨夜ハクローさん達がステラさんを助けてくれたんですか?)

【Hux・row】(こちらは大丈夫だ!…その様子だともう察していたか。詳しくは言えないがその通りだ!今シェルターみたいなところで保護している!ステラ…声を聞かせてやれ。)

【Stera】 (リーネ!!大丈夫!?)

【Linea】 (!!リーネさん!!…私は大丈夫です…でも警備が厳重であまり動けなくて…)

【Hux・row】(リーネ!…今どこにいるんだ!?)

【Linea】 (今市民街から外れて人気の無い場所を通っています。そろそろ昨日ハクローさんとお会いした場所に着きます。)

【Hux・row】(!!分かった!何かあればすぐに連絡しろ!!すぐに合流する!)

「ステラさん!俺はこれからリーネを迎えに行く!アンタはここで待っててくれ!!」

「で…でも!?」

「安心しろ!ハクローは頼りになる男だ!それにステラ!君も追われているのだ!彼に任せておくといい。だが、確かに人手は不足しているか…ビル!一緒に行ってこい!」

「!!ああ分かった!教官!俺も行くよ!」(ジャキ!)

「…分かった!…ん?お前それ…!!」

「ああ!ベア姉さんが作ってくれたんだ!なんかガントレットって名前らしくて、肉体強化能力があれば武器にもなるし防具にもなるしいいと思ってなっ!」

「ビル!なかなか似合っているぞ!これでお前も歴戦の戦士だ!!」

「それは心強いな!…ではでは!」「行くとしますか!!教官!!」(バシッ!)

「ハクローさん…ビルさん。ご武運を…」「気をつけて二人とも…リーネをお願いします!」

「はいハクローくん♪!武器メンテ終わったよ〜!(ポイ!)

「…ああ!サンキューベアさん!…じゃ、行ってくる!」(バシッ!)(ビシッ!)

【Hux・row】と【Bill】の二人は気合いを入れて【Linea】の救出へ向かう。

・・・
・・






B. いいえ


《Capitolo・5》 
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜FF6より・幻獣を守れ

〜E島・市民街【Velkana】路地裏・昼下がり〜

「…よし出れたな!」「ああ。あの鋼鉄の扉以外にもまさか隠し通路がいっぱいあるとはな…【R・P】社ってすげえな!」

【Hux・row】と【Bill】は【Beanne】から別の脱出経路を教えてもらい、地下のマンホールから外へ出た。辺りを見渡すと厳重な警備体制からか、兵隊や保安官が屯している。その様子から一筋縄では行かないと踏んだ。

「っち!!…思ったより暴れすぎたかな〜」

「でもそれでもやるしかないぞ!教官!」

「…いたぞ!!」「やはりお前達か!?真・ユートピア創造士隊ブラックリストに明記されている【Hux・row】と【Bill】!!貴様らを護送車両強盗容疑及びこの街の正義!【dail】公に対する反逆行為で貴様らを極刑に処する!…覚悟しろ!!」

「さ〜て覚悟するのは…」(チャキ!)「…どっちだろうなぁ!!」(シュシュ!)

【Hux・row】は木刀【Bill】はガントレットを構え、臨戦体勢に入る。痺れを切らした隊員達は強く迫ってきた。

「やってしまえ〜!!」

ワーッ!ワーッ!ワーッ!

「うぉりゃああ!!」(ブンブン!)「はぁっせいっはぁ〜ウォォォりゃあ!!!」(しゅっ!!ぶん!!シュン!!)

ドコ!!ベキ!!バキィ!!メリィ!!

「ギャーーッツ」「ぐああぁ…あぁっ!!」「お…おのれーーー!!!!」

ワーッ!ワーッ!ワーッ!

「ちぃっ!まだ来るのか…埒が開かねえ、逃げるぞ」「そうだな教官!!」

タッタッタッタ!!

「待て〜逃すな〜!!」「奴らを野放しにしてはいけない!」「全速前進だ!!!」

「…かなり増えてきたな!だがそれだけ、あの奇襲作戦が効いたようだな!」「そうだな!」

【Hux・row】と【Bill】は隠れつつ、周囲を警戒していた。すると、何者かの気配を感じ、剣を構える。

ガサ…ガサ

「隠れてないで出てこいよ!もうネタは上がってんだ!」(ソナー能力発動!)「この匂い…!!…どうやら5人はいるようだな!覚悟しろ!」(肉体強化・嗅覚・腕)

フォン…フォン…ピン…ピン…!

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
人影を感知しました。

【Bill】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
腕力・嗅覚に強化を施しました。

「…なぜ分かったのだ!?」「え〜い怯むな…やってしまえ!」「たかが小僧二人だ!!返り討ちにするぞ!!」「おのれ…我らに仇なすものには…」「制裁を!!」

ワーッ!ワーッ!ワーッ!

「へっおもしれぇ…あらよっと…うぉらあ!」「ハァアアア…せいい!!」

ぺキョン! パキョン! ドゴォォ!! カーン! ドーーン!

「ぐああぁ…!」「グホッ!」「ひでぶ!!」「まけこぉ!!」「ヒィいい…もういやだあああ!!」

「…行くぞビル!」「おう教官!!」

タッタッタッタッタ!

二人は街中を抜け、広場まで辿り着き、目の前には人気の無い路地へもう目の前に来ていた。

「よし!見えたぞ!」「待ってろよ〜!一体どんな人なんだろうな〜そのリーネって人!…?あれ?」

その広場には誰も集まっていなかった。二人の経験上、何かあると考え、警戒していた。すると敵を見つけたのか【Bill】が指を刺して【Hux・row】に知らせる。

「…ビル!…警戒しろ…何か来るぞ!」「…そうだな!…!!おい教官!!あれ!?」

「ふ、ふっふっふ!久しぶりだな〜貴様ら〜!!」

「!!」「お、お前は!ペルガ!生きていたのか!?」

「人を簡単に殺すなぁ!!相変わらず可愛げのない奴らだ…だが…はっはっは!!それもこれで終わりにしてやろう!!」(パチン!)

ヒュォォーーーン!!バサバサ! バサバサ!

「ん?なんだ…?何か飛んでるな…」「だな…何かの怪獣映画でよく聞く鳴き声…それにこの羽音って…まさか…!?」

二人は何か動物のような甲高い声と、巨大なシルエットで何かが飛んでくるのを察したのか身構えていた。そしてその人工物は空から降りてきて雄叫びをあげた。

ドゴーン!!グオアァァァァァァァ!!

🎼Back Ground Music 》》》



「」「」

こ、今度はメカのドラゴンが相手かよーーーーーーーー!!

二人の頭上から機械のボディで洗練されたドラゴンが立ち塞がった。その見た目から、SF映画に出てきそうな雰囲気であった。その体長は10メートルはある。そして口には鋭い牙が備えられていた。そしてメカの中に入り、ペルガはこう言い放つ。

「私は貴様らに負けて、真・ユートピア創造士隊の下神官としての地位を失い、今こうして最底辺の人間として屈辱な生活をしているのだ!…そして今日は貴様らに復讐をして地位奪還のために来たのだ!覚悟するのだな!!」

「そうかい!それにしちゃあそんな代物…まあそりゃあご苦労なこった!…だがな…」(チャキン!)「俺達は負けられないんだ!【dail】をこの手で悪いことができないように懲らしめるまでは!!」

「ほざけ〜!!このクソガキどもが〜!!」

ブォーーーン!!

「くっ!避けろビル!!」「うぉあ!!…くそ!!野郎!!空を飛ぶなんてずるいぞ!」

「ふふふ…フハハハハ!!どうやら今回は私の勝利が見えたようだな!だが遠慮はいらない!…全力で叩きのめすまでだ!!」

グォォォォ!!(シュッ!)

「!!…まずい!避けるぞ!」(サッ!)「確かにあれはまずい!!」(サッ!)

ドーーーン!!ドーーーン!!ドーーーン!!

「…!!口からミサイルまで!」「あいつ…!…やりたい放題しやがって…!!」

「まだまだ…ふん!!」

バサバサ!! バサバサ!!

「なっ!?うぉぉぉ!」「ぐ、ぐぁぁあぁぁああ」

ドーーーーン!!

「ぐあぁっ!」「ぐはっ!」

メカのドラゴンが翼を動かして強風を起こし、二人の身体を強く地面に叩きつけた。それと同様に二人の身体から、魂が少しずつ体内から放出されていく。

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーー


【Bill】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーーー

「はっはっは!!どうかね!あ〜やはりスッキリするな〜貴様らがやられる姿を見るのは…さあ…これでとどめだ!!」(ニタァ〜!)

ペルガは余裕の表情をしていた。そして、いつでも息の根を止める覚悟があるという気持ちでミサイルを打ち込んできた。

ドーーーン!!

「はっはは〜!終わったか…な!?いない…くそ!ちょこまかと!どこに消えたんだ〜!!」

バサバサ!! バサバサ!!

「…っち…無茶しやがるぜ〜あの野郎!」「…そうだな!!」

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
探索能力が発動されております。

【Bill】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
肉体強化が有効です。

二人は考えていた。探索能力から飛行能力さえ失わせれば、勝機があると結果が出たため、対空からの攻撃で奇襲をかけようと睨んだ。そして【Hux・row】は【Bill】にある提案をした。 

「ん〜?おっ!そうだ!!なあビル!?」「えっ?」

ゴニョゴニョ!!

「!!了解したぞ教官!!」「ああ!今に見てろよ〜!もう二度と地位の復帰をさせないようにしてやる!!」

「どこいった〜?ん?」

「ハァ…ハァ…」「ハァ…ハァ…」

「…奴らめ一体何をしているのだ…ハッ!!…そうかハハハハ!あまりの恐怖で、逃げ道を探っているというのか!…無駄なことを!!」

ヒュォォーーーン!!バサバサ! バサバサ!

「よ〜し!ここだ!ビル思いっきり投げろ!」「分かった!!そ〜ら!」(ブン!)

「…!!なっ!?突っ込んで…ハハハ!まさか自殺とはな!!…いいだろう…空の塵になるが良い!!」

「…この技はベアさんの時に敗れたが…空で戦うなら…ここで…今度こそ…!!」

《白狼夜宗流…対空迎撃一式・一の型…!》

「くたばれーーーい!!」

グォォォォ!!(シュッ!)

「…!!」

キィイィィン!!

「フフフ…!!死んだか……な?」

グラグラ…ヒューーーーン!!

「…!!なっ何にいいい!!」

ドーーーーーン!!

【Hux・row】はマスターこと空川少尉にちなんだ技で、ペルガの操縦するメカドラゴンの尾翼を貫き、バランスを崩させ、機体を見事墜落させた。だが墜落しても頭に血を流しながらも、ペルガは執念深く立ち上がろうとする。

「グハァっ!…ぐ…お、おのれ…!」

「お前のような人の心がないやつに…空の景色の良さは一生わからないだろうな…そうだろ!…マスターこと空川少尉!」(キン!)

《【千夜・鷲空】》

【Hux・row】は技を決めペルガを睨みつける。だがペルガは最後の抵抗と言わんばかりの猛攻は続いた。

「お……おーーーーのーーーれーーーーー」

グォォォォ!!(グアァ!)

「!!危ないぞ!教官!!」(ドン!!)「!!ビル!!」

ガブリ!!

【Bill】は【Hux・row】を突き飛ばし、ペルガの攻撃を自分が身が身代わりになり、ドラゴンの口に捕まり、身体を噛み砕くかのように強く圧迫される。

「ぐああぁ…ああ!!」
【Bill】 ランクE 
【♡♡♡♡】
ーー
肉体強化が有効です。

「ビル!!」

「ふ…フッハッハ…ハ!噛み殺してくれる…!!ぞ」(グググ!)

「…もう…いい加減休んどけや………!!」(シュッ!)

《白狼夜宗流一式一の型!!》

「!!……なっ!?」

ジャキン!! キィン!! ゴーーン! ズシャアア!!

《【千夜・桜華】!!》

【Hux・row】は更に技の追撃を決め、遂にメカドラゴンは、息の根が止まったかのように口を開いて倒れ巣せようとした。それと同時に【Bill】が下に落ちてきた。

グラグラ…ガターーー!

「…うぉっー!」(ヒューーン!)

「よっと!…大丈夫かビル!?」(ダキッ!)

「ああ。ちょっと痛むけど問題ないよ!」

「…な…なぜだ…自慢のメカ…だぞ!…なぜ…負けた…のだ!?」

「地位が下がって余程資金がなかったんだろうな…かわいそうに…」「ざまあみろ!はっは!」

「…ぐ…くそ…ぅ…」

ガクッ!

「俺達の勝利だな!」「ああ!やったぜ教官!」

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡】
ーー
戦果ポイントが加算されました。ランクアップまであと※※※です。

【Bill】 ランクE 
【♡♡♡♡】
ーー
戦果ポイントが加算されました。ランクアップまであと※※※です。

・・・
・・

🎼Back Ground Music 》》》



♪〜西村由紀江より・守りたいもの

〜【E島】・市民街【Velkana】広場・夕方〜

二人は周りを見渡した。すると、【Hux・row】の知っている顔ぶれが姿を現し、手を振っていた。

「あ、いた。ハクローさ〜ん!」(フリフリ!)

「おっ!お〜いリーネーこっちだ!」「ヘぇ〜あれがリーネか〜!亜麻色の髪をしたメイドさんなんだな!」

【Linea】は元気良く挨拶する。そして二人の傷を見て、ただ毎ではないと感じ、手をかざす。

「!?…ひどい傷ですね…すぐに治します!」

【Linea】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー

【Hux・row】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー

【Bill】 ランクE 
【♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡】
ーー

「おお!傷が!」「治っている!…すげえ能力だな!あんたの【Fiducia】!!あ、俺【Bill】って言うんだ!ビルって呼んでよ!アンタがリーネだよな!教官からも大切な人だって聞いてるよ!」

「うふふ!ビルさんというのですね。よろしくお願いしますね!なるほど教官ですか…!ハクローさん!もう部下をお持ちなんですね〜!」

「まあな!さて早くここからずらかるぞ!また追っ手が来たら厄介だ!…ステラも待っている!」

「は、はい!」

「そうだな!」

タッタッタ!

・・・
・・


二人は軽く、【Linea】に、自分達は【Agente】のギルドに所属するもので今回は【Dail】の悪事を暴きに来たことを簡単に伝え、【Linea】自身は少し複雑な心境ではあったが、【Stera】のことや今回の【Dail】邸の襲撃の事もあり、概ね納得し【Dail】の関係者には内緒にする事を二人に伝えた。話していくうちに三人は人気のない細い路地を走っていく。そしてもうすぐアジトへの隠し通路の地点まで差し掛かってきた。

「ハクローさん!あとどれくらいですか?」

「もうすぐだ!…やっと…!」

「これでアンタを避難させ…後はあいつを!」

三人は目的地へともうすぐで辿り着く。そして打倒【Dail】という志を持っていた二人の目は闘志に満ち溢れていたーーー






B. いいえ


《Capitolo・6》
(※<R-18>《性的描写》あり。
苦手な方、《18歳未満》の方は閲覧を控えるようにしてください!)
続きを読みますか?

🎼Back Ground Music 》》》

       
       
♪〜ペルソナ5より〜Bloody villain

しかし現実とは時に非情なのか、その目論見を誰かの策略により、妨害される──────

シュルル!!バチン!!

「きゃっ!!…な!!ああ!!…い、いや!!///…!!あ〜〜っ!!」(ギリギリ!)

ヒューーーン!!

「!!…なっ!?」「!!…あ!!」

突然【Linea】の身体から麻縄が出現し、数早く縛られそのまま拘束される。そして能力者によって釣りで釣られた魚のように引き寄せられてしまった。飛ばされた方向を見るとそこには20代後半の男で、麻縄のようなカラーをしたベージュの執事服を見に纏い、左目にはパープルカラーのモノクルをかけ、その様は、彼自身がナルシストだからなのか、まるで【Linea】と社交ダンスでもするかのような変わった趣向をした個性的な姿で立っており、飛ばされた【Linea】の身体を抱き抱え、踠いて抵抗する彼女に対し、更に蜘蛛の糸を吐くかのように麻縄を出現させて手足を締め上げ、抵抗できなくする。そして【Linea】の身体を押さえ込み、こう伝える。

「…ハァ〜やっと見つけましたよ。だめじゃあ〜ないですか…【Linea】…【Dail】様はとてもご立腹でしたよ〜♪…今日はあなたのお相手をしたいとずっとおっしゃっておりましたのに。…そんな素晴らしい御好意があったのに…それをあなたは…!!踏みにじるというのですか〜?……えぇ!!?」(ギューー!)

「!!【Jeil】…さん!やめ…!!…う!痛ぃ!…ううぅ…!ああっ!くっ!……い、いや…!いやぁっ…!!は…ハクローさん!!…助けて!!…助けてください!!私!…もうあんな主のいる邸に…戻りたく!…ああっ!くっ!いや!胸を…触らないで…!!あぁん!///…うぅ…!///」(ブワッ!)(ギリギリ!!)

「【Linea】…今日はおしゃべりが過ぎますね。…これはお仕置きしないといけませんねぇ〜!」(モミモミ!)

《【Jeil】(ジェイル)》

男の正体は【Dail】の側近とも言える存在の【現世人】で【Jeil】(ジェイル)と名乗る男であった。【Linea】は抵抗するがびくともせず、麻縄は更に締め上げられては悲鳴を上げる。【Jeil】は麻縄で縛られて強調された【Linea】の胸部を揉みしだき、顔はまるで蛇のように口角を上げ、卑劣にもその感触を心ゆくまで楽しみ堪能していた。その様を見ていられなかった二人は【Jeil】に強く反発し、臨戦態勢になる。

「テメェ!!リーネから手を離せ!!…!!その縄を召喚する能力!?……お前だったのか!?…ステラをあんな目にしやがったのは!?……!!よくも!!…覚悟しやがれ!!」(ジャキッ!)

「大人しくリーネを開放しろ!さもないと俺達は容赦しないぞ〜!!」(ダダッ!)

ダダダダ!!!

痺れを切らした二人は【Jeil】に特攻を仕掛ける。それを見た【Jeil】は蛇のようで人を見下す笑みの表情を浮かべ、二人にこう言い放った。

「ふふ〜ん♪…かかりましたね。…ふん!」(パチン!)

シュルルルル!!バチン!!

「…なっ!?ぐうっ!!」(ギリギリ!!)「ぐあぁぁ!な、何だ!!」(ギリギリ!!)

「…あ!…あぁぁ!!…ハクローさん…ビルさん!…!!…あぁ…!!【Jeil】…さん!…やめて…!!もう…やめてください!!」

二人は突如、現れた麻縄に束縛され、二人の身体は蜘蛛のように宙を浮いていた。身動きができなくなり、ジタバタともがくが、麻縄の拘束は外れない。それでも二人は敵意を向ける。だが【Jeil】は怯むことがなく、自信満々な表情を示し、【Linea】の身体に触れてはまるで二人を挑発するかのように主張した。

「ほうほう。威勢だけは良いものですね〜!…ですが、そうやって無様に縛られ吊し上げられてしまい…自由を奪われてどうすることも出来なくなったあなた達に……一体何ができると言うのですか!!…この街を牛耳る【Dail】様に反逆するとは…これまたあなた達は《死罪》は確実でしょうに。それに、私の麗しい【Linea】……あなたも、この罪を犯した二人と行動を共にしたのですから…それ相応の罰をこの場で受けていただきましょうか!」

「…!!…いや!…やぁ!!///…やめてください!!///」(ブンブン!!///)

「ふふ〜ん♪良い嘆きですよ〜♪よくできましたね〜【Linea】!!…では、ご褒美を差し上げましょうか〜?…そこの罪人のギャラリーであるお二方々。…《死罪》になる前に素晴らしいものをお見せしましょうか…ふん!!」(ヒラ!…サワサワ!)

シュルルルル!!クルクル…グググ…ギュュュッ!!

「ひっ…!あ!?///…あ!ああぁぁっ!!い、いやっ!///…股に…縄が…!!…ああっ!…やぁっ!ん!んう!///…だっ……だめ!…っ!!///…だめぇえっ♡!!///…!!…ん!!んう!///…うぅ!…グス…っ!…ぅぅ…!ハクロー……さん…ビル…さん…お願い…!…見な…いでくだ…///!!…んんう!?…くっ!!い!?///…いやぁっ〜〜〜〜♡!!///」(ポタポタ!)(ギリギリギリギリ!)(モジモジ!フルフル…ビクン!)

【Jeil】は能力を使用し、【Linea】のスカートを数多の縄でめくり上げ、そのまま固定するかのように、まずは胴体にスカートを麻縄で巻き込ませて縛り上げ、その顕になった純白のショーツの下から複数の麻縄を呼び寄せた。股の部位に数本の麻縄を下着の内側から刺激して擦り上げて撫でるかのようにして通され、次第に纏められては強固な股縄となり、万力のように力強く締め上げられる。一部コブを形成した縄を、下着の内部の秘部へ接触する部分へ強く押し付けられるように固定して締め上げ、その上から股縄を通され、更に圧迫。擦れていく事に【Linea】は苦悶の表情を浮かべ、口から甘い吐息を吐きつつ頬を紅潮させて涙を流していた。着用された純白の下着の周辺には絡みつき、へばりつくかのように結ばれた細めの麻縄は、こころなしかまるで花の様な美の華やかさを見せており、その様はまるで【Linea】と麻縄が運命共同体と訴えているかのような一方的な価値観を押し付け官能的にかつ交差して強く食い込んだ状態である。その様はまるでボンレスハムにも見立てているようにも感じられた。股間が刺激された為に【Linea】の身体は跳ね上がってしゃがみ込んだ姿勢のまま震えてしまっていた。

「ははは!どうです!!彼女…とても気持ち良さそうでしょう!?…それにこの髪の毛の色…この麻で出来た縄の色と同じで…さぞ…とても縁があるのでしょうね〜!…どうでしょうか!せっかくのサービスです。気に入っていただけましたか〜?…おや?…ここも…【Linea】…何だか嬉しそうですね〜♪ん〜?」(サワサワ!グリグリ!グイグイ!)

【Jeil】は【Linea】の敏感な部位である太ももや下着を触りながら股に絡まっている股縄を持ち上げ、更に秘部に押し付けながら二人に話しかける。

「んうっ!…ハァ…!///…ハァ…!♡///…!!…くっ!…いや!…!!…いやぁっ!…嬉しく…なんか!///…!…そんな…いやらしい…ところ…さわら…ないで…早く縄を解いてくだ…!!ああっ♡!…いやっ!…無理やり!…ひっ!…引っ張らないでくださ!…!!あぁっ!♡///…やぁん!♡///!…んぅ!……!んん〜〜っ♡!!///」(ポタポタ!)(ギュュッ!フルフル!ビクンビクン♡!)

「貴様ぁ〜〜!!…!!うぐぅ!…ぐぁぁ〜っ!!……離せ…!!離しやがれぇ〜〜!!」(ギリギリ!)

「ヤメロぉ〜!!…!!…ああ!?…あがが!…ぐ、女の子に…なんてひどい…こと…を!するん…だ!!」(ギリギリ!)

二人は束縛されながらも敵意を【Jeil】に対し、ひたすら向ける。その様子に動じず、【Jeil】は二人に質問を投げかけた。

「さあ、あなた達に質問です!あなた達は何者で、何処から来たのですか!?…そして【Stera】が何処にいるのか知っているのでしょう?…答えなさい!」

「!!…知らねえな…俺達は…ただの一般人だ!!」(ギリギリ!)「…ぐっ!…誰が…お前のような下衆に…!!…知っていても…絶対に教える…もんか!…べ〜!」(ギリギリ!)

二人は真っ向から黙秘して否定する。その様子に【Jeil】はやれやれと言わんばかりの表情をし、二人にこう伝えた。

「はぁ〜…全く往生際が悪い人達のようですね〜。……私も手荒な真似はしたくなかったのですが、致し方ありませんね。…そこまでいうのなら…ふん!」(パチン!)

スルスル……

「んうっ♡!!///…ハァ…!///…ハァ…!///……くっ…!」(ぐったり…)(…助かったのでしょうか……でも…もうこんな…こんな!下劣な辱め…!…もう……いやっ!!///)

【Jeil】は指を鳴らし、【Linea】に絡みついていた股縄を解き、色欲の呪縛から解放される。【Linea】は思わず安堵の表情を見せていた。

「…!!」「!!何のつもりだ!?降参したのか!?」

しかしそれは仮であるかのように【Jeil】は次の策へと打って出た。

「はっはっは!違います。…さっきからあなた方が黙秘をするので…その黙秘された罪を…【Linea】に背負っていただきます♪…では、お次はこれを試させていただきましょうか〜!?…【Paradiso】製の快楽を感じられる素晴らしい媚薬です。…その名も…《【Piacere celeste】(天の快楽)》!!…それを彼女の…フフフ♪!」(サワサワ!)

【Jeil】はポケットから快楽効能のある媚薬の一つ【Piacere celeste】(天の快楽)を取り出した。注入されると、触れた部位の感度が上がり、敏感になる。それを聞いたからか、【Linea】は激しく拒絶する。

「!!い!…いやぁっ!!///おっ!お願いですからもうやめてくださ!!…!!んん!?んん〜!///」(フルフル!ブワッ!!シュルル!)(…い!いやっ!…お願いです!…もう…許して…!!…いやあぁっ!…う…ぅぅ…)

「【Jeil】!!この腐れ外道が〜!!いい加減に!!んん!!んん!!」(シュルル!)「きょ、教官!!んん!!んんんん!!!」(シュルル!)

三人は【Jeil】の能力によって麻縄が口に絡みつき、口封じをされてしまう。そして凄まじい剣幕で【Hux・row】と【Bill】に話しかける。

「観客はそこで大人しく見物していてください!!…全く、せっかく良い気分でありましたのに、これでは作業の気が散るではありませんか!…では【Linea】♪…!!ほう、これはこれは〜♪…何だか日向のような温もりになり…おやおや、ここ…濡れてしまったのか、湿っていますね〜♪!……私の麻縄が…そこまで心地よかったのですか〜?…では失礼します。…!ほう…これはなかなか…!…ふむ味も…程よい甘みのある味といったところですか。…【Linea】…あなたの《魂の蜜》というものは!!」(サワサワ!グチャ!…ピラッ!ペロッ!)

ペロ…ペロ…

【Jeil】は【Linea】の湿った下着の内側付近から、麻縄を伝ってきた《魂の蜜》と呼ばれる、亜麻色で煌びやかな光沢を放つ粘り気がある、見た目は蜂蜜のような体液を、そのまま口の中に運ぶ。味はとても甘い様子であった。

「!!んん!!///〜!…ん〜〜〜ッッ!!///」(いやあぁ!!な!?…そんなものを…いやっ!舐めないで!///…!…だめぇ!…どうか…挿れないでください!!いやあぁ!!///)(ブンブン!!///)

【Jeil】は【Piacere celeste】(天の快楽)を【Linea】の下着の中身をいやらしい表情で見ながら指で感触を味わいつつ、流れてくる《蜜の味》を堪能し、手際よく秘部に挿入した後、速やかにそのまま注入する。そして、何故か装着したまま放置した。そして再び麻縄を操り、下着の内側から縄を通されて、股縄にして強く股間に押しつけられる。再び【Linea】が快楽を味わう様を見て【Jeil】は、絡まった股縄を持ち、強く押し付けて股間を刺激していく。

「ふっふっふ!どうやら【Piacere celeste】を注入され、あなたのここ…ヒクヒクとしていて…とても喜んでいるようですね〜♪…では、あなたのここから分泌される蜜が濃厚になるように…この純白な下着の中で絡みついているこの股縄を…!!もっと力強く絞めて差し上げましょうか?……こんな風にですねえぇ〜っ!!…ん〜?」

グリグリ!グイー!!ギュギュ〜〜!!!

「んん!?んん!!んう!!///んん〜!///…フーッ!///…う〜!!」(あぁ!!やぁ!///…やめて…!…そんなに縄を強く押しつけないで!!…いやあぁ!!///……っ!!///…くっ!///…【Jeil】…さん!…あなたは…とてもいやらしくて…下劣で!…非道で!…最低な人です!!///…それに!…何も罪もないハクローさんやビルさん…そしてステラさんをよくもこんな目に合わせておきながら、平然な顔をして苦しめて…!!……私はあなたを…!いやこんな卑劣な事をして人の命を弄んで喜ぶあなた方を…絶対に許しません!!)(キッ!///)(ビクン!ギュッ!)

【Linea】は芯の込めた表情を【Jeil】にぶつけ、強く睨みつける。だがそれを嘲笑うかのように笑みを浮かべ、言葉を返した。

「ほう…私に対してそんな反抗的な目をしますか【Linea】?…ではどうぞ耐えてみてください。あなたがそんな強気な目をするのであるならば……フフフ……!!実に面白い!!…では…これならばどうでしょうか〜?…ふん!!」

スッ!!

「!?///んんっ!?」(カチューシャを……一体…!?)

【Jeil】は【Linea】のメイド服とセットになっているカチューシャを外す。すると、予想も出来ない現象が起こった。

ビリビリビリ……

「!?///……んんっ♡!!///」(ふ、服が破れて…!!いやぁッ♡!!///)

…キラキラ……

【Linea】の着用していたメイド服が無惨にも崩れていくかのように破れ去っていく。服そのものの素材が、まるで障子紙のように脆く、少しの衝撃を加えられる事で汚されていく。その様を【Jeil】は嘲笑い、【Linea】の美しい魂の身体を見ると、いやらしさ全開の色欲の表情を現し、心底嬉しそうにして、耳元でボソボソと呟く。

「ククフフ♪…【Linea】!…とても美しい肌をしておりますね〜♪…流石は…現世ではある家の《御令嬢》であった事は伊達ではないようですね〜♪」

サワサワ…スリスリ〜♡

「!?…んんっ!?///」(な、何で…それを……!?…まさかステラさんが……いえ、そんな筈はありません!!…あの人がこんな下劣な人に私の事を喋るはずがありません!!)

「ですが、白血病のままお亡くなりになられたのはおいたわしやとしか言いようがありませんね〜…」          
         
「!?…っ!!」(答えてください!!…一体それを誰に…!!///)

【Linea】は自らの現世での出来事は、心から本当に信頼の出来る者にしか告げていない。しかし、何故この【Jeil】という男が、自分の事情をこれ程までに知っているのかという謎が今ここで明らかとなった。

「フフフ♪…どうやら気になるのですね〜♪【Linea】〜♪…あなたの事を…一体誰から聞いたと思いますか〜?」

「んんっ!!///…フーッ!!///」(いいから答えなさい!!///この外ど……!!///)

バチン!!…グリグリ♡

「〜!?♡///…んんっ♡///」(ああぁっ♡!!///…や、…やぁめてくだ…♡///)

「フフフ。…残念ですが……時間切れですよ〜【Linea】♪」

【Jeil】は【Linea】の言葉を遮るかのように卑劣にも純白のショーツの下に締め上がったコブをデコピンのように弾き、そのまま下着越しから絡みついた麻縄の束を鷲掴みし、股縄の麻縄を手繰り寄せつつ、《愛撫》を交わす。

「そんな過ぎた事など、私達にとってもうどうでも良い事じゃあありませんか〜♪……お互い、もっと自分を知るべきなのですよ、【Linea】♪……と言いたい所ですが、少しだけ教えて差し上げましょうか〜♪?」

「!!///…!?」(!?///…なぁっ!?)

【Jeil】は【Linea】をまるで口説くかのような親しそうな言葉を吐きながら、彼女に対し、その謎について告げようとする。

「フフフ…あの方は、この街にピッタリな花のイメージに相応しい方でしたね〜♪…本当に。…そう!…こんな風に……!!です!!」

ニョキニョキ…!!シュルルルルル!!!!

「!!」

彼女に対し【Jeil】が放った言葉は、卑劣な手段を続行する引き金にしか過ぎなかったようだ───────

シュルルルルル!!!!……!!

ギュギュ〜〜〜!!!!!

「!?…んっ♡!!んん〜〜っ!!///」(あぁっ!!///…〜!?///…いやぁッ!!…な…縄が……足に…それに…下着に…も!!///…!!///ううっ♡!!///……!!あぁぁあぁあぁ〜〜うううっ!!♡///んぅっ♡!!///んんうっ♡!!///〜〜♡んん〜〜〜〜♡///!!!」(ピクン♡ピクン♡)(ポタポタ!)

「ああ、そうそう。私とした事が言い忘れておりました。…メイド服はこのカチューシャを外す事で紙のように脆くなるんですね〜♪…ですがどうぞご安心を。あなたの着用している下着は、あなたの所有物ですから、無くなることはないんですよね〜♪」          

【Linea】は【Jeil】を問いただしている間にも、麻縄の魔の手が既に迫っている事を見落としていた。【Linea】の手足には、覆うように麻縄が襲い、脆くなったメイド服は無惨にも裂けて破れていき、彼女の乳輪が顕になっていく。ただ、彼女の所有物だったからか純白のショーツやブラジャー、ガーターベルトと純白のニーハイソックスといった下着は無くならず無事であった。するとそれを狙っていたのか、先程【Jeil】が彼女の下着を物色した際に細工をしたのか、内側から数多の麻縄の束の一部が、まるで植物の蔦の様に伸び、結えられ纏わりつくかのように下着に巻きつき、再び身体中を拘束して緊縛されてしまい、なすがままにされる───────

シュルルル!!!…ギュルルル!!…バチン!!          
          
「んんっ♡!!」(いや…お願いだから…もう…やめて!!///…!!いや…ゃぁあ!!///…あぁぐっ♡///)

「…ククフフ♪…そんな《美肌》を持つあなたを、更に綺麗に見せる為、私からささやかながら素敵なモノをプレゼントしましょうか〜!…この緊縛師【Jeil】の手で…特別にオーダーメイドして差し上げますよ〜♪…我が愛しの【Linea】♪!」
          
シュルルルル!!!!

「ぐっ!!んんっ!!」(ジェイ…ル!!…貴様ぁッ!!…や…!!)「んんっ!!!」(やめろおおおお!!!!!!!)

シュルルル!!!!バチン!!

「!!げふっ!!…んん!!」(や、野郎!!)「ごほっ!!」(これじゃあ見えない!!…くそ!!)

【Jeil】は忘れていたと言わんばかりに外野扱いの【Hux・row】と【Bill】の視界を速やかに麻縄を召喚して遮った。それを見届けた【Jeil】は意味深の言葉を発する。

「だ〜か〜ら。……うるさいと言っているのですよ!!…全く、こういう所はいかにも解せないあの馬の骨が合わないあの【Varisk】所属の堕落の騎士男…【Makiras】と同レベルとは、これまた不運な事です。…ですが、もうすぐその私もようやく報われます。……何故なら…あの夢の中で出会った……あの《聖女》の娘と比べても全く引けを取らない美しさとその豊満な身体を持つ女神の美貌を合わせ持つ【Linea】!!…ああ〜!麗しき美しい女性【Linea】♪…まさにあなたは私と出会う為に生まれ、この世界に来たのがたった一つの《真実》なのですよ!!ククハハハ!!!…女神の美貌を併せ持ったあなたは…これから緊縛師【Jeil】である私が最大限の力を活かし、この世に広がる《エロス》と性欲に満ち溢れ《色欲》という大罪にまみれた者達を救う為……!!大いなる【麻縄ノ女神】となりて……!!」

《色欲の大罪を背負いし私と共に永遠に続く甘い夜のひと時を…その運命を共にしてもらいましょうか〜♪》

・・・


🎼Back Ground Music 》》》



♪〜ストロベリーナイトより・メインテーマ

ギュギュ〜〜〜!!!!!……ギチギチギチ!!!!

「……っ♡!!///……んんっ♡///」(…いや……!!やぁ♡……!!いやぁあっ♡///……ううっ♡!!///…だ、だめ…です///……縄が足だけでなく…身体全体に絡みついて…///…!!う、動け…ません///…もがけばもがく程……縄が…どんどん締め上げてきて…苦し……い!!あぁうっ♡!!///)(ピクン♡ピクン♡ピクン♡ポタポタ…)

【Jeil】の召喚した数多の麻縄は、瞬く間に【Linea】の全身を絡めとり、なす術もなく彼女を緊縛して縛り上げる。周辺には彼自身の能力であるからか、麻縄が空間から召喚されており、更には彼女の自慢の《Hカップ》はある豊満なバストを麻縄で交差し、まるで華やかな花のように似せた巨大なコブを形成して彩り、圧迫して絞り込むように締め上げられている。両足は、純白のニーハイソックスとガーターベルト全体が麻縄が絡まり纏わりつく形で緊縛されており、彼女のふくよかな太ももに、強調するかのように麻縄を締め上げて、彼女の《性感帯》を刺激する。先程着用していた純白の下着のショーツも、麻縄によって全て覆い尽くされており、見る影は無くなり、それは、【Linea】の純白のイメージを完全に消し去り、麻縄と完全に同化し、麻縄なしでは生きられない《アブノーマル》な領域に足を踏み入れたかのように見せていた。先程【Jeil】が行った、《ボンレスハム》のように見立てた下着の外側から上・中・下に交差して固定するかのように縛った麻縄も引き続き健在であり、先程よりも奥深く沈み込んでおり、秘部を締め上げているコブには光沢が見られており、じわじわ彼女自身の《魂の蜜》が流れ落ち、媚薬もそのまま挿入された状態であった。《鼠蹊部》(そけいぶ)周辺は、彼女自身の体型だからか、ふくよかにも肉厚でボリューミーに膨れ上がっており、周辺を締め上げている細い麻縄は腿の付け根付近の奥深くで姿を消していた為、奥はふくよかなボディーで埋もれつつも、彼女の大腿部の付け根を強固に締め上げている事が分かる。それぞれの部位に結びついた縄がきつく締め上がっていく毎に、彼女は悲鳴を上げ、媚薬を挿入され続けているのもあるからなのか、身体の感度も敏感になり、震え上がっていた。

ギュギュ〜〜〜♡!!!!!……ギチギチギチ!!!!……グチュッ♡!!

「ふふ〜ん♪…そろそろ頃合いでしょうか〜!」

ダキッ♡

「!!///んうっ♡!!///」

【Jeil】は後ろから羽交い締めし、更に彼女の頬を紅潮する様を卑劣にも楽しみ、喜んで見ていた様子であった。

「クフフフ…!!ハハハハ!!【Linea】〜♪…美しい…あぁ〜♡…なんと美しい姿なのでしょうか〜♪?…どうです〜?私のプレゼント……《麻縄のガーターベルト!!》…あなたの豊満な味わい深い果実のような大きさのある《Hカップ》はあるふくよかなバストを温かく、そして躍動して逞しく包容力のある《麻縄のブラジャー!!》……そして極め付けは…ククフフ〜♪…あなたの魅力的な濃厚で清らかな《魂の蜜》が溢れ出る…この秘部を温かく包み込み、この花の街【Velkana】に相応しい花をこのコブに…先程のブラのコブにも勿論オプションとして備え付けている…《麻縄のランジェリー!!》…お気に召したでしょうか〜?」

ヌチュ♡ヌチョ♡…グチュッ!!♡ヌチュ♡ヌチョ♡!!

「〜〜♡!!///んん〜〜〜♡♡!!///…フーッ!!///…フーッ!!///……ッ!!///」(うぅっ♡触れられただけで、こんなに身体が跳ね上がるとは…!!///…!!ハァ♡…ハァ♡…!!///……い、いけませんっ!!///…私の…恥ずかしい…モノが…溢れ出てッッ!!///)

ヌチュウ♡…トロ〜ッ♡

【Linea】の股間を幾度となく強く締め上げ、ランジェリーのように見立てられた麻縄の下着からは、彼女の《魂の蜜》が伝って流れ落ちていく。その様はまるで不純物を除去し、蜂蜜を採取するフィルターのように見せていた。その光景を蜘蛛の巣状に吊り上げられていた【Hux・row】と【Bill】の二人は、麻縄で目隠しをされ、その惨状を黙示する事は出来なかったが、何が起こっていたかは傍聴している内に理解していた。

「!!…」(野郎…この変態マゾヒストがぁあああっ!!!)「!!」(よくも!!酷い事を!!…絶対にぶん殴る!!!!)

ギチギチ!!!

「あ〜やれやれ。…全くこの様な目の保養になる……本当の女性の魅力的な姿を最大限に活かす事が出来る至高の幸福のひとときが理解できないとは。…まあ無理もありませんか。…だってあなた達は…視界が奪われていいますから〜!!つくづく残念ですよね〜ククハハハハ!!!…いやいや、つくづく哀れとしか言いようがありませんね〜♪…クハハハハ!!!!」

「!!……っ!!///」(…ッ!!///なんて酷い事を…平然と!!……【Jeil】さん!!…いえ、【Jeil】!!…もう許しません!!///あなたの様な外道が…同じ【現世人】として本当に恥です!!恥知らずな下品で下劣極まりない最低なお……!!///〜♡///)

ギュギュ〜〜♡!!…ヌチュウ♡…ギュチュ♡

【Hux・row】並びに【Bill】の二人を侮辱された事に感情的となった【Linea】は【Jeil】を心の中で批判し、《毒舌》を吐き捨てる。しかし、麻縄はその感情の起伏に感づいたのか、彼女を抑制するかのように、股縄として縛り上げて形成された《麻縄のランジェリー》から繰り出され、局部に深々と食い込み静止される。その拍子に《魂の蜜》は、まるで湧水の様に流れ落ちてきた。

ギュギュ〜〜♡!!…ヌチュウ♡…トロ〜ッ♡

ピトッ!……コトコト……!!

「っ!?…〜!?///」(い。…いやぁ…!!いやぁ〜〜〜!!!///…は、恥ずかしいです!!///お願いですからぁ〜♡///……♡!!///ひゃああっ♡!!///……!!///やぁっ♡……やめてくださぁいっ♡!!///……もう…!!そんな卑猥なものを搾取しないでください!!///〜♡!!///あぁ〜うっ♡!!///んんっ♡…ん〜〜っ!!♡///)

【Linea】の太もも付近から何やらひんやりとした感触があった。それは何の変哲もないただのガラス製の空きのボトルであり、それをしっかりと麻縄で固定し、先程挿入した媚薬の底を開け、カニューレのようにして溢れ出てくる彼女の《魂の蜜》を、まるで希少価値の高いモノと見做し、決して雑に扱わず丁寧に【Jeil】は採取していく。その手慣れた手付きから、他勢のメイドに対しても調教し、服従措置として同じような仕打ちをしてきたと言わんばかりの常習犯である事は、彼女自身見ていれば予想がついた─────

「クククフフフ♪…膨れ上がったここは…身体は正直なのか、とても喜んでいる様ですね〜♪……あまりの心地の良さに、アナタの《魂の蜜》…フフフ。…いえ、現世でいうのなら…求愛行動をする時に、アナタと私が愛を育む事で分泌される……!!《愛撫液》……ここからみるみる内に溢れ出てくるじゃあありませんか〜♪!」

ヌチュ♡ヌチョ♡…グチュッ!!♡

「!?///〜〜んん〜〜〜〜っ♡!!?///」 (いやぁ〜〜!!!///は、恥ずかしいです!!///出したくないのに…縄が……どんどん強く締め上げてきて///…押しつけられて///……まるで生きているように動いて……擦れてぇっ♡///……溢れ出てきてしまいます!!///いや…!!っ!!いやぁ〜〜〜〜〜♡♡!!!!///)

「ふふ〜ん♡…そうですか〜♪…そんなに私の事を好いてくれるとは。……実に嬉しい事ですね〜【Linea】♪……では、私へのご好意に応じ…せっかくですし、もう口封じは取っておきましょうか〜♪」

シュルル………

「っ!!///……ハァ♡……ハァ♡……ハァ……!!よくも…!!こんな事してアナタは最低……っ!!///〜〜♡」(いやぁッ♡///もうそんな所を刺激しないでくださ……!!///ひいぃぐぅっ♡!!///)

グイグイ!!ギュウーーー!!!!

【Linea】の口に絡みついていた麻縄は解ける。それを見計らい、【Jeil】に対し反論するも、迅速に彼女の《麻縄のランジェリー》へ手をかける。すると、これを待っていたと言わんばかりに、蛇のような憎たらしい表情と笑みを浮かべ、彼女をいよいよ辱めんとする合図を開始する────

「フフフ。…私への愛が本物であるのならば、きっと、絶頂に登ることが出来ますでしょう♪……無理して耐えなくとも、私の麻縄が…アナタを優しく包み込んでくれることでしょう♪…存分に堪能してください。…私の可愛い、愛しの【Linea】♪…ではスタートです。いい声で喘いでくれる事を期待していますよ〜!ふん!!」

グイグイ!!ギュウーーー!!!!

「うっ!?んううう〜〜〜ンンっ♡!!///はあん♡!!///…やぁんっ!!♡…///…だ…!…だめぇ!♡///…ゃぁ!…やめっ!…やめてぇくだぁ♡///…!!〜♡…!!あっ!あ〜ん〜!♡…!…あああっ!んっ!ん〜〜〜〜!!///♡♡♡……ハァ…///♡…ハァ…///♡…うぅ…やぁ…………ッ……」(ギリギリギリ!ビクン♡!ビクン♡!ビクン♡!ビクン♡!…フラフラ)

グデッ!

【Linea】は【Jail】の麻縄の股縄と【Piacere celeste】の快楽の渦に溺れ、そのまま気を失った。彼女は【Jeil】の召喚した麻縄に身体中を弄ばれ、全身を緊縛して官能的にきつく締め上げられ、もう二度と手離したりはしないと言わんばかりの意思を持つ、麻縄同士が結合し、まるで巨人の手の形に見せた《麻縄の巨人》によって、呪縛となりて彼女をもう決して逃さない、逃げるようならその命尽きるまで必ず捕縛し、徹底的に色欲の快楽の渦へと沈み込ませる、という意思を彼女に知らしめ、その後無慈悲にも絶頂を迎えさせられたのだ。そして、周辺の麻縄で拘束され立ち尽くした状態で気を失うしかなかった彼女の太ももには、凝縮され、濃厚となった純度の高い《魂の蜜》がボトルにキチンと採取されており、その様子に【Jeil】はやれやれと言わんばかりの表情を浮かべるも内心では喜ばしい態度を取り、彼女に歩み寄ってきた。

コツン♪…コツン♪…サワサワ…ヌチャ♡…ビチョ♡!

「あらあら、快感のあまりに気を失ってしまいましたか。…ですが…なかなか良い声を出していましたね〜♪…そんなにこの股縄が気持ちが良かったのか、まるで麻縄との《永遠の愛》でも誓ったかのように安らいだお顔をしておりますね〜【Linea】♪……それに…おお〜!…ふふふ…これは濃厚で十分良い感じの蜜が出ている様ですね…この蜜をお持ち帰り…【Dail】様に渡して是非とも堪能して味わってもらいましょうか〜♪……では…私の可愛い愛しの【Linea】…私達の愛の育みのお楽しみの続きは、これから屋敷に戻ってからじっくり致しましょう…そしてお次に…あなたの隣の者を人質に取り…情報を吐かせて尋問をするとしましょうか。…刀を持っているあなたは…邪魔なので必要はありません。どうぞ今夜は…そこで蜘蛛になった気分でじっくり夜を過ごしてください!…では…失礼します!そこのものをお連れしなさい!」

パチン!

ハッ!!確保しろ!!

ヒューーン!……ドサッ!!

「グフ!!…んん!!」(きょ!教官!!俺のことは大丈夫だ!!…絶対に喋らないから!!必ずリーネを守るからっ!!ベア姉さん達を呼んできてくれ!!)

「リーネ!ビル!!…【Jeil】て、てめぇ〜!!待ちやがれ!…クソガァーーーー!!」(ジタバタ!)

【Jeil】は縛られた状態の【Linea】と【Bill】を連れ去り、その場から姿を消した。そして【Hux・row】のみがその現場に縛られたまま取り残されていた。だが、彼はひたすら踠いていた。約束したありさの妹、【Linea】が【Jeil】という【dail】の手下の辱めを受けられ、人身売買として色欲の趣味を持った者たちに売り捌くことを目的とした服従メイド兼家畜のような操り人形にされていることに怒りを感じた。それだけではなく自分が守ると心に誓った人を目の前で辱めを受けられていて、何も守れなかった自分の無力さにも怒りが満ちていた。そのあまり、【Hux・row】からは無力感を感じ、涙を流していた。

ポロポロ……

「…くそ!!…俺は…!!俺は…!!…ああああぁぁぁっッ!!」(ポタポタ!)

【Hux・row】はひどく落胆した。そんな時どこからか足音が聞こえ、声をかけられた。

「…はぁ…全く…見ていられないねぇ…それでも…君はあの聖母のような女性の妹を守る剣士なのかい…?」

「!!…だ、誰だ!?…!?…な!?…お前は!?」

「…アハハハ!その姿の君を見るのも…なかなかに滑稽だね〜!」

【Hux・row】の目の前に現れたのは、自分にとって意外な人物であった。そしてその男から発せられた言葉から、縛られて止まっていた【Hux・row】の物語は進んでいくーーー








《To Be Continued…→》  
 
 
 

 
 
 


第14話:【Agente】(エージェント)【Dail】(ダイル)邸編Part1
完読クリア!!



次の話へ進みますか?

A. はい 
B. いいえ